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2025-03-10 36:46

【三島理恵・前編】社会貢献への寄付文化はどうやって作られた?(認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ)

▼本日の内容

「寄付ってうさんくさい」を払拭してきた15年間 / 寄付文化に変化が起きた東日本大震災 / 組織をエンパワーさせる寄付の存在 / 全てのメンバーがファンドレイザーという意識を持てる組織づくり

▼本日のゲスト

認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえの三島理恵。2009年6月から設立スタッフとして「寄付文化の醸成」を目的とした日本ファンドレイジング協会(JFRA)に入職し、事業の立ち上げ、広報全般を担うコミュニケーション・ディレクターとして従事。また、企業、NPO、行政、国際機関などと協働で行っている寄付キャンペーン「寄付月間-Giving December-」の立ち上げにも尽力。現在、JFRAコミュニケーションアドバイザー。 「困った時に助けてくれる人がいると思える社会の実現」に向けて活動をする中で、こども食堂との出会いがあり、むすびえの立ち上げに参画。2022年から現職。むすびえでは、休眠預金事業のプログラムオフィサー、「イオンこども食堂応援団」の立ち上げ、こども食堂の複合的価値を捉える指標開発・測定を行う事業やこども食堂基金プロジェクトリーダー等を担う。神奈川県福祉子どもみらい局戦略アドバイザー。

認定ファンドレイザー。広島県尾道市在住。

提供:認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ

▼認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ

むすびえは、各地域のこども食堂ネットワーク(中間支援団体)がより活動しやすくなるための後押しを しています。こども食堂を応援してくれる企業・団体とこども食堂をつなぐほか、こども食堂の意義や実態を伝え、理解を広げるための調査・研究などを行なっています。

サイト:https://musubie.org/

▼MC

・川本潤(じゅん) 京都大学経済学部卒業。広告代理店・PR会社勤務を経て教育デザインカンパニー(株)川本企画を設立。現在は、高校生と立ち上げた(株)ブルースプリングで教育格差是正に取り組みながら、認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ経営企画にてソーシャル活動を勉強中。

・秋山仁志(ひとし) ポッドキャストプロデューサー。子育てのラジオ「Teacher Teacher」のプロデューサー兼MC。第5回JAPAN PODCAST AWARDSにて大賞 & 教養部門最優秀賞をW受賞。不登校の子どもが無料で通えるフリースクール「コンコン」を運営。


 

サマリー

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの三島理恵氏がファンドレイジングの重要性や寄付文化の形成について語ります。特に、社会貢献のための寄付がどのように育まれてきたのか、震災を契機に変化した社会の環境について深掘りしています。認定NPO法人むすびえが子ども食堂の支援を通じて、寄付文化の形成やその仕組みを探ります。三島理恵氏は団体の設立時の挑戦や寄付活動の重要性について語り、日本における社会貢献の背景を振り返ります。このエピソードでは、寄付文化の形成とその進展についての議論が展開され、特に子ども食堂の活動が社会への貢献にどのように寄与しているかが強調されます。リスナーは社会全体のより良い未来に向けた意識の高まりを感じることができます。

