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今日お話ししたいのは、「オッサンはなぜボディポジティブを理解できないのか?」ということですね。
ちなみに、オッサンというのは人から言われるの嫌なんですけど、ここはですね、あえて僕と同じような属性を持っている人を指して言っております。
こういう属性を持っていない人がオッサンというとかなり差別的になるので言わない方がいいと思いますけど、
僕自身もオッサンの一人なので言っているわけですね。
これを話そうと思ったのは、昨日と一昨日も同じ本をご紹介したんですけど、
安藤寿幸さんという人の、「生まれが9割の世界をどう生きるか?」というところで、
この本ではですね、学力とか収入とかそういうことが中心だったんですよね。
健康とかそういうことは全く、本当にちょっとだけ触れているという感じで全然メインではなくてですね。
学力とか、お金のこととか、そういうことに関しては9割でもできることはいくつかあるということは書いてあるんですけど、
学力に関しては、遺伝率とかは科目とかによっては30%の場合もあるし、多くても70%ぐらいなんですね。
科目によってもね。
だけどですね、この中でも本当に飛び抜けて高い数字だったのが体重だったんですよ。
体重が決まるのは90%が遺伝なんですよね。
というふうにこの本には書いてあります。
この本に関しては本当に学力とか収入とかそっちの方が話の中心なので、
体重のことは全く書いてないんですけど、
その中の一番高い例として体重が90%の遺伝率だというふうに書いてありました。
要するに学力とかなんかよりずっと高いわけですね、その遺伝率がね。
つまり個人でどうのこうのできる問題ではないというのが
この数字からもかなりはっきりわかるんじゃないかと思います。
でも90%が遺伝率ってことは、
じゃあ残りの10%は自分でどうにかできるんでしょうというふうに
この本読んでない人は思うかもしれませんけど、そうじゃないんですよね。
実は遺伝と環境っていうのがあって、少なくとも学力とか収入とかに関してはね。
なので90%のうち残り10%は全部自分でコントロールできるかというとそうじゃないわけなんですよ。
ちょっと僕のことも振り返ってみると、
まず僕のことを言うと、
僕自身はそれなりに体重コントロールしてきたというか、
ジョギングとかも今結構してるわけですね。
それでよくあるおっさんと本当に同じように、
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つい最近までは体重なんて自分でコントロールできるんだからというふうに思っていたわけですよ。
でもこの本読んでみると90%が遺伝っていうことなんで、
そうじゃないことがかなりこの本を読んだときのこの90%ちょっとびっくりしちゃったんですね。
残りの10%の環境に関してもですね、
今僕がやっぱり暮らしているのはかなりラッキーな環境なんじゃないかというふうに思うんですよ。
例えばね、
まず食事をコントロールできる立場かどうかということですよね。
これが自分でコントロールできない人に関しては、
遺伝90%で残りの10%の環境のところでもかなり厳しい立場になっちゃいますよね。
あとその文化としてグルメな文化の中にいるのかどうかということ、
それともその祖食のね、そういう文化の中にいたかどうかということですよね。
やっぱりグルメの文化の中ではかなりそのどうしたってそのダイエットってのはちょっと
祖食の人に比べたら難しくなってしまいますよね。
これも遺伝だけではなくてそういう文化という周りの環境によるので、
自分ではなかなかコントロールしにくいわけです。
あと運動に関してもね、僕は本当に毎日運動、ジョギングしてるんですけど30分くらいね。
だけどそれもですね、ちょっと今考えてみるとかなりラッキーな環境にいるから
それがたまたまできている立場なんだというのがちょっとわかるわけなんですよ。
なんでかというと、まずこの家の外をジョギングできるかというと、
インドではですね、一個建ての建物とかそういうところだとちょっとジョギングできないと思います。
もう本当に違法駐車とかもあるし、あと治安の問題とかもあるし、
まずね、車道以外の歩道っていうところに車がいっぱい乗り上げてたりとか、
その歩道にですね、植木が、何て言うんですか、外路樹。
外路樹が歩道にいっぱい植わってて、そもそも歩道を走れないとかですね、
そういうところが非常に多いんですね。
で、うちの場合はちょっと僕はたまたま団地みたいなところに住んでいるので、
この団地の中だったらそんなに車の往来もないし、
かつその幹線道路から離れているので、そんなに空気も汚くないんですよね。
治安もそんなに悪くないので、そういう地理的な環境というのもかなりあってジョギングできるわけですね。
あとやっぱりもう一つはジョギングする時間があるかということですよね。
僕もね、そんなに暇な時間、人間ではないんですよ、全然。
