モノマネと歌の関係
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さあ、では、私はモノマネ上手じゃないんですけれど、モノマネ関連の質問を聞いております。
Rさん、ありがとうございます。
モノマネをされる方々って、みなさんなぜ歌が上手いのでしょうか?
ミラクルひかるさんやしみずみちこさん、きんたろうさんなど、みなさんお上手ですよね。
そうなんですよね。
私も歌真似やりたいですが、音痴です。練習次第でできるようになるものなんでしょうか?よろしくお願いします。
ということで、ありがとうございます。
おっしゃる通りで、モノマネされる方は歌が上手い。モノマネできる人は歌が上手い、みたいなのがやっぱりあります。
これ、なぜかというところなんですが、モノマネされる方って、まず耳がいいです。
何が起きているのかっていうのを、まず耳で把握して、さらに再現力があるんですよね。
何が起きているかを把握した上で、じゃあ自分の体の中にそれを当てはめると、口の形はこうしたらその音なるよなとか、
ここに音を当てるようにしたら、こういう感じでいけるな、息のスピードこんなもんやな、みたいなのが、たぶん言語化されていなくてもできるので歌が上手いんだと思うんです。
歌って、例えば中音域から高音域に移行するときって、ちょっと声が裏返りそうになってしんどかったりとかってあると思うんですけど、
歌が上手い人のマネをしているので、移行のややこしいところもスムーズに歌っている方のマネをするわけですよね。
だから歌が上手いままそれをトレースできる。何が起きているのかを耳で把握して再現できるっていうところで、
やっぱりね、モノマネできる人はうらやましい。本当にうらやましいです。
音痴とは何か
全員ではないと思いますけど、私の友人もモノマネがすごく上手な子がいて、私はいつもおねだりしてたんですね。
クレヨンしんちゃんやってや!とか、浜崎亜美さんやってや!とか、ゆうみんやってや!っていう風にお願いして、
マネしてくれて、すごい!っていう楽しみをしてたんですけど、その子に何をやってるの?って聞くと、
え?こんな感じで?っていう風に、いわゆる天才発言をするんですよね。ビュッてやったらバッと出るねん!みたいな。
ビュッてやってるつもりやけど、バッとなれへんから聞いてるんやけどなぁと思いながら、
やっぱり感覚でやってる人は、感覚でできてしまうので、そこの説明ができなかったりっていう、そういうのはあるみたいです。
なので、モノマネができる人が必ずモノマネのやり方を伝えれるかっていうと、そうでもなかったりするみたいですね。
いやぁ、面白いですね。
話を戻しましょう。すいません。私も歌真似やりたいですが、音痴です。練習次第でできるようになりますか?っていうところなんですが、果たして本当に音痴なんでしょうか?
私、20年ボイストレーナーやってますけど、音痴なんですよね?っていう人で、音痴だった人、本当に一人もいません。
私歌います、僕歌いますっていう人の中に音痴の方が、私の今まで出会ってきた中でお二人いらっしゃいました。厳密に言うと三人なんですけど、私がレッスンをする中でお会いしたのは二人でした。
私の父が音痴です。私の父は音痴でしたね。ということで、私が人生で会った本当の音痴だったなという方って三人だけなんです。
でも、その音痴だなという方でも直したいという意欲があって、ちゃんと練習を積み重ねることで音が取れるようになったり、リズムが取れるようになったりということで音痴から抜け出すっていうことはできているので、
まず、果たして本当に音痴かどうかというところですね。音痴っていうのは音が取れない。例えば、ドーって言われて、ドーの音わかれへんとかではなくて、音の高い低いとはぐらいの感じです。
うちの父がまさにそうだったんですけど、音が高いとか低いとかがちょっと意味わかれへんっていうふうに言っていて、お父さん歌っていても私には喋ってるようにしか聞こえなくて、お父さん喋ってるやんって言っても、お父さんは気持ちよく歌ってるんだと言うんですね。
高い低いとかよくわからないって言っていました。なんかもうそもそも何それみたいな感じだったんですよね。でもうちの父の場合はいいんだと。別に音痴とか高い低いがわからなくても、お父さんが気持ちよく声を出して、お父さんが気持ちよく歌ってるんだからもうそれでいいのっていうふうに言っていったので、うちの父はずっと音痴でしたね。
歌をうまくなろうというそこの意欲があるわけではなくて、ただ気持ちよく歌いたい、気持ちよく声を出したいっていうところに欲求があったので、それはもちろん改善はされないですけど、でも別に私はそれでもいいと思っていますし、本人がやりたいと思うところのサポートをするのが私の仕事なので、ほな、えんちゃうっていうことで、お父さんは元気に歌を歌っていました。
なので、音痴って直るんですけど、直す気があるかどうかっていうところは結構重要かもしれないですね。結構地道な努力がいります。時間かかります。そこを乗り越えれるかみたいなところはあるんですけど、でもさっきも言いましたけど、そもそも本当に音痴かなっていうところですね。
だいたい私音痴です、僕音痴ですっていう方って、ドーの音をとるときに、ドーってやらないと音がわかりませんとか、ドレミーって音があったときに、ちょっとだけリズムがずれちゃう。ドーレミーじゃなくて、ドーレミーみたいな風になっちゃうとか、音の音痴とリズムの音痴とあるんですけど、
そういう感じで歌がうまいこと歌えてない、その原因が音程がちょっと不安定だとか、リズムがちょっと不安定というだけで音自体はとれている、リズムのこともちょっとわかってるっていう方がむちゃくちゃ多いです。
それは音痴じゃないので、普通に音痴であったとしても音痴じゃなかったとしても、練習次第で改善することっていうのはできます。
歌真似の楽しさ
ということで、歌真似やりたいということなので、ぜひやりたいという意欲があるのであれば、やるといいと思います。できると絶対嬉しいですよね。
私自身は物真似下手くそなんですけど、ちょっと一つのニュアンスだけでも真似できるようになったとき、めちゃくちゃ嬉しいんですよ。できたっていう感動はぜひぜひ味わってもらいたいなというふうに思っています。
まずね、音痴じゃないんじゃないかって私思ってますので、ぜひご自分の声を聞いて、音が取りにくいのか、リズムがずれるのか、この2つのどちらかじゃないかなと思います。
当たらないとか、音が当てられないんじゃなくて、当てるまでにちょっと時間かかるとか、ただのそれくらいなので、その辺は練習でできるようになっていきますので、ぜひぜひ頑張ってみてください。
ということで、物真似をされる方、どうして歌がうまいんだというお答えをさせていただきました。ご質問ありがとうございます。