ポッドキャストの紹介
始まりました、むにむに。この番組は、40歳を超えてNPOに関わり始めたじゅんと、20代のポッドキャストプロデューサーのひとしが、社会課題解決に取り組む方々から、誰も取りこぼさない社会を作るためのヒントを学ぶポッドキャスト番組です。
認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえさんの提供でお送りいたします。よろしくお願いします。
今日は、認定NPO法人 全国こども食堂支援センターの三島理恵さん、お呼びしますが。
尊敬してる分緊張しますね。
そうなんですか。
そうですね。
緊張されてますか。
緊張しますね。もうなんか、その上下関係という意味ではなくて、なんか生き様が全然違うなと思っていて。
珍しい緊張の仕方ですね。
自分はなんかやっぱ、ごまかしながら生きてきた人間なので、なんかまっすぐに生きてこられてる方だなっていうのが、なんか眩しくて正面から見れないんですよ。
そういう緊張なんですね。
自分のなんかこう小賢しい生き様が見透かされちゃうなって思って、だから本当に緊張します。
ああ、じゃあもしかしたらあまり喋らないかもしれない。
黙ってると思います。お役に立てなかったらすみません。
はい。どんな話を聞きましょうね。
ファンドレイジングの意義
三島さんも創設の時からやっていて、もともとファンドレイジングっていうNPOの資金調達なんですけど、専門家でもあるので、なかなかですよ、創設5年で10億以上の財政基盤を持てるNPOって早々作れるものじゃないんですよね。
で、これをどうやって成し遂げられたのかなっていうのを一番、皆さんも知りたいでしょうし僕も知りたいです。
日本ファンドレイジング協会を15年前とかから関わってて、むすびえさん以外でも社会貢献に対して寄付をする文化みたいな、この文化自体を作られてきたということなんで、それはどういうふうに今15年見てきたのかっていうのは聞きたいですね。
聞きたいですよね。ソーシャルな領域ってなんかボランティアで当たり前だろうとかっていう認識まだまだあると思うんですけど、でも持続可能にするためにはお金も必要だし、組織も作っていかなきゃいけないしっていう当たり前のことができるようになっていくっていうものをかなり基礎から作ってこられたんだろうなとは思ってます。
僕も今リスナーさんから寄付をいただいてフリースクールを作ろうとしている人で、でもまだ初めて1年ちょっと経った状態で月50万円いくかいかないかぐらいのところなんですよね。なんでその何千万とか何億とかっていうのが全く想像できなくて、それどうやって作られてきたかは知りたいですね。
知りたいですよね。どんなにいいことをやろうとしていてもすごくそれって難しい。知ってもらうとか資金集めるって難しいと思いますし、ソーシャルじゃなくても普通のスタートアップでも最初の資金強化って非常に難しいと思うんですけど、どうやってやってるのか知りたいですよね。
そうですね。それと、なんでそういう社会に目が向いているのかっていうのも気になりますね。 気になります。僕なんかもう躊躇してなかなかソーシャル領域恐ろしくて。 22歳で。
あれですけど、どういうやりがいがあるのかとかね、聞きたいですよね。 そうですよね。このソーシャルビジネスとかNPOの領域のやりがいとかを、じゅんさん自身もこの回を聞いてアップデートできるといいかもしれないですね。
本当NPO創設からここまで大きくして短期間で、そして多くの影響を与えてきたやりがい、醍醐味、聞いてみたいですね。 聞きましょう。それでは前後半の2回に分けてお話を聞いていきたいと思います。ではお呼びしたいと思います。
では三島さんよろしくお願いします。 よろしくお願いします。 じゃあ早速簡単に自己紹介をざっくりとお願いしてもいいですか。名前は三島理恵です。今は認定NPO法人全国子ども食堂支援センターむすびえという団体で理事をしておりますと。
元々NPOに働き出したのは2009年に日本ファンドレイジング協会という団体が創設されるというので事務局に入りましたと。ここからなので15年かなくらいNPOで働いています。
具体的にはどんなことをやられてきたんですか。ファンドレイジング協会立ち上げなので、もう組織基盤を作るっていうところから事業を作るっていうところ全部をやってきましたね。なので最初会計とかもやってました。
