00:11
虎に翼は面白かったですね。
面白かったですね。全部見ましたよ。
最終回どうでした?
最終回は、まあ、大変だって感じで。
なんか、一気に自分の時代に近づいて、今の自分と接続したなって感じが。
確かに。
印象に残った話とかありました?
印象に残った話っていうか、もうあれ、いろいろありすぎて、もう印象しかない。
なんていうか、もう全部すごい濃いかったから、なんかこう、ここが?みたいなのあるけど、なんか全部すごかったですね。
もう虎に翼っていうあのテーマで朝ドラをやったってこと自体がすごかったですよね。
法廷劇みたいなのは珍しいですよね。裁判とか。
珍しいんですか?
わからない。私10年くらい朝ドラ見てきてるんですけど、ないかったかな。ないかな。
私初めて朝ドラちゃんと1から100まで全部見たから、あんまり比べらんないんですけど。
でも、やっぱり見始めた時に、朝ドラってやっぱり何かしながら見て、
終わったからじゃあ行ってきますとか、終わったからじゃあ朝ごはん、もう終わり、今日1日の始まりです、みたいな。
なんかそういうドラマだと思ってたから、こんなにちゃんとテレビの前で正座してみなきゃいけないような内容で、
いいのかな?みたいな。見てるのすごく面白いんですけど、こんなに重たいっていうか、内容がある朝ドラっていいんだって思った最初。
こんななんか、もう一瞬も見逃せないようなのは、ここまで見逃せないのはあんまりないかも。
確かにちょっと軽いドラマだったかもしれないですけど、朝ドラがっていうか、もう虎ニフツバサが濃密でしたね。
本当に1話も見逃せないし、1話どころか1分も目が離せないっていう感じだった。
前も話してたけど、画面に映ってる登場人物が常にその登場人物の立場の振る舞いをしてるから、
それを見とかないと、なんでこの人が後々こういう主張をしてくるのかみたいなのが、画面の隅っこの方にも映っててすごい。
03:10
どの話が印象に残ったっていうのだと、結構学生の時の群像劇的な感じがすごい面白かったなと思って。
女子部の時も面白かったし、男性部、何?みんな男女が混ざった後も面白かったけど、
あの時が一番、一画面に入っている人の人数がすごい多いことが多くて、
結構大体のドラマが、多くのドラマが、あなた今ここ見てくださいっていう風にズームしたり、
フォーカスしたりして、あなた今この人のこの表情を見ますみたいにずっと案内されていくと思うんですけど、
トライズワーサーでも特に学生時代は、みんなに平等に焦点が当たってて、
画面の中で6人か7人ぐらいいるんだけど、それぞれが含みのある表現をするから、
それを一人も見逃せない感じが面白かったですね。
この人は笑ってなかったとかが後々すごい大事になってくるみたいなのが、
面白かったし、なんかすごい視聴者を信頼してるなっていう気がして、
きっと読み取ってもらえるはずだっていう感じがして、なんかワクワクしましたね。
確かに学生時代、人間多かったからな。
そういう笑ってるとか、なんかちょっと目線をずらすとか、
そういう仕草の一個一個にその人の考え方みたいなのを表してる。
なんかちょっと舞台演劇みたいな感じだった。
あなたの方でちゃんと見といてくださいみたいな視聴者に向けて。
一方すじは、そういうのは見落としちゃっても一応わかるようにはなってるけど、
一人一人の心のきびみたいなのを全部ちゃんと楽しもうと思って見ると、
そういう見るとこがいっぱいあるっていう。
NHKオンデマンドみたいなサブスクが一般的になってるのも理由にあると思うんですけど、
見返したい人は入ればいつでも見れますよみたいな。
でも私オンデマンドで見てたから、良かった回とかその日のうちに2,3回見ちゃったな。
あと私はいつも7時半のBSで朝ドラを見るんですけど、
06:01
ちょっと見逃したり面白かったら終わって15分待ったらまた8時から始まるから、
NHKの地上派の方で1日2回見たりしてました。
2回見ることで結構理解が深まるかな。
本当全部確かにめちゃくちゃ印象に残ったんですけど、
無理やりちょっと3つ選ぼうと思って。
トラコの最初の夫のユウゾウさんはちょっと伝道入りってことで、
全てのエピソードがめちゃくちゃいいのでユウゾウさんは。
ユウゾウさんは伝道入りで、それ以外の話で、
なんだかんだすごい残ってるなって思ったのが、
まず花岡が最後あんな儚くなっちゃうんだっていう。
なんか最初はちょっとトキシックなというか、
女子部を出て、同胞の中でトラコの前にいる
こういう男性っているんだっていうタイプの男の人として出てきたのに、
最後、ヤミイチの裁判でしたっけ?
