1. 小松正史『耳の保養』
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2025-07-20 14:54

【公共空間の音】聴く、京都水族館。計算されたサウンド・デザインの魔法

いつもの水族館が、全く違う場所に変わる。京都水族館の本当の魅力は「音」にあった。緻密に設計された音響の秘密を紐解き、聴覚だけで楽しむ没入体験へ。目を閉じれば、そこはもう青い水中です。
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サマリー

京都水族館の音環境とサウンドデザインについて掘り下げているポッドキャストエピソードです。訪問者が体験する音のデザインとその影響、水族館の展示内容や成り立ちにも言及しています。音のデザインについての分析が行われ、作品がどのように環境音楽を基に設計されているかが考察されています。また、公共空間における音の重要性や「京都らしさ」の演出についても触れています。

京都水族館の概要
おはようございます、小松正史です。 今日はですね、ちょっとサウンド・デザインの専門的な話ということで、
第2弾というか、今日がね、あの、京都市にあります京都博物館じゃない、京都水族館ですかね、その話と、
明日がですね、鉄道博物館の話したいと思うんですけど、 京都はですね、観光地がすっごく多くて、
あまり今夜の、どこにでもあるようなね、水族館とかね、動物園というか、割とあまり注目されないというところがあるんですけど、
すごくね、京都博物館、実は人気でしてですね、先週土曜日に、ゼミ生と一緒に行ったんですが、土曜日だったんですよ。
朝9時半からですね、もう超多の列なんですね。特に夏の暑い時だから、
すずみもあったりとか、周りもね、そんなに公共施設がないということもあってですね、すごくね、人気でもう、いや、あの人がすごかったですね。
で、もう入った途端ね、もうやばいぐらいのね、もう山手線ぐらいの人ぐらいだったんですけど、すごいもう、混み具合がやばくて、
そこも含めてね、ゼミ生たちとフィールドワークをしたんですけど、とにかく音のことをね、改めて考えてみるとヒントがめちゃくちゃあったなーっていうのをね、今日は第1弾目としてお伝えしたいなというふうに思います。
それで簡単に京都水族館の編成をお伝えしたいんですけど、京都水族館は2012年の3月14日に梅小路公園内に開業した水族館なんですね。
で、母体がね、オリックスっていう会社がやっておりましてですね、京都駅から歩いて20分、そしてJRですと梅小路京都西っていう、あの、
佐賀の線っていうのがあるんですけど、そこからまあね、7,8分踏んで行けるんですけど、ちょっと外れてるんですよね。
なので、まあ観光客が直接来るっていうよりも、地元の人がリピートしたりとか、まあちょっとゆったりと過ごしてみたいなっていう人がね、近くに京都、ごめんなさい、鉄道博物館があるので、そことカップリングで行くっていうところがあるんですね。
で、コンセプトが水とともにつながる命っていうことで、まあ内陸型のね、大規模水族館として、まあすごくね、あの工夫されてます。そんなに広くないんですけど、2階分あって、まあコンパクトにまとめられてるっていうところなんですね。
で、まあ海水がね、そこであるんですね。あの丹後半島の海洋の生態をあしらったところがあって、まあそれはね、海水なんですけど、これ100%人工水、人工海水だそうですね。
で、また京都の由良川を再現した京の川であったりとか、あと鴨川ですね、そこもあったりとかして、わりとその京都近辺のあの生態系とか、そこのね地域資源の再現というところがわりとメインになってますね。
まあそういうところで、えっとまあ水と生命のね、つながりをね、構成しているような展示のね、内容となっております。
音環境の分析
歴史的な話で言うと、2階ぐらいリニューアルされてましてですね、8年後にね、2020年の大規模リニューアルというのがあって、まあその時に新しいクラゲの展示エリアとして、クラゲワンダーというのが新設されたんですね。
ここに音環境、サウンドデザインがあるんですけど、またその話は後でしたいなと思います。以前のところでもクラゲゾーンがあったんですけれども、展示の種類とか数を大幅に増やしたりとかしてですね、30種類、5000匹のクラゲを展示してるんですね。