ファンドレイジングのお手伝いを企業さんにする。 ファンドレイジングが進む社会づくりをするっていうのが日本ファンドレイジング協会の大きなミッションで。
ファンドレイジングっていうのは寄付っていうものだったり、社会的な投資、強化に基づいたお金の流れが社会の中でダイナミックに流れていくっていう社会を実現したいという形で、そんな夢を持った団体です。
それを15年前からやられて、めちゃくちゃ興味深くないですか。
ファンドレイジングって言葉自体が民間企業にいたら聞かないじゃないですか。ファンドレイジングって何なんですかってめちゃくちゃ聞かれたんだと思うんですけど、一言でどうやって答えてきたんですか。
共感のマネジメントってよく言っていて、ただそう言われても、はっ!っていう。
共感のマネジメント、なんかかっこいいけど何をすることなのっていう。
別の言い方だったと、ファンドレイジングは事業だとか財源組織の三民一体の成長戦略とも言ってきました。
狭義だと寄付を集めるっていう意味で使われたりしてます。
寄付が集まるような社会づくりをしていく。
のが日本ファンドレイジング協会で取り組んで、今もいるところです。
そうですね。なんか今回はリスナーさんに、そういう社会貢献に対して寄付が集まってる文化が本当にあるんだみたいなのを、
この世界観を体感していただけたらいいなと思って、ちょっといろんな前提のとこからお聞きしていきたいんですけど、
具体的にはその文化づくりっていうのは何から何をやられてきたんですか?
そうですね。ファンドレイジング協会、最初寄付文化の醸成って言っても、じゃあいきなり寄付してくださいねって言っても、
寄付は進まないよねっていうふうに思っていたので、今もまだまだそういう認識を強くありますけど、寄付って何につかれてるかわかんないだとか、
寄付ってうさんくさいよねみたいなところが、だいぶ払拭されてきてますけど、15年前ってそれが当たり前だったので、
寄付を受ける側をしっかりと安心して寄付をしてもらえるような団体だとか、ファンドレイジングをする人、ファンドレイザーって言うんですけど、
そういう人たちの育成だとか、そういった環境整備と人の育成っていうのを最初取り組んでました。
こういう団体にこういうご支援をしたみたいな具体例ってありますか?
ファンドレイジング協会は個別の団体のコンサルティングみたいなのはしないので、
あくまでそういった社会を作っていくっていうことがメインなので、例えば取り組んだことで言うと、寄付者の権利って何があるんだっけっていうのを寄付者の権利宣言っていうのにまとめたり、
ファンドレイザーの行動基準、ファンドレイジングする人が何でもよくてお金稼げたらいいのかっていうとそういうわけではないから、
ファンドレイザーの行動基準っていうのを設けたり、街頭募金ってよく街で見かけるじゃないですか。
街頭募金をする時の留意点、どういったことを注意しながら街頭募金活動していかなきゃいけないのかっていう、主に寄付をする側だとか、受ける側のやっぱりそういった倫理だとか行動基準みたいなのを整備するっていうことを最初取り組みました。
なるほど、整備ってところなんですね。
で、その先にファンドレイジングをする人の育成だとか、そういったことも取り組んで寄付が進む社会の実現というところを少しずつ取り組んできている団体です。
やってきた中で具体的にこのタイミングで社会の雰囲気変わったなとかってありますか?
寄付の変遷と社会の変化
そうですね。大きく変わったのがファンドレイジング協会が立ち上がった2009年です。その後に寄付の文化を振り返った時にやっぱり大きな出来事は2011年の東日本大震災の時。
で、私たちファンドレイジング協会が立ち上がった時から寄付の市場を伸ばしていこう、大きくしていこう、マーケットを拡大させていこうということが大きな目的の一つですけれども、
じゃあ今寄付のマーケットってどれぐらいなのっていうのがちゃんと明らかになっていなかったので、寄付白書っていうことを調査して出版するっていうような事業を取り組んでいますと。
で、その時に、だから2009年一番最初の寄付白書は34%ぐらいだったんですよ、寄付者が。
なんだけど、2011年東日本大震災が起きた年の寄付者率どれぐらいだったと思います?
60%
