Arduinoの概要と重要性
どうも、しぶちょーです。ものづくりの視点は、産業機関の現役エンジニアである私、しぶちょーが、ものづくりに関するトピックを独自の視点で解説する番組です。
今日は、ガジェット関連のニュース紹介です。今、電子工作界外を賑やしているとあるガジェットがあります。
まだ販売されてなくてですね、概要だけ発表されているんですが、それが Arduino UNO Q というマイコンボードです。
厳密に言うとマイコンボードではないんだろうけど、とにかくこの新作のガジェットが、海外で賛否を巻き起こしているんですね。
今日は、そもそも Arduino って何なん? っていう話から、この新作の賛否なぜなのか? というのに至るまでですね、ざっくり解説していきます。それでは早速行きましょう。
Arduino と言ったら、もう言わずと知れた定番のマイコンボードですよ。ものづくりする人にとっては、もう定番中の定番。
何かを電子工作して動かそうと思ったらまず通る道、それが Arduino です。 と言っても、何のこっちゃという人もいると思うんで、
超ざっくり説明しますけど、Arduino というのは一言で言えば、パソコンから簡単に命令を書き込める手のひらサイズのコンピューターです。
LED を光らせるとか、ボタンを読む、モーターを回す、温度を測る等々ですね。 様々なセンサーとかモーター、アクチュエーター、いろいろ取り付けることで、それらをプログラムで自由に簡単に操ることができます。
それを実現しているのが Arduino っていうマイコンボードなんですね。 しかも専用に Arduino IDE っていう総合開発環境みたいなものが無料で提供されているんで、
その中で Arduino 言語っていう英単語に近い、比較的読みやすい命令文を書いて、書き込むだけで、難しい配線とか、特別な機器なしに電子工作で、ものが動かしてしまうと。
そういう革命的なガジェットなんですよ。 この Arduino が何で革命的だったかというと、ポイント3つあってですね。
まずは優しいの。とにかく優しい。 初めてこういう電子工作機器に触れる人でも、LED をチカチカ光らせる。
Lチカっていう一番最初にやる、そういう課題みたいなのがあるんですけど、Lチカであれば、プログラム含めて30分ぐらいで実現できます。
自分で自由に LED を点灯させると、その点灯のタイミングとかもプログラムを書き換えれば、何秒に1回点灯とかっていうのもできるし、
っていうのを結構ね簡単にわかりやすく自由にできるんですね。 つまずく箇所っていうのがもう徹底的に減らされているんです。
これが一つ目、優しさね。二つ目、安さ。 数千円で始めれます。今いくらだったかな、3000円とか4000円ぐらいで Arduino と言ってるんじゃないかな。
そのぐらいのものが1個あって、あと配線があればもうすぐに電子工作始めれるんですね。 しかも入出性もとても良くて、もうネットで買えばすぐ来る。
取り付けたいセンサーとかも世界中で手に入ると。 なんで非常に手軽に始められる。安さ。コストがかからない。ほとんどかからない。
かからないって言い方変か。かかるんだけどすごく安く始められるっていうのが一つの売りですね。 で三つ目、広がりです。
Arduino って使ってる人すごく多い。優しくて安いからみんな使ってるのね。 なんで非常に巨大なコミュニティがあって
サンプルコードっていうね。他の人が作ったコードとか作品で、 あとこういうトラブルがあったけどこういうふうに解決しましたよみたいな情報がもうネット上で無償で
共有されています。し困ったら助けてくれる優しい人いっぱいいます。 検索したりとかコミュニティ入ればだいたい誰かが先に試してたりとかするので、
あとは助けてくれるんでね。困ることがあんまりないんですよ。 こういうね圧倒的な使いやすさプラスその文化
コミュニティっていうのが形成されていて、この電子工作っていうのを民主化してきたガジェット。 まあそれがArduinoです。
Arduino UNO Qの発表
Arduinoっていうのはもうデバイス、ガジェットでありながらもう歴史そのものと言っても過言ではないと。 この前ね東京メーカーフェアっていう、メーカーフェア東京ね
いつも間違えちゃう。メーカーフェア東京っていうイベントに私も出てきましたけど メーカーフェアでねやっぱArduinoで動いてるっていう作品はたくさんありますよ
別にエンジニアじゃないんだけどものづくりしたくて まあArduinoから始めて今こういう作品作ってらしてますみたいな
