ハナキンのイベントと準備スピーチ
冒険家のみなさん、おはようございます。
今日も、落雷に揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は、2023年の10月11日です。
インドでは午前8時45分を回ったところ、
今日もTwitterの音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
今日は、コスプレ日本語というタイトルでお話をしたいと思うんですけど、
リスナーの方が集まっていないので、
少しお知らせをしてみたいと思います。
まず、今週はハナキンですね。
Zoomでハナキンは、今日水曜日なので、
あさってハナキンがあります。
今週は、いろんなご都合があって、
乾杯の運動の人が決まらなかったんですね。
クロームブックについて、
若い人の間ではかなり広く使われるようになってきているものの、
僕たちの世代の人はあまり知らない人が多いので、
その人たち向けに、
最近流行のクロームブックというのはこういうものなんですよ、
というのをご紹介してみようかなと思っております。
それから、日本語教師映画パーティーは、
もう投票が終わりました。
今月の日本語教師映画パーティーは、
ハナ、彼女、世界で一つの彼女、
そういうタイトルの映画を見ます。
人工知能に恋をしてしまった男性の話なんですね。
今週じゃなくて、来週の土曜日、
10月21日の日本時間21時からですので、
ぜひ皆さんご参加いただければと思います。
コスプレ日本語
それから日本語教師ブッククラブの方は、
今、ビジネス日本語ですね。
ビジネス日本語教え方&働き方ガイドという、
こういう本をみんなで読んでいます。
昨日読んでいたところで、
ちょっと面白いなと思ったのは、
仕事では日本語は必要ないのに、
母国から家族が来て、
その家族の前でちょっといい格好したいので、
家族と一緒に観光地で使う日本語だけを勉強する、
そういう学習者の方もいらっしゃる。
例えば写真を撮ってもらえますか、
そういうのを近くにいる日本人に、
そうやって話しかけて写真を撮ってもらって、
ありがとうございましたとかお礼したりするんでしょうね。
そういうのは今までの、
普通のビジネス日本語の教科書では、
これはビジネス日本語の定義に入らないですよね、
普通はね。
だけどこの本では、
人間関係を良くする日本語というふうに定義されているので、
そういう意味ではこのビジネス日本語がね、
この写真を撮ってもらえますかとか、
観光地で言う写真を撮ってもらえますかとか、
そういうのもビジネス日本語の範囲に入るという意味で、
非常に面白いというふうに思っています。
それではですね、
まず音声が聞こえているかちょっと確認したいんですけど、
僕の音声聞こえていたら、
ハートのマークでリアクションいただけますかね。
何かちょっと普通じゃないことが起きていたら、
涙のマークでリアクションいただければと思うんですけど、
いかがでしょうか。
ちょっとね、
今朝もスペースを始めるのにすごく時間がかかって、
ちょっとバグっている感じが。
あ、ハートいただきました。
ありがとうございました。
じゃあ大丈夫なんですね。
はい。
じゃあ余裕がありましたら、
ムラスペ聞いてますとかね、
ツイートしていただけたら大変ありがたいです。
それではですね、
本日の本題に入ってみたいと思います。
今日お話ししたいのは、
コスプレ日本語ということなんですね。
これを話そうと思ったのは、
僕がですね、
2週間に1回参加している、
人生道場っていうね、
そういうイベントがあるんですよ。
これはインドのバンガロールで、
日本語を勉強している人たちが自主的に集まってね、
お金も払わずに。
むしろね、
主催者の甲子君さんという方が、
多分会場費とか自分で出してるんじゃないかな。
でも参加者の人は別に参加費とか払わないで、
自主的に集まってやってるんですよね。
そこにね、
本当に毎回来る参加者の中で、
自分のことを折れっていう風に言う人がいるんですよね。
実際にアニメが、
彼はすごく大好きで、
