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2023-09-04 17:32

○ 6.1 ピカソを巡る話(アート界の光と陰編)

ピカソの見え方が変わるかも…?!

巨匠を振った女性として知られる画家フランソワーズ・ジローさんの訃報に触れてのぞみるきが感じたこと、それをきっかけとした全3回にわたる多面的な雑談です。

ピカソを振った元愛人、仏画家フランソワーズ・ジローさん死去 101歳 - AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3467248

出演者 : 藤野真司, のぞみるき, 塩田素也
収録日 : 2023年6月21日

📮あなたからのお便りお待ちしています!
https://forms.gle/g41vMYqjT6RhumfJ6

Narration by VOICEVOX:冥鳴ひまり
Produced by かもすハウス

サマリー

ピカソの元愛人であるフランソワーズ・ジェロが亡くなったことを受けて、彼の人生や業績に潜む影の部分について考察が行われています。ジェロはピカソを拒絶した唯一の女性であり、その結果、美術界での立場が厳しくなりました。このため、アート界の闇や人間性の評価が注目されています。このエピソードでは、ピカソの作品と彼の人間性、さらにアート界における権力構造を掘り下げています。特に、上村松原のようなアーティストが直面した性別による嫉妬や競争に焦点が当てられています。

フランソワーズ・ジェロの死去
しばらく更新を止めていた間に、メッセージが来ていたのを忘れていました。
メッセージが来るんですね。
メッセージフォームにリンクが貼ってあるんですけど、番組の詳細を見つけて送ってくれた方がいます。
たぶん藤野さんのお知り合いなのかな。藤原健太さん。
はいはい、健太さん。
はい、ちょっと読み上げますね。
こんにちは。今回久しぶりに視聴しました。恋愛話はやっぱり面白いですね。
やっぱり恋愛話が面白かったですね。
やっぱり引きがあるんですね。
引きが。そして、しんじさんの奥様の話、とても興味深かったです。
そしてですね、最後に、あとしんじさんは二股三股してたのかなというような話もありましたが、心相が一貫に。
いやいやいや、そこは。
深追いしてきましたけど。
すごいメッセージぶっこんでしまったね。
すごいメッセージだな。
健太さん。
健太さんはどんなお知り合いですか。
あのあれですね、エトワの時のお客さんというか友人ですね。
なるほど。
あ、じゃあその当時のことを知っている。
そうそうそうそう。
まあまあまあ、ひすれば花というやつですね。
でもたまにね、連絡取り合ってる仲ですよ。
だからなんか、こうやってこう身近な人に聞いてもらってるってことがなんかわかるのもすごいですね、なんか。
そうですね。
リアクションもらえると面白いですね。
どういうふうに聞かれてるのか。
今日はですね、その健太さんのいいメッセージにちょっと続くような。
いいメッセージに続くような。
テーマというのかな。
なんかある記事を読んで、ピカソ、パプロピカソにまつわる記事をちょっと読みまして、
すごい面白いなと思ったので、藤野さんにもちょっと意見を聞きたいというか、
まあ3人でちょっと喋ってみたいなと思うことがあるんですけど、いいですか。
なるほど。
えーとですね、記事のタイトルが読み上げますね。
ピカソを振った元愛人、フランス画家フランソワーズジェロさん死去101歳。
ピカソと元愛人の関係
フランソワーズジェロさん死去101歳っていう不法の記事でもあるんですけど、
私、ピカソって美術館で何度か見たことがあるだけで、そんなに彼のことは詳しく知らないんですけど、
結構ここの記事の中で書かれているエピソードがえぐくてですね、すごいんですよ。
ちょっと一部抜粋しますと、
まずこの記事の主役はピカソを唯一振ったとされる元愛人の人で、
振っていない人たちっていうのもいてですね、
ピカソと人生を共にした女性のうち2人は自殺し、
他に2人が精神を病んだ中、
ジェロさんは唯一現代美術の巨匠を自分から拒絶し、立ち去った女性だった。
って書いてあるんですね。
2人自殺して2人精神を病んだ。
だいぶその時点で。
怖いね。