まあそういう人がねたくさんいるんですよ まあそんなねArduinoが生まれたのが2005年です結構前でしょ
もう2005年だから20年ぐらい前なんだよねもう イタリアのデザイン学校でデザイナーとかアーティストでも電子工作とか電子回路をもっと
直感的に触りたいと表現としてそういうものづくりの技術を使いたいよ ということを願ったのがきっかけでできたものなんですね
ハードウェアもソフトウェアもオープンソースと つまり設計とか仕組みは全部公開されていって誰でも学べたりとか改良ができると
そういう文化がまあこれで生まれていったんですね その後のね代表的な基盤でArduinoっていっぱい種類があるんだけど
Arduino Unoっていうのがね登場します これがUSBケーブル1本でつなげて書き込みボタンを押せば書き込めて動くと
すごくね使いやすくて超定番機種になります こうやってArduinoが世界に広がっていくんですね
温度センサー加速度センサー液晶Wi-Fi Bluetoothとか いろいろなモジュールをつけたりしてもともと組み込まれてたりもするし
線で指すだけで認識させることができて さらにプログラムもライブラリーっていうのがすごく充実してるんで
すごい難しい部分ってのはもう誰かが作ってくれてるの部品として だからそのライブラリーっていうのを持ってきて自分のところで使うと簡単に使えると
結果としてもう3DプリンターDIYドローン スマート農業
アートに教育ロボット 実際のプロトタイピングの現場まで
Arduinoっていうのは当たり前のように使われる定番のガジェット基盤になったわけですね このガジェットによりものづくりっていうのはねだいぶ民主化されましたよ
限られたエンジニアだけでなくて様々な人が手軽に電子工作で遊べる楽しめる 表現できる作れるとそういう時代が作られたわけです
もちろん限界もありますよ その処理能力の限界だったりとか全然産業企画ではないんでね このArduinoを使ったシステムを現場にそのまま実装しようってなっても
なかなかこう信頼性的には難しいと ただもう最初の一歩ね こういう動きをするものがあったらどういう価値になるのかなっていう概念実証
POCって言うんですけど そういう01を素早く行えるようなツールとしてですね 非常に価値が高いんですよ
今もそういう分野ではこのArduinoっていうのはね大活躍です 新骨頂ね その簡単にパッと作れるっていうのが そんなものづくりのハードルを下げた愛すべきガジェットっていうのが
Arduinoなんですね
そんなみんなから愛されているArduinoなんですけど 最近大きなニュースがあったんですよ それがですね
あの買収です ArduinoはイタリアのArduino社が開発してるんですけども このArduino社をアメリカの
クアルコム社クアルコムテクノロジーズという会社が10月7日 買収すると発表したんですね
このクアルコムは半導体チップ製造販売とか あとモデムとかの通信機器のハードウェアソフトウェア組み込み系を
バチバチにやってるですね IT系の会社です 日本でも事業を展開していて 日本だとIoTデバイスとか
あと特にエッジAIっていうね このクラウドじゃなくて その場で動くAIみたいなものに非常に強みのある企業です
そんなクアルコムがArduinoの買収を発表したと同時に 新たなガジェットまで発表したんですね
それがArduino UNO-Qというガジェットです このQっていうのはおそらくクアルコムのQなんでしょうけど
もう買収したのと同時ですね やっぱコラボレーション製品というか 次世代のArduinoだぞということでArduino UNO-Qというのを出してきました
Arduinoの中でも超定番製品なのがArduino UNOなんだけど その新作として新たに発表されたわけなんですけど
これが非常に界隈で賛否を呼んでいるわけですね 言ってしまえばこんなのArduinoじゃねえと
俺たちのArduino返せと そこまで言ってるかわかんないんですけど そういうニュアンスですよ
とにかくこのArduino UNOっていうものが持ってたものと 全く違う方向性のものがArduino UNOの名前で出てきたわけです
新たな方向性と議論
具体的に何が起こったかっていうとね OSが乗るようになったんですよね
Arduino UNO-Qっていうのは Linux OSがArduinoの中で動くようになりました これはねかなりの変化です