全然暇ではないんですけど、だけどジョギングする時間に本を読んだりとかして、
勉強の時間にも当てたりすることが僕の場合はできているわけですね。
これもジョギングしながら本をトークバックというやつで、
音で耳で聞きながら本を読んだりとかしているので、
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それなりの勉強しながらジョギングするということができるようになっていますけど、
それもこういうことができるかどうかということにもよりますよね。
やっぱり僕もさすがに本を読むこともしないで、
ただジョギングだけできるかというと、ちょっとその時間はさすがにないと思いますね。
あとやっぱり性別とかで、あと気候にもよりますけど、
ジョギングするときってやっぱり暑いですから、肌を出してジョギングしたくなるわけですけど、
これも特に女性で保守的な文化のところではそれって結構できないですよね。
そんな暑い中で長袖長ズボンでジョギングするかというと、
なかなか結構それも厳しいものがあると思います。
あとやっぱりさっきもちょっと触れましたけど気候ですよね。
僕たまたま今いるのがベカン高原というそれなりに海抜があるところなので、
インドにしてはかなり涼しい方なんですけど、
でもこれがデリーにいたら40度後半とかいっちゃうんですよね、夏はね。
だからそんなにジョギングできる気候ではないと思います。
もちろん近くにジムとかがあったらそれでもできるかもしれませんけど、
地理的にジムが近くにあるかということと、
それとその値段とか、それとそのジムに行く経済的な余裕があるかとか、
そういうことを考えるとですね、こういうことを全部考えると、
やっぱりその体重がコントロールできる環境にあるということは、
かなりその運に基づいている、幸運に基づいているというふうに
いうことができるんじゃないかなというふうに今は思っています。
はい、じゃあちょっとすみません、ここまでが前置きなんですけどすみません。
前置きでもないな、前置きでもないんですけど、
ちょっとここで皆さんに聞いてみたいんですけど、
皆さんの周りで、多分今日は女性の方が多いんで、
ボディーポジティブという言葉を聞いたことがあると思うんですけど、
そういうことを理解していないおっさんっていうのに会ったことがありますか?
はい、じゃあ涙で、ボディーポジティブということを理解していない、
そういう概念を理解していない、
僕と同じくらいの成人の男性と会ったことがありますという人は、
涙のマークでちょっとリアクションいただけますかね。
幸いにもそういう人には会ったことないですよ。
私の周りの人はみんなボディーポジティブを理解してますよという人がいたら、
ハートのマークでいただけないでしょうか、どうでしょうか。
今一瞬ちょっと見えたんだけど早くてわからなかった。
涙のマークやっぱり聞きますね。そういう方がいらっしゃいますね。
ありがとうございます。涙のマーク多いですね、やっぱりね。
でも具体的に言うとね、僕自身も本当にそうだったんですよ。
これツイッターってすごいありがたいなというのが、僕が思うのは、
それをね、初めてそういう概念を知った時のツイートが僕残ってるんですよ。
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これで見てみると、2019年の8月19日ですね、
3年前に初めて、この時は英語で見ていたので、
ボディーポジティビティっていうね、そういう概念を初めて聞いたのが、
2019年の8月15日、だから3年くらい前ですよね。
ここで読んだのは、サビートーキョーっていう、
日本からの英語の発信メディアみたいな、情報発信メディアみたいなものなんですけど、
特に日本に住んでいる外国人、英語の話者とかがいろいろ書いている、
そういうメディアがあるんですね。
印刷のメディアはないかもしれません。
多分ウェブメディアだと思うんですけど、
サビートーキョー、サフィーですね、サビートーキョーっていうところで、
そこでですね、ボディーコンフィデンス&ボディーポジティビティin japan
っていうこういう記事があります。
これが2019年の8月9日の記事なんですね。
それを僕が初めて読んだのが、6日後の8月15日だったわけですね。
ここで取り上げられていたのが渡辺直美さんなんです。
でね、その時に僕がですね、
Twitterでボディーポジティビティという言葉を初めて聞いたということを書いたら、
まいこさん、今はいらしていないですけど、
Twitterで日本語関係の発信されているまいこさんという方がですね、
これに対して、僕の投稿に対してですね、渡辺直美さんの言っていることに近いかと、
確かに日本語で何て言うんだろうというふうにコメントされていました。
僕が書いたのは、
僕が最初に引用したのはボディーポジティビティというウィキペディアのページだったんですよね。
なのでそこには渡辺直美さんのことは書いていなくて、
コメントとして渡辺直美さんに言っていることに近い。
