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向井蘭の『社長は労働法をこう使え 法律の下で展開されるビジネスの世界』
ポッドキャスト『社長は労働法をこう使え』は、
弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、ナビゲーターの遠藤和樹です。
向井蘭の『社長は労働法をこう使え』
向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
今日はですね、ちょっと質問はあえて取り扱わずに、
向井先生の方からの持ち込みというか、
お話があるということですので、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
かとくといいまして、かとくってご存知ですか?
おはずらしにながらですね、
さっき調べたんですけども、それまで知らなかったです。
僕も最近まで知らなかったんですけども、
過重労働撲滅特別対策班の通称だそうです。
過重労働撲滅特別対策班
ちょっと長い、めんどくさい漢字の名前ですが、
かとくと言うらしいですね。
現在、報道によりますと、
東京労働局と大阪労働局に
今年の4月に設置をされて、
東京が8名、大阪が7名、
ベテランもしくはスペシャリストの監督官を配置していると。
まだ東京と大阪の労働局だけなんですね。
すごい精鋭部隊ですね。
日本に15人しかいないということですね。
一役名前が知られたのは、
この収録現場の近くにもある
靴販売大手のある会社についてですね。
名前は言いませんけども、
その会社が従業員4名に不適切な形で
月100時間前後の時間外労働をさせていたということで、
同社と同社の役員、店長2名を
労働基準法違反の疑いで
7月に書類送検をしたという事案なんですね。
ということで、その過程で
かとくの存在が浮かび上がってきて
かとくって元々は新しくできた
発足されたチームとかではなくて
新しくできた。
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そこが動いたのがこの
初めての事案。
摘発した初めての事案ということなんですね。
よくやったと。
インターネットの世界ではですね。
そういった声が大きいと思うんですけども、
なんででもね。
もちろんすごい労働時間ですけど
97とか112とか
ただ会社名公表して
書類送検するまでのことなのかと。
書類送検というのは刑事罰を前提にしてますので。
刑事罰?
そうです。民事じゃなくて刑事ですね。
相当な厳しい形での取扱いになるわけですね。
これは最近も大手審判会社の問題があって
同じように110だか120だか忘れましたけども
違法な時間外労働させていたということで
書類送検されたと思うんですね。
今後も増えそうな形なんですけど
今までとちょっと色合いが違うんですね。
今までの報道の在り方とちょっと色合いが違って
今までは未払い残業代という観点からクローズアップされて
未払い残業代、例えば監督署が入って
私が弁護士になった2003年ぐらいは
監督署が大きな会社に立て続けに
抜き打ちで調査に入って
何億円の世世間国を出して
未払い賃金払ってもらったとかありました?
今回は最近の報道の特徴はないんですよね。
残業代、37条違反というのが
未払い賃金の問題なんですけど
そうじゃなくて36条違反なんです。
36条っていうのは
残業というのは原則として実は
違法でして日本では。
その違法じゃなくなる罰を受けないためには
36協定と言って
ご存知の方も多いと思いますけど
従業員の代表と会社が
残業の上限時間について約束をするというものなんですね。
その範囲内ではいいですよと
違法でないし罰則もつけませんよと
罰則つけませんよと言えるわけですね。
基本原則は残業は違法なんですか?
そうなんです。
それでその前提の中に36協定で存在しているんですか?
そうです。
これは違法な労働時間で何時間なのと
100なの?120なの?80なの?と言うと
実はないんです。日本には。
明確な数字は。
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実は刑事罰ですね。
刑罰を課すことを前提にした
上限時間というのはないんですね。
すごくないですか?そういう国って。
普通は。
普通は他の国はありますよ。
中国もあります。
明確な数字は。
あります。
ないんですよ。
それは法律、民法とか道義道基準法とかに書いたとするわけではないんですか?
国事基準といって目安はありますよ。
その目安を破っても刑罰は課されないんですね。
この大手靴販売会社は
79時間という36協定を超えて98、109時間させています。
でも正直19時間20時間ぐらいオーバーしているだけですから
残業代を払ってたらしいんですよ。
見払いではなくて残業代を払ってて
36協定を超える残業をさせたことで処理済みなの?