うん、それぐらいだったんですよ。
で、その後に何が起きたかというと、東日本大震災が起きる前の年に比べて2012年ですね、10ポイント増えたんですよ。
今なので40%を超えて45%とか46%とかになっています。
震災がきっかけで全体も。
10%伸びた。
それ以外だと何かありましたか?
寄付振り返った時に、いろんな寄付の手法が増えてきたなと思っていて、2009年の時ってまだ銀行振り込みとかが主流だったんですよ。
今なんか割と当たり前になってきたクレジットカードでの寄付とかって、当時はまだ当たり前ではなくて、本当に信用がおけるNPOしか使えなかったんですよね。
なので、そういった意味では寄付ができる環境整備っていうのは、この15年ぐらいでだいぶ進んできたかなと思っています。
で、その先駆けがクラウドファンディング、Rready Forだとか、当時スタートしてた、ジャストギミングジャパンっていうクラウドファンディングのプラットフォームもあったんですけれども、そういったのがクレジットカードでの寄付の推進を大きく進めてくださっているなと思います。
なるほど。結構僕も、最近応援でお金を払うとかっていうのが、周りを見ても増えてきたなっていうのはなんとなく感じるんですよ。
そういう感覚はあってますか?そういう文化は濃くなっていってますか?
と、信じたいと思ってます。
寄付ってすごい特別な人だとか、すごいお金持ってる人だとか、クラスでいう学級委員みたいな真面目な人しかやらないことっていうよりは、もっと楽しく、もっと身近に、もっとカジュアルに誰かを応援するっていう形で寄付ができたらいいなと思って。
そういった意味ではファンドレイジング協会の時に、震災の後ですけど、欲しい未来や寄付を送ろうというキャッチフレーズで寄付月間っていうのをスタートしました。
それで12月1ヶ月間寄付の啓発キャンペーンを内閣府だとか、UNDPだとか企業NPOとかと連携しながら取り組んだ民間の啓発キャンペーンもあります。
じゅんさんは寄付は身近にありますか。
いや、それこそ最初文化づくりをされているんだなっていうのが、街頭募金とか駅前で必ずあるじゃないですか、大丈夫かなって思っちゃう方だったんですよ。
よくわからない団体で本物なのかなとか、どこに使われるんだろうとか、出したいけどせっかくだったらちゃんとしたところに出したい。それが判断できないしみたいなところはすごく思いましたね。
行動規範とか街頭募金の気をつけるべきこととかって、本当にこの文化づくり、まず寄付しても大丈夫だよっていうことの最低限の基礎を作るところからやってらっしゃったんだっていうのが、確かにそれ必要だなって思いました。
寄付してよかったなとか思えないと、2回目3回目いろんな寄付の機会があっても、やっぱりそこでしようとは思わないじゃないですか。なのでやっぱり安心して寄付ができる社会環境を作っていきたいよねっていうのがまずベースにあったかな。
具体的に寄付を受ける側の基準みたいなものを作ったって言われてたんですけど、どういうものなんですか。寄付を受ける人たちが目指すものとかそういうことですか。
そうですね。大きな意味でファンドレイジングするとき、寄付集めるときって、もちろんどんな社会を実現したいだとか、どんな誰かの何かのためになりたいみたいな大きな目的があって、やっぱりそこを応援したいよねっていうところがまずベースにあったりするので、やっぱりちゃんとそういったところを寄付者にもちゃんとわかってもらったり、自分たちが何をしようとしているのかっていうことをちゃんと理解を進めていくみたいなところが、
ファンドレイジングする側に求められますよっていうようなところだとか。
なるほど。その、今、むすびえさんの寄付でお金が運営できているっていう状態って、それを作ろうと思って作られたんですよね。
そうですね。むすびえを立ち上げたときは、前身団体でやったクラウドファンディングの余剰金を原資に団体を立ち上げてます。
むすびえの設立と挑戦
最初なので、むすびえはすごいボランティア団体で、給料払える、こんなに人に給料払えるような全然団体ではなかったので、みんな関わっている人たちがボランティアで集まってました。
