1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
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2022-09-23 15:25

第372回 あるある労働相談「辞めた社員を訴えたい?」

第372回 あるある労働相談「辞めた社員を訴えたい?」

弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。

番組への質問はこちら↓↓

https://ck-production.com/podcast/mukai/q/
00:03
こんにちは、遠藤嘉杉です。向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ということでね、今週も行きたいと思いますが、今回はあるある労働問題シリーズをやっていきたいと思う。
そのきっかけがですね、Twitterで向井先生が辞めた社員を訴えられるのか?みたいな投稿をしたところ、
弁護士.comさんのサイトの方の出稿依頼が来て、非常に注目を浴びたという経緯があったので。
注目を浴びてるかわかんないんですけど、出稿依頼は来ましたね。
その内容を少しご紹介していきたいなと思うんですが、内容の切り口としては、私の素人の感覚からすると、結構激しめの切り口だなという印象が出ておりますが。
まあ、ちょっと僕が麻痺してるかもしれないですね。
ということでね、そんなちょっと心持ちでぜひ皆さんも聞いていただけたら嬉しく思います。
ということであるある労働相談いきたいと思います。
はい。
これちょっとタイトルを私が読んでご説明いただきましょうか。一個一個ね。
どうぞどうぞ。はい。
順番ちょっとぐちゃぐちゃでいいですかね。
例えばやっぱりインパクトあったのは辞めた社員を訴えたい。
そんなことあると思いつつ。
いやいやいや。
これはどういう意味ですか。
私どもの事務所だからあるんでしょうけど、結構ありますよ。月に1、2件はあるかな。
何何。会ったことあるとかじゃなくて。
ええ。
そういうレベル?
いやいやいや。もう頻繁にあります。
ただそれは私、修行顧問やってて、社労士の先生のご相談を受けることあるんで、
それを通じて間接的に聞かれるっていうのもいれればですけどね。
ああ、いやいや。十分ですよ。
いや、1、2件はありますよ。
ちなみにいろいろケースはあると思うんですけど、
文科医先生、じゃあまずどういう内容が。
典型的なのは退職代行ですよね。
退職代行を使って引き継ぎもせずに突然いなくなったと。
で、有給を20日間取りたいと。
で、やめたいと。
連絡が取れない。退職代行しか対応しない。
なるほど。
で、こっちは迷惑をこむったんで訴えたいと。
こういう感じですね。
退職代行という概念というか、その存在そのものが短じゃないんですけど、
確かに退職代行でやられたら、ちょっとその訴えたいという感じが生まれる気持ちもわからなくないですね。
いきなりなんだ、よくわからないやつ出てきてみたいな感じのことですよね。
03:00
まあね、今はだいぶ市民権ありましたけど、出た当時はね。
衝撃でしたよね。
衝撃的でしたね。
今軽く聞いて衝撃だったのが、もう市民権得てる感じなんですね、気づけば。
まじですか。そういう時代なんですね。
もうだいたいそのパターンですか、あるっていうのは。
そうですね、辞めた社員訴えたいっていうのは、退職代行と、
あとはご本人が自分で退職届書いて送って連絡取れないとかですね。
一応ね、結論的な話もしていかないといけないと思うんですけど、
基本的に可能なものなんですか、それは。
可能ですね。
そうなの?
はい。
逆に詳しく聞きたくなりましたけど。
そうですか。あれやってなかったんですかね、番組で。
やってなかったんですね。
退職代行少し触れてますけど、可能なんですね。
可能ですよ。
どういう切り口で可能となるんですか。
引き継ぎをする義務って明確にないんですよね、労働法上。
明確になくて、出まして損害賠償請求を認めた事例っていうのは極めて珍しい。
ごくごく一部のものしかなくて、だから諦めた方がいいですよって言ってます。
なるほど、可能というのはごめんなさい、私が認識間違ってました。
辞めた社員を訴えられないってことですね。
訴えられない。
これはそうですよね。
よかったよかった。
訴えられない。
今さらっと話、もう一つ論点で出ましたけど、引き継ぎをしてないから訴えたい。
これは。
引き継ぎって何があるんですかっていうと、正直話を聞いてもよくわからないような引き継ぎも多いんですよ。
そんなに引き継ぎいるかなみたいな。
あとはお客さん対応をきちんと引き継いでほしいっていうのはあったりするんですけど、
じゃあ今どうなってるんですかっていうと、代わりのものが山って、引き継ぎは終わってますって言っちゃってるわけ。
終わったんですかと。
終わってるんですけど。
終わっちゃったんですねと。
それって具体的に売上が減ったとかあるんですかっていうと、減ってはいないけど、みんな迷惑をこむったってわけですね。
迷惑をこむったっていうのはわかるんだけど、
06:03
ちょっと具体的に売上が減ったとか証明しないと損害賠償請求はできないんですよと。
っていうことに言って、かつ大体逆に残業代請求反訴、反訴って反対の訴訟って言うんですけど、
反訴って言うんですけど、逆に被告側から会社が残業代請求されますよと。
こう言ってるんですね。
なるほど。逆にやり返されるぞと。
やり返され、ほぼ今までの事例は僕やってませんけど、
セカンドオピニオンで相談を受けた事例はほぼ100%残業代請求を受けてましたんで、
金額はバラバラですけど、
それってちょっとどうなんでしょうかって話です。
なるほど。
ここまでしてやる意味があるのでしょうかっていう話ですね。
こちらも基本的には、損害の数値化がまず極めて難しいってところもあるんですかね。
