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みなさん、こんにちは。作曲家で大学教員の小松正史です。今日はですね、作曲についていろんな質問を受けるので、その代表的なものの一つで、作曲はメロディが重要なのか、それともコードが重要なのか、っていうそのあたりで、僕の結論を伝えていきたいなというふうに思います。
で、結論はですね、やっぱりメロディかなっていう感じなんですね。これあの例えばなんですけども、一つのメロディ作ったとしてもですね、かなりあのコードって和音なんですけど、和音が様々な解釈ができるので、シンプルな和音を使ってもいいと思うんですけども、特に結構耳に残ったりとか特徴的な曲作るためにはですね、
コードをいろいろ変えていく、和音のパターンを変えていって曲を作る。これ、和音って結局編曲の話なんですけど、それで割といろいろなパターンを作ることができるんですよね。
で、そういうことを考えていくとですね、後付けって言い方変ですけど、コードとか和音っていうのは後付けで結局は処理をしていくというか、作っていくってことになるわけなんですね。
で、そういうメロディと和音の違いっていうのがあると思うんですけど、これそもそもの話ですけどね、人間って最初に、おそらくなんですけど、音楽をなんとなく作り始めた瞬間っていうのがあると思うんですよね。
これはかなり昔の話というかですね、人間の進化発展の中で、例えば洞窟の中でね、声を出して曲らしいものを作ったとかっていうことは多分あったと思うんですけど、その時はですね、明らかに人の声で曲らしいものというか、時間の流れに沿って言葉を超越したような音楽的な要素っていうのはあるんですね。
そういう要素っていうのかな。普通に言葉を出すだけじゃなくて、それを伸ばしてみたり、あーとかね、それをはーはーはーみたいな感じで音の高さを変えてみたりして、ハミングも含めておそらく実験的にというか、口からでまかせ鼻歌的に曲を作ったところがあったと思うんですよね。
それって間違いなくメロディーなんですよね。メロディーって言葉とか言語的なものではないにせよ、実は構造を持っているわけなんですよね。メロディー、これもう少し細かく言うとですね、メロディーのこの持続の時間とか音の高さですよね、とかあとは繋がり方みたいな流れっていうのがあるんですけども、その3つの要素をメロディーっていうのは有しております。
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これって言語に近いんですよね、割と。音の高い低いっていうのは、これ構造的に上か真ん中か下かっていうこともあるので、そのあたりで何か意味を伝えているところもあると思うし、時間的な構造としたらですね、短い音の音下と中くらいの音下と長い音下っていうのがありますけど、
これによって伝える時間的な構造が違ってくるから、これも言語にもありますよね、そうした短い言葉、中くらいの言葉、長い言葉っていうのがあるようにそういうこともあると思いますし、あとは一つ一つの音の関係性というかですね、メロディーの流れって言いましたけども、
それも段階的にそのメロディーは上に行くのか、それとも下に行くのか、そしていきなり変わっていくのかとかね、同じパターンで何度も何度も繰り返しっていうのもあると思いますね。
ベートベンの曲ってその代表的なものですけどね、ダダダダンっていうのがずっと続いていくっていうのがあると思うんですけども、そういうふうに割とメロディーって言葉に近いよっていうね、そんな感じの印象があるんですよね。
そうするとですね、メロディーが先に作ったのか、それとも和音なのかみたいな話で言うと、もう明らかにメロディーが最初にできたことは間違いないわけで、そのメロディーっていうのが結局すごい力というかですね、言語的な言葉のメッセージに近い、そうした力というのがメロディーにはあると思うんですよね。
そういう意味でメロディーができればですね、必然的に曲っていうのはできちゃうっていうのがあって、僕なんかの話で言うとですね、一応たくさん400曲とかそのぐらいの数を作ってきたわけなんですけど、
それって突然メロディー的な断片がまず出てきてですね、そこからメロディーが連なるようにして次のメロディー、Aメロ、Bメロ、そしてサビとかね、そんな感じで曲が割と僕の前を苦労せずに自然と出てきてるっていうところがあるんですけど、
そんな感じでそのある一つのメロディーをですね、発明と言いますか、発見したら、その印象とかその力というんですかね、表現の力点というか、それがやっぱりすごい大きな力を持っているので、自然とメロディーが連続してその続きがわかるというか、そんな感じで曲は作ってきたことが結構ありましたよね。
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と考えるとですね、やっぱり作曲で一番大事なのはメロディー。そしてメロディーができたらですね、実は前奏があったり中間の音があったりエンドがあったりとかね、そういう構造が自然とパターン的に生まれてくるわけなんですけどね、それもパズルを作るかのように自然とそれが発生していくわけなんですよ。
これ本当に一筆書きで曲ができるって僕、前々から結構伝えてはいますけれども、そんなふうにして曲っていうのは一つのメロディー的なその刺激があったらですね、かなり自然と生まれてくる、自然とっていう言い方はちょっとすごく変な誤解を招かないようにあえて伝えさせていただきますとですね、やっぱりインプットをたくさん人がしてきて、そのインプットのパターンとして
いろいろな曲を聴いたり、構造を理解しながら作っていくわけなんですけど、それが自然と繋がって発想が生み出されるっていうことですよね。インプットなくしては曲は作れないですから、そんなふうにして曲っていうのが徐々に生まれてきたのかなというふうに思います。
ということで、作曲でいろんな理論を伝えている本とか、初心者のための本とか、いろんなことがあると思うんですけど、まずはですね、いつかの音声でも伝えましたけど、花歌こそが作曲のすべてっていうふうに僕は思っていまして、
花歌的なものから曲を生み出すのが結果的にその理論とか何とかを学ばなければ曲ができないんじゃないかというようなそういう不安の声をよく聞くんですけど、いやめっちゃそんなことないなっていう、そんな感じがしますよね。
なのであんまり頭でパターンとか受験勉強みたいな形で曲のことは思わなくてもいいというか、出るものは出るって感じで、任せで作っちゃったらまずは良い曲簡単に作っていくみたいな、そんなふうにしてあまり敷居を高めずに作曲って普段の日常の今喋ってる会話をするかのように作っていくんだっていうふうに気楽に
作られるとすごくいいんじゃないかなというふうに思いますので、そんな感じで曲を作る取っ掛かりを知りたい方とか、まずはどこからスタートしたらいいんだろうっていうところのヒントになればいいかなというふうに思ってですね、今日は作曲はコードが先なのかそしてメロディーが先なのかっていうそんなお話をしてみました。
これ補足なんですけれども、たまにですね、たまにメロディーじゃなくてコードを循環コードっていうやつを作っておいて、それで曲が出てくることも僕も確かにあります。あとコード以外にもやっぱり音楽の理論として大事なのはリズムなんですけど、リズムパターンをね一応ドラム的に打ち込んでいってですね、そこから何かこう生まれてくる曲もあるので絶対にもう作曲はメロディーが先っていうことは
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そういう絶対的なものではないということでちょっとご了承いただければというふうに思っております。最後ちょっと補足的な説明でございました。それでは今日ここまで聞いていただきありがとうございました。それでは今日も音の良い一日をお過ごしください。