なんだけど、私はいいんだけど、この団体をちゃんと本当に夢を実現できる団体にしていくためには、それだけじゃちょっと力があまりにも足りなさすぎるなと思っていたので、ちゃんと組織基盤強化をして、ちゃんと仕事として働けるような団体にしていきたいなと思って、最初からファンドレイジングを取り組んでました。
そこで選択肢として事業で稼いこうとか、寄付じゃない方法もあると思うんですけど、寄付でやっていくっていうのはどうしてそうなったんですか。
まず寄付って一番財源の中で自由度が高いんですよ。例えば補助金だとか助成金だとかだと、この事業に使ってくださいねっていう事業が明確だったり、あとは人件費に使えなかったり、いろんな制約があったりするんですよね。
助成金とか補助金とかって。なので最初まとまったお金は助成金とか補助金とかっていうのはいただけるので、そういった効率性はあるんだけど、やっぱり事業としての自由度がかなり低い。人件費にも使えないものが多いっていう今の日本の中での状況があるので、やっぱり最初は寄付っていう自由度の高い財源と、
あといろんな人に応援してもらうっていうことの組織に対するこのエンパワー、これだけ応援してくれる人がいるんだっていうのはすごい勇気になるので、最初は寄付を財源にしながら、こども食堂もとても多様なので、多様なこども食堂をちゃんとサポートできるように寄付を財源、中心の財源として据えていました。
これでも普通に考えたら、それこそ有名なNPOとかであれば寄付が集まるっていうのは想像はつくんですけど、立ち上げたばかりのそういう団体とかに寄付集めるのって一番マネーとしては強いけど、一番難しいんじゃないかなって思うんですが、当時から戦略的に見えたんですか?
でも逆に言うと何もやってない団体だから、別に売るものないし、事業開発できないし、事業開発するためには自由度の高い財源で何とか売れるものを作っていかなきゃいけないですよね。なので最初から事業収入を得ていくっていうのも、そんなに簡単なことではなくて、むしろ私たちが信用もないしお金もないし、実績もないしっていう団体の立ち上げのときに、
やっぱり何に人が気持ちを重ねてくれるのかってなったら、やっぱりビジョンとか夢とかだから、そこを軸に共感してくれる人、一緒にそれを応援しようって思ってくれる人たちの仲間でやり始めたっていうのは最初ですかね
そこから安定的にちゃんとお金が集まるなってなるまでは結構大変だったんじゃないかなって思うんですけど。
最初でも、むすびえはある意味予定どおりには全然いっていなくて、2018年に立ち上げてるんですけど、19年、そこの年ぐらいまでは計画どおりでした。
財源的なところで言うと、2事業年目で4000万円ぐらいの財源規模だったんですけど、そこはほぼ計画と同じぐらいです。
で、翌年が15倍ぐらいになったんです。なんで15倍っていう感じだと思うんですけど、その時はコロナがあって世の中静まり返ってたんですよね。2020年のコロナって学校も休校になって、ロックダウンでもう一歩もお家から出れないレベルで世の中静まり返ってたじゃないですか。
その時にこども食堂の皆さんが半数ぐらい活動されてたんですよ。で、それを私たちこども食堂の皆さんから教えてもらって、アンケートを取る形で教えてもらって、で、こども食堂の皆さん活動してる、で、私たちもなんとかそれを応援しなきゃいけない、応援したいと思って発信したら、
やっぱり世の中の人たちが、静まり返ってて何もないから、こども食堂を応援することが、もしかすると今困ってる人たちだとかに届けられることなんじゃないかっていうので、多くの人たちが私たちの団体を通じな子ども食堂を支援するっていうことの気持ちを寄せてくださった結果です。
最初の4千万円が集まる前も含めてハードだった時ってどんな時がありましたか。
いやでもその時そんなにハードではなかったですね。なんか逆に言うとやっぱりやりたい人たちの集まりだったので、みんなが能動的に動いてたし、今よりディスカッションはしっかりとしてたんじゃないかなと思ってて。
強いて言うなら、私自身が広島県に住んでるんですけど、フルリモートで関わってたんだけど、毎週行かなきゃいけなくて、週に1回来いって言われてて、それはハードだったかな。なんで行かなきゃいけないのって本当に思ってました。
東京の往復が。
そう、東京、やっぱなんだかんだ言って、コロナ前はまだまだフルリモートのマインドに組織の中がそんなになってなかったから、毎週行かなきゃいけないっていうのは個人的にはハードでした。でもそれ以外は結構みんなでいろいろディスカッションしながら、それぞれがやりたいことをやれてたかなとは思います。