これだけ聞いても何のこっちゃってわからない人もいると思うんで 簡単に補足するとですね
Arduinoっていうのはもともとマイコンボードと呼ばれる機器で 今までOS乗ってなかったんですよ
つまりこれはあくまでも他のパソコンからプログラムを書き込んであげると 初めて動く機器だったんですねArduinoっていうのは
それにOSが乗っかるようになったっていうことは つまりもうArduino単体でパソコンとして機能するようになったということです
Arduinoに電源をつないで画面つけてマウスつけてあげれば Linuxのパソコンとして普通に動くんですよ
こういうことになるとそのArduinoの中でいろいろできることも広がるし 当然チップがついてるから処理能力も非常にアップしてと
超能力上がってるんですよArduino もう万々歳じゃないかという感じですが
そうじゃないんだとArduinoはという声も上がってるんです もちろん期待の声もありますよ
いやーこれすごいものになったらすごいガジェット出てきたなという声もあるんですけど
そもそもこれArduino UNOって言っていいのかっていう疑問の方が多いんですね
っていうのもArduino UNOっていうのは元々電子工作初心者の登竜門と
誰でも簡単に使えて安く安心に入手できてお手頃価格と 2回安いっていうのを言ったねっていうのが売りだったんですけど
とにかく安くて簡単っていうのが売りだったんですが 一方で今回発表されたArduino UNO Qっていうのは
Arduino UNOの新しいイメージ
そのArduino UNOのイメージとは今までのイメージとは全然違ってかなりハイスペックで かつお値段もまあ高い
めちゃくちゃ高いってわけじゃないけどそれなりに上がってしまっているんですね まあこれはこれでいいんだけど
そもそもそのArduino UNOをこれが名乗っていいのかという疑問が まあそのArduinoファンの中で非常に巻き起こっているわけですよ
ファンっていうかねまあArduinoが積み上げてきた文化とかイメージが強いので まあそこをなんかめっちゃ崩してんじゃないのっていう話ね
これはね私も実際そう思って分かりやすく例えるんだったら プリウスあるじゃん車のねハイブリッド車プリウスに
6速ミッション仕様3000ccのどでかいエンジンを積んで プリウスベータとして販売してるみたいな感じです
低燃費ハイブリッドのが売りのプリウスがもうカリカリのスポーツカーとして売って いるんだけど
まだこいつはプリウスを名乗ってると プリウスベータですよ新しいプリウスですよって言ってもう本当にエンジンの6速ミッション
の車売ってるみたいだね それ見たらさあやっぱプリウスファン今までのプリウスファンって
いやそれまあもうプリウスって名前じゃなくて良くないみたいな 他の車種として出せば良いのではと疑問に思うじゃないですか
今まさにそんな感じに思っている人が多いということですよ と言っても今までのアルディノがもう全部なくなるってわけじゃなくて
引き続きそのオープンソースの文化は尊重していくとクアルコム社自体は言っていって そのアルディノっていうのが作り出した文化自体には非常に敬意を表明しています
だから敵対的買収とかではなくてね合意の上でその 買収してるしアルディノのそのユーザー層が思っているその思いみたいなものは守っていくよ
とは一応言ってはいます の割に一発目に出てきたガジェットっていうのがその声とは反するものだったんで
まあちょっと不安の声が上がってるよっていう感じですね os が動くカードサイズのシングルボードコンピューターの分野って
クアルコム社の買収狙い
もうラズベリーパイっていうすごく強力なライバルがいるんですよ 今までアルディノは os が入らないっていうことでラズパイと明確に差別化ができていたわけ
なんですけど アルディノのQっていう結構ラズパイと競合していくことになりそうなガジェットになるんです
よね os が入ると まだ販売されてないんで何とも言えないんですけど今後の動向でこれ見逃せませんよ
私の家にも4台ぐらいアルディノありますけどね結構今までお世話になってきたガジェット なんでこの動向はね見守りたいなと思いますね
そもそもクアルコム社っていう会社がなんでアルディノを買収したのかと その狙いはまあまだ明確にはされてないんですけど
私個人の試験を述べさせてもらうんだったら アルディノをまあ
AIの実装の入り口として使おうとしているのかなというイメージはねあります でもともとそのクアルコムっていう会社が得意なのはエッジAIっていうもののデバイスなんですよ
