1. むらスペ
  2. ホリエモンの教育改革案
2023-11-02 16:30

ホリエモンの教育改革案

ここで紹介している本は以下の二冊です。

「ChatGPTvs未来のない仕事」

「学校をつくり直す」


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サマリー

ホリエモンは新刊『チャットGPTVS対未来のない仕事』で教育改革案を提案しています。その中で、彼と富野一徳さんの教育哲学には共通する部分があると話されています。今の教育制度では、一斉授業の無駄が多く、個別のケアができないため、教育制度を変えるべきだという意見が示されています。

00:02
冒険家の皆さん、おはようございます。
今日も落雷に揺られて、灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年の11月2日です。インドでは午前8時47分を回ったところです。
今日もTwitterの音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
ホリエモンの教育改革案
今日は、ホリエモンの教育改革案というタイトルでお話をしたいと思います。
リスナーの方が集まる間に、最初にいくつかお知らせをしておきたいと思います。
今日木曜日なので、明日Zoomでハナキンですね。
Zoomでハナキンは、まずスープの時間にチャッピーさんが作ってくれた部屋で、
AIを使って画像を喋らせたり、動画を翻訳したりを試してみますという部屋があります。
メインの時間には、インドの冒険家プラス3インタビューというのがあります。
そしてデザートの時間は、若おばちゃまさんがホストで、
本を読んでの感想括弧内容開示やり括弧閉じ部屋、
それから二次会では早勤だから21時にアイスという部屋もあります。
明日は皆さんぜひご参加くださいませ。
日本語教師映画パーティーの方は、みんなで見たい映画を提案受付中ですね。
今のところ2つの映画が提案されていて、
今を生きる、それからガザの美容室ですね。
この2つが提案されています。
今度の土曜日から投票に入る予定ですね。
先着4つまでは受け付けています。
それから日本語教師ブッククラブは、
丁寧な文章大全という石黒慶さんの本なんですけど、
これは日本語教師にとってはすごく面白いと思います。
僕もこのTwitter、日本語教師ブッククラブのハッシュタグ付きでツイートしているので、
中身をいくつかご紹介していますので、興味ある人はぜひ見てください。
それでは本日の本題に入ってみたいと思います。
今日お話ししたいのは、
ホリエモンが最近新刊を出したんですよね。
そのタイトルがチャットGPTVS対未来のない仕事という本なんですけど、
この本にホリエモンが、
社会全般にわたることが書いてあるんですけど、
教育改革案が書いてあって、
これが最近読んだ富野一徳さんの本ともすごく符号するところ、
富野一徳さんは教育哲学者で、
まさに教育のほうの専門家なわけですよね。
教育のほうはそれほど専門というわけではないんですけど、
ホリエモンの言っていることが、
この富野一徳さんの言っていることと非常に近いところ、
重なるところがあるので、
ちょっとそれについてご紹介してみたいと思います。
ホリエモンというのはホリエ高文ですね。
ホリエ高文さんですね。
ライブドアの社長をしていらっしゃった方で、
今はロケットの開発とかそちらの方を中心にしているように
僕は認識していますけど、
この本の中で端的に言うと、
人工知能、チャットGPTのような人工知能が出てきたので、
学校では自分のペースで勉強できると、
先生に教わらなくても自分のペースで勉強できるので、
そういう人がほとんど、
7割から8割ぐらいが自分で勉強できるので、
先生は自分では勉強できない人たちに集中するために、
先生は仕事をしてほしいというふうに書いてあって、
僕はこれも本当にすごく賛成なんですね。
なのでちょっとその該当する部分を、
この本の中から引用してみたいと思います。
以下引用です。
正直な話、読み書きができて、
自分の頭で考えられる人は、
インターネット上の教材で自習ができる時代だと思う。
わからないことがあっても、
自分でネット上の文献を読めばそれなりに理解できる。
しかし、後で触れるが、
世の中には文章を読めない人が意外と多く、
ネットの恩恵に預かれていなかった可能性がある。
最近はあらゆるコンテンツを動画でも見られるようになり、
今まで文章で知識を得ることが難しかった人も、
多くの情報にリーチできるようになった。