普通にそのやっぱNPOとかソーシャルなことをやり始めたスタートアップの段階で、1年で4000万集めるってすごく大変そうに思うんですけど、それはやっぱりファンドレイジングのノウハウだったりとか、まずビジョンをきちんと伝えるんだっていうことを戦略的にやってたからなんですか。
それはそうかもしれないですね。まあ4000万円全部が寄付ではなくて助成金もその中には入ってますけど、最初なので団体の立ち上げの時に、団体立ち上げる時ってむすびえという団体名もないし、その時何を考えてたかというと、やっぱり何をその財源にしていくかっていうことを考えた時に、まあすごい基盤強化ですけれども、
やっぱり私たちの夢だと思って、ビジョンミッション何にするのか、どういう言葉をここに込めてどういう言葉を削いでいくのかっていうことはかなりディスカッションをして決めて、なので今のビジョンとか子供食堂の支援を通じて誰も取りこぼさない社会を作るっていう、わりとシンプルなメッセージですけれども、そこに込められてる願いだとか思い、そこに含められなかった逆に言葉があって、今そこのメッセージになってるっていうところと、
あとロゴも「む」がもじって三つの丸になってるんですけど、あれ一つ一つの丸にも意味を持たせていて、子供食堂に来ている人、運営する人、応援する人を結びつけていく役割を担っていきたいっていう、そんな思いを込めてロゴに収めてもらいました。
その言葉が決まって、じゃあメンバーみんなでよしやっていこう頑張っていこうってなった時に具体的なアクションってどういうことが出てくるんですか。
でも子供食堂ってやっぱりすごくいろんな人に関心を持ってもらえる活動であるなっていうのは、他のNPOだとか市民活動と少し違うところかなと思ってます。
なので立ち上がったばっかりなんだけれども、その前から子供食堂を何かしら応援できないかっていう企業さんはいらっしゃったんですよ。なので逆にそういったご連絡が、子供食堂ネットワークっていう別団体がたくさん受けられていて、さすがにそこでずっと受け続けるのもしんどいというところもあって、
支援する団体を立ち上げようっていうので、むすびえが立ち上がってるっていう経緯もあるので、結構そういった機運は当時からありましたね。なのでそういった機運をどうさらにスケールさせていくかというか、よりみんなのものにしていくかっていうところの観点だったので、結構そういった意味ではファンドレイジしやすいというとちょっと語弊がありますけど、しっかりとやれるものだったかなとは思ってます。
活動してきて、具体的に寄付に対して人の考え方変化したなって実感したこととかってありますか?
でもなんかそれはむすびえでファンドレイジングをする中で実感する一つのことは、やっぱり今、遺贈寄付というので、私たちも寄付を預かりさせてもらってるんですけれども、相続だとか遺言による寄付がこの1年間でも問い合わせがすごく増えてきてます。
組織の成長と未来
亡くなったときにこの団体に寄付したいっていうのを遺稿として…。 遺書に書いてる。もしくは兄弟が亡くなった、お両親が亡くなった、自分が相続人になって相続しますと。でもそのお金を一部寄付したいというようなお申し出をいただいたりしてます。
それは三島さん的にはどうしてそういう文化ができてきてるなって思いますか?
多分元々あったんだと思うんですよね。誰かのために何かっていう利他的な行動って多分人間の中にはあって、それがしやすいように少しずつなってきたんだろうなというふうに思ってますと。
合わせて社会でいうと高齢化は進んでいて、特にお子さんいらっしゃらないご家庭とかっていうのは遺贈寄付への意向が高かったりしますと。今では亡くなった、ほとんどあったことがない親戚の子に財産が行くっていうのもなんとなくそれでいいんだっけっていう気持ちを持たれる方たちもいらっしゃって。
であればお世話になったこの地域だとか子どもたちのためにだとか何かしらの思いを形にというか実際寄付というような行動にしていこうというような方たちがいらっしゃるんだなっていうことを実感してるっていう。
よくあるなんかうまくいかないパターンみたいなのはまずもう走り出しちゃうみたいなことですかね。