だけど日本語で何て言うのかというのは、この時点ではこのまいこさん自身も、
ご自身もあまりはっきりわかっていなかったという感じなんですね。
だから、僕みたいな男性に限らず、その当時、まだ3年前ですけど、
3年前は女性の間でも、しかも渡辺直美さんが言っていることという認識はしていても、
それを日本語で何て言うかというのはまだあまり普及していないという段階だったのかもしれません。
少なくとも僕はその1年で初めてボディーポジティビティという言葉を聞いたわけですね。
だけど今はボディーポジティブというカタカナですね。
ボディーポジティブというカタカナでかなり見かけるような気がします。
Amazonで検索してみると、こういう本もありますね。
読んでないですけど、自分サイズで行こう、私なりのボディーポジティブ、
というコミックエッセイのそういう本もあります。
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これは去年の6月に出版されているんですね。
なので、2019年から2021年の間に、
もうだいぶかなりこの辺の概念は広まってきたんじゃないかなというふうに思います。
今日のタイトルはどうしてオッサンはそれを理解できないのかという話なんですけど、
すごく一番大きな原因というのは、
原因というか理由ですよね。
理由は男性が目にするメディアと女性が目にするメディアが全然違うということなんですね。
すみません、これは僕検索したんだけど見つからなくて、
でも、本当に記憶による話なのでちょっと申し訳ないんですけど、
女性が書いた記事で、
2019年に僕が投稿したよりちょっと後の時期だったと思うんですけど、
女性が書いた記事で、
毎日すごくたくさんの大量のファッションモデルとかの画像を、
それが嫌でも目に入ってくるというわけなんですね。
そのファッションモデルの方というのはもちろんすごく痩せていて、
いわゆるボディポジティブな感じではない人なわけですよね。
ボディポジティブじゃないというか、いわゆるモデル体型な人なわけですよ。
痩せていて背が高くてという感じですよね。
その記事の中にその人たちがスクリーンを見るとね、
その人たちがウェブを見るとどれだけたくさんのファッションモデルが出てくるかというのがあって、
それが本当にちょっとびっくりしました。
なのでコメントとか見ても、
そうなのよねみたいなコメントがたくさんあって、
僕は最初いくらなんでもこんな多くはないだろうと思っていたんですけど、
でもコメントを見るとそういうコメントは全然なくてですね、
女性らしい人がやっぱりそうなのよね、こういうの困りますよねみたいな、
そういうコメントがあったのでちょっとびっくりしたんですね。
そういう状況というのは男性というのは普通は目にしないわけなんですよ。
なのでボディポジティブがどうして言われているかというと、
自分を否定しなくていいんですよというそういうメッセージですよね。
こんなにいつもファッションモデルばっかり目に入ってきちゃうという状況を知らないと、
それは当たり前じゃんというね、そういうふうに思っちゃうわけですよ。
男性の立場で見ているとね、男性で普通のメディアを見ているとね。
それは自分を別にわざわざネガティブに思う必要なんかないなんて当たり前ですよね、それだけ見たらね。
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でもその背景に、普段女性が目にしているメディアの中に
ファッションモデルがどれだけ出てきているかというね、
そういうことがあるということを認識しないと、実際それがどれだけダメージを与えてしまうかということですよね。
ファッションモデルじゃない体型の人がそういうのを見て、
自分と比較して、自分はこんなふうにはなれないとかネガティブに思ってしまうという、
そういうのがすごく多い、そういう、
はっきり言っちゃうと一日中そういうふうに、そういう記事に取り囲まれているという、
そういう状況を体験していない、体感していないわけなんですよね、普通の男性だとね。
もちろん男性の雑誌とかでも、格闘技とかでムキムキの男性が出てくるというのはありますけど、
実はそんなにたくさんないですよ。
少なくとも毎日そういうのを見るという感じではないですね。
僕も多分インターネットの広告というのは、相手の属性に合わせて広告とかを出してくるわけですよ。
だからこそ僕のところにはそんなにファッションモデルのいっぱい出てくる広告なんていうのは表示されないんですけど、
でもそういうところにそんなに格闘技やってるムキムキの男性ばっかり出てくるなんてことはもう全然ないんですね。
なんか僕のところには本当に、想像したらわかるかもしれませんけど、
変なガジェットとか、新しいパソコンとかですね、そういうのがいっぱい出てきちゃうんですけど、
まあまあでもそれはそれでいいんですよ。
逆に言うとだからこそ、別に自分がそんなにムキムキじゃなくても、そんなダメージは全然ないんですよね。
