1. 犬からの伝言
  2. シツケはなぜ必要か
2025-06-27 18:14

シツケはなぜ必要か

「うちの子、ちゃんとしつけないといけない」
そう思って、正しい方法を調べたり、叱り方を学んだりしてきた方も多いと思います。
でも、ふと立ち止まって考えてみませんか?

その“しつけ”、本当に犬のためになっているでしょうか?
それは、犬との関係を育てるため?それとも、人間社会に合わせるため?
今回は、「しつけの必要性」をあらためて見直してみる回です。

厳しくすることでも、甘やかすことでもなく、
犬と人が心地よく暮らすための関わり方を、一緒に考えてみましょう。

番組の感想や、あなたの「しつけにまつわる悩みや気づき」も、ぜひお寄せください。
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サマリー

今回のエピソードでは、犬との接し方としつけの重要性が強調されており、人間と犬の関係について深く考えることが求められています。また、犬の自由としつけの必要性についても論じられており、実際のしつけ方法に関する誤解が取り上げられています。犬のトイレトレーニングでは、本能に基づいた行動を理解し、褒めるポイントを見つけることが重要です。さらに、しつけは関係性や問題行動と相互作用しており、犬に必要性を教える姿勢が求められています。

しつけの重要性
今日も散歩の準備はいいですか?
アキレス腱を伸ばして、深呼吸して、ワンちゃんとの絆を深めましょう。
それでは、ポッドキャスト番組、犬からの伝言、スタートです。
この番組は、他の人よりも少しだけ犬と話すことが得意なドッグトレーナー平田淳が
犬との向き合い方、犬との接し方を犬目線で考えるポッドキャスト番組です。
マルチーズのお散歩時間ぐらいお付き合いください。
今回は、しつけというお話をさせていただきたいと思います。
前回同様ですね、吠え癖だったりとか、トイレを外しちゃったりとか、
こういったものを改善するテクニックというのを教えるものではありません。
人間と犬の関係においてのしつけというものを見直しましょうというのが
主旨となりますのでご了承ください。
これがどういったものかというと、これはちょっと早めに触れておきたかったんですよ。
というのは、このしつけというのを勘違いしている人というのが本当に多いです。
あなたが苦しんでいるのであればさておきですよ。
それも大変だとは思うんですけど、
犬に対する接し方を間違えている人を量産していたりとか、
それが原因で犬嫌いの人を増やしてしまっている可能性すらあるんですよ。
なので一度犬っていうものを分かったふりじゃなくて、
しっかりと見直して、人と犬は違う生き物であるということを認識して、
その上でしつけの必要性を理解していきたいなと思っております。
犬と人間の関係
ドックトレーニングをやっているとよく言われるのが、
うちの子はお座りできないんですってよく言われるんですけど、
いつも飼い主さんに聞くことがあって、
なんでお座りさせなきゃいけないんですかって僕聞くんですよ。
なんか嫌みったらしい質問ですけど、
お座りってなんでさせなきゃいけないんですか?
待てってなんでしなきゃいけないんですか?
あとはこれはどうなんだろうな、
なんか銃で撃つと犬が倒れるみたいな動画とか見るじゃないですか。
ああいうのとかってなんでしなきゃいけないのとかね。
自分の愛犬を銃で撃つっていう発想はちょっと僕の中にはないんですけど。
あとは無駄防衛しちゃうんですとか、無駄防衛しちゃいけない理由とかね。
犬の自由を求めるのであれば、そんなことさせる必要ないんですよ。
じゃあなんでそんなことをさせるのかと。
例えばですよ、犬は自由でいるべきだっていうのを望んでる人っていうのは多いと思うんですよ。
いいことじゃないですか、犬が自由でいるのはね。
じゃあ吠えてもいいんですかと。
じゃあ噛んでもいいんですか。
リードなしで歩き回ってる方が自由じゃないですか。
でもそれじゃいけないからって言ってリードしたりとか吠えた時に怒ったりとか、
噛んじゃいけないよって教えたりとかするわけじゃないですか。
なんで犬を自由でいさせるべきだって思ってるのに自由を制限することが必要なんですかね。
僕なりの答えとしては犬は犬だからっていうのが一つの答えです。
犬っていうのは人間のように言語も持っていないし、
宗教観であったりとか文化観であったりとか道徳心っていうものもない。
無宗教の人だって何かしらの宗教観っていうのは持ってますからね。
犬の世界っていうのは本能に基づくルールというものしかないんですよ。
一方、人間はこれらをすべて、さっき言った宗教観、文化観、道徳心っていうのをすべて重要視して生活してるんですよ。