これで全人口の7、8割ぐらいはカバーできるようになったと思う。
それでも残ってしまう残り2、3割の人たちに
集中するために教育の仕組みを変えていくべきだろう。
ここまでが堀江孝文さんが書いていることですね。
日本語教師の読解能力について
実は僕も時々感じることがあったんですよね。
日本語教師の中にも、
実は本を読むのが苦手だという方が結構いらっしゃるということが、
僕もTwitterとかで他の人の話を聞いていて、
感じるようになりました。
これは去年の10月9日に僕がTwitterでアンケートを取ったんですけど、
こういうアンケートを取りました。
これまであまりちゃんと考慮してこれなかったんですが、
第2言語習得について日本語教師が知っておくべきことのような
本を読めない状況のプロの日本語教師が一定の量で存在するのでしょうか。
というふうにTwitterで聞いてみました。
私がA、自分も読めない。
B、そういう人を知っている。
C、そんな人はいないのでは。
というふうにしたら、
44人の人が回答してくれたんですけど、
自分も読めないというふうに回答した人が15.9%いました。
44人の中の7人がそういうふうに答えたということですね。
そういう人を知っているという人も含めると、
10人以上の方が、
少なくともそういう人が存在していることを知っているというふうに答えているわけですね。
そんな人はいないのではと答えた人は36.4%でした。
なので、やっぱり日本語教師みたいに言葉の勉強をしているんじゃなくて、
言葉を教える側の人でも、
そういう本を読めない人がいらっしゃるので、
少なくとも小学校とか中学校とか、
そういうところではもっとたくさんの方が、
子どもたちがそういうふうにいるんじゃないかというふうに思います。
ただですね、ここで言っているホリエモンが、
世の中には文章を読めない人が意外と多いというふうに書いてあるのは、
本当にある程度長さのある文章のことだと思うんですよね。
漫画の吹き出しとかツイッターとかは読めるけど、
でもさっき言ったような日本語教育の専門書とか、
そういうのは読めないという感じだと思います。
これがですね、たぶん、
例えば日本語教育能力検定試験とか、
そういうところにはVISCとCALPみたいな感じで出てくることがあるんじゃないかと思います。
VISCの方はBasic Interpersonal Communicative Skillsですね。
なので本当にお腹が空きましたとか、
トイレどこですかとか、
そういうことはこのVISCの方でできるわけですね。
だけどCALPはもっとレベルの高い言葉の使い方で、
Cognitive Academic Language Proficiencyですね。
認知的で学術的な言葉の能力みたいな感じだと思うんですけど。
CALPの重要性と一斉授業の問題
要するにホリエモンが言っていることはですね、
VISCはあるけどCALPがない人がいるっていうことだと思うんですね。
そしてインターネットとか、
さっき引用したところではChatGPTじゃなくて、
YouTubeの面で動画で勉強できるっていうのが出てましたけど、
この本の主題はやっぱりChatGPTのようなAIなので、
こういうAIの時代にはCALPがあれば、
もう自律的に学習できるんだと。
なので先生の支援は必要ないというわけですよね。
YouTubeみたいな動画もあるし、
動画だけではなくてChatGPTのようなね、
そういうところでわからないことは教えてもらえるからということです。
今のところは先生がみんなね、
そういうCALPを持っている人たちも含めて、
一斉授業でやっているのが問題なわけで、
それをホリエモンもそういう問題を前提にして、
こういう指摘をしているわけなんですね。
この一斉授業の問題ということについて、
教育哲学者のトマノイットクさんも、
これは本自体はもう何年か前なんですけど、
僕が読んだのはつい最近なんですね。
学校を作り直すという川出新書なんですけど、
一斉授業の問題
この本の中でトマノイットクさんはこういうふうに言っています。
ちょっと長いですけど、2箇所引用しますね。
みんなで同じことを同じペースでの授業では、
とりあえず授業は進んでいるものの、
すべての子どもたちに本当の意味で学力を保障することは、
残念ながら非常に困難です。
繰り返し言ってきたように、
必ず一定数の子が勉強についていけず、
落ちこぼれてしまうからです。
これは構造的な問題なのです。
先生からすれば、
とりあえず授業はやったという安心感はあるかもしれません。
