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スピーカー 2
二番経営 〜組織を支えるNo.2の悲喜こもごも〜。この番組は、トップを支える立場から組織を動かす力を探るビジネスポッドキャストです。
スピーカー 1
こんにちは、株式会社オーツーパートナーズ取締役の勝宮すひでです。
スピーカー 2
源頭者新しい経済編集長のしだれゆうすけです。
二番経営第76回。今回のテーマは、燃え尽きた社長を復活させるには、です。
スピーカー 1
ちょっとなんかいきなり唐突な感じですけど、燃え尽きた社長で、しかもキャラはですね、スティーブ・ジョブスのような、そんな社長が行き詰まってると。
スピーカー 2
なるほど、なるほど。
スピーカー 1
はい。どうしましょうかっていうのをですね、平田さんとお話ししたいと思って持ってきたんですけども、これ実はリスナーさんからいただいたご相談です。
スピーカー 2
ありがたいですね。
スピーカー 1
はい、ありがたいです。ちょっとですね、そのリスナーさんからいただいたお便りと、その後ちょっとやり取り、情報をいただいたので長いんですけども、ご紹介していきたいと思います。
ラジオネーム、じんべいざめさんから頂戴したお便りになります。
もういきなり冒頭にですね、社長が瞑想中というタイトルがついてるんですけども。
はじめまして。いつも通勤中に愛聴させていただいております。
私は規模40名程度の製造業の会社で管理職をしています。創業10年、ここに来て社長が燃え尽きてしまい困っています。
分からない、決められないが口癖。だけど他人の言うことは全部気に入らないという状態で行き詰まっています。
関税のこともあり、これトランプ関税ですね。
スピーカー 2
そうですね、そうかそうか、製造業だから。
スピーカー 1
支給価格の改定をしなければいけないのですが、日々社長の気持ちが揺れて何も決まりません。
創業時、最初の数年はとにかく社員みんなが生活していけるようにが目標で、その後はとにかく売れ、もっと売れ、死んでも強豪に負けるな、もっと会社を大きくと勢いで走ってきて、
ある程度に成長した今は、ただただ毎日忙しくストレスが多いだけで、どこに向かっているのか完全に見失っています。
上を目指し続けてもキリがないので、社長にとってどれくらいの会社の規模、売上利益が理想的ですかと問いてみても、はっきりした答えが返ってこす。
あと5、6人、とにかく毎年30%の売上アップが目標と言っていますが、長期的な目標やビジョンが見えない。
彼も正直わからないんだと思います。ゴール、ミッション、ビジョンを明文化し、社員と共有したり、ウェブサイトにも載せましょう、一緒に考えましょうと提案したこともありますが、なぜか逆上されてその話は終わりました。
おそらくそんなことを考える暇もなく、ただ全力で走ってきたらここに着いたという感じなのだと思います。
コロナの頃は住宅ブームもあり、毎年異常な急成長ぶりでした。東方アメリカ在住ですと書いてあるんですけども、住宅関連のものを作られている製造業さんということですね。
まるでお祭りのような、それが下火になってきた不安も大きいようで、それでもキャッシュフローは健全で苦しい経営です。
このままでは社員の指揮も上がりませんし、社長の疲労とイライラで、社内の空気も重いです。
何も決められない、論的な話し合いができないと思いきや、突発的な決断をしたり、そして失敗すると人のせいにする、理不尽に怒鳴り散らかしたりするので、近づくのを怖がる社員も多いです。
昨年は彼とぶつかって辞めたり、クビになった人が10名ほどいました。
スピーカー 2
結構な、すごい規模ですね。
スピーカー 1
40名の会社ですからね、すごいですね。
この規模の会社では、かなりの数でもはや強行整治です。
取り扱っている商品に魅力を感じているのと、なんだかんだここまで会社を大きくしてきた彼の情熱や感を、私は尊敬していますし、
彼がここまで必死に育ててきた会社を、どうにかいい感じに保っていきたいと思っています。
そのために、ナンバー2として、私はどんなことができるのか、何かアドバイスがあればお願いできますと幸いです。
長文、申し訳ございません。というお便りをいただきました。
スピーカー 2
だから本当は探れれば探ってもいいですけどね。
ナンバー2みたいな立場であればこの方が、ぶっちゃけなんでなんすかみたいなここの本当にコアなところをぶつけてみて、なんかコミュニケーションできるとまずいいのかなっていう。
ただそれもなんかわかんないんだよねっていうことになるのかもしれないなと。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
思ったりしましたね。
でもなんかちょっと規模は僕の方がより小さいんですけど、ちょっとそのなんか気持ちはわかるところもあって、
なんかそのリーダーをやっていてある程度頑張って成果も出して人も増えてっていう段階において、
現実的に考えて、まあとはいえここまで大きくできないなみたいなことも知るし、
どこかそのなんていうのかな、飽きるんじゃないんだけれども、なんか長年それをやっていることに対して、
ちょっとこううつじゃないんだけれども、なんかそういう状態になるメンタリティっていうのは、僕も結構実感はあるんですよね。
やっぱり初めて成長させるところの方がリーダーとしては楽しいし、もうその時は何も見ずやれるけれども、
結局ある程度いってもここで安定しちゃった時に来るなんていうのかな、なんかそのファッと力抜けちゃう感じみたいなのがあると思うので、
その状態に陥ってるのかもしれないなあと思いましたね。
スピーカー 1
この話を拝見し、ジンベイザミさんナンバー2でできることってすごくやられてると思うんですよね、社長に。
ジンベイザミさんもおそらくすごい優秀な方なので、こういう時にトップってこうした方がいいとか、ゴールとかミッション、ビジョンみんなで作りませんかっていうふうにやっていたりとか、