ヤミイチを取り締まる役目を花岡が担っていたから、
一切のヤミイチの食べ物を拒否した。
正しくあろうとするあまり菓子してしまうみたいな感じでしたよね。
お弁当もお芋だけみたいな、お米がちょっとだけみたいなのを食べてて、
どんどん配給だけの。
そう、こんな霞みたいな男性になっちゃうんだって、
なんかその変化みたいなのがすごい残ってますね。
こういうふうに人間の変わっていくところを描くんだっていうのも、
でもなんか悲しい、悲しいんだけど、悲しすぎないっていうか、そこの塩梅も良かった。
その家庭裁判所を立ち上げる時の信念みたいなのになるっていうか、
09:03
ここに繋がるんだなと思って。
その絵もずっと後々出てくるし、花岡の奥さんが描いた。
虎に翼すごいなと思ったのは、今までも実際にいた人物をモデルにして、
ほとんどその人の人生をなぞるけど、ちょっとフィクションを交えてみたいなものって、
それはいっぱいあるんですけど、今再放送やってるカーネーションもそうだし、
虎に翼の前のブギウギもそうだし、そういうタイプのものはすごい多いんだけど、
虎に翼すごいなと思ったのは、虎ちゃんの人生もモデルになぞらえつつ、
実際に起こった事件を交えてるのがすごいなと思って。
花岡さんのやつ、裁判官がやみごみを一切食べずに餓死したっていう実験っていうのは本当にあって、
それは虎ちゃんと恋中になった人がっていうのは全く関係ない。
人間関係は全然ないんだけど、実際に起こったそういう事件を虎ちゃんの人生になぞらえて、
交えていくっていうのは、いろいろあった。
お父さんの政治の大きな力に巻き込まれて、銀行員として不正をしたみたいな疑いをかけられて、
でも結局疑いが晴れるっていうのとかも本当にあった事件。
もうそれは虎子ちゃん、モデルになっているミュージシャンのお父さんとかいうのじゃないけど、
実際にあったそういう何かテーマに合うというか、
トランギバサっていう物語を描きたいことの要素として取り入れたい事件を、
登場人物とか実際に金儀をかけられた人物は違うけど、
事件の内容そのままはほとんどそのまま引用してくるみたいなのすごいなと思いました。
組み込み方もめちゃくちゃ上手でしたよね。
判決文とかはほとんど同じだし、事件の展開とかもほとんど同じ。
ただ物語のドラマとして入れるんじゃなくて、そこにその事件があることで何が言いたいのかというか、
例えばお父さんが銀行員で本当は不正をやってないのにやったって言わされたんでしたっけ?
罪をかぶせられたというか、下っ端としてお前がやったってことにしろっていう感じにさせられちゃったんですよね。
結局は抗って本当は違ったっていう風に裁判、法律の力で証明されたっていうストーリーだったんですけど、
その話を通して何に抵抗してるのかとか、抵抗するときにどういったものが助けになるのか?
