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2022-09-21 15:00

○ 3.2 旅とアートの共通性(後編)

アート好きは旅行好き?
作家活動と並行して観光業にも携わる藤野の持論からはじまる、旅とアートにまつわる雑談、前編です。、後編です。

出演者 : 藤野真司, のぞみるき, 塩田素也
収録日 : 2022年8月12日

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サマリー

このエピソードでは、アートと旅の共通性について考察し、アートが精神的な移動を促す力を持っていることが語られます。また、アイヌ文化やヨーロッパの国々に関する経験を通じて、異文化理解の重要性が強調されます。旅行を通じて異なる文化や人々の挨拶のスタイルについて探求しています。さらに、旅の中で感じる土地の共通点や、自らの感覚がどのように変化するかについても語られます。

アートと旅の共通性
さっきの砂吹きの話じゃないけど、日本の穢れの概念って、結局生活していると穢れがたまってくるというのがまず前提にあって、それを取り除いてくれるのが旅人だっていうような、何で聞いたのかな?何かね、そんなような説明を聞いて。
古典ラジオですね。
そうかな。
生の歴史で。
生の歴史。
そうか、だから詳細を話すとまた違う話になってくるんですけど。
でも、概念としては、そういうような解釈もあるというようなのを聞いて、なるほどなと思ったりしたんですけど。
確かにアーティストっていうのも、そういう穢れをある意味、反強制的に覗いてくれるみたいな、アート作品っていうものがそういう力を持っているっていうのはありますよね、たぶんね。
そうですね、僕、やっぱりアート、旅行は物理的な移動なんですけど、なんかアートを見るときは割と精神的な移動な気がして、なんか違う人間が考えて作った、感じで作った人の鏡というか、そういう作品を見ると、なんかそのこの場所じゃない、違う場所に連れてってもらうような感覚がやっぱりあるんで、それが好きなのかもしれないですね。
やっぱりアートと観光業は同じことをやっている説。
そうですね、すごくなんか実感しました。
より深まりましたね。
アイヌ文化とヨーロッパの経験
そうですね、面白いね。
就活しようかな。
観光。
いいですね。
ちなみに今、僕は北海道が好きで、こっちに移住してきた人間として、旅人から住人に切り替わる、まさにそれをこう味わってるんですけど、結構さっきなんか文化を知る情報、想像力は情報からだとかって言ってた割にですね、やっぱりアイヌ文化っていうことについて、
僕は今まさに情報更新してるところで、ゴールデンカムイから入ってたりとか、そういうアイヌ文化って素敵だなっていう入り口から勉強していくんですけど、やっぱなんか調べれば調べるほどに自分が触れてた情報が結構嘘だったりとか、間違った情報を得てしまっていることもたくさん最近知ってですね、
例えばそれはアイヌ文化はこういうものを魔除けとして使っていたんですよとか、こういう意味があってアイヌの方々はそれを信じてたんですよみたいなのって、わーって知らない外の人間化するとわーって目を引く異文化なんだけど、
それ実際の生活者であるアイヌの方々に話聞くと、どこの集落でもそれはやってなかったとか、おそらく近代化の中でアイヌという少数民族を神秘化して消費しようとした力学というかが働いて、パッケージングしてそういうイメージに作られた側面っていうのも結構あるんですよね。
どうやら。
なのでその本当に実際にそこに暮らしてこられたアイヌの方々の実態とはちょっと違う情報がすごくいっぱい出てきてしまっているというようなことが最近わかり、なんかちょっと反省していろんなことを学び直しているところなんですけど、
もちろんその本当にこう素晴らしい精神文化とかもあったりするんですけど、なんか僕の北海道に来る前までのアイヌ文化っていう認識よりもっとリアリティが増したような感じですね、最近は。
なんかそのそれに関連して言うと、自分はヨーロッパに1回だけ旅行行ってて、その時はその3週間ぐらいかけてたまたまスウェーデンとドイツとフランスにそれぞれつながりのある人がいて、
そこをちょっと経由してさせてもらって滞在しながら移動してっていうような感じで、途中ホテルとかも使いながらですけど、移動したんですけど、なんか単純にそのあんまり何回も行けないだろうと思って、
とりあえず特に気になっている国をなぞりながら、その時間の中でちょっとずつ見ていこうと思ったんだけど、なんか結果的にそれが自分には良かったなというのはあって、
ヨーロッパって結局日本の感覚からすると、それぞれの国があるというよりも、やっぱり1個の地域があってその中の地方の違いみたいな部分もあるなっていうのは感じて、
それ言ったらヨーロッパの人が怒るかもしれないけどもしかしたら、いやそんなんじゃねえみたいな人も多分いると思うけど、ただなんかその、やっぱり陸続きの国っていうのもそもそも日本にいるとよく感覚わかんないし、
日本から見た時のヨーロッパのイメージっていうのが、やっぱり一つ一つのフランスっていう国があったりドイツっていう国があったりスウェーデンっていう国があったりっていう、なんか断片的な日本人がよく知っている要素みたいなのが日常的に目にするので、
結構やっぱりその、こう通してみると印象変わったなっていう部分もあったんですよね。
で、なんか一個すごくやっぱり実際に行かないと多分納得できなかったなって思ったのは、それこそ学校の時の先生でイタリアの工芸の調査をして紹介するっていうような授業をする人がいて、
その人がなんかの時にその、日本は明治維新の時にイタリアを参考にした方が多分良かったっていうような話をして言ってた。
へー
へーと思って、なんか日本人からするとラテン系の国って対極な感じがするじゃないですか。
