1. みみもとスケッチ|聴くアートのワークショップ
  2. ✍︎ 1.4|根深い資本主義の呪縛..
2022-06-22 14:50

✍︎ 1.4|根深い資本主義の呪縛…抜け出すヒントは家庭の味にあり!|生活者のためのアート入門

トーク全体を振り返り、次回のテーマに繋げます。嫌いなものを嫌いと言う勇気を持つこと…世の中のノイズに惑わされずアートを楽しむためには生活者の視点が役立ちそうです。

✍︎ 生活者のためのアート入門

想像以上に奥深いアートの世界…実はアーティストも迷ってしまうのだとか。

まずは闇雲に踏み込んで迷子にならないように、ざっくり全体をいろんな角度から観察してみましょう。結局わかりやすい答えには辿り着きませんが、最後まで聴けば少なくとも「なぜアートがわからないのか」はわかるはず…!

このテーマは全4回シリーズでお送りします。

出演者 : 藤野真司, のぞみるき, 塩田素也
収録日 : 2022年5月18日

📮あなたからのお便りお待ちしています!
https://forms.gle/g41vMYqjT6RhumfJ6

\ お し ら せ /

藤野さんが大阪のアートフェアに出展します!

総勢455組から選ばれた27名の作品が、大阪京町堀エリアの4つの会場に集まるイベント。藤野さんの作品は「BYTHREE」という会場に展示されるとのこと。ぜひ足をお運びください!

メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア2022
https://www.metasequoia-art.jp

Produced by かもすハウス

Illustration by 大宮のぞみ

Music provided from Artist.io

サマリー

このエピソードでは、資本主義の価値観から距離を置くことでアートの真の価値を理解する重要性が語られています。特に、家庭の味や個々の感性に基づく価値判断の大切さが強調され、岡本太郎の逸話を通じて芸術とその受け取り方について考察されています。

