1. 『まず、ちゃんと聴く。』ラジオ
  2. vol.23 二村ヒトシさん(前編..
2025-02-04 29:12

vol.23 二村ヒトシさん(前編)性と愛をめぐる対話のワークショップで知る「心の穴」

spotify

今回は櫻井さんが何かの形でお話をききたいとずっと切望していた、二村ヒトシさんのご登場です。何がその切望の源に?と思いながら、AV監督と文筆業のかたわら、性や恋愛をテーマにした「対話のワークショップ」を続ける二村さんと櫻井さんの細密なやりとりについていくうちにたどり着いたのは、想像よりもさらに奥行きと天地が深く高く広がる「聴く」世界でした。

コンプレックスと自信、その間にきらめく羞恥心、そして互いの信頼感……AVとは画面でおっぱいが揺れていればいいんだという認識から、転じてうっかり自分の「心の穴」にまで気付かされるような!不思議な時間をどうぞお楽しみください。

 

■プロフィール

二村ヒトシ(にむら・ひとし)

1964年、六本木生まれ。慶應義塾幼稚舎卒、慶應大学文学部中退。97年にアダルトビデオ監督としてデビュー。著書に『すべてはモテるためである』『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(イースト・プレス)、共著に『オトコのカラダはキモチいい』(ダ・ヴィンチブックス)など。X アカウント @nimurahitoshi 

■直近のイベント

2/8(土)18時〜 代々木駅前の人生ご相談会

■コテンラジオ(全3回)

【番外編 #58】[PG-18]「社会には愛しかない」AV監督・二村ヒトシさんに聞く人類を幸せにする為のセックス(前編)【COTEN RADIO】


 

サマリー

このエピソードでは、二村ヒトシ氏をゲストに迎え、彼の多様な活動やAV監督としての経験を基に聴くことの重要性について話し合います。特に恋愛や性に関する悩みの解決や対話ワークショップの意義がテーマとなっています。このエピソードでは、二村ヒトシ監督が作品制作における心の穴の重要性について語り、個々のトラウマや欲望が作品に与える影響を探ります。また、エロティックな表現における新たなアプローチや、監督としての30年以上の経験についても触れられています。二村ヒトシ監督は映画制作におけるセクシーな場面やインティマシーコーディネーターの重要性についても述べています。さらに、ポルノと性的映画の違いやキャスティングのプロセス、時代の変化についての考察が展開されます。

二村ヒトシさんのご紹介
こんにちは、エールの山田です。この番組は、エール代表の櫻井さんの書籍、『まず、ちゃんと聴く。』の内容を中心に、聴くや伝えるについて、ざっくばらんに対話しながら、深めていこうというポッドキャストです。では櫻井さん、今回もよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いしまーす。
はい、毎回楽しいですが、今回も大変楽しみですね。
あのー、とても楽しみにしてきました。
事前の打ち合わせ前のメッセージのやり取りが大変盛り上がっていて、ついていけないぐらい櫻井さんも、ゲストの方もやり取りがされていて。
お二人からたくさん出てくるのを、僕も今日は大変楽しみにしております。
とても楽しみです。
はい、ということで今回のゲストはですね、二村ヒトシさんをお迎えしております。
二村さん、AV監督であり、ソフト・オン・デマンドの顧問でいらしたりとか、あと文筆家であったり、対話のワークショップもなさったりでありと、多彩な活動をされているという方です。
櫻井さん、今回二村さんにお声掛けを、ぜひということでされましたが。
二村さんと多分最初にお話したのは何年か前、2、3年前だった気がするんですが、
篠田さんからのご紹介で、なんかちょっと一度打ち合わせをさせていただく前に、コテンラジオに出られていらっしゃったんで、
それを聴こうと思って、ちょっとまあ男子なんで、ちょっとエロい気持ちで聴くわけですよ。
AV監督の二村さんがお話しされるということで、ちょっとそういう気持ちで聴き始めたらですね、
いやこれがもう二村さんから出てくる言葉が、なんかエールでやっていることと、なんかそのまんまだなっていうぐらい、
なんか共感をした、共感をしたって言い方もなんか失礼な気がするんですが、なんかすごく深く人っていうことと向き合い、
そこと人というものであったり、人の欲望とか性欲っていうものから、
人というものを見ていて、そこに対してまっすぐにアプローチをされていらっしゃるなというふうに思って、
これはなんかどこかで一度お話ししようと思って篠田さんとお話しして、その時もすごい何か一緒にできそうですかねとかっていう話をしたんですけど、
今回ゲストを考えているときに、うわ、二村さんと話したすぎるって思ってですね、
お声掛けをしたというのが経緯になっております。
ありがとうございます。念願叶って今日はお話をたくさん伺えるということで楽しみにしたいなと思います。
性や恋愛についてのもやもやを問いを立てて話していく
ではここから二村さんご一緒にお話をいただければと思います。ではよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
簡単にでは最初に自己紹介を一言していただいてもいいですか。
本業は大人向きのエンターテイメント映像の演出なんですけど、そういう人間をね、呼んでいただいてありがとうございます。
職業は言っていただいたんですけど、AV監督が対話のワークショップ?って、初めて、僕のこと知らない方は疑問に思われるとか驚かれるかと思うんですけど、
やってるんですよ、そういうことを。性について別に、あるいは恋愛について、
何て言うんですかね、自己啓発的にこういう風で、テクニックを教えるのではなくて、その人たちがそれぞれ持っている性や恋愛についてのもやもやを問いを立てる形で話していこうと。
で、それをみんなで話すと、そこから一つの哲学が立ち上がっていって、別に難しい話をするわけじゃなくて、なぜかそうすると楽になるっていう。
哲学的に考えると同時に、どうやらカウンセリングとかセラピー的な効果も、みんなで普段は話したら危険かもっていう話も、
そんな変なことを考えてるんだって言われてしまいかねない話を、あるルールのもとに心理的安全性のもとに考えながら、
他の人を尊重しながら話すっていうことをずっとやってるんですね。詳しくはまたちょっと告知いたしますけど、
そういうのにね、エッチなことが好きな男性だけじゃなくて、やっぱり妙齢な女性がいらっしゃるんですよね。
若い女性も来る。で、皆さん本当に自分の話を安全に話せる。聴いてもらえる。まさに櫻井さんのご本の話で言うと聴いてもらえる場というのがない。
だけど、そこでやっぱり人の話を聴いてると聴く技術がみんなおそらく上がってくる。
そういうことを本業の傍らやっております。そういう人間ですので、今回お声掛けしていただいて、
何よりもとにかく櫻井さんのご本に非常に書いてあることに感銘を受けたと言いますか、もうちょっとざっくばらんに言うと、
全然僕と違う道を歩いてこられた方が、俺と同じことを言ってるって、言わせていただいちゃうとちょっとずうずうしいですけど、
とてもそういうふうに感じて、僕も今日楽しみにしてまいりました。よろしくお願いします。
PIマトリックスが二村さんの心に触れる理由
よろしくお願いします。ありがとうございます。櫻井さんからも聴きたいことがたくさんあるということはわかっている上で、
せっかくお越しいただいたので、まずは是非櫻井さんの本を読んでいただいて、
二村さんどんなご感想とか、感銘を受けてらっしゃったということをおっしゃっていただいた中で、
ご感想みたいなところを最初にぜひお伺いしてもいいですか。
聴くっていうことを、相手を否定しないで相手のことをまず聴く。
最初の何秒間かだったり、文章であれば最初の一行だったり、とりあえずって言い方はよくないね。
まず相手を聴く、それから相手の中に肯定的意図があるっていうことを信じて聴くっていうことね。
これ本当に僕の書いた本を読んでいるような性とか恋愛とかにコンプレックスがある、
男性の場合はそもそも恋愛ができない、結婚したくてもできない、
セックスのやり方がわからない、みたいな男性だったり。
女性の場合は、皆さんお仕事もちゃんとやっていたり、ご結婚もされたりしていて、
だけどその上でやっぱりセックスや恋愛に悩みがあるという方たちに、
本当に読んでもらいたい本だと思ったんですよね。
僕の本の中にある「心の穴」っていう、コテンラジオでも喋りましたけど、
人間がみんな持っているそれぞれの個性というのは、
おそらく無意識レベルになんかの欠落感みたいなものがあって、
それは子どもの頃から、これはフロイト的な考え方なんですけど、
子どもの頃から常にやっぱり人間の持っている欲望とか欲求って、
我慢させられ続けて生きていくわけですよね。
何を諦めてきたかによって人間の性格ができるって言ってるんですよ。
これすげえかっこいいなと思いまして。
これはちょっとネガティブな、諦めてきたっていうとネガティブな言い方ですけど、
櫻井さんのお話を僕が勝手に解釈してるんで、もし間違ってたらご指摘いただきたいんですけど、
櫻井さんはそれをどんな人間にも、人間がネガティブなことを言ったりやったりするときに、
必ずそこに肯定的意図があるはずだと。
それを信じることから相手の話を聴くっていうことが始まったっていうことを、
この本の中で繰り返しおっしゃってて、
いやそれ全くおっしゃる通りだなと。
櫻井さん、肯定的意図を含めて、
肯定的意図っていうのはその人の心の中にある芯みたいなもの、
その人がどう生きていきたいかっていうことであり、
そこから出てくる欲求みたいなものが仮に、
世間的に見て、社会的に見て、良くないことであったり、
あるいは性的欲望の場合は、
良くなくはないんだけど恥ずかしいみたいなことがあるじゃないですか。
そういうことが出てくるときに、それがみんなこれだけ多様なわけですよね。
一人ひとりの人間がみんな違う、ちょっとずつ違う欲望を持っていたり、
あと恋愛や性の相手と、パートナーとすり合わせができないっていう、
このご本の中でも親しい人とほど相手のことを聴くことができない、
対話ができないっていうことをおっしゃってて、
これも本当に僕が常々思っていることで、
だから対話のワークショップが大事になってくるんですけど、
そういう自分の持っている信念とか認知のあり方っていう言い方を、
櫻井さん、あるいは心理学の公の、普通の心理学ではそういう言い方をすると思うんですけど、
僕はそういうの、ちょっと雑な言い方なんですけど、
全部まとめてあなたの心の穴はねっていう言い方をする。
やっぱりそのことを考えないと対話ができないし、
すごい具体的な話で言うとですね、櫻井さんのご本の第4章で書かれているPIマトリックスっていう図があるんですね。
もしラジオを聴きながら、皆さん櫻井さんのご本読んでいる方だと思うんで、
これがなんでAV監督の心に触れた気がするか。
まさかPIマトリクスが。
そうなんですよ。これ別に恋愛マトリクスでもセックスマトリクスでもなくて、
PIマトリクスを書いてもらえるのに、僕もPIって何のことかよくわかんないで勝手に考えてるんですけど、
要するに一番下の層に、4段階目の層に価値観とか信念、その人の人生やキャリアやタスクを形作ってる、
一番外に現れているものが行動とか言動ですよね。
それを支えているものにその人の多分論理的な思考があり、
その下にその人を動かしてしまう、その人の中で生じてくる感情っていうものがあり、
さらにその下に、だから僕だったらここに心の穴って書くんですよ。
その人の人生と言動を生んでるのはその人の心の穴だと。
櫻井さんはここに価値観、信念っていう、多分普通の方にはね、
僕の多分心の穴って言い方は相当エモいんで、これはまず狙ってやってるんですけど、
そういうことによって恋愛やセックスの方向から自己啓発っていうか、
自分をよりよく生かせたい、より良い恋愛がしたい、より良いセックスがしたいと思う人は、
その心の穴っていう言葉に納得するんですけど、
この本はビジネス書なので、価値観、信念っていう、
同じことを言ってるんだと思うんですよね。
聴かれていると、喋るうちに自分に気がつくことが起きる
その人が意識しないで形作られてしまった、
そこから疑うというか、自分にもある一つの認知の癖があり、
相手の人もなんでここで怒ってるのか、なんでちゃんと伝えてくれないのか、
なんで僕の話が聴いてもらえないのか、
あるいは僕自身がなんであなたの話を聴けないのかっていうのは、
まず一人一人が持ってるこだわりの自分でも気がついてない部分っていうのが根っこにあるので、
それをお互いが安全に検討し合わないと、
多分建設的っていうかな、実りあるというか、
実際に自分の心が動いて行動が変容するみたいなことは、
多分そうしないと起きない。
このPIマトリクスなんですけど、これちょっといびつな図になっていて、
斜めの線が上の方に書いてあるんですよね。
つまり伝えるっていうことに関して言動や思考に関しては、
ちゃんとジャッジメントを、時には必要であるけれども、
この価値観信念の部分は、
without judgmentでないとダメだっていう、
ダメっていうかな、それが必要であるっていう、
おそらく櫻井さんおっしゃってるんですけど、
僕も本当に体験上、心の穴の問題は、
お説教では治らない。
あなたはこうだから、
つまり、例えばすごい分かりやすい、恋愛で分かりやすい話で言うと、
ダメンズばっかり好きになる女性の方がいますよね。
おそらくそれは何かの親子関係のトラウマが必ずある。
必ずある。
でも、そのことをこっちから伝えても治らないんですよね。
その方は幸せにならない。
なかなか、っていうか絶対にならない。
だけど、その人の親御さんとの関係だったり、
いろんな男性との関係っていうものを、
こっちがジャッジしないで、
いちいち、それがトラウマチックだったね、みたいな分析をしないで、
聴いていると勝手に喋っていることで、
その方はご自分に気が付くっていうことが非常にある。
あるっていうか、絶対そうなんですよね。
だから、そのことが書いてあるんだなって思いました。
これが一番この本の、
櫻井さんがビジネスの場で考えてこられたことと、
僕が性愛をたまには真面目に考えようかっていうときにね、
普段はエッチな映像を作ってるんですけど、
それの根っこにやっぱり真面目なものがないと、
人の心を動かせられないみたいなことがあって、
そうすると、同じこと言っておられるなっていう、
それが僕の一番大きな感想ですかね。
二村さんが「心の穴」にたどりついたプロセス
他にもたくさんあります。
たくさんあるんですけど。
1個だけ聴いていいですか?
心の穴っていうところに辿り着いたプロセスを
ちょっとお伺いしたいなと思ったんですけど、
コテンラジオで前編、中編、後編とあって、
後編の中で二村さんの自分のストーリーの話をされてたんですけど、
子どもの頃からエッチなことが大好きでずっと考えてたって話をされてたんですけど、
その方向で行くならば別に心の穴なんていうものを扱わなくても、
いい可能性もあるじゃないですか。
でもその活動をしていく中で、
どこかで心の穴ということに触れたほうが、
自分が喜ぶ話なのか、
それともそれを扱った作品のほうが、
みんなにとっていいものが届くなのか、
その辺の心の穴っていうところに二村さんが立脚したというか、
そこにフォーカスが当たったプロセスって
どんなものだったんだろうっていうのがすごく。
扱った作品そのものが絶対良くなるかどうかっていうのは、
ポルノというのは特に日本のこんだけ多様化したアダルトの中で、
やっぱりユーザーのニーズを掴もうとしてないんですけどね。
僕がこれはセクシーだなと思うものをその時にやってて、
どんどん表現というかテーマがニッチになっていくので、
その辺の話は話し出すと1時間かかるんで、
あくまでも僕の自分勝手な欲望。
一番最初は僕は男性が女性に対して欲望を果たすものじゃなくて、
女性が男性に対して欲望を果たすっていうものを、
男性向けに撮ったんですよね。
男性の方はお好きな方も多いと思うんですけど、
いわゆる痴女と呼ばれるジャンルですよね。
それはそこからどんどんいろんなことをやってきたんですけど、
もう30年以上監督やってますけど、
ずっとやっていくに従ってどんどんニッチになっていくんですけど、
割と手応えがあるというか、
僕が次にやろうと思ったことが、
割とメジャーなジャンルになっていくっていう。
しかも僕は別に自分がイノベーターだとは思ってるんですけど、エロの。
オリジナリティが本当にあるとは思ってなくて、
例えば僕がやってるジェンダーを乗り越えるみたいなね。
男性も綺麗にお化粧してAV女優になっていいんだみたいな、
もうめちゃくちゃニッチなことを今やってるんですけど、
エッチな漫画の世界とかではずいぶん昔からあることなんですよね。
もとをただせば、
集団、複数の女性が一人の男性を可愛がるみたいなのも、
男の夢としては昔からあったんだけど、
あんまり実写で映像をやる人が僕の前にはいなかったっていう。
だってこれ、みんな実は好きでしょっていう確信が、
確信というか、それこそ信念。歪んだ信念なんです。
認知の歪みがあるから新しいアイデアを、
新しくもないんだけど、
実写化する人はそれまでそんなにいなかったアイデアを、
初めてやってみるっていう。
やってみたらそれは一つのジャンルになって、
みんながそれを、これは一つのジャンルだね、
エロいねっていう女優さんも演じるフォーマットが、
こういうふうにできたねってなると、
そうなった時には僕は飽きちゃって、
次のもっとニッチなとこに入り込んでいくっていうことは、
僕の癖としてずっとやってます。
だからお尋ねの心の穴が人間一人一人違うけれども、
違うんだけど一種の方程式があって、
そんなには違わない。
だけど微妙に一人一人違っている。
そしてそこからおそらく人間の不充足とか寂しさとか、
お仕事であればなぜ働くのかとかね、
生きていくためだけではなくて、
なぜ働くのかっていうのは僕は欲望レベルの問題だと思うんですけど、
あとはやっぱり異性とは限りませんけど、
性の相手の好みですよね。
そういうものが一人一人、
方程式はあるんだけど、パターンはあるんだけど違う。
パターンによって分類されてるんじゃなくて、
おそらく一人一人の、
何か持ってきた心の傷に関係あるんだろうなっていう、
これも直感というか。
僕、女優さんと1on1をめちゃめちゃしてたんですよね
何でそこに注目したかっていうと、
さっきも言った作品のエンジンというか、
元になったんじゃなくて、そういう作品を作っていくうちに、
やっぱり女優さんと1on1を、
若い頃僕めちゃめちゃしてたんですよね。
1on1っていう言葉が、
こんなかっこいい言葉が俺の口から出てるのかっていう感じ。
僕らの世界では「ザ・面接」なんて言い方をしますけど、
要するに、
女優さんの持ってる心の穴について、
話すことになっちゃうんですよね。
これ、『すべてはモテるためである』っていう本の、
最後の方にもちょっと書きましたけど、
ちょっとエッチな話をします。
聴いておられる女性の方、もしお聴きぐるしかったらすいません。
例えば、おっぱいの大きな女優さんがいるんですよね。
AV女優としては、それはすごいバリューのあることなんで、
デビューすることになると。
デビューするまでは、多くのおっぱいの大きい女性が、
やっぱりそのことをコンプレックスに思ってるんですよね。
男性社会の中で、おっぱいが大きいっていうことで傷ついてくることが多い。
そういうふうに、そういう目で見られたくない人からそういうふうに見られて、
しまうっていうことが、
どうしても僕らの社会、まだまだ男性社会なんで、
そういうことがあると。
だけど、これAVだけじゃなくて、
グラビアアイドルの方とかもそうだと思うんですけど、
そこに価値があるんだよっていうふうに、自分の中でマインドシフトが起きて、
じゃあ、そのことを自分の一つの価値として生きていこうっていうふうになると、
変わるんですよね。自分の胸に対する。
ただ、そのことを誇らしげにやってるだけだと、
やっぱりあんまりエロくないじゃないですか。男性の方も女性の方も大人の方だったらわかると思うんですけど、
恥ずかしさみたいな、そのことが自分を苦しめているっていうネガティブな部分がないと、
どっかに影がないとやっぱりエロチックじゃない。
そういうふうに本人の心の中で、本人が自分のおっぱいがどう嫌いでどう好きかっていう話を、
それを基にしてそういう台本を書くわけじゃないんですけど、
監督がそれ分かってるだけで全然映像が違ってくると思うんですよね。
今のところがちょっと今まさに心の中にフォーカスしたプロセスっていうのを聴きたかったところなんですけど、
一般的にはですけど、多分マーケットニーズからこういうものが好きそうな人がいるので、
そこに対して作品を出していくっていうのが、世の中の製品作りとマーケティングみたいな話だと思うんですけど、
多分二村さんどちらかというと一対一で話した時に、そこに一般的な言葉で言うとコンプレックスみたいなものとか、
その方の心の穴みたいなものを見つけ、それが違う、コテンラジオとかで言われたのは、
嘘をつかなくていい状態でそこにいられるという表現ができた時に、
女の人がガチになってるみたいなものがエロいじゃないですかっていう話をされてたと思うんですけど、
っていうところにいたれたのは、本当にたくさんの方と1on1面談、面接をしていく中で、
そこに共通項を見出していったのか、それとも二村さんの興味・関心というか、
それを引き出したいっていう、二村さん側から何か生み出される何かがあったのかみたいなところをお伺いしたいなと思ったんですけど。
ポルノとインティマシーコーディネーション
だからそれ両方じゃないですか。女性の方もやっぱり話したがっているし、
あとやっぱりお仕事でエッチなことをするわけですけど、お仕事でやってるんだから安全にやってねっていう風になると、
それはセックスではないわけですよね。こんな話をしていいのかどうかわかんないんですけど、
僕は劇映画でセクシーな場面を撮る場合は、これからの常識としてインティマシーコーディネーターは絶対入るべきだと思うんですけど、
逆に言うとインティマシーコーディネーションが入ってしまったらポルノはポルノではなくなると思うんですよね。
だってセックスのフリをしてるんじゃなくてセックスをしてるわけだから。
じゃあ例えばそれこそ暴力的な映像はどうなのか、それは本当にやってるのかどうなのかっていうことを、
またポルノ、アンチポルノ派の方からは突っ込まれてしまう部分で難しいんですけど、
僕らが作っているものであっても、女性とは限らない、被害者の側が嫌がっているから見る方が興奮するみたいなものを作るときは、
当然インティマシーコーディネーションが入るべきなんでしょうね。
だけどこれが同じ暴力的なセックスって言ってもSMっていう、お互いが被害者だと見えてしまう方もそれで喜んでいる場合があって、
ここに信頼関係がないけども、ルールでこうだからこうやってカット割って取りましょうねみたいなことをやってたら、おそらくぶち壊しなんです。
非常にデリケートな問題で、僕はポルノと性的な映画は違うものだっていうふうに思ってますけど、
ちょっと話が専門的になってるかもしれないですけど、でも櫻井さんが聴かれたことはよくわかります。
お答えするならば、僕が何でそうなったかっていうと、
僕よりもたくさんの作品をね、月に何十本も出している大きなメーカーのキャスティングプロデューサーとかの方が、
それこそ女優さんの、櫻井さんが考えるような1on1ではなくて、
あくまでも、今彼氏はいるの?とか性感帯は?とかですね、どういうつもりで女優さんになったの?みたいな、
コーディネーションの部分の面談みたいなことは、もちろん僕個人よりたくさんの経験を積んでおられる方いると思うんですけど、
だからやっぱり僕がそういうもののフェチだったんじゃないですか。
だけじゃなくて、僕、時によっては男優さんにも聴きますからね。
恥ずかしがることと信頼感、それに興味があった
男優さん、だからさっきのおっぱいが大きい方のビデオの話で言うならば、やっぱり、
映像的におっぱいが揺れてるのがいいんだよとか言って、それを画面に見せつけるような揉み方をする、
本当にエッチな話ですいませんね。こんな真面目なラジオで。
おっぱいの揉み方が事務的な男優さんがいるんですよね。
つまり、画面に対して揺れてりゃいいだろうみたいな。
確かに揺れてる映像は撮れるし、それで喜ぶ方がたくさんいるからそれでいいんだけど、
本当は女性がそれで恥ずかしがってる方がいいですよね。
それはやっぱり男優さんと女優さん、ある意味心理的に危険なことをやるわけなんで恥ずかしがる。
それも男優さんと女優さんの信頼感じゃないですか。
簡単に言うとそういうことですよね。
それに興味があった、僕が。非常にね、現代にはフィットしない考え方ですよね。
1on1そのものが性暴力になる場合もあるんで、
あなたのトラウマを話してくださいみたいなことを、
昔は平成前期はやってましたけど、今はもうあんまりできないですよね。
それ自体が暴力になる可能性がある。
ライトな気持ちで出ることも多くなっていて、これは俺の出る幕じゃないなって思ってます。
ーー山田さんだめです、僕ずーっと聴いてられるんで。ちょっと、いったん。
気づいちゃいました? 僕もずっと聴いてたかったんですけど、
一旦そろそろいい時間になってきたので、一旦前半ここら辺で切らせていただいて、
後編また続きなのか違う話題なのか続けさせていただければと思います。
はい、では前半ここまでとしたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
29:12

コメント

スクロール