そうですね。損害の数値化が非常に難しいっていう感じですね。
逆に退職して訴えられるだろうぐらいのケースって、どういうレベルだったら。
それはあるな。
それはね、裁判例であるんですよ。
それはね、どういうことかっていうと、ちょっと特殊な事例なんですけど、
簡単に言うと、いじめられてたんですね、その運転手さんが職場で。
嫌になっちゃって、その当日にバックレちゃったんです。
要するに前の日じゃなくて、当日に連絡取れずにいなくなっちゃったんです。
で、もう荷物とか来てるじゃないですか。
で、びっくりしたって会社が、他の運転手手配したんだけど、人が足りないから。
結局その他の運転手を応援してきてもらった売り上げが減っちゃったんですよ。
なるほど、なるほど。
すいませんと、ちょっと緊急のものがあって、
今日これうちで運べないんですよーっつって。
売り上げなくなっちゃったんです。
で、会社が言うには1週間分の売り上げかな、2週間分の売り上げ請求したんですよね。
なくなったって。
だけど、裁判所は1日分は認めてあげるけど損害で、確かにひどいねと。
ところが次の日からは、結局他の運転手手配してるじゃないですか。
なるほど。
1日の2万円だったかな。
で、2回ばっかりだったんですよ、この人。
で、また戻ってまた逃げたんですよ。
ちょっと特殊な事案なんですけど。
09:02
また逃げちゃったんですよね。
で、その逃げた日も1日分の残業代。
残業代じゃない、1日分の運賃。
運賃を損害として認めた。
結局2日分ですね。
当然最高裁まで行ってないと思うんですけど、どの辺で終わってる?
一審で終わってる。
一審で、そりゃそう。
でも、1日分の売り上げ分ですか。
売り上げだと意外と大きいのか。
を労働者側に払えるんですか。
2万円か4万円。
そういう数字なんですね。
パワハラで訴えて買ってるんで。
労働者側が。
反訴とは言わないんですか。
パワハラで訴えて、で、逆に会社が反訴で損害賠償請求したって感じですかね。
なるほど、反訴で会社側なんだ。
そうですね。
なるほどね。そういう事例があるんですね。
ほんと出てきますね。
そんな中でね、ちょっとこれ最後でもいいかなと思うんですが、その退職代行会社、許せない?訴えたい。
退職代行会社は結局連絡取ってるだけだから、弁護士法とかにも違反はしないです。
しないんですね。
はい。
中身が結構荒々しくて問題になったりとかっていうのもあんまり起きてないものですか。
起きてないですね。
起きてないんだ。
違法じゃないんですね。
そうです。
仕事としては、言葉の通り代行、代弁してるだけっていう。
代弁してるだけ、そうそう。代弁してるだけだから。
問題ないですね。
なるほど。法を犯すような異認ではないんですね。
はい、そうですね。
家族の方が代わりに、うちの子が辞めてますって言いにくるようなのと変わらない。
変わんないですね。
交渉してるというよりは、言われたことをそのまま伝えてるっていうことですね。
だから、無理なんですよっていうことを申し上げますね。
最後に少しだけ時間も余りそうなので、ちょっと聞きたいのが、
最高裁まで争いたいってあるある労働問題があるらしいんですけど、
これはあるあるなんですか?どっちの立場であるあるなんですか?
これは会社側ですよね。
会社側でね。
会社側であるあるですよ。
これはどういうシーンとして?
要は負けますよって言うと、
12:03
いや、そんなことはないって言って、
負けますよってはっきり言っちゃうんですよ、僕らね。
そんな無理なんですよって。
いや、最高裁まで行ったら分かんないとかって言うから、
いや、最高裁まで行かないんでって言って。
最高裁はやらないんですよって言って、今はね。
今はそういうことはやらないんですよって言って、
なんでですかって言うと、
いや、今の最高裁はそういうことはもうやらないんです。
いわゆる憲法違反とか。
憲法違反とかに限っているから、
普通の解雇事件とか残業代事件はやらないんですよと。
行って二審止まるってことですか。
そうそう。
でもじゃあ二審まで。
少なくとも行ってくれと。
なるんじゃないですか。
二審ももう一回で終わっちゃうんですよね、今は。
大体一回決心で終わっちゃうから。
いや、それは、しかも論点があんまり争いがないから、
証拠がこれしかないしって言うと、諦めちゃう。
でも最高裁まで行きたい。
経営者がそういうマインドになっちゃうあるあるってことですね。
うちで無理ですねってお断りするときも結構あります。
なかなかあるあるの話を聞いていくと、
当然労働法というもと自体が労働者を守るものでもあるからこそかもしれませんけど、
なかなか経営者という立場の人たちは弱いですね。
労働法で守られてますよね、働いてる人はね。
改めてこのあるある問題に関してはそれを感じさせられる回になりましたね。
なんですかね、この経営者側の気持ちになると。
なかなか現実かこれがという感じになるね。
経営者の人は大変ですよ、人がいないからね。
前は辞めても代わりがいたけど、今いないからね。
大変だと思いますよ、一言みたいに言うけど。
向井先生も経営者でもありますからね。
経営者っていうレベルからちょっと置いといて、人は雇用はしてますね。
ということで今回あるある労働相談やっていきましたが、
これらを受けてまた質問とかありましたらぜひ応援していただけたら嬉しく思います。
ということで次回はですね、最近ちょっと話題になっている記事の
基本給が6万円あれはどうなんだっていう回をちょっとやっていきたいなと質問してますのでね。
お楽しみください。終わりたいと思います。ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
番組では向井蘭への質問を受け付けております。
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