でもそのことと、すべての子どもの学力を保障することとは、
本来別の問題なのです。
それからもう一個、また別のところなんですけど、
ちょっと引用しますね。
この一斉授業に関する批判のところです。
何でもかんでもみんなで一緒は、
大変な時間の無駄を生み出します。
例えば先生が本字の目や手を黒板に書き、
それを全員で昭和したりする時間。
先生が黒板に書いたものを全員がノートに移す時間。
他の子がそれを書き終えるまで待つ時間。
教科書の同じ箇所を一人ずつ順に朗読する時間。
こんなちょっとしたことも、チリも積もれば山となるです。
そして何より、学びのペースを全員が揃えなければならないという
壮大な時間の無駄。
学びを個別化すれば、そんな無駄をなくし、
一人一人が自分の学習計画に従って、
自分のペースで、その日その時の調子に合わせて、
一気に学び進めていくことができるのです。
教育制度の改革案
引用ここまでですね。
トマノさんはこの本では、まだあまりAIが
こんなに普及する以前の本だったと思いますので、
この本の中ではこのAIによる個別化については
全く触れていないのですが、しかしそれでも
この個別化について、このChatGPTとかの
そういう人工知能が非常に有効であるということは
皆さんも納得していただけるのではないかと思います。
つまり、ここでトマノさんが言っていることと、
さっきホリエモンさんが言っていることと、
教育哲学者のトマノ一徳さんが言っていることは
非常に整合性があるわけですよね。
整合性がある、ごく真っ当なことだと思います。
ホリエモンというと一部のすごく過激な発言で
ちょっと物議をかもすこともありますし、
僕も彼の発言全部を支持しているわけでは
全くないのですが、少なくともこの教育改革案については
本当にごく真っ当な案であって、
かつその教育哲学者のトマノ一徳さんとかの
状況認識とも非常に合う教育改革案だと思います。
要約してみると、今の教育制度では
やらなくてもいいことをやっているわけですよ。
それは何かというと、カルプですよね。
学術的なものも読めるような人に
一斉授業をやるというのは非常に無駄。
かつ、やらなければいけないことをやっていないわけですよね。
それは何かというと、カルプですよね。
高い次元の語学能力を持っていない生徒に対する
個別のケアとか、そういうことを今の学校制度、
教育制度はできていないわけです。
もちろん一部の人が取り出し授業みたいなことで
やっていたりもしますけど、
でもそれはすごく負担が高いので、負担が重いので、
そういうことをするんだったら、
今の自分である程度難しい文章とかも読める子どもたちを
手放して、そういう人たちを解放してあげて、
その分、それで空いた先生方が
カルプを持っていない生徒のケアに
当たるべきなんじゃないかなと思います。
もう一回言いますよ。
さっきの堀江門の発言をもう一回最後に
引用してみたいと思います。
最近はあらゆるコンテンツを動画でも見られるようになり、
今まで文章で知識を得ることが難しかった人も
多くの情報にリーチできるようになった。
これで全人口の7、8割ぐらいはカバーできるようになったと思う。
それでも残ってしまう残り2、3割の人たちに
集中するために教育の仕組みを変えていくべきだろうと
言っているわけですね。
最後になりますが、
僕が今日批判しているのはあくまでも
教育制度の問題であって、
教育制度の中で、自分では変えられない制度の中で
どうしようもない制度を変えることに
そういう権限を持っていない
個人の先生方の責任ではないと思います。
そうは思うけれど、
今の教育制度の中でも
トマノさんがおっしゃっているようなことは
ある程度できるわけですから、
こういう意見があるということ、
せめてイエナプラみたいなそういうのがあるということは
個人の先生方も知っておくべきだとは思うんですけど、
少なくとも先生の仕事に意味がないと
言っているわけではないです。
先生の仕事はこれからも大事だと思いますし、
ただやるべきことが一斉事業をするのではなくて、
本当にケアが必要な人、
サポートが必要な人たちをサポートすること、
それが必要なんじゃないかなと思っています。
それでは本日も村瀬にご参加くださいまして
ありがとうございました。
今日のホリエモンの教育改革案につきまして、
ご感想とかコメントなどがありましたら、
ぜひ村瀬のハッシュタグ付きで
ご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
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