さっきも言った通り犬は犬である。
でも人間は犬と生活してると癒しであったりとか刺激だったりとか狩猟犬だったりとか介護犬であったりとかっていうので
生活のサポートっていうのが享受できるから犬と一緒に生活するということを選択してるわけですよね。
だから種が違って言語を持たない犬が人間の生活に入ってきたんですよ。
これによって犬っていうのは人間と生活することによりより安全な環境っていうのを手に入れることができたよと。
人間の生活っていうのは宗教観、文化観、道徳観っていうのがあるから犬の世界とは全く違う価値観とかルールっていうのがあるんですよ。
犬が自由気ままに好き勝手に暮らしてしまうと人間の生活に支障が出ますよね。
実践的なしつけ
人間の生活の中で人間に支障が出ては困るから価値観とかルールっていうのを犬に共有するっていうことが僕はしつけだと思ってます。
もう一度言いますね。価値観やルールっていうのを犬と共有することがしつけです。
これ勘違いしないでほしいのは決して大きな声出して萎縮させたりとか力でねじ伏せて反抗させなくするとか。
力でねじ伏せて反抗させなくするっていうのも犬が本気出したら力で勝てないですからね人間はね。
こういったものではないんですよ。なんか耳障りのいい言葉言ってんなっていうふうに聞こえるかもしれないですけど、
実際に起こるしつけ。何々したらいけないって言ってるでしょみたいな。
こういうしつけっていうのは効果的じゃないどころか犬の攻撃性を増加させてる可能性もあるっていう研究結果も出ているんですよ。
なんで犬を支配することがしつけであるという考え方、こういう考え方を持っている方がいるのであれば今すぐ捨ててください。
そんなのが許されたのは日本の中でも30年前までです。もう古代の価値観なので今すぐ捨ててください。
その上でしつけの必要性を改めて考えていきましょう。
まず犬と人間の関係性から考えていきましょう。犬と人間の理想的な関係。
どんな関係だと思います?
この例を質問すると恐ろしいんですよ。人間がピラミッドの頂点にいて犬を支配するとかね。
これはもう大間違いですね。
で、惜しい答えとしてはご褒美の報酬で常に言うことを聞かせようとする。
まあトリーツみたいなことですね。こういうのは僕は三角だと思います。
トリーツはなしではないけど全部が全部トリーツっていうのはちょっと違うかなと思うので三角かなと思います。
犬と人間に一番近しい関係っていうのは僕なりの答えとしては母子関係にあります。
例えばですね子供がスーパーマーケットの中で走り回ってたら注意しますよね。
あのおもちゃ買ってわーっつってわーっ。このガムも買って買ってわーっつって。
あっちにお魚コーナーあるわーっつって走って。
走り回らないのってお母さんは怒るじゃないですか。
で、これなんで怒ってると思います?
これは他の人にぶつかったら相手を怪我させるかもしれないし、相手の財産、何でもいいですよ洋服であったりとか健康っていうのも財産ですから。
こういったものに対してダメージを与える可能性があるからさせないし、自分の子供も怪我をする可能性があるかもしれないから走り回ることを止めるんですよね。
ここで一個ちょっと間違いやすいのは、他の人に迷惑だから走らせないとか、他の家の子はやってないから走らせないとか、他人と比較すること。
これは結構日本人は特に陥りやすい思考回路だと思います。
ただ根源的な必要性、根っこの部分の必要性は、相手も自分の子供も怪我をしないようにルールを教えるのが健全な母子関係なのかなと思うんですよね。
じゃあこれを犬と人間の生活に置き換えてみると、犬がUber Eatsの方に吠えてたら、吠える必要はないよっていうのを教えてあげなきゃいけないんですよ。
なぜなら、あの人は飼い主が必要があって、飼い主がテリトリーに招いたお客様だから吠える必要がないんですよね。
待てを教えなきゃいけない。これの時、なんで待てをしなきゃいけないんですか。
なぜなら、今は赤信号で渡ると犬も私も死んでしまうかもしれないから、だから待てをしなきゃいけないんだよ。
例えばお散歩中だったよね。
こんな感じで人間世界のルールを必要に応じて教えていくっていうのがしつけだと思います。
決してお隣さんの家の犬は何でも言うこと聞くからとか、周りの人ができてるのにうちもできないと恥ずかしいとか、頭が悪そうに見えちゃうとか、
お座りなんて犬なら当たり前にできるでしょうとか、こんな人間都合の必要性で従わせるものはしつけではありません。
あなたは愛犬の母になったつもりで、自分の子供を守るために自分の家のルールを教えるためにやっていいことと悪いことを教えていってあげるというのがしつけなのかなと思います。
もう一つはしつけは可能性を高めるトレーニングであるということです。