業が深い。
そうですよね。
ジェロさんも自分を守るために別れたってここの中では言われてます。
ただその後もやっぱちょっと大変で、
結局ピカソの元を去ったことが美術界で滞在とみなされてしまって、
ジェロさんも画家だったんですけれど、
フランスで活動することがかなり難しい状況に陥ったって言っています。
業界から染み出されてしまった。
仲間追放とほぼ同じようなことになってしまったって。
なるほど。
なんかちょっとこれが私はあまり、
なんだろうな、人事には感じられないというか、昔の話とは思えない。
今もこういうことあるなと思って読んだんですけど、
私がこれを読んで思ったのは、
ピカソの業が深いっていうのもそうだけど、それは彼の問題で、
プラス、ジェロさんの方が美術界から去らなくちゃいけなかったっていう、
その業界の闇みたいな部分が、今もまだやや引きずっているし、
どうかと思ってるんですよ。
ピカソは確かにその時代にすごい作品を残した人なんだとは思うけど、
そして、作家、美術家は作品が評価されるべきではあるんだけど、
自分的にはもうちょっと人間性みたいなものも含めて評価していいんじゃないって思うんですよ。
2人自殺に追いやって、2人精神病にさせたピカソが、ずっとその地位で、
ずっとというか、その時代来てないからリアリティには持っていれないけど、
それだけ評価されてたみたいな、それどうなんだろうなって思うし、
今の美術のちょっとつまらなさだなって思いました。
アートにおける人間性の評価
なるほど、なるほど、確かにね。
そのピカソについての作品以外の評価っていうのは、
本当にこの数年でようやく動きとして出てきたというか、
ピカソに対するいわゆるフェミニズムの、
今パッとちょっと出てこないですけど、
ピカソのそういう男性性みたいな部分を批判する動きみたいなのって、
確かニュースになってた気がするな。
結局さっきりゅきさんが言ったみたいな、
創作物とその人の人格を分けて、
創作物とその人の人格を分けて評価される。
あるいは、芸術家はそういうものだ、みたいな感じの言説だったり、
そういうところが、結局その芸術だったり評価の市場主義というか、
男性優位性の業界をより強固なものにしているっていう現状は、
やっぱりあると思うんですよね、僕も。
それでこういうと、
例えばめちゃくちゃタイムリーですけど、
とある女優さんの不倫の報道なんかの扱いとか見ててもそうですよね。
男性の、大御所芸人男性の同じ不倫っていう話題でも、
全然扱い方違うじゃないですか。
っていうことだったりとか、
やっぱりまだまだそこの対する問題っていうのはあるなと僕もすごく思います。
芸術と、
作品は作品で純粋に評価すべきだ、みたいなことについては、
僕は個人的には、どんだけ優れた作品を作っていようとも、
結局そこに被害者と呼ばれる人が存在する限りは、
評価すべきでないとは思っているんですよね。
なるほど。
その被害というものがどれだけ実体化するかみたいなところも含め、
ちょっと難しい問題ではあるんですけど、
言わんとすることもわかるんですよ。
そういう常識にとらわれていなかったからこそ、
独創的なものを作れたっていうものはあると思うんですけど、
それを現象として観察することと、
社会としてその作品を評価して、
そういう地位を授けることとは、またちょっと分けて考えないといけないなと思っていて、
犠牲の上に成り立った表現は、やっぱりそういう地位を得るべきではないと思うし、
そうですね。
だから、そういう被害者の人がいるって知った上で、
でも私はこの作品好きだ、この人好きだっていうのは全然いいんですよ。
好き嫌いはね、みんな自由に思っていいと思うんですけど、
そこに嫌異性がつくかどうかは、
もっといろんな基準、値で選べたらいいのになって思うことかな。
そうかね。
しかしその場合で言うと、
当時の結局評価のされ方が、そういうスキャンダラスな部分を抜きにして、
作家としての評価だけが、そちらだけがどんどん高まってしまったということが、
やっぱり問題だったということだよね。
セットで評価されてたらもうちょっと、
そこまで高く、高い地位に行けなかったかもしれないけれども、
ピカソの評価と人間性
そういう評価をするという考え方が、その当時は全くなかったということだよね。
そうなのか。