そうです。
報道の角度が変わってきたという。
政府の方針が変わってきてですね
特に安倍政権になってから見払い残業ということじゃなくて
長時間労働を減らそうと。
長時間労働をどうして力を入れて減らしているかというと
国民の健康以外の問題もありますし
結局長時間労働が前提の職場っていっぱいあるじゃないですか
イメージで言ったら飲食業とか運送業も長いですね。
お子さんいる女性、今潜在的な労働力として注目されています。
働けますか?無理ですよね。どう考えても。
そうすると労働力不足が潜在化して国力が落ちる。
労働人口が減ると当然消費も減退するし
社会保障費も減るし税収も落ち込みますよね。
全体負のスパイラルに入ってきますので
男性、正社員じゃないとできない仕事
しかも長時間労働を前提にして
健康な男性、若者、正社員になると
すごく限られていて結局労働力不足に落ちますよね。
僕の考えですけども
こういった大きな会社を一発百回でガツンとやって
長時間労働は許さないんですよと
ただしサブロー協定の範囲以外でしか罰せられませんから
結局検挙するのはサブロー協定違反なんですよね
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この事案で110時間のサブロー協定を進めると
これは検挙できなくなっちゃうんですよね
こういう変な国なんですよ
ズバリおっしゃいますが
健康が大事だとか言うんだったら最低限上限時間とかね
ここを超えたら処理処刑しますよとやるべきなのに
曖昧にしてこれまでやってきたんですよ
日本人で長時間労働好きじゃないですか
好きじゃないか
そういう風土があるというかね
すごいねと頑張ってる
そこに美徳みたいな文化が根付いてる感覚はありますよね
これはもう世界的には非常に珍しいことで
中国なんかはもう時間長く働いてる人は
よっぽど仕事ができない人だっていう見方されますから
全くイメージ違うんですよね
そこも今後変えていかないと
結局働けるのは特定の性別特定の年齢の人だけということになって
国自体が縮小してくる
ということで安倍政権のことで
厚生労働大臣も変わりましたから
何に変わったのかな塩崎さんにですね
ちょっと変わりましたよね
ちょっと面白かったのは
まず最初に厚生労働省が取り組んだのは
自分の役所の中の残業を取り締めて勝つ
明確に示したわけです
今まで批判があって
じゃあお前のところどうなんだって言われて
反論できなかったです
すごく力を入れてますよね
今回の某大手の靴の会社さんは
過重労働のボーダー100時間でした
労災ですか
傾向被害の労災
過重労働という形で処理済みをされた時の
オーバーというのが19時間だったのは
結果的に言うと
79時間ですね
この会社のサブロ協定は79時間
そこに対して108時間
198と109時間
109時間か
ってなったっていうこれ自体は
ある種のさっき日本にはないとおっしゃいましたけど
109時間がボーダーになるよっていうようなことを
反論してるっていう見方
ということとも言えないんですか
それはあり得ますね
大手審判会社の処理層権の事案も
100時間超えてたんですね
今ちょっと調べますけども
100時間超えてました
もしかしたら
147だこれはすごいな
結構大きいですね
100は一つのラインなのかもしれないですね
これも過得だと思いましたけども
この辺りこれからの動きがあるんでしょうから
一概に向井先生の方から
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これ以上はダメですとは言えないんでしょうけど
ざっくりとしたイメージで
100時間っていうところ
国の方向性として安倍政権以降
長時間労働というのを是正していく
っていう動きの中で
100時間っていうのはちょっと一つの目安になる
そうなのかなという
刑事罰課せられるっていうのは
可能性はありますよね
ただそれを言うとね
いろんな会社が100時間超えてる場合は
弁護士事務所もそうですけど
あるから
難しいですよね
不公平が生じちゃうから
ルールを決めた方がいいと思うんですけどね
36協定に対してプラス何時間なのか
どうなのかもちょっと分からない
スピード部屋と似てますよね
40キロオーバーで
41キロで
検挙されるかって言ったら
されないですよね
なんとなくありますよね
僕は大変な話になりますけど
すごい頭にきて
バイク乗ってる時に
バイク乗られるんですか
いい原付バイク
大学生の時に
誰もいない
真夜中の
国道ですよ
ほとんど車も走ってない
それで捕まって
スピードで
僕出しすぎてたんですけど
性能ギリギリまで
アクセル振り切ってましたから
それはいいんですけど
僕の口からは言えないよ
とか言いながら
原付自転車だから
30キロなんですよ
言えないけど
40キロが目安かなとか言われたので
それ以降きっちり乗ったら
本当に何も捕まらない
当たり前なんですけど
そんなの
どこにも書いてないじゃないですか
すみませんどうでもいい
本質は同じ
本質は同じというところ
ちゃんとルール決めてほしいと
思います
あと世の中が変わってきて
そこが多分大きな
長時間労働は悪
っていうのが世の中の
政府としての動きになってきている
ということは大事にしてほしい
本日もありがとうございました
ありがとうございました
今回ポッドキャストの社長は
労働法公使えの中から
皆様のリスナーの方々に
お知らせがあるんですよね
いろいろと
お客様とかリスナーの方に
直接会う機会があって
聞かれたことがあると聞いているんですけど
そうですね
ポッドキャストで話を聞いているけど
質問とかもし
あった場合は
どこに問い合わせをすれば
いいんでしょうかという
お問い合わせをいただきましたので
いい機会ですので
15:00
何か特典も含めて
企画を考えようかなと
思ったところです
という向井先生のご依頼を受けましたので
こちらの方で
質問フォームをご用意させていただきました
今回は
質問をいただいた方の中から
向井先生の方から今回抽選で
3名の方に
向井先生の実質のサインを
いただいて
3名の方にプレゼントしたいと思っております
質問フォームなんですけれども
向井先生のホームページ
検索は
向井乱ロームネット
向井乱ロームネット
で検索していただくと
向井先生のホームページに飛びます
そちらの方の
中央のところがですね
ポッドキャストのバナーがありますので
そちらに質問を送っていただけましたら
こちら事務局の方から
抽選当たった方にのみですね
書籍のプレゼントの
抽選当たりましたという情報を
お送りしてプレゼントを
差し上げたいという風に考えております
どんな質問が欲しいとか特にありますかね
いや特に
マニアックなものでも全然問題ありませんので
ぜひ専門家の
車道士の先生だったりも
全く問題ないという風に考えているようですので
マニアックな質問から
本当にそんなこと聞いていいのかなみたいな
質問までぜひ質問
お問い合わせいただけたらと思います
以上です