トイレのトレーニングとかがわかりやすいかなと思うんですけど、やれって言っても最初からトイレを理解してる犬なんていないじゃないですか。
ましてや最初からケージの中にトイレを入れて、トイレとベッドだけ入れて、トイレを理解しないっていう人とかいると思うんですけど、
犬のトイレトレーニング
そもそも犬の本能で考えたら犬は巣穴から出てトイレをするのが当たり前なんですよ。
これも話したかもしれないですけど、巣穴の中で自分がうんちとかおしっことかしちゃうと、そこの匂いっていうのが敵にばれちゃって巣穴全体を攻撃されちゃうからね。
巣穴から出てトイレをするんですけど、自分の安心できる空間ではトイレをしないという本能を持ってるんですよ。
とはいえね、そんな広大な家で自由気ままに走り回れるっていう環境ばっかではないと思うので、
ケージの中にトイレを置いてそこでトイレをしてもらうっていうのを覚えてもらう必要性が出てくると。
よく本にも書いてありますよね。なんか最初は全然違うとこでするかもしれませんが、トイレでしたら褒めてあげましょう。
ちゃんとトイレを覚えてくれるはずですよみたいな。そんな簡単なことなら誰でもしつけに悩んでないとは思うんですけどね。
犬も何をしたら褒められるのかっていうのは学習してます。皆さんの知っての通りね。
人間もどうすれば犬が自発的に期待通りの行動をするかを考える。これを繰り返すことによって成功の可能性が上がっていく。
これがしつけの仕組みですね。犬だけじゃなくて人間も考えなければいけないのがトレーニングです。
トレーニングっていうのはトレインにINGがついている。トレインっていうのは車両が連なっているものですから、続けていくっていうのがトレーニングの本質になります。
ということはトイレを覚えないからといって諦めないでください。褒めるべきポイントっていうのは必ずあるんですよ。
褒めるべきポイントを見逃さなければ必ずできるようになるんです。
今はその見ている角度が少しずれてるだけです。
例えばさっき言ってたおトイレの話、トイレトレーニングの話で言うとワンちゃんがトイレをするタイミングっていうのは必ずあります。
朝起きた後だったりとかご飯を食べた後だったりとか、後は興奮しすぎた後だったりとか、こういった後にはおトイレをします。
その時にトイレに連れて行っておトイレをするまでトイレのスペースで待たせるんですね。
で、見張っててあげてください。トイレのスペースに入れて飼い主さんが見張っててあげる。
で、少しでもソワソワしてきておしっこだったりうんちだったりとかしたらすぐ褒めてあげる。
これをやるだけでトイレっていうものを認識していきます。
この見ている角度が少しずれてるだけ。なのでその努力を怠らないでください。
しつけの重要性
お座りとか待てとか無駄声とか、全部そうです。
全部こういったことを繰り返していくっていうのが可能性を高めていくためのトレーニング、しつけのトレーニングという風に覚えていただければと思います。
後は必要性が分かっていると、制御できないとか、例えばお散歩で引っ張っちゃって最初の家出て5分ぐらいは頑張って引っ張らないようにしてたけど、
もう5分もたってくると、もういいや、好きに歩けよってなっちゃったりとか、制御できなくて諦めることっていうのも出てこないんですよ。
必要性があるから。で、やらなければいけない理由と必要性っていうのがあればしつけっていうのはしっかりと教えていってあげられると思います。
で、皆さん理解していただいてるとは思うんですけど、いくらこうやって話してても、もういいから早くテクニック教えろっていう声があるのはね、もちろん僕も理解してるんですよ。
ただ、関係性としつけと問題行動、この3つは相互作用してるんですよ。関係性としつけと問題行動、この3つが相互作用してます。
この根底の部分が気づけてないと、どうしても根源的な改善が難しいんですよ。
で、もうこういう概念みたいな話を長々と飽きたわっていう感じは分かってるんですけど、もうちょっとだけ長々と話をさせていただこうかなと思ってます。
今回のしつけの話、犬目線で言うと、1つ目は、しつけは人間のルールを教えること。
2つ目は、しつけは可能性を高めるためのトレーニング。
3つ目は、全ては相互作用している。
是非、犬のことをコントロールしたいというマインドじゃなくて、犬に必要性を教えるというマインドでトレーニングを続けてみてください。
ということで、次回は全部見ているよっていうお話をさせていただきたいと思います。
それではお散歩、お疲れ様でした。気をつけてお帰りください。
少しだけ犬と話すことが得意なドッグトレーナー平田淳がお届けしました。
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