なんかこれ、ピカソは別にこう、
同意していないと思うんですけど、
例えば友人とかで考えると、もう総合評価じゃないですか。
結局、あいつ勉強はできるけど全然あいそがないなとか、
あいつ女癖は悪いけどこういう優しいところあるなとか、
なんか、なんて言うんですか、
女癖は悪いけどこういう優しいところがあるなとか、
あいつ女癖は悪いけどこういう優しいところがあるなとか、
なんか、なんて言うんですか、
女癖が悪いからあいつはもう全部ダメだっていうふうにはなかなかなれないとかね、
なんか性格はちょっとあれだけど、
でもこういう想像的な部分があるよねとか、
なんかあらゆることが総合評価になってると思うんですよね、
友人で考えると。
だからなんかそれって複雑なものを理解することなんだと思うんですよ。
なんかこの欠点が一個あるから全部ダメじゃなくて、
なんか15パーぐらいすごい良いところがあるみたいな人のことを、
なんかちょっと好きになったりする不条理さって人間にはあるじゃないですか。
でもそれはなんか複雑な情報を処理して、
総合的に理解してるからそういうところに落とし込んだりしちゃうときもあって、
それがこうピカソは虚象なんだから、
そういうなんか暴力性みたいな部分も、
それも彼の想像のせいには必要だったんだって正当化することでしか、
アート界の権力構造
彼を理解できなかった美術家っていうのはあるんだと思うんですよね。
例えば最近だと映画監督がそういう立場を利用して、
そういう性的な加害を加えたというところがあったりするじゃないですか。
それとかってやっぱりアートと女性、業界に存在する主体と客体の立場がずっとあったり、
男性と女性におけるっていうのがあって、
その権力構造とか力の構造が保たれ続けてきてしまった側面がやっぱり出てるんだなって思ったんですけど。
表現単体の面白さとか素晴らしさみたいなことと、別軸で権力構造を男性の方が作りたがるのかもしれないですね。
これまでの社会とか歴史とか見ててもそういうふうな傾向があるというか。
日本美術界でも上村松原って僕すごい好きな日本画家いますけど、
松原なんていうのは展覧会の会場で絵が切り裂かれたりとかされてるんですよね。
上手すぎて、男性画家の嫉妬を買って、その時ゴリゴリの男性、時代どのくらいだったかな、明治から昭和にかけて、昭和24年になくなってますね。
なんかはやっぱりすごい画談の男性たちとの戦いみたいなところは全く彼女の制作とは関係ないところで、
結局のところエネルギーを取られて、でも最終的には美術、そこに屈しなかったから彼女は徹底的に戦って、
最終的には日本美術界では松原の前に松原なし、松原の後にも松原なしみたいな、そういうふうに言われるぐらいまでの作家にはなったものの、
でも全員が彼女のように戦えた人たちではなかっただろうから、そこは調べれば調べるほど胸が苦しくなって思いはありましたね。
なるほどね、でもなんか今の藤野さんの、男性は筋力っていうもう一つの軸を持たせたいのかもしれないっていうのはすごいなるほどなと思って、
私が筋力っていうものにあまり興味がなさすぎて、なんかそういう発想がなかったんですけど、
例えばさっき言った作品単体の評価とその人の人間性の評価って別々に分けて喋りましたけど、
本当に作品を見るっていうことは、私は同じことだと思っていて、それはやっぱり作品に心が乗るものだと思っているから、
心も含めて見ていい作品か、好きかどうかとか感じるんだと思うんですよ。
なので、特に晩年とか、ピカソが有名、一定の地位を得たぐらいからかな、
私は彼の絵を生で見て、そんなに心を動かされたことはなくて、それはまあ私の感覚なんですけど、
でもこの記事を読んで、まあそういうことかなって思ったんです。
なんか彼っていうキャラクターというか心にそもそも自分があんまり合わないから、作品にもそんなに響かなかったのかな、自分にはって思ったんですよね。
でもみんながみんなそうやって見ているわけじゃない。
心も含めて評価というか、それプラス権力をどこに作るかみたいな、そういう思考も入ってきちゃうんだなって知らなかったので、なるほどなと思いました。
まだまだお話は終わらないようです。次回もお楽しみに。
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