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2015-12-18 14:23

第20回 質問「明らかにパフォーマンスの低い社員の取扱いについて教えてください」

第20回 質問「明らかにパフォーマンスの低い社員の取扱いについて教えてください」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは、 弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、 ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは。ナビゲーターの遠藤和樹です。 向井蘭の社長は労働法をこう使え 第20回
向井さん、本日もよろしくお願いいたします。 はい、よろしくお願いします。 本日は経営者の方から質問が来ております。
初質問ですね。 読ませていただきたいと思います。
明らかにパフォーマンスが低く、仕事だけでなく勤務態度なども適切とはいない社員が辞める際に、
ユニオンを通して訴えてきた場合、どうなるのでしょうか。 他の社員たちも訴えた社員がおかしいと言っている場合にも、
経営者サイドは勝てないものなのでしょうか。 ご教示いただきたいと思います。という内容になります。
では、私なりの回答をしたいと思います。 よろしくお願いします。
労働法の実務書も、今では書店に結構並ぶ時代になりまして、
能力不足、勤務態度不良社員の解雇の仕方というと、 だいたいどこの実務書にも載るポピュラーな論点なんですよね。
そうすると、まずは口頭の注意、口で注意することから始めて、 次は文書の注意と書面に書いて注意すると。
次は軽い懲戒と、中くらいの懲戒と。 最後は懲戒解雇、もしくは普通解雇と。
手順を踏めばいいと。そう書いてあるんですよね。 教科書的な回答ってことですね。
しかしですね、私も当然、そういった能力不足とか、 パフォーマンスが低いかつ態度が悪い方の解雇問題とか、
当然取り組んだことありますけれども、 今言ったことを完璧に実践したとしても、解雇無効になることって結構あるんですよ。
なんで負けたかわからない。当時はですね。 私からしたらね。
で、裁判官も確かにと、君態度悪いですねと。 ここに書いてあることは事実ですねと言うんだけども、なぜか結論が変わらない。
解雇無効。でも内容は誰が見ても酷い。 声を継続になるわけですか。
これはもう裁判官はおかしいと、思いますよね。 でも、そうおかしいと思ってたって、全然改善できませんから現状は。
結論は結論ですか。
ええ、ですからどこがおかしいのかなと考えると、 やっぱりですね、全体を見て判断していると思いますね。
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第三者である裁判所は。
全体。
全体像。
今の話は全体ではないんですか。
全体ではないですね。 結局じゃあ何のために指導とかですね、懲戒とかするかって言ったら、不良少年と同じで立ち直ってもらいたいからですよね。少年法があるのは。
立ち直ってもらいたいから、本来の刑罰と違うやり方で立ち直させられるようなプログラムを国が作っているわけですよね。
構成というわけなんですね。
日本の先ほど言ったような段階を踏んでですね、解雇するっていうのは、解雇が目的じゃなくて立ち直ってもらうためにやってるわけですよね。チャンスを与えて。
そうですよね、労働者の方も前提ですもんね。
ところが、やはり経営者もしくは管理職の方、人間ですから、パフォーマンスが悪いだけでも非常に困るのに態度も悪いと。
権利ばかり主張して、義務を果たさないと、どんどん感情的になりますよね。
いかにやめさせるためにはどうしたらいいかということばっかり考えるわけですよ。
やめさせる前提を何度でもせずにやりますよね。
やめさせるためにはどうしたらいいかということでプログラムを作ったりですね。
外資系企業なんかはいろんな名前はあるんですけども、業績の目標を設定したりですね、何か課題を与えたりして、それをいついつまでに達成しなさいと。
プロセスについて報告しなさいと。それを何回も何回もやって達成できない場合は解雇するという、そういった案件はあるんですけども。
多くの事例はですね、結構解雇無効になってるんですよね。
そのくらいひどい場合にも仕事がパフォーマンス低い、勤務態度悪い影響を与えたりしてても、解雇無効になってる事案が読んでいる限りは多いんですよね。
さっきおっしゃった全体っていうところに来るわけですね。
要するに、あなた方は辞めさせたいだけなんでしょと、こういったプログラムとか指導教育とか一応あるけど、結論はもう辞めさせたいだけなんでしょと。
結論ありきなんでしょと思われると、もともと本来の仕組みと違うことをやってるわけですから、目的が。
立ち直ってもらうためにやってるのに、辞めさせるためにやっちゃってるから。
言葉の端々とか発言とか文章とかにも滲み出るわけですよ。行動にもね。
プログラムの内容とかにも。
もちろんそうですね。やはりギリギリの厳しめのですね。
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確かにできないと高額の給料払えないけども、じゃあここまでの課題を全員達成できるのかというと疑問な場合とかね。
早く辞めさせたいですから。どうしても無理なプログラム、もしくは無理な懲戒をやっちゃうわけですよね。
どんどん滲み出てくるので、裁判官の気持ち動かないですよ。
だし、ユニオンの気持ちも動かない。
私どものお客様で、この案件で解雇有効とかですね。これしか証拠ないのに。
なんかもう焦燥的和解。解決金こんな少なかったよみたいなですね。
案件は真逆なんですよ。 逆のケースもあるわけですよ。
経営者は本当にですね。人格者っていうのもありますし。
あとは実際は本当にもう揉め事嫌だと。
問題者に向井君頼むからもうほとんど同じくしてよと。
で、こう穏便に穏便にやろうとしても暴れると。暴言吐くと。
仕方なくもみようみまんで懲戒処分やってみるとかですね。
そういった事案ですよね。そういった事案はやっぱり