でも走り出しは大事なんですよ。いずれにせよ走り出さなきゃいけないから走り出さなきゃいけないんだけどあまりにも財源お金がなくてもいいよねとか組織とかまあいいよねやりたい人がやりゃいいよねみたいな感じだと結局
しんどいよね自分がずっと頑張っていかなきゃいけない一人でやれることって本当に限られているので社会をつくっていく社会を少しより良い方向に変えていこうとするエネルギーってとてもじゃないけど一人でできることではないので多くの人たちを巻き込みながらってなると組織つくっていくだとか財源ということもすごい大事にしていかなきゃいけないポイントでもあったりするから
そこをトータルで考えていけたらまあいいかなって
三位一体のバランスがどっかやっぱおかしいとやるべきことはあるしそれを自己犠牲でどんどんやっていくことになっちゃったりとかで長く続かない大変よねやめていくとかそれは悪循環になったりするってことですよ
でも別にこれNPOだからっていうわけではなくて事業も同じだと思っててお金ついてこないと結局人もいなくなるしやれることも限られてくるじゃないですかいくらやりたいことがあっても
なので逆に言うと別になんか従業者と同じようにいろんな観点で単純にこうやりたいっていう思いだけで思いがもうすごい源泉でそこがないとダメなんだけどそれだけで突っ走ろうっていうのもちょっとしんどいよねっていう
今って寄付の文化が濃くなっていくと共感を集めてしまうとお金が集まってしまうみたいなこともあるじゃないですかそこで本当にそれって社会にとっていいことなのかみたいな判断が難しくなってる気もしたんですけど
そういう共感を集めるみたいなことがスキル的にもできるようになってしまうみたいなことはどういうふうに捉えてますか
それは鋭い質問ですね、今本当にそのジレンマです、むすびえも一定寄付を預かりできる組織になって団体で働く人の数も増えてきましたと
じゃあ本当に社会を作るっていうことができてるのかって言われるとモニモニモニってなっちゃうところがありますと
なのでむすびえは健全にある意味問題意識を持って課題意識を持って結び絵の中ではインパクトメジャーメント&マネジメントチームというのを立ち上げて
社会にどんな変化を見出せているのかっていうことをちゃんとアウトプットしようというような取り組みを去年度から始めて今年度本格的に今スタートしているところです
むすびえさんの社内のメンバーの方たちがそういう共感してもらってお金を集めてそのお金を適切に使うみたいなことを行う力をつけていってるのかなと思うんですけど
社内のそういう人たちにそのような力をつけてほしいと思った時にどういうことができるんですか
いやーまたまたいい質問ですね
いやもうそこもすごいずっと向き合ってます
やっぱり一人一人がどれだけ寄付者の思い 実際の寄付者にいろいろ対話の機会だとか持てるのかっていうので
活動に反映されるものが大きいと思っていることと あと日本ファンドレイジング協会の方でファンドレイザーの育成の研修とかしてますけれども
NPOで働く人全員がファンドレイザーだと思ってますと
なのでどんな役割どんなポジションであってもみんながファンドレイザーなんだと
なぜならば何やってんのって聞かれるじゃないですか仕事として何やってんのってなった時にこういう活動してんだって必ず話しますよね聞かれたら
それがファンドレイジングのプロセスなんですよね
知らない人に自分の活動を知ってもらってそれに対していいね応援しようって思ってもらえるかどうかっていうのがすごく大事なので全員がファンドレイザーだと思っていますし
例えば領収書を発行している経理の担当者が一言例えば領収書にこんな活動でこういうふうになりましたとかいつもありがとうございますって
一言添えるそのマインドセットになれるかどうかみたいなところってやっぱりその人がしっかりファンドレイザーかどうか
寄付文化の形成
で寄付をする人はそういった領収書が来ると一言書いてあったりするとやってよかったなっていうふうに思ってもらえる可能性が領収書一枚ペロってくるより高くなるじゃないですか
そういうことか寄付した方に領収書を送る社内のメンバー
自分自身は管理部門だって思っておられるかもしれないけどその一つの行動が寄付してよかったなっていう機会につながったりするので