で、むしろなんかそのドイツの方が工業的にね、職人気質でみたいな。
なんかそういう印象と、なんでイタリアなんだろうっていうのを思っていたんですけど。
あとなんかそのなんだろうな、最近の文脈で言うと、なんか北欧的なその思想、福祉が充実している国みたいな、そういう意味でリベラル的な人はそっちが結構理想の社会じゃないかって言ってる人もいたりとか。
で、まあ自分も割とそういう、まあいいよねって思う方だったので。
だからスウェーデンの方がある意味、どういう国なんだろうなっていうのが最初からちょっと期待もしていって。
で、まあイタリアはとりあえず南まで行っておこうと思って、ヨーロッパの北から南まで行っておくので、最終的な目的地としてイタリアがまあいいかなと思って。
勉強もしたしというぐらいの感じで行ったんですけど。
まあ行ってみると、北欧が意外となんかね、日本の生きづらさみたいなのと近いようなところがあったりする、北欧の社会が。
なるほど。
のかなっていう、本当にまあ短い題材なんで、それもね、その自分の見た範囲内なんだけど、結構結局なんか同じ思想の人、なんか近いような思想の人が特に固まっているからこそまあそういう福祉を重視した運営ができていて、まあ人数も少ないし。
っていうのがあるんだけど、逆に言うとそこの思想からちょっと外れているとか、なんか外れている人だとやりづらいみたいな部分は、むしろなんか日本に近いところもあるなっていうのを思ったり。
たまたま知り合い、スウェーデンの知り合いはアーティストだったので、なんかそんなようなこともブチ言ってたりして。
なるほど。
っていうことがまあ一つあったりとかして、まあ基本的にヨーロッパ南下していくごとにだんだんなんていうか緩くなっていくというか。
そのイメージは。
文化の違いと共通点
その変化も面白いんですけど、なんかスウェーデンでもやっぱり北の方と南の方だとだいぶ、なんか人の挨拶するときの感じとかも変わってくるし、スウェーデンからデンマーク行くとまたさらにデンマークの人の方がなんか活気が大きな感じになってきて。
ドイツ行くとまたちょっとドイツ人っていうイメージするような、ちょっと肩苦しいみたいな雰囲気とか、不愛想な感じかな。
日本人からすると。
日本人からするとなんか不愛想な雰囲気感じたりもするんだけど、またフランス行くとフランスはよくイメージするような感じですごくラテン系が入ってきて、お酒好きとかめっちゃ喋るみたいになって。
で、最後イタリアですよね。
イタリアがやっぱり一番ゆるくて、台湾にも行ったことあるんですけど、台湾とちょっと似てるところもあるなと思ったりして。
野良犬普通に、特に南の方の街だと、なんか野良犬なのか飼い犬なのかよくわかんないのが普通にあるっていう。
なるほど。
あとなんだろうな、なんか港の方、港町の方行ったら、めっちゃ真っ黒に日焼けしたおっちゃんが海パン一丁で、なんかその港に佇んでるんですよね。
で、うろうろしてて、このおじさんは何なんだろうみたいな、なんか苦労者にしてはだいぶこう、なんか活腹いいし、肌ツヤいい感じで、
この人何なんだろうと思って、で、その時フェリー待ってたんですけど、なんかフェリーが来たら、急にそのおじさん立ち上がって、ロープとかこう駆け出して。
あ、働いてる人だったんだ。
でもなんかフェリー会社の人はフェリー会社の人で、普通に降りてきて、その受付とかしてるんですよね。
だから、なんかその港の、なんかそういう船が来た時にちょっと、なんか管理するというか、何かな、よくわかんないんだけど。
港のマネージャー。
めっちゃ、なんか、その船が来ない時はすごい暇そうで。
うろうろしてるだけっていう。
旅と自分の感覚
きもとだな。
港の来方だな。
そう、なんかこんな仕事もあんだなみたいな。
それで、なんかその緩さが、確かになんか意外と日本って、日本の人の気質って結構そういうのが向いているんだったんじゃないのかみたいな。
ような気が、なんかその時、感覚的にでしかないんですけど。
なんていうんだろうな、なんかその、多分今すごい真面目にやらなきゃみたいな。
だからそれが多分、明治維新とかの時に、列強の国に追いついて頑張らないとっていうのが、なんかずっと残ってるのかもしれないなとか思ったりして。
でも実際はそうしたかったのかっていうと、なんかそうせざるを得なかったからしただけだったのかもしれないよな。
すごく強兵でね、なんか文化関連においてはやっぱり明治政府は本当にダメダメでしたからね。
やらかしまくってるから。
そうなんだ。
日本のそれこそ、美大の話とかっていうのも結構そこ引きずってるところはありますよね、たぶん。
そうだね。
あの頃のなんか、画家全員つらそうですもんね。
つらそう。
怒ってる作品が。
確かに。
でもなんか今のお話みたいに、数千キロ離れたり、すごく移動してるんだけど、なんか似てるところを見出したりとか。
それもなんかすごく想像力のなせる技ですよね。
一緒のはずないんだけど、同じ似てる風に見えちゃうって。
これもなんか脳の回路が繋がっちゃって、そうとしか思えないみたいな。
僕もスロベニアでレジデンスしてたときに、小川の近く歩いてたら本当に大分の油布院みたいなところを見つけて。
ここ超油布院じゃんみたいな。
そんなわけないじゃないですか。そんなわけないんだけど、本当に油布院っぽく感じるみたいな。
それは僕がもうレジデンスの最終日ぐらいだったんで、だいぶその知らない異国の地が自分にとっての日常になりつつあるタイミングでそういうことを感じ始めたのかなとかね。
そうですね、きっとね。
もっと旅に出たいですね。
これからね、少しずつ旅もたしていけたらいいなと思ってます。
いい感じですか?
いい感じですね。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
旅の話。
15:00

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