エッジAIっていうのは機械の端末とか 機械の中で直接動くAIでクラウド環境とか使わずにそのデバイスの中でAIの処理が
できるというものですこれをエッジAIっていうんですけど そういうデバイスの産業用グレードとか現場とか実際の機器に実装できるほどに信頼性の高い機器を提供しているのがクアルコムの売りです
相当量の実績とかもあるんですよ 一方アルディノっていうのはあくまでも言ってしまえばおもちゃみたいなもんで
いつ壊れても文句は言えないんですね たださっきも言ったように試作品をめちゃくちゃ早く作れるんでやりたいこととか
自分たちが作りたいものに価値があるかっていうのを試す概念実証を素早く行うことはできます これがもうあくまでもアルディノの売りなんです
その代わりに価値が実証できたものを製品化しようってなった時って アルディノそのまま使うわけにはいかないから
アルディノに代わる信頼性の高い機器を作ったりとか 組み込み系のデバイスを作って一回システムを作り直さなきゃいけないんですね
アルディノで一回試してこれ価値あるぞってなったら 一からもう一回信頼性の高い形で製品を作り直すということが必要なんです
今まで実際そういうふうにものづくりって行われてきたわけなんですけど だからこそ今回クアルコムっていうのはアルディノにOSを詰めるようにして
性能を上げてAI対応できるようにしたんだと思うんですよね というのは入門機の定番であるアルディノでAIの入門とかポックを検証してもらって
そこからこれ概念実証できたから 製品化したいなと思ったユーザーをシームレスにそのままクアルコムの製品流していくと
この導線づくりっていうのが一つ狙いなんじゃないかなと思っています アルディノっていうものが持つ圧倒的なユーザー層とマグシの広さをビジネス活用するためにですね
少しでも少しもストーリー的に無理してでもアルディノUNOの名前を使ったままハイスペック化した方が そのままAIの流れでクアルコムの製品に取り込めるとユーザーを
こういう狙いがあるんじゃないかなと個人的には思っています 今後このエッジAIとか最近トレンドワードでよく上がってるけどフィジカルAIとかね
とにかくリアルなものの中にAIを実装していこうとか AIとつなげようっていう需要は増えるのは確実です
だからそういうところで自分たちのデバイスをいかに入れ込めるかっていうのは重要になってきて
そこでやっぱりその概念実証として使う機器と自分たちの製品 実際に提供した機器っていうのを繋げていくシームレスで繋げていくっていうのは
一つのビジネスの戦略としてはすごくありなのかなと思います これはあくまでも僕の予想というかなんとなくこうなんじゃないかなっていう個人的な見解なんですけど
もしそうだとしたら結構賢いというかね なかなか戦略的ではありますよね
でもやっぱり元々ガチのエッジAIとかIoTデバイスを作っている会社がアルディノを買うっていうのはそういうことなんじゃないかなって思いますよね
あくまで私の妄想ですけども この買収騒動の中ですね アルディノブランドアルディノという歴史がどのように揺れ動いていくのかっていうのはですね
これからのArduinoの未来
今後も経緯を見守りたいと思います 今日この話をする上ですごく参考にさせてもらったのが
ヘボコンっていうロボットコンテストを主催している石川さんという方が書いてるブログ これめちゃくちゃ良かったんで これもリンクに貼っておきますんで
そうするとアルディノっていうものがどのぐらい どういうぐらい大切に思われているのかとか どういう立ち位置のものなのかっていうのがよく分かりますんで
是非とも石川さんのブログも読んでみてください というわけで今回はここまでとさせていただきます
私は技術ブログ 支部長技術研究所も運営してますので そちらの方も是非チェックしてください
Xの毎日ものづくりに関する投稿をしておりますので よろしくお願いします
Podcastものづくりのラジオの方も 毎週土曜日週一で配信中です
Podcast落ち着きAIラジオ 毎週火曜日金曜日配信中です そしてこのものづくりの下ではボイシーでも配信しています
ボイシーで配信しているものはPodcastで配信しているという形になりますんで
普段ボイシー聞いてるよっていう方は 是非ともボイシーの方で聞いていただければなと思います
お好きなプラットフォームでお聞きください というわけで今回はここまで以上 支部長でした
ではでは