いつもアニメ関係のTシャツを着てくるんですよ。
この間は、
エヴァンゲリオンのNERVっていうね、
ロゴが入っているTシャツ着てたし、
話の内容もアニメとかに関係することなんですね。
この人生道場では、
準備してきた、
準備スピーチっていうカテゴリーがあるんですけど、
あらかじめ準備してきたスピーチを話すっていう、
そういうセクションもあるんです。
だから彼はね、
セリフによるアニメの影響
自分のことを一人称で折れっていう風に呼ぶのは、
もう癖とかじゃなくて、
意図的に意識的にやってるわけなんですね。
これはコスプレだけではなくて、
彼はコスプレも多分やるんでしょうけど、
アニメについて話すときに、
自分の言葉として、
一人称を折れという風に言っています。
でもね、それを見ててもね、
僕特に不愉快に思わないんですよね。
もうそれが彼のキャラクターだという風に分かってるから。
かつ、この人生道場っていうのは、
日本語間違っているところを指摘する係とかがいるんですよ。
これね、多分元は、
トーストマスターズ。
多分トーストマスターズのやり方をかなり参考にしている、
と思われるところがあってですね。
そういう時間を測る人とか、
文法だけを特にチェックする人とかも決まってるんですけど、
だけど、彼が折れという風に自分を呼んでいても、
それを指摘する人は、
もしかしたら最初の頃はいたのかもしれませんが、
少なくとも今はもう誰も指摘しない。
本人ももちろん分かっています。
これがアニメだけでね。
他の人は自分のことを折れと呼ばないで、
僕とか私とかいう風に呼んでいる。
そういうことも本人もちゃんと分かっている、
そのぐらいのレベルの人なんですね。
つまりそれが彼のキャラクターであるということが、
みんなの中で周知されていて、
一つのアイデンティティみたいな感じになっているんですよね。
別にそれは必ずしも、
なってしまったというネガティブに言うべきことでもない、
と思います。
事実としてそれが彼のアイデンティティとして認知されているんですね。
ちょっと皆さんにも聞いてみたいんですけど、
そういう学習者の方に会ったことありますかね。
もし会ったことがある人はハートマークで、
いや、そういうのに自分は会ったことないなという人は、
涙のマークでリアクションいただけますかね。
今日ね、僕がこれを話すに先立って、
コスプレ日本語っていうのを検索してみたんですが、
あるいはコスプレ用の日本語とかですね、
コスプレ用の日本語教育とか、
そういうのをググってみたんですが、
もう本当にかなり頑張ってググったら見つかるかもしれないんですけど、
少なくとも本当に数分間ググっただけでは、
それは見つかりませんでした。
なので、あんまりですね、
こういうコスプレ用の日本語を教えましょうというようなことも、
あまり実践例っていうのは共有されていないように、
今のところ見えますね。
じゃあね、今日ここで僕が言っているコスプレ日本語とはどういうものか、
というのをちょっと簡単に説明してみたいんですけど、
やっぱりアニメのセリフとかですよね。
まず皆さんコスプレって言ったことはありますかね。
コスプレっていうのはただ単に服を着てね、
アニメのキャラクターっぽい服を着て行くっていうだけじゃなくて、
なんかショーみたいな感じになって、
そこで決め台詞みたいなのを言ったりするんですよね。
それはほとんどの場合、
僕が行くイベントに関してはほとんどの場合日本語なわけです。
僕はいつも日本語関係のイベントに呼ばれたりするので。
これはですね、
一般の日本語とはかなり違うことがあります。
さっきも言いましたように、
普通の日本語の教科書では自分のことをね、
私とか僕とかいうふうに教えることはあっても、
俺っていうのがまず出てくる教科書っていうのは、
あんまりないと思うんですよね。
ですけど、
有名なので言うと、
ワンピースのルフィが海賊王に俺はなるとか言いますよね。
そういう時にね、
私は海賊王になりますっていうふうに言い直させたりしても、
そこにはほとんど意味がないと思うんですよね。
やっぱりそれがワンピースに出てくるセリフだからこそ意味があるのであって、
