散歩の重要性
今日も散歩の準備はいいですか?
アキレス腱を伸ばして、深呼吸をして、ワンちゃんとの絆を深めましょう。
それでは、ポッドキャスト番組、犬からの伝言、スタートです。
この番組は、他の人よりも少しだけ犬と話すことが得意なドッグトレーナー、
平田淳が犬との向き合い方、犬との接し方を犬目線で考えるポッドキャストです。
パピオンのお散歩時間くらいお付き合いください。
前回は、バランシングポイントというお話をさせていただいたんですけれども、
今回は、お散歩って何だろうというところを話していきたいと思います。
先にこれ言っておきますけど、
よくお散歩にまつわる困りごとで、
ワンちゃんも引っ張り癖が抜けなくて大変なのとか、歩かなくて大変なのとか、
いろんなお散歩にまつわる困りごと、吠えちゃうとかもそうですね。
こういったものがあると思うんですけれども、
今回はこういった引っ張らないテクニック、吠えないテクニック、歩かないテクニックとかを教えるものではありません。
そもそもお散歩って犬にとってどういうものなんだろうというところを考えていきたいと思います。
このテクニック、テクニックっていろんな本に書いてありますけど、
そのテクニックってもう皆さん散々勉強してきたと思うんですよ。
それでも治らない行動っていうのはあって、
テクニックだけでは解決できないものもいっぱいあるんですね。
このテクニックだけ治らないということは違う問題を含んでいる可能性があるので、
我々飼い主側の方がこの散歩っていうものを見直そうよっていうのが今回の趣旨となっております。
犬の本能と社会性
皆さん、お散歩ってどういうものだと思いますか?
僕はドッグトレーニングをしていて、
こういうふうに吠えちゃって大変なんです、ご飯食べるときに凶暴になっちゃってとか、
いろんな方、ご相談いただくことがあるんですけれども、
まずは何が何でも、僕はドッグトレーニング開始する前にいつも通りに散歩をしてもらうんですよ。
5分から10分ぐらいいつも通りに散歩をしてもらって、
そこでほとんどの問題がわかります。
言ったらもう見て1分ぐらいでほとんどの問題がわかるんですよ。
それくらいこの飼い主と犬っていう関係において散歩っていうのはとっても大事なものになってくるんですね。
じゃあお散歩っていうものはどういうものなのかっていうところなんですけど、
結構意見として聞くのは犬の体力を使って疲れさせるとか、
あとは外の新鮮な空気を吸ってストレス発散させてあげましょうとか、
中には排便排尿を家の中でされたくないから外に連れてって排便と排尿のために行ってるんですよっていう方いるんですけれども、
どれも間違いではないとは思うんですね。
どれも間違いではないと思うんですが、
ちょっとこれは人間の考え方、人間主導の考え方になっちゃってるのかなという気もします。
例えば犬の本来の生活考えてみると、犬が巣穴から出る時ってどういう時だと思いますか。
犬っていうのは巣穴にいた方が生存確率が上がるんですよ。
この巣穴から出ていくということは生存確率が下がっていくんですね。
だったらずっと巣穴にいた方がいいのに、巣穴から出なきゃいけないことがあるんですよ。
じゃあ何で出るのかっていうと、それは狩りをして食料を調達するために巣穴から出なきゃいけないんです。
いわばあなたの部屋の中で過ごしてた方が生存確率はワンチャン高いんですよ。
でもわざわざ外に行くということは狩りをしに行っているということなんですね。
犬の本来の性質で言えば、統率された群れを成して狩りをするんです。
犬っていうのは本来の性質で言うと、統率された群れで狩りをするんですね。
その時に勝手に群れのメンバーが向こうから来た群れだったりとか巨大な生き物とかに、
ワンって吠えて喧嘩を売りに行っちゃったら、自分らの群れ全体が自滅しちゃう可能性があるんで。
だから統率された群れを成すということが大事なんですね。
だから普段から犬の群れのルールを教えるというのが、しつけの本質ではあるんですね。
このしつけっていうのもちょっと難しいところではあるんですけど、
どっかのタイミングでしつけっていうものがイコール、
叱りつけて怒鳴って犬を萎縮させるっていうイメージを持ってる人もいるんですよ。
こういうのを支配的コントロールって言うんですけど、
飼い主が一番ピラミッドのてっぺんに立って、下の者にはそれに従わせるというか、
