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こんにちは、遠藤克喜です。向井蘭の『社長は労働法をこう使え』 向井先生、よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあということでね、ここ最近質問がすごく続いておったんですけれども、
今日はですね、ちょっと持ち込みと言いますか、向井先生がね、取材等と受けられたりしている 時事ネタがありますのでね、ちょっとご紹介いただけますかね。
ソニーの賞与制度廃止
はい、ソニーがですね、賞与制度を廃止して、その分月給に振り替えて、で月給を上げて、今後は賞与を払わないことにするという内容に変わりました。
賞与廃止?
そうですね。
賞与の給与化とも言える感じにしていくんですね。
はい、そうですね。
何でかとか、いろいろあったりですかね。
一般的には、社会保険料で賞与にもかかりまして、年収が高い人は、社会保険料の賞与がなくなると、それは月給に振り替わるんですけども、月給にかかる社会保険料は上限があって、
なので年収に賞与分が振り替わっても、社会保険料はですね、上限がいっぱいそのものなので、賞与分の社会保険料を節約できる。
トータルで言うと、年収としての手取りは増える感じになる?
おっしゃる通りなんですよね。
だいぶ年収が高い人どのぐらい、私AIで調べてきたんですけど、賞与で社会保険料を結構払ってた人は結構安くなるんですよね。
社会保険料が。
そうですね。年間会社負担も含めると何十万って違うんじゃないですかね。
その切り口で切り取られると、好ましい感じも。賞与っていうね、なんとなくバーンっていう喜びはないですけど、月々の安定したストック収入と言えるものが増えるわけですからね。
かつ手取りが増えると。
そうですね。おそらくソニーが対象にしている人は、社会保険料の節約もあるけど、人事賃金制度を抜本的に見直すってことだと思うんですね。
要はですね、賞与があるとお互い結構、会社にとっては有利なことも多いんですね。
どの側面ですかね。
業績が悪いと賞与下げれるし。
業績連動賞与ですかね。
懲戒じゃないけど、やらかした場合に事実上のペナルティーとして賞与を減らすとかやってきましたし。
賞与は残業代の基礎に入らないんで、残業代を減らすために賞与があるんだけど。
私がソニーの狙いだなって勝手に思ってるのは、賞与って既得権化実質してるんですよね。
既得権化。
要は大体このぐらいもらえるし、これを前提に生活設計を立てて、労働組合との交渉材料にもなるし。
一応ゼロとかも考えられるんだけど、実際はそんなことはなくて、固定給じゃないけどそれに近いみたいなことが起きてるとは思うんですね。
賞与って、例えば会社の業績が良い時は貢献してない人ももらえちゃうわけですよ。
そうですね。
バッとばらまってくれますからね。
遠藤さんもどうですか?会社員時代は会社代で。
さすがにもうだいぶ昔なんで今の実態と違いそうですけど、役職とかに関係なく賞与は公平にもらえるみたいな感覚がありましたよね。
そうなんですよ。実態は年功平等、形式平等的なんですよね。
賞与は社会主義的な感覚があった気がしますね。
みんなで儲かったんだから、貢献したい人もしてない人も、じゃあみんなこれで美味しいものを食べてみたいな、そんな感じが日本の会社って多いんですよ。
成果主義への移行
賞与をなくすとどうなるかっていうと、ソニーはジョブ型賃金かそれに近い賃金制度を取り入れていますので、
要は個人の結果に応じて給与が大幅に上がり下がりするような仕組みにしたいんだと思うんですよ。
なるほどね。年報そのものでちゃんと成果主義化するような報酬体系に、賞与の部分が成果主義的じゃない要素で中途半端でしたもんね。
中途半端。
そこがね、より厳しくなるってことでもあるってことですか?
そうですね。
そっちか。
なので僕は、ソニーの人は何も発表してないんですけど、ソニー側は、私はよりシビアな成果主義制度に移行するんじゃないかなと思ってるんですよね。
これ、ソニーとして発表してるものじゃないんだ。
ソニーは全然この意図とか狙いは発表してないんです。
そういうことか。
社会保険料とか振込手数料の削減のためにやってないと思うんですよ。
そっちね。
でもそんなよくわからんところで経費削減のために給与制度変えないですもんね。
そこじゃなくて、やっぱりプロ野球選手みたいに、結果出さなかったら戦力害、結果出せれば2倍とか。
そういうのを消与で出すんじゃなくて、年報制でしっかりと反映させていくとか。
そうですね。
そういうためには、この消与の給与化っていうのが意味がある。
これ広がってるんですか?
全然広がってないです。
ソニーがスタート切ったみたいな。
スタート切ってますね。
じゃあ波及する可能性も成功事例的には次第ではあるかもって感じですか?
いやー、労働組合一応あって、各大企業には。
消与を交渉してこのぐらいもらったぞっていうのはアピールポイントなわけですよ。
それがなくなるし、より小企業、小企業も個人の業績とかが影響するようになるから、
なるほど。
反対するんじゃないかなって気がしますね。
大企業はなかなかこれ進められない。よくソニーできましたね。
ソニーは本当に改革に熱心なんですよ。いろんな面で。
これってただ今度一方で外資とかベンチャーとかだとそもそも常に消与ないんですかね?給与化しちゃってるんですか?
いやありますあります。
結構先進的な。
外資って言ってもいろいろあるんですけど、本当にトップが外国人で、
外国の制度そのまま持ってきたみたいな場合は、
消与はめちゃくちゃ激しく変動しますし、個人差もめちゃくちゃあります。
でも日本人トップになると、社会主義的な消与の払い方することが多いですね。
なるほどね。
そうか。思いっきり外資によっている場合は、消与すらも既に生活主義的な払い方するんですね。
消与こそが。
こそが。なるほど。
消与が1億とかあるから、外資。
マジですか?役員じゃなくて。役員は補修変えられないですね。
いやいやいや、全然。金融機関だったら外資で、うまくいったら1億円、2億円の消与。今でもいますよ。
ソニーはなんで消与の方を生活主義に、今みたいな事例に寄せなかったんですか?
そこが私は分からないんですけど、月給を上げたかったのかなって気がしますよね。
なるほどね。
中途採用で月給は大事だもんね。
採用ね。採用で出すときね。
アピールポイントには確かにこの辺は絶妙なとこですね。
なりますよね。やっぱね。
消与前提での連邦報酬を表に出しちゃうとちょっとブレすぎてて、キャリアも確かに出しにくいですね。
というような話ですか。内情を知っている方とか少し何かありましたらぜひ共有いただけたら嬉しいですね。
はい。
そんなところですか。最後に一言。大きな流れとして今後こういった動きが増えてきそうかどうか。
未来の賃金体系
こういう特殊屋っていうのもなんですけど増えないと思いますね。
かなり得意な事例だと。
消与って便利なんで会社にとっては手放さないでしょうね。
業績連動できますからね。
だから消与は残す会社が多いけど、消与の割合を少しずつ減らすみたいな会社は増えるかもしれないですね。
なるほど。固定化するってこともリスクの方が会社としてはデカいですからね。あんまないだろうと。
という中でソニーの事例を紹介させていただきましたのでぜひ情報等々ありましたらいただけたらこちらでもそれを踏まえてまたやっていきたいなと思います。
お待ちしております。
はい。ということで終わりましょう。ありがとうございました。
はい。ありがとうございました。
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