会社の目標とかがないし、社員辞めちゃってるのもちょっと社長のそういうところもあるんで何とかしませんかっていう改善の提案をずっとされてると思うんです。
それ自体はもう何一つ間違っていないことだと思うんですね。
あとはそのご家族が経理やってるっていうところがなんかちょっとボトルネックになっちゃってるっていうのもあるんだなっていうのもあるんですけど、
似たような状況が弊社でもありました。
ちなみに当社の代表の松本はですね、スティーブ・ジョブズタイプって全然ないので、そういう意味では全然楽だったんですけども、
会社が40名ぐらいのときで、創業10年ちょっとぐらいのときに、この会社のゴールって何だろうとか、社長が思い描いてるものあったんですけども、
それが明文化できなくてみんなが同じところに向きにくい状況があったりですとか、
以前お話しした離職率40%みたいな時代も経験しているので、起きてる事象は当時と似てるなっていう感じです。
その時に当時我々がやったのが、ここに書いてくださっているようにビジョン・ミッションを定めて、会社の真ん中の柱を社長はずっと持ってるんです。
それを明文化してみんなで共有できるようにするっていうのを結構徹底して採用もそうですし、事業もっていうのを徐々にしていって、
スピーカー 2
だからそこを探っていくことができると、本当になんでこうなったのかっていうのがわかる気はしましたけどね。
スピーカー 1
本当に経営中毒じゃないですけど、社長さんって孤独だし、持ってく場がないんですよね。
持ってく場っていうのは会社に対して例えばなんか給料が安いから上げてくれもそうだし、会社に快適なオフィスがないんでなんか整備してくれとか、こんなお客さんはダメだとかっていう意見が例えばメンバーの中から上がってきたとします。
マネージャーでもそういうクレームってあると思うんです。
そういうのってエスカレーションしていくことになると思うんですけども、トップだけではないんですけども、どっかでエスカレーションってする場所がなくなるんですよね。
社長はなんかうちの会社給料低いから高くしてくれって上に言うわけいかないし、マネジメントもそうな感じなんですよね。
その時にやったほうがいいこととかやるべきことだっていうことを下から突き上げられると本当にその対応ができなくなっちゃうっていうことってあるんですよ。
なので、自分が持っていくものを社長が誰かにスルーパスができないってことがほとんどだと思うので、そういうストレスを与えないで、今の悩みの所在っていうのが何があるのかっていうのも分析もできるし想定もできると思うんだけど、
一体それを捨てて本当にさらけ出すように話していただくような、もう本当に部下のほうから言うのもあれですけど、心理的安全な環境を作ってそこで吐き出してもらうっていうところから始めないと、ずっとうまくいかない気がします。
その中では、うちらさんおっしゃった仕事以外のプライベートだったりとかで充実すること、あるいはそこで起きた問題っていうのが原因ってことも起こり得ますし、メンバーの人たちが全く気づかないような一人だけで思い悩んでる課題っていうのもあるかもしれないです。
傍若無人と思っていたことが、誰も見えない大きい何かをめがけてやってることが、ちょっと顕在化したことなのかもしれないし、なんかちょっとそういうふうに優しく社長を見てあげてくださいっていうのは、だいぶ乱暴なあれかもしれないですけども。
スピーカー 2
ある程度はもうやられてるかもしれないし、あとは、この陣兵衛さんもなんでって思うことはあるとは思うものの、なんかある程度はそうは思うものの、かつみさんが今おっしゃってたように、社長って一人だし、決めなきゃならないわけじゃないですか。
でも、ぶっちゃけ僕も社長ではないけど、事業の責任者だったときに決めてくださいって言われるんだけど、ビジネスなんて答えないから、絶対正解わかんないじゃないですか。自分なりの言い訳をつけて、もしくはそれに基づくリサーチデータをもとに、じゃあこうしよう、Aにしよう、Bにしようって決めるわけで。
まあぶっちゃけ、それを予言者じゃない限り正解は出せないんですよね。だからその気持ちにも共感してあげるというか、もともとがガツガツだったんでしづらいと思うんですけど、まあ社長の気持ちもわかりますぜっていうスタンスを、とにかく会社に一人でもいてあげるってことはすごく大事。
スピーカー 1
もうほんとそうですね。
スピーカー 2
だからそういうスタンスを、なんかここまでいろいろやってきて動かなかったんであれば、ある程度社長により共感するようなふうにして、そうですよね、決めらんないっすよねみたいな。
スピーカー 1
いやもうほんとにね、そこだと思います。もう共感だと思いますし、なんかこう核あるべきとかソリューションをやっぱ求めてないと思うんで、ひたすら共感して話を聞けばいいと思うんですよね。
私はあなたの理解者ですっていうことを相手が拒絶しても、なんかちょっとやり続けるっていうことを、だからご信頼を得られるような形にするっていうのは結構大事な気がしますね。
ナンバー2ってことで言うともう社長と親中するっていうとそこまではないかもしれないんですけども、ほんとに寄り添うっていうところ。他の人が理解しなくても自分だけは寄り添うとか、自分だけは理解するっていうふうにすることがブレイクスルーできる唯一なのかなって気はしますね。
スピーカー 2
そうですね。だからこれだという多分明確なあれはないんですけれども、ちょっと今日お話ししたようないろんな手をもうちょっと本人の情報を探るというところもそうですし、共感するというところをやりながらも何か糸口みたいな。
ただなんか前半で僕言いましたけど、それプラス世の中の状況とか経済の状況とか景気、それ日本も今明るくはないんですけれども、そういったさらにそこに外敵要因が入ってくるんで、これ先延ばしにするわけじゃないんですけれども、ただこれを気負ってしまうのも大変だと思うんですよ、相談者の方が。