そこに私は海賊王になりますとか、
私は海賊王になりたいですとか、
私は海賊王になるつもりですとか言ってしまうと、
そういう言葉の力みたいなのが一気に削ぎ取られてしまうので、
例えば学習者の皆さんが、
海賊王に俺はなるって言った時にそれはダメですよとかいうことの意味は、
僕はあんまりないというふうに思っています。
それでですね、
セリフがかかってきました。
ありがとうございます。
Twitterの方で反応があるとここにあれがあるんですね。
それ以外にも、
例えば最近だったら難しい言葉ですよね。
政策余脱の剣とかっていうすごい難しい言葉を
よく知ってるなというふうに思うと、
鬼滅の刃の第1回目ですよね、
最初のエピソードに富岡義勇がね、
政策余脱の剣を他人に握らせるなとかっていうセリフが出てきたりするわけですね。
しかもそれがそれなりにかっこいいシーンで出てきたりするわけです。
最近はですね、
判断が遅いとかっていうのもごく普通に出てくるセリフなんですけど、
これも多分鬼滅の刃の鱗滝さんのセリフを
踏まえた上で言ってるんじゃないのかなみたいに思うこともよくあります。
そういうことを考えると、
例えばですね、海賊王に俺はなるっていうのを勉強した学習者が、
クリケットのインド代表に俺はなるっていうふうにね、
コスプレ日本語の学習ニーズ
言い換えて、実際にクリケットを練習しているような人がね、
そういうふうに言い換えたときに、
それは間違いだとか、
そう言うべきではないというふうに教師が対応するべきなのかどうかということですね。
多分、これはコスプレなんだっていうことを理解しておかないと、
そういうふうになってしまうと思うんですよ。
つまりですね、こういうコスプレ日本語っていうのは、
そういう学習者の自己表現の一つというふうに理解したらいいんじゃないかと思うんです。
コミュニケーションのための日本語とは別に、
あるいはもちろんビジネス日本語とは別にですね、
学習者の自己表現の一つになっていると。
つまりその衣装でコスプレをするのと同じように、
言語で自己表現をしているというわけですよね。
もちろん言語で自己表現をするというと、
詩を書いたりとかね、
そういうのも言語による自己表現の一つだと思うんですけど、
だけどそれがアニメのセリフを使ってやるというところが、
今までの言語を使った自己表現とは別にあると思うんですよね。
もちろん自分がコスプレをやる人というのは、
やっぱりそれがかっこいいと思っているからやるわけですよね。
わざわざダサいキャラクターのコスプレをやる人もいるとしても、
そこに何らかの自分との共通点を見つけたりする人がいるんじゃないかと思うんですよ。
つまりアニメのセリフを使って、
それで自己表現する、
そういう日本語をコスプレと呼ぼうではないかというふうに、
それが今回の音声配信の趣旨です。
これには一定の学習ニーズがあると思います。
僕自身はもちろん日本語に関してはあまり答えはありませんけど、
インドのヒンディの映画を見ていて、
やっぱりこれかっこいいっていう時に、
もともと最近は、この音声配信でも話していますけど、
セリフを音読みたいにリピートする練習をしているんですね。
そのセリフを聞いて、
俳優がそのセリフを言った後に僕もそれを繰り返して、
ちょっとシャドーイングみたいにしてみたりとか、
あるいは音声を消してカラオケみたいに、
役者の口の動きに合わせてそれを言ってみたりとかね。
そういうふうにするのは本当に楽しいです。
すごく楽しいです、学習のやり方としてね。
なので、少なくとも一定の学習のニーズはあると思うんですね。
ただね、ちょっともちろんそれを言うと、
いろんな反論が返ってくるなと思うので、
どんな人にでもそれでいいのかっていうと、
それも出てくる、考えなければいけないところだと思うんですね。
よく考えられるのがやっぱりビジネス日本語とか、
あるいは日本在住の海外ルーツの子供とかがですね、
そういうのが僕とかにオレさーとか言ってきたら、
多分僕はですね、そういう時は、
僕みたいなおじさんに話す時はね、オレさーじゃなくて僕は、