こういう支配的なコントロールというのが主流になってしまってるようなんですね。
それがゆえなのかどうかわかんないですけど、僕なんかドックトレーニングやってるじゃないですか。
ドックトレーニングやってると、
うわーひどいこの人冷徹に犬を怒鳴りつける人なんだっていう顔で見られることも多々あるんですよ。
これイメージって怖いよなっていうところではあるんですけど。
しつけイコール怒るものっていうイメージを持ってる方もね、
もちろんこのポッドキャスト番組聞いていただいてる方の中にはいると思うんですけど、
しつけにも実際いろんな種類があるんですよ。
古典的条件付けって言われるものだったりオペラント条件付け、
最近この編集流で性の強化なんて言ったりとかしますけど、
これも一概的に性の強化が全て正しいかというと、そうでもないんですね。
ワンちゃんが抱えている問題によっていろいろ使い分けていくということが必要なのかなと思います。
犬の行動と疲労
しつけに関してはもうちょっと深く話していきたいところもあるので、
またどこかでしようと思ってますので、今回はしつけの話はこの辺にしておきますが、
極端な話をすれば、お散歩で犬が前に出ることが良くないって、
なんか本に書いてあったりするじゃないですか。
前に出たらすぐにリード引っ張ってとかね。
これはルールを守った上で飼い主のコントロールができる範囲の中なら、
僕は構わないと思ってるんですよ。
これ僕個人の意見ですよ。
ある程度犬が自由に動き回るっていう自由性も必要だと思うので、
ある程度は自由に歩き回っていいんですけど、
この範囲内っていうのが見極められないのであれば前に出させない方がいいかなとは思います。
さっきもちょっと言いましたけど、
散歩の時に向こうからやってくる群れに対していきなりワンちゃんが吠えちゃったら、
群れの生存確率が下がっちゃうので、
飼い主がしっかりと指示を出して狩りの際のルールを教えてあげましょうというところですね。
2つ目に知っておいてもらいたいのは、
犬は散歩では疲れないということです。
あなたの隣にいる可愛らしいワンちゃん見てみてください。
すごいですよ。
全身たくましい筋肉の塊で4足歩行です。
ましてや牧羊犬とか狩猟犬、トイプードルなんて元々は水鳥を飼ってた犬ですからね。
こんなワンちゃんたちの体力なんていうのは、
人間から比べたらほぼほぼ無限にあるんですよ。
もちろんこれっていうのも環境につれて慣れていくものではあるので、
いつも5分の散歩をしているワンちゃんだったとしましょう。
いつも5分間しか散歩しませんってしてたら、
もう飼い主さんがうちの子5分以上歩きたくないのよって言うんですよ。
それは飼い主さんが5分以上散歩をしてないから、
5分以上歩かないということになれたんですねワンちゃんが。
これは習得的因子っていう言い方をしたりとかするんですけど、
環境によって慣らされたもの。
犬本来の行動で考えれば狩りは5分で終わらないよっていうところは覚えておいてください。
じゃあ狩りの際に犬は何をしているかちょっと考えてみましょうか。
ワンちゃんたちが巣穴から出て、
普段の自分のテリトリーから出て獲物を探しに行きますよっていうときは、
まずどうやったら獲物を見つけられるんだろうなっていうことを考えますよね。
地面の匂いを嗅いで、この匂いは何の動物だろう、
自分たちの獲物なんだろうか、そうじゃないんだろうかっていうことを考えます。
匂いの濃さから近くにいるんだろうか遠くにいるんだろうか、
その獲物までの距離を測ります。
その間に周りの音を聞いたりとか匂いを嗅ぎ分けたりとかして、
外敵はいないかどうかっていう自分たちの安全を守ります。
ワンちゃんたちってこの狩りの際にすごいいろんなことを考えてるんですよ。
これはいわば人間でいうと脳みそを使ってる状態なんですね。
犬も人間と一緒で脳みそを使えば疲れるんですよ。
じゃあちょっと想像してみてください。
お散歩をいつものコースで回ります。
時間10分ぐらいとしましょう。
10分ぐらいのお散歩コース、いつものコースこうやって回りますね。
犬にとってのお散歩
いつものコースっていうことは自分のテリトリーの中をパトロールしてる状態。
この状態で満足に頭を使うことができるかどうかっていうことですね。
僕がお勧めしたいのは、
このお散歩の最中に一回遊びの時間を作ってあげることっていうのを
いつもお勧めしてます。