辞めさせようと思ってないから期間も長く一応注意指導教育やるし。
証拠は不十分だけども一回してるわけですよ。
どうして君治らないの?という面談をやったりですね。
面談ね。
外部の研修講習を受けさせたりとかですね。
にじみ出るものはあるんだと思うんですよね。
なるほど。
そこを訴えないと響かないから。
人一人その本人の意思に反して辞めさせるって日本では大変なことなので。
そこをクリアできないと熱血教師みたいな上司じゃないと
正直辞めさせようと思ったってダメですよね。
いるじゃないですか。
今あんまりないのかなああいうドラマは。
熱血教師みたいな。
熱いね。
熱い。
論理じゃなくて魂で直していく。
でも不良少年立ち直るのは本当だと思うんですよ。
態度を前の話なんか聞いてられるかとか言いながら心の中で絶対聞いてるし
実際内心はちょっと嬉しかったりするじゃないですか。
でも顔に出ないとね。
会社は教育機関じゃないんですよと。
約束通りのパフォーマンスして給料払うっていうただそれだけですよと言われたらそうなんですけど
日本の場合ちょっとウェットだから。
外資企業のお客様とかにもお願いするのは特殊な社会なんで
そういう気持ちがないともちろんできますとこういうプログラムで
リズムで言ったらまあいきそうだとただ我流転生格っていうか
我流転生格ね。
やっぱ大事じゃないですか。
ユニオンの方も当然いろんな事案見てるからどの程度の問題者員だったのはよくわかるわけですよ。
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組合の打ち合わせだったらわがままだったり約束守らなかったりしてる可能性もあるんですよ。
本当のことは知ってるはずなんですよ。
彼らもやっぱりいつかは協力して一緒に解決するためには
会社側の姿勢見せないと彼らも本気になって人肌抜いてですね
立ち直らせるもそうだし退職する場合も協力してくれないですよね。
そこはですねまあそんな切れ事言うなっていうかもしれないですけど
やっぱりねそういう点が欠けてるとどんなにも素晴らしい文章書いたって素晴らしいね完璧な証拠を揃えたって
そして明らかに悪いと実証できたところがある。
もちろんねいきなり上司ぶん殴ったとかですねとんでもない人はそれはもうしょうがないんだけど
実際の問題者員の方は100%問題だらけかっていうとまあいいところもあるんですよね。
あるんですよそれは。
だからもう感情的になるとそれは見えなくなっちゃって立ち直らせるっていうどうか気持ちがないとやっぱり解決できないですね。
今後増えますよこういう方今雇用状況いいですけども
雇用環境劣悪になってくるに伴い
あの劣悪というか確かに雇用あるけども賃金全然伸びないとかね
なると給料のいい会社とかポジションはやめたくないですよね
確かに縋りたいというかね、縋りつきたいですからね。
経営者としては給料をこんだけ払ったのに何だとふざけんなとなって
ぐちゃぐちゃのトラブルになるので
私個人は答えになってないかもしれない
いやいやいやそんなことはないと思います。
その考え方の要は教科書通りじゃなくどこを大事にしなきゃいけないかという話があったので
すごい面白かったというかね興味深いなと思ったんですけど
ちなみに今の要は辞めさせる前提ではなく
構成するというか良くしていくということを前提にやらないと
それはさすがに裁判官が動かないよっていう話っていうのは
別にそれが法律上その構成とか良くすることを前提にする
みたいな形で書かれてるわけではなく
向井さんが裁判官の方と付き合ってたり
日本の社会とか見ていく限りだと
そういうとこが大事になってるんだろうなぁっていう話なんですよね
ですから倫理的に広告をしろってことではなくて
法律上の解雇の要件を備えるためには
逆説的ですけども辞めさせないで
何とかこの人を使っていくと
頑張って一緒に働いてもらうという気持ちがないと
逆説的ですけど解雇は有効にならないという不思議な関係
法律の解釈だけではないところに向井さんが働いてるってことですね
はいそうなんです
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そういった話他にもいろいろありそうですね
あるかな
またね他にもこういったこれから質問出てくると思いますので
またシェアしていろいろ教えていただけたらなと思います
本日もありがとうございました
ありがとうございました
今回ポッドキャストの社長労働法公使えの中からですね
皆様のリスナーの方々にお知らせがあるんですよね
はい
いろいろとお客様とかリスナーの方に直接会う機会があって
聞かれたことがあるように聞いてるんですけど
そうですね
ポッドキャストで話を聞いているけども
質問とかもしあった場合は
どこに問い合わせをすればいいんでしょうかという
お問い合わせいただきましたのでいい機会ですので
何か特典も含めて企画を考えようかなと思ったとこです
という向井先生のご依頼を受けましたので
こちらの方で質問フォームをご用意させていただきました
今回は質問をいただいた方の中から
向井先生の方から今回抽選でですかね
3名の方に向井先生の自費室のサインをいただいて
3名の方にプレゼントしたいと思っております
質問フォームなんですけれども
向井先生のホームページ検索は
向井欄ロームネットで検索していただくと
向井先生のホームページに飛びます
そちらの方の中央のところがですね
ポッドキャストのバナーがありますので
そちらに質問を送っていただけましたら
こちら事務局の方から抽選当たった方にのみですね
書籍のプレゼントの抽選が当たりましたという情報をお送りして
プレゼントを差し上げたいというふうに考えております
どんな質問が欲しいとか特にありますかね
いや特にマニアックなものでも全然問題ありませんので
ぜひ専門家のシャドウ氏の先生だったりも
全く問題ないというふうに考えているようですので
マニアックな質問から本当にそんなこと聞いていいのかな
みたいな質問まで
ぜひ質問お問い合わせいただけたらと思います
以上です
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