アートの価値と評価
✍︎ 1.4|嫌いなものは嫌いとか、しょうもないと言い切ってしまうことの勇気も、たぶん楽しむためには必要で、
✍︎ すごい苦手な食材を使われた料理を痩せ我慢して飲み込まないといけないのかっていうと、そうではないし、苦手なものは避けてもらって、
✍︎ 単品で食べるとすごい苦いけど、このソースかけたらすごい美味しいとかっていうのもあるじゃないですか。
✍︎ なので、例えばすごく売れてて世界的な巨匠が描いた作品が、僕目線で見た時にすっごいしょうもない時もあるし、
✍︎ 全然無名の人が描いた絵に人生変わるくらい心を震わされる時もあるじゃないですか。それがすごく作品ごとの体験のリアルなんだと思うんですけど、
✍︎ やっぱりどうしてもタグ、値札で見ちゃうというか、こんだけ高い絵なんだから素晴らしいに違いない、それがわからない自分の方が悪いのかもしれないっていうマインドで見てしまうとちょっとしんどいものがあるかもしれないですね。
✍︎ 渡谷さんが笑ってますね。ニヤニヤしてますね。
✍︎ 結構思った以上に深い話になったなと思って。結局今の言ってるのって、資本主義的な価値観からちょっと距離を置くことで理解できる良さがあるよっていうことだと思うんですよね。
✍︎ そうですね。
✍︎ だから確かにアートのよくわからないってなっちゃう部分って、資本主義的な価値観の中で培われてきた過激さだったりとか、値段、単純に金額のやたら高いみたいなこととか、そういうインパクトにかき消されてしまっているものがすごいいっぱいあって、
✍︎ それもやっぱり見る人の価値観もそこにとらわれていると見えないから、そういうとこから考えないといけないかもしれないなと思って。
✍︎ 心の震え度合いは数値化できないですからね。だから芸術の価値とか美術の時間の成績とかっていうのはどうしても便宜上数字をつけないといけない。
岡本太郎の逸話
✍︎ でもそれによって結構成績1だった自分は芸術向いてないとか、何億円するこの絵は素晴らしいに違いないとか、やっぱり結構意識が振り回されちゃう。
✍︎ 本当にその作品が自分にとって価値があるのかとかっていうところを見るのって、そういうあらゆるノイズとかタグを取り払って見る訓練が必要かもしれないですね。
✍︎ 最近だとダミアン・ハーストン桜なんかとか酷かったなと思うんですけど。
✍︎ 本当ですか?見に行きました?
✍︎ いろんなところで見たんですけど、ちょっと行く気になれなかったんですけど。
✍︎ これはまた別の機会にずっと愚痴を吐きたいですね。
✍︎ ぜひぜひ聞きたいですね。
✍︎ 過剰な読み取りで成立している現代アート、ちょっと疲れちゃったなと。
✍︎ 20歳ぐらいの自分だったら、たぶんあれを理解している自分として振る舞ってないと思って、一生懸命言葉を並べてたんだと思うんですけど。
✍︎ もうあれは僕はもう無価値だと思ってます。
✍︎ まあまあみたいな、僕にとってはね。
✍︎ でもね、本当にその自分にとっての価値って、今藤野さん言ってましたけど、
✍︎ それがわかってくれば、自動的に楽しめるようになるんだろうなって思うので、
✍︎ そこら辺が伝わるようなことをね、これからも喋っていけるのがいいなって思いましたね。
✍︎ いいですね。
✍︎ まあなんか、今日は結局最初にね、歴史の話の前にそもそもアートって何なんだみたいなことから話し始めて、
✍︎ まあね、一個はやっぱりその歴史的な意味で言えば、古典的なアートと現代アートで大きく分かれているし、
✍︎ で、現代アートの中でも資本主義のような、やっぱり近代化によって生まれた価値観によって評価軸が作られていた部分と、
✍︎ その変わらずその家庭料理的な感じで、それぞれのあまり目立たないアーティストが作ってきているものの価値があって、
✍︎ でまあね、それはだからどこに評価基準を置くかっていうことなんだけど、やっぱりそのそっちの現代的なその資本主義であったりとか、
✍︎ なんかその成果主義的なことで評価される価値の方が多分多くの人が日常的にこう、なんていうかな、
✍︎ それで評価、自分がするのもそうだし、されるのもそうだし、なんかそれが当然になりすぎちゃっていて、見えなくなっちゃっている。
✍︎ ね、そのなんか自分の基準で測るっていうことが、なんかすごくやりづらくなっちゃっているっていう、まあなんか時代もあって、今のこのアートの、なんか分かるような分からないようなっていう状況があるんだなーっていうところですかね。
✍︎ うん。
✍︎ ちょっと僕なんかは割とこう、るきさんとちょっと近い気持ちを抱くこともあるんだと勝手に思ってるんですけど、やっぱ作っていくと、作っていると割と変なストレスかかるというか、
✍︎ 制作の時にかかるストレス単体だけじゃなくて、やっぱりその自分のその作ったものをどう受け取られるかとか、なんか作っているという自分をこうどういうふうに扱われるかとか、なんかこう、なんかちょっと作ることに集中させてくれって思うような、なんかこうノイズがやっぱ多いんですけど、