例えばこれ何でもいいですよ。ボール遊びでもいいですし、
木の枝を拾ってくるでもいいですし、
ペットボトルにいくつか空気穴開けておいて匂いが出るようにして、
そこに普段食べてるご飯とか大好きなおやつとか押し込んで
蓋を閉めておいて、そのペットボトルで遊ばせるとか。
もうボロボロになったらすぐ新しいのに変えてくださいね。
なるべく獲物をハントするっていう状況に近いもの。
例えばボールを追っかけるっていうのは、
逃げていく動物に対して追いつくっていう犬の狩猟本能ですよね。
ペットボトルに穴を開けておやつを押し込んでおくっていうのも、
そういう狩猟本能を刺激するもの。
こういう狩りを連想する遊びの時間っていうのを作ってあげてください。
そうするとワンちゃんたちはどうやったらこの獲物が獲得できるかっていうので
頭を使うんで、犬も疲れるんですよ。
そうするとびっくりすると思いますよ。
家帰ってきてから驚くほどぐっすり眠りますよ。
頭を使うと本当に脳みそが疲れるので、
問題行動って言われてる、僕はこの言葉がすごく嫌いで、
僕は人間が望んでない行動っていう言い方をするんですけど、
問題を抱えてるのは犬じゃないからね。
人間がコントロールできてないだけの状況のことの方が多いんで、
人間が望んでない行動っていう言い方を僕はするんですけど、
この家に帰ってきてからソファーを噛んじゃうとか、
いろんなところでおしっこしちゃうとか、
この人間が望んでない行動をしてる余裕なんて、
もうないぐらい脳みそが疲れるんですよ。
なんでこのお散歩の時、ぜひ5分でも10分でもいいんで、
近所にワンちゃんと一緒に入れる公園って結構あると思うんですよ。
そういうところを見つけてその公園で遊んであげたりとか、
そうでないのであれば車の往来、人の往来、自転車の往来が少ないところで
ボール遊びをしてあげたりとかね。
ぜひいろいろそういうのも試してみてあげると、
頭が疲れてワンちゃんもより幸せな散歩の時間になるんじゃないかなと思います。
一番最後ですね、大切なことっていうのが、
これは狩りの報酬を作ってあげることです。
犬の世界でいうと、狩りに行って報酬を獲得できない日っていうのはもちろんあるんですけど、
ペットである我々の相棒っていうのはそうもいかないですよね。
やっぱワンちゃんにとって毎日のご飯、一番大事で喜びの時間でもあるんで。
なので狩りに行って家に帰ってきたら報酬を与えるということが大事かと思います。
外にお散歩に行ってしっかりと排便、排尿をして、
頭をたっぷり使って狩りを頑張ったご褒美、狩りの報酬としてご飯をあげるというふうにしてあげると、
ワンちゃんもより喜ぶんじゃないかなと思います。
今回のお散歩、犬の目線でいうと、散歩っていうのは疑似的な狩りです。
2つ目、散歩は頭を使って脳みそを疲れさせることが大事です。
3つ目は、狩りの後に食事にありつけることが本能を満足させることだと思います。
次回のトピック
今回はお散歩の話をしていきましたが、
皆様お散歩ってどういうものなんだろうなっていうのを皆さんなりにもちょっといろいろ考えていただいて、
何か疑問点とかあればメッセージ、Xのメッセージだったりとか、
このSpotifyのメッセージなどにコメントいただけるとありがたいです。
その他にも、うちの犬はこんな行動しちゃってこれが困ってますとか、
どうしても吠え癖が直りません、噛み癖が直りませんとか、
そういった状況のものがあれば是非是非コメントで教えていただければ、
ちょっと状況を目で見てみないと、
的確にお伝えすることはできないところもあるとは思うんですけれども、
なんでワンちゃんがそういう行動をしてるんだよっていうののアドバイスはできるかもしれません。
是非、コメントなどであなたが困っている問題などもシェアしていただけるとありがたいです。
次回はしつけの話をしていこうかなと思っております。
今回みたいにしつけってどういうものなんだよとかっていう話になっていくと思うので、
お座りっていうのはこういう風にさせてくださいとかね、
そういうものではないかとは思うんですけれども、
是非是非お付き合いいただければと思います。
それでは散歩お疲れ様でした。
お気を付けてお帰りください。
少しだけ犬と話すことが得意なドックトレーナーひらたじゅんでした。
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