だけどそれが女性用のメディアのサンプルとかですね、そういうものを見ないと、
そういうところが全然理解できないっていうのは正直あると思います。
でね、あともう一つはやっぱり世代的な考え方として、
まず人は努力できるものだと、そして努力できれば報われるっていうね、
そういう価値観で育ってきた世代っていうのもあると思うんですよね、やっぱりね。
それなりにやってきたっていう達成感とかがある人もいると思います。
ただこれもですね、やっぱり最近はそうではないっていうのがいろんな、
この遺伝とかの知見もそうですけど、
まず第一に公正世界仮説っていうのがあって、
あるいは公正世界語尾っていうのもあったりしますけどね、
それが人間の行いに対して公正な結果が返ってくるものであるっていうね、
そういう認知バイアスとかそういう思い込みなんですけど、
そういうのをまだ深く認知バイアスに影響されている人も結構多いっていうこともあると思います。
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そういうことで今のですね、僕たちの世代の特に男性はですね、
こういうボディポジティブについてあんまり、
単的に言うと違和感とかを感じる人も多いんじゃないかと思います。
さっきね、ちょっとツイッターで投稿しましたけど、
ボディポジティブってね、検索してみると、
その他にこんな検索もしてますよっていうのを提案してきますよね、Googleがね。
そうすると、ボディポジティブ言い訳とかですね、ボディポジティブ甘えとかですね、
ボディポジティブ嫌いとか、ボディポジティブ違和感とかね、
とにかくすごいネガティブな言葉をいっぱい並べて一緒に検索している人がすごく多いわけなんですね。
なので、多分今の時期っていうのは、今まで、
2019年には日本語で何て言うかよくわからないっていうツイートもあったぐらいですから、
まだかなり比較的新しい概念だと思うんですよね、このボディポジティブっていうのは。
だからそれに対して、
その言葉がだけど知らなかった人の目にも触れるようになっている時期じゃないかと思います。
最初のうちは、ボディポジティブっていうのはすごくいい考えですねっていうふうに、
特に女性の間で支持されていたと思うんですけど、
そこから、そうではない僕みたいな世代の、僕みたいな男性のね、
そういうところにも触れるように、そういう言葉がそういう人たちの目にも触れるようになってきて、
それでその結果、甘えだの、言い訳だの、なんか違和感だの、嫌いだのっていうね、
そういうことを一緒に書いて、
考えてしまう人がちょっと増えている時期なんじゃないかなというふうに思います。
なのでですね、今は行動遺伝学の知見ではもう本当に遺伝率だけでも90%ある。
それに環境も考えると、自分で体重をコントロールすることはほとんどできないということですよね。
だから要するに、白人と黒人の違いみたいな、
そういう肌の色を変えることはできませんよね、基本的にね。
それに近いものだということを、
僕自身が一番そういうことを認識しなければいけないのが、
男性であり、かつ男性であるというのは要するに、
いつもファッションモデルの写真ばっかり見せられて、
そういうダメージを受けていない立場の男性であるということと同時に、
それとそれなりにジョギングとかしていて、
体重はコントロールできるというふうに、
1%とか2%とかできるかもしれませんし、
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あるいはコントロールできる立場にあるということですよね。
そういう側にいる人間が、
たまたまそういう肥満の遺伝子を持っていなくて、
かつそういうコントロールできる立場にいるということが、
最近流行りの言葉でいうと、無自覚の特権ということですよね。
無自覚の特権だったんだなということに気がつくということが、
大事なんじゃないかなというふうに、
僕自身が自分自身の気づきとして、そういうふうに思った次第です。
たぶんこれからこういう言葉が、
僕はこの概念自体はとてもいいと思いますけど、
それが普及していく過程において、
やっぱりそれを理解しない人というのは、
これからもたくさん出てくると思うし、
むしろこれからたくさんそういう人が、
いろいろネガティブキャンペーンとかしてくるかもしれないので、
そういう時にはこういう行動遺伝学の知見とか、
そういうことも共有されていくといいんじゃないかなというふうに思います。
それではすいません、もう時間になりましたので、
本日のムラスペはここまでとさせていただきます。
本日もご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のオッサンはなぜボディポジティブを理解できないのか、
ということにつきまして、ご感想とかコメントとかありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。