✍︎ なんか、そういうその美術史を読み解いていったり現状を把握していったりするっていうのは、さっきの、そういう意味ではさっきのメディアの方の発言っていうのは僕割と感謝していて、自分のスタンスを結構はっきり自覚できたんですよね、あの時に。
✍︎ この人何言ってんだろうって思ったところから、そうか自分が一体求めているスタンスはこれだっていうのが見つかったので、なんかそういう現状を知るとか自分の外を見るっていうのが割と自分を知ることにつながることもあるのかなと思いました。
✍︎ そうですよね。だからそのね、見る側の基準もあるし、作る側も結局ね、そのそういう外からの基準にこう、そうやって振り回されそうになったりしてもいるっていうことだもんね。
✍︎ そういう意味では、そのなんか見る側も作る側も同じ土俵に立っているというか、ことでもあるし。
✍︎ お二人が私の言いたいことを全部言ってくれたので。
✍︎ あ、でも付け加えとしたら、私は岡本太郎も久様やゆいもすごく好きだし、リスペクトしてますね。
✍︎ とてもあの分かりやすさもすげえ親切で優しいなって思って好きです。
✍︎ そう、なんかちょっとアートに対して批判的なことを言ってしまったけど、すごい好きなんですよね。そうじてすごく好きです。
✍︎ そうですね、やっぱり今日の話を聞いてて、アーティストのことがわかると、その作品も表面的な好き嫌いはあるにしても納得はできるというか、
✍︎ なんで作られたのかっていうのはとりあえず理解ができるようになって、反射的に拒絶するようなものではなくなるなっていう、
✍︎ なんかその感じはすごい改めて思いましたね。
✍︎ なんかあれらしいですもんね、岡本太郎の話も。
✍︎ なんか僕、アート志向かなんかの本読んでたときに紹介されてたのが、
✍︎ その本のとある本の作者、著者が学生のときに、当時すごい売れっ子だったメディアにガンガン出てる岡本太郎の家を直接訪ねて、
✍︎ なんかすごい無謀にも学生の大学のイベントに講義に来てほしいみたいなことを直談判しに行ったっていう人がいるんですよね。
✍︎ そのときにいきなり訪ねた若者を岡本太郎がアトリエの中招き入れて、
✍︎ 実はこういう芸術についての講義でちょっとお話ししてほしいんですっていうのをガチガチに緊張しながら伝えたら、
✍︎ 岡本太郎が手帳を開いて、手帳にスケジュールが売れっ子なのでびっしり全部埋まってるわけですよ。
✍︎ それの、いついつですって言った日程のその予定をシャッシャッと写真で撮って、その講義に受けてくれたらしいんですよね。
✍︎ すごい衝撃で、メディアに出てるイメージがあるから、ぶっ飛ばされるんじゃないかみたいな。
✍︎ 覚悟していったら、なんでこんな急にお願いしたのに受けてくれたんですかって言ったら、
✍︎ 芸術の未来を作るための時間には何よりも優先しないといけないからっていうさらっと答え。
✍︎ 超イケメンや。
✍︎ なんか、それは受けるでしょうみたいな感じで言われたっていう逸話が残っていまして。
✍︎ いいですよね。
✍︎ めっちゃいい話。
✍︎ 岡本太郎の危なっかしい芸術家で変わってて、破天荒でみたいなイメージとちょっとかけ離れた人物像っていうのがあるんですよね、実際。
✍︎ そういうのを知れるのも楽しいところでもありますよね。
次回の予告とアートの未来
✍︎ このアーティストを見ていくっていうのもいいですね。
✍︎ やっぱり人にスポット当てると急にわかりやすくなるし、人の説明をするために結局時代背景の話とかもしなきゃいけなくなるから、歴史のこともわかるし。
✍︎ では次回は?
✍︎ 次回は人の話っていうのが出たので、例えば近代とかアートが現代みたいな複雑なアートになっていくのにつながるような、近代周辺のアートとアーティストの人生とか、そういう紹介できるストーリーがあったらちょっとお話できたらいいかも。
✍︎ そうですね。多分そのキーに転換点になるようなところで特に目立っている人っていうのがまずわかると、これまでのつながりというか、近代から現代に見えやすくなりそうな気がしますね。
✍︎ いいですね。藤野さんのデュシャン聞きたいですね。
✍︎ デュシャンね、今日出さなかったけど確かにあれもよくわかんないですよね。
✍︎ あの人もよくわかんないですよ。
✍︎ じゃなくてもその辺り聞いてみたいですね。
✍︎ わかりました。頑張ります。
✍︎ じゃあこんなところで今回はいいですかね。
✍︎ はい。ありがとうございました。
✍︎ ありがとうございました。
✍︎ これからも楽しくなりそうです。
✍︎ じゃあまた次回。よろしくお願いします。
✍︎ おつかれさまでした。
14:50

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