12:11
トラちゃんのお母さんの春さんの日記が確か使われてたと思うんですけど。
それはどうだったのかな?本当それは事実とどうかわからないけど、
物語としてはお母さんの日記がすごい重要な、違うということを証明するための証拠になった。
どういうものが何に抗ってるのかみたいなのを事件を通して書いてるのが、フィクションと本物を織り混ぜながら書いてるのがすごいなぁ。
だから頭の中、一体どうなってるのかと思いますよね。
物語としての起承転結とか面白さも担保しつつ、三渕さんの人生をちゃんとなぞりながら、
その時代性みたいなものも十分に出して、時代の空気感とか、戦争だったら戦争に向かっていく感じとか、
だんだんみんな戦争に向かって行ったり、そこにそれが日常になっていく感じとか、
みたいなそういう時代の空気感も入れつつ、そういう実際に起こった事件みたいなの、
そしてそれを全部総合して1週間ずつあるテーマについて扱うって、そんなことできるって感じの話だった。
どうなってるの、頭の中みたいな。
いつもはああいう1週間とか2週間ごとに話が展開していくみたいな感じじゃないんですか。
1週間ごとにとりあえず落ちがついていくみたいなのはね、最近の傾向だと思います。
武器ウギは完全にそうで、っていうのは1個前の武器ウギっていう歌手の物語だったから、
金曜日に必ずショーが来るっていう感じになってて、それで1週間ずつなんとなくまとまったまとまになってたけど、
全然そんな感じじゃなかったと思うんですよね、前は。
1週間ごとにサブタイトルみたいなのがあったかどうかはわかんないけど、
なんか金曜日ハラハラして終わるみたいなのは全然あったから、とりあえず一旦はこれで、みたいな。
1週間ごとに小さなまとまりでいくみたいなのは、なんか最近の傾向かなと思います。
だから虎に翼だけが特別じゃないっていう感じ。
なるほど。
毎回実際の事件が絡んでストーリーが展開するわけじゃないですけど、
実際の事件を通して何を描きたいのかみたいなのもすっごくわかりやすかったっていうか、
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この事件を通してこういう問題があって、でもこういうものにはこう毅然と立ち向かわなきゃいけないよねみたいなのを、
毎回ちゃんとシーンがあるからそういうの。
確かに。どうやって考えてるんだろうってなる。
しかも物語だけじゃなくて、一人一人そこにいる人の表情とかも全部オンワークっていうか、
意味を持たせてあってみたいな。
一体何から始めたらこういうことになるんだっていう感じですね。
すごい。
どう考えても全体として大きなテーマとしては、
フェミニズムみたいなことが絶対にあったと思うんですけど、
うんうんうん、虎に翼自体が。
で、フェミニズムって女性だけじゃなくて、
様々な抑圧されたりしている人たちに目を向けて、
それを紐解いていくキーワードとして法律みたいなのが、
うんうんうん、あったと思うんですけど。
でもなんかすごく思ったのは、
だからこそその曖昧さみたいなものを極力排除しているっていうか、
できるだけ言葉にしているドラマだなって思いました。
そうですね。
私の友達が虎に翼見てて毎回感想をポストしてたんですけど、
ある時、確かに面白いんだけど、
世の中こんなに自分の気持ちを言葉にできる人ばかりじゃないから、
ちょっと入れ込めないな、でもそれはそれとして面白いから見ちゃうけどみたいな、
そんなようなことを言ってて、
私はこれはこうなんだとか、私は今こう思っていますっていうのを、
ちゃんと口にする登場人物たちみたいなのをすごい楽しんでたので、
毎回そうだよね、そうだよね、みたいに思いながら見てたんですけど。
絶対に意識的だと思うんですよね。
もっとニュアンスみたいな伝え方は表現としてあるし、
特にドラマとか映画とか映像作品だったら、
そのような美しさもあると思うんですけど、