本当にいろんな役割が団体の中にはありますけどすべて働く人はファンドレイザーだと思っているので
そういった研修したり組織分科作っていったりみたいなところがすごい地道ですけど取り組んでいるところです
じゅんさんもその研修というか取り組みを受けていらっしゃる
学んでいるところでございますこの後ってこの寄付文化が始められた時よりは社会に定着してきた
ここからさらにどんなふうに例えばソーシャルな文化なのか
何かいいことをしようというものがもっと定着していくみたいなどういうふうにソーシャルな領域ってなっていくと予想されてますか
なんかソーシャルな領域がどうなっていくかっていうよりなんかあの今日も電車に来る時にちょうど考えてたんですけど
社会自体は良くなりたいと思っていると思っていてそれはなんか子供食堂に携わっているとより一層そう思うんですよね
なんか子供食堂をやっている人たちってボランティアなんですよ
基本的になんならもう本当に初期の頃に立ち上げた人たちはより強かったですけど地域の人たちから反対とかされてたんですよ
それでもあのみんなでご飯食べるっていうのを一回やりたいとやろうと思ってお仲間とやられている方たちがたくさんいらっしゃって
それってなんか本当に誰かのためにだとか地域のためにだとかで
そこから自分のためになってるみたいなところがすごくぐるぐるぐるぐる回っておられるんですけれどもそれが今全国に9000箇所(※現在は1万箇所以上)あるんですよ
でそこの子供食堂をお野菜持ってきてくれるとかいろんな関わり方をしてくださっている人たちがいて
そこに関わっている人たちの総数が何人なんだろうなと思って
でやっぱりそこの数のインパクトというか可視化ができると社会なんか大変だっていう子供も減ってる人口も減る高齢化がどんどん進む
消滅都市が出てくるみたいなちょっとなんかしんどい大丈夫かな日本みたいな感じになりますけど
でもやっぱりその中でしっかりと自分の地域に立って取り組まれておられる方
何かあったら協力し合おうと思っている方たちがこれだけいるんだっていうことをしっかり可視化していきたいなと思っていて
そういう人たちがいるってやっぱり社会変わりたいと思ってるんじゃないかなっていうかこのままじゃいけないって思ってるんじゃないかなと思ってるので
なんかそのリアリティをお伝えしていきたいなと思いますね
社会自体がどんどん良くなりたいという性質があってどんどんそういうふうになっていく
社会だって構成している人は悪くなりたいと思ってないですよね
より良い生活したい豊かに暮らしたい地域にしていきたいって多分それぞれに多分そうは思っていて
だからその総和としてある社会はより良くなりたいと思っていると思いますし実際子ども食堂だとか
むすびえ自体も寄付で財源ベース基盤を作らせてもらってますけどいろんな人たちが応援してくださって
本当にたくさんいろいろメッセージをいただくのでなんか世の中捨てたもんじゃないなっていうのは
こういう活動してると本当に思うからやっぱり社会は変わりたいと思ってるんじゃないかなとは別にむすびえだけではないですけど
いろんなところで思ってます
それに伴ってこの営利企業と非営利という分け方をするとソーシャルな領域で働く人も増えてきたなーという印象ですけどもっと増えていくだろうと思いますか
そうですねソーシャルでむすびえで働く人も増えましたからね
なので増えていくと思いますしそこの領域がそんなに明確になっていくっていうわけではなくどんどん逆に曖昧にしていきたいなとは思ってます
ありがとうございます
はいということで今回は社会貢献に対する寄付文化がどうやってできてきたのかっていうお話を聞いてきました
社会への貢献の意識
次回は社会に目が向いたきっかけとかこのNPOの活動をやっているやりがいとかそういうお話を聞いていきたいと思います
よろしくお願いします
はいこの番組は毎週火曜日の朝6時に配信します感想やご意見などありましたら
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アップルポッドキャスト、スポティファイのレビューもぜひお願いいたしますそれではさようならさようならありがとうございました
次回もお楽しみください
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