と言った方がいいですよってことを少なくとも1回は言うと思うんですね。
それが卒業とかが近くなってきて社会に出なきゃいけないような時期だったら、
何回もそれをしつこいほど言うことになるかもしれません。
だけど、それとですね、今ここで言っているコスプレ日本語っていうのは、
ちょっと分けて考えなければいけないと思うんですよね。
なんでかっていうと、やっぱりそういうアニメファンですよね。
このコスプレ日本語で自己表現をしたいっていうのは、
アニメファンが多いわけですよ。
ただのアニメじゃなくて漫画でね、それをやる人もいるかもしれないけど。
で、そういう人とビジネス日本語の学習者っていうのは、
あんまり重なってないんですよね、海外では。
で、言語の習得っていうのは、本当に時間がすごくかかるわけですよね。
アニメ好きの日本語教師の市場
なので、入り口としてアニメファンがね、
日本語学習の入り口としてアニメファンの人が、
こういうコスプレ日本語みたいなので、どんどん海賊王にオレはなるとかね、
真実はいつも一つとか、そういうことを、
そういう日本語をどんどんたくさんかっこいいと思って覚えていって、
それがですね、もう何年かした後に、
ビジネス日本語として日系の会社に就職したりですね、
あるいは日本人の旦那さんとか奥さんと結婚することになって、
それで相手の家族とフォーマルな感じで話さなきゃいけなくなるとかですね、
そういうようになることもあるとは思いますが、
第二言語習得っていうのは本当に長い旅路なわけですから、
それはその時になってから、もうちょっとフォーマルな、
オレじゃなくて僕とか私という言い方も練習しようというふうに、
その時になってから考えればいいんじゃないかなというふうに僕は思います。
つまりですね、
少なくとも入り口の段階、
海外の日本語習得の入り口の段階では、
ビジネス日本語とかコスプレ日本語は、
それがもともと分かれているので、
それを教師の側が、
いやあなたはそういう言い方をしちゃいけませんよ、
みたいなことを言う必要はないんじゃないかなというふうに思っています。
なので、さっきも言いましたけど、これはとてもニーズはあるんですよ。
一定の学習ニーズがあると思いますから、
一つの分野として、日本語教育の一つの分野として、
確立されてもいいんじゃないかなというふうに思っています。
特にアニメ日本語っていうのは、
アニメを使って日本語を勉強するっていうのは、
それはかなり認知されてきているので、
彼らのアウトプットの場として、
そういうコスプレ日本語というのも確立されてもいいんじゃないか、
もっと認知されてもいいんじゃないかなというふうに思っています。
特にアニメ好きの日本語教師の人には、
本当にブルーオーシャンだと思います。
ブルーオーシャンというのは、競争相手が少ない市場という意味ですけどね。
しかも、最近はAmazonプライムとかNetflixとかで、
合法的にみんなに見てもらうことができるようになってきて、
そしてそれを使った勉強というのもできるようになってきていると思っています。
そういう環境も整ってきていると思うわけですね。
それでは最後に皆さんにお伺いしてみたいんですけど、
今いらっしゃるリスナーの皆さんで、
こういうコスプレ日本語という、
そういう日本語を教えてみたいというふうに思いますか。
もしそういうふうに思う人がいらっしゃったら、
ハートのリアクションをいただければと思います。
自分の環境ではちょっと無理かなとか、
そういう方は涙のマークでいかがでしょうか。
それでは本日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のコスプレ日本語について、
ご感想とかコメントがありましたら、
あ、涙のマークいただいてますね。
やっぱり特に、
公教育とかそういうところだと難しいところがあるかもしれませんね。
今日のコスプレ日本語という、
僕の音声配信についてご感想とかコメントがありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。