あえてっていうか、この物語で語りたいことっていうのがあって、
それを実現させるためには一旦それは諦めたんだと思うんですよね。
ニュアンスとしての映像作品の美しさみたいなものは一回割り切って、
それよりも前提とか概念の違いを乗り越えていくのに、
18:03
法律みたいなキーワードがあったから、
そこを間違いをできるだけ起こさないためのコミュニケーションツールとして、
言葉を重要なツールみたいな感じで、
言葉使ったってまあまあ難しいんだけど、
でも一番それができそうなものっていうか、最善を尽くした結果が言語で表現する。
法律ってそうじゃないですか。
法律って言葉で書かれてるから。
そうですよね。明文化するっていうか。
憲法解釈とかがあるから、言葉にしたってまだ解釈みたいな、
確定しない、ちょっと言うよみたいなのはあるんだけど、
できるだけみんなの理解を寄せるみたいなのに、
言葉にかけてるっていう感じのドラマだなと思いました。
法律が題材だからこそできたのかな。
例えば何か事件があって、裁判があってってしたら、判決文で言葉にしてくれる。
後半の原爆裁判とか、こういうことをしなさいっていう決まったこと、
なんか賠償金、あれ結局出なかったんでしたっけ。
個人が他国に賠償を求めるってことは国際情報は無理っていう判決だったけど、
判決はそうだとしても、判決文は残るからっていうので、
主文より先に理由を述べるっていうのがあったんですよね。
それがやっぱり言葉にするっていう、何だろう。
法律を扱ってるからこそでもあるし、
だからあのドラマの人たちはみんな自分の立場とか思いとかを言葉にするんだろうなって今思った。
河上美恵子さんが私好きなんですけど、
河上美恵子さんの講演に行った時に、
河上美恵子さんは詩も小説も書くんだけど、
詩と小説の違いみたいなことを言っていて、
多分それも確か何かの引用っていうかだったと思うんですけど、
詩と小説の表現の違いみたいな。
詩は100年後の誰か一人にでも届けばよくて、
小説は今すぐに多くの人に伝えなければならないことだ、みたいなことを言ってて。
虎に翼は小説、その区分で言ったら小説的な表現だったと思うんですよね。
今すぐこれをみんなに伝えなくちゃいけないっていうテーマをすごく感じた。
21:01
それが言葉にするっていうことだったりしたと思うんですけど、
その中で雄三さんの出世シーンがあれだけ美しかったのは、
あそこだけが詩だったと思うんですよね。
あそこだけ言葉がなかったから、あれだけインパクトがちゃんと出て、
あそこだけがニュアンスだったと思うんですよ。
変画を送り合いシーン。
あそこで初出しの雄三さんのテーマがバーンって流れて、
言葉がないっていう、あそこだけが言葉がなかったから、
あの物語の中であそこがすごく印象的だし、すごく美しかったと思うんですよね。
それもやられちゃったらそうだなと思うんだけど、
よくこんなこと思いつくなっていう感じだった。
ちょっと雄三さんに関するシーンって美しいところが多いからな。
確かにな。
あのさっき花岡が最後すごい儚くなってったみたいなこと言いましたけど、
雄三さんもこんな男性いないよみたいな。
言っちゃえば働きたい女性にとって最も理想的な男性みたいな。
ちょっとね雄三さん本当に良かったけど、
あまりにも都合が良すぎてだんだんなんか不安になってくる人だった。
美しすぎてこんな完璧な理想の男性いていいんですかみたいになっちゃって、
かつ最後があんなに、最後というか出世シーンがあんなに美しいと、
もうあそこで完璧な存在になっちゃって、
もうダメだこれはみたいになりましたね。
あの再婚するってことは知ってたんですよ。
うんうん、まぁ史実がありますからね。
そうだからこんな完璧な美しい男性がいて、こんな詩的な別れをして、
この後誰かが入れるのかなって思ってたんですけど、
でもなんかまた雄三さんとは違うニュアンスの男性が出てきて、
ちゃんと納得いく感じで、またお互い思い合