そこは本当様々なクラゲの種類があってね、そこだけでまあ半日ぐらい過ごせそうなとこなんですね。そしてあの360度の視点を囲むパノラマ水槽があって、これグルリっていうね、などが特徴という、京都でそういうバンドがありますけどね、グルリさんとね、なんか関係あるんでしょうかね。
それで続いて2023年にはですね、王山小魚の展示がずっとあるんですけど、これはリニューアルされて、ものすごくですね、展示エリアがすごく広くなってですね、歩きながら王山小魚の生態とか、そういうのが楽しめるんですね。
特に面白いのがね、日中の動かない姿っていうのがあって、もう20匹ぐらいが上にどんどんどんどん積み重なって寝てるんですよね。何してるんだろう、あの黒い塊はとか思ったんですけど、これがね、寝てる姿の王山小魚というのがあってですね、すごくそこもものすごく生態系としては自然な感じを多分来場者に見せたいんだなという、そんな感じのエリアなんですね。
そこで続いてメインの話になるんですけど、音環境なんですね。それで公共施設の中の音環境、僕それがね専門でいろいろ100種類ぐらい、100箇所ぐらいに日本であるんですけど、ここも環境音楽っていうのが割とありました。
特に先ほど伝えた1階に王山小魚があってですね、そして2階にクラゲのエリアがあったりとかして、あとは大きな日本海側の生態系のチュラウミのね、チュラウミって沖縄なんですけど、そこにもある大きなところ、大きなところのエリアに環境音楽があって、
大きく耳で認識する中では3種類の音環境というか、音楽的な演出がありました。3つとも言えるのは人がめちゃくちゃ多いから、音で声がだいたいメインでしょうけど、それにかき消されていて、あまり大きく聞こえないなというかね。
逆に言うと、平日だと、僕が以前ゼミ生と行ったときはですね、平日の火曜日とか月曜日とかだったので、それほど人が多くなかったので、割と音は聞こえたなとは思うんですけど、かなり音が小さいというか、あまり目立ってなかったなというふうに思いました。
あとね、ゼミ生が言ってたのはね、入り口なんですよね。チケット買うとかね、入場するところ。そこもね、音がないんだよね。全然なくって、ちょっとそこ演出した方がいいんじゃないかなっていうところがありました。
大きな京都水族館の音のデザインでまとめていくとですね、エリアごとにはあるんだけれども、そこがちょっとあまり音量のことを配慮してなかったんじゃないかなという。しかもスピーカーがですね、多くが埋め込み式の天井からのスピーカーなので、音質的にはイマイチなところがあったなというふうに思いました。
それで、生物の音っていう話で言うとですね、ほとんどなかったというか、水槽の中のお魚さんとかそうしたものは音がね、もちろんないので、クラゲなんかも音が出ないですから、そこはゼロなんですけど、イルカショーがね、2階のところであってですね、そこでは音、よく聞くとちょっと声を発してましたね、イルカさんがね。
大体30分ぐらいのイルカショーがあって、スピーカーで演出音を出したりとか、飼育のスタッフさんとか、展示のね、アナウンスみたいなね、そういうスタッフさんが喋ってはいる状態だったんですけど、そんなときにちょっとイルカさんが喋るというか声を出すぐらいで、あんまり鳴かなかった。日によっては鳴くそうですよ、めちゃくちゃ大きく鳴くそうなんですけど。
訪問者の体験
そういう音がね、あまりそれほどなかったということで、基本的にはね、人工的な音をですね、スピーカーとか、そこから流れる音っていうのが基本的には配置されているという感じですね。
あとはさっき伝えたようにめちゃくちゃ人が多かったんで、人の声とかね、あと商業的なアナウンスとか、そういうのがあったりとかして、これはもう大型ショッピングモールみたいな感じの音だよね。そういうところで音的にはイマイチだったなというふうに思いました。
あとね、ちょっと先ほど伝えたグルリかな、パノラマ水槽っていうのがね、クラゲのところであったんですけど、そこでもね、心臓のドクドクみたいな音があって、そこにちょっと吹き物というかね、たぶんミディだと思うんですけど、トランペットというんですかね、ちょっと耳に引っかかるような音が鳴ってて、
異世界を表しているような感じだったんですね。それでもちょっときつかったかな。もうちょっと、例えばクラゲの動きを想像してみてくださいよ。ちょっとゆらり、ゆらゆらっていうのがあって、照明は色々な光があって、赤色に近いところとか青色とか緑とかっていうのがゆっくりと動いているような感じがあったんですよ。
それに合わせて音もね、環境音楽も、もうちょっとBPMが遅かったらいいんじゃないか、もっとゆったりしていくと、満足感もより深まったんじゃないかなっていう風な感じがしましたね。
おそらくですけど、これはね、本当に憶測ですよ。絶対そうだとは言い切れないんですけど、たぶんね、職業的な音楽家さんというかね、音を作る人が短時間で作ったんじゃないかなというふうに思いましたね。
ちょっとイメージしてね、水族館ってだいたい雰囲気だけはわかるけど、そういう感じで作った感じですね。もちろん現場に行って、クラゲの雰囲気とか視覚的な状況を感じて作ればいいんでしょうけど、ちょっと速いんだよね、BPM、速さがね、スピードがね。
もうちょっとドドッ、ドク、ドクみたいな感じでBPMが70から80ぐらいだったらよかったんじゃないかなという感じがね、専門家の立場からはしましたね。
しかも音がね、さっきのトランペットみたいな音が、だいたい人の過聴域の中の敏感なところ、2000Hzから3000Hzぐらいのところに来てるので、ちょっとうるさいなっていうか、もうちょっとアンビエントで流した方がいいんじゃないかなというふうに思いましたね。
ただまぁ、先ほどの大きな水槽のところではね、水のシャーシャーっていう動きがね、海水の中のそういうところがあったりとか、クラゲでいうとブクブクブクっていうような音を出してるエリアもあったので、環境音と合わせながら海に近い、海をイメージさせるような水音がね、そこにあればね、いいんだけど、そういうのをちょっと入れてるところはすごくね、リスペクトですよね。
素晴らしいなって、やっぱりそういうのがね、自然環境の中の展示ね、そういうところの実感をね、没入感をかきたてるんじゃないかなというふうに思って、そんなふうに感じました。
やっぱり学生が言ってたのはやっぱり入口のところのエントランスってすごくやっぱり、それぞれの公共空間の顔なので、そこに音がちゃーんとあればね、なんかちょっと演出してもいいと思うんですよ。音楽を公共空間に入れるなっていう、そういうことを言う方もいらっしゃるんだけど、
ざわざわしてて何もない状態だと単なるね、ショッピングモールのなんかね、あの上位互換みたいな感じになっちゃってよくないので、独特のやっぱね、そのあたりはね、考えたほうがいいんじゃないかなと思いました。
視覚的なね、あの演出であるとか、あと言葉とかね、展示のテキストですよね。それはすごくよかったので、なんかね、クラゲを人の性格、キャラクターに合わせてね、あなたはこんなクラゲでこんな性格じゃないですかっていうのを、こうなんちゅうの性格判断シートってあるじゃないですか、イエス・ノーでこう行くやつね、あれがあってね、すごくあってるなみたいな感じになったりとか、
あとペンギンちゃんがですね、いるんだけど、ペンギンちゃんの関わり合いっていうのが、創刊図もあったりとか、あと京都風のね、名前でね、このペンギンはね、堀川くんとかね、なんか堀川通りなのかなそれ、そういうような土地のね、通りの地名をペンギンの名前にしたりとか、そういう京都らしさも考えたりしているとかね、そんなのがあったりとかしてですね、工夫をしてるなというふうに思いました。
あとね、余談なんだけど、最後学生と一緒にフィールドワークした後、分かち合いするんですよ。で、分かち合いの場所が外のあずま屋だったんですけど、そこはですね、ちょっとあの里山ね、京都の地域の里山で、それを模したような感じの田んぼとか滝とかね、そういうエリアもあったので、
単なる水槽とかね、魚類関係だけじゃなくて、陸のところの水環境というところのね、広がりも体験していただけるような空間もあったので、そこはすごくね、僕は好きで、最後いつもね、そこで分かち合いするんですけど、すごい良かったですよね。
そんな感じで今日はですね、京都水族館のサウンドデザイン分析ということでお伝えしました。皆さんも水族館お好きな方いらっしゃるよね。夏休みだし、ちょっと暑いしみたいな。その時にちょっと音のデザインをどうしてるのか。
公共空間における音の重要性
水槽とかそういうのは音が出ませんから、やっぱりプラネタリウムとすごく近いところがあって、演出音というのはね、そこのクオリティーを担うんですよね。そういうところでどんな工夫があるのかっていうのをね、ちょっとリサーチされてみるといいんじゃないかなということでお話ししてみました。それでは今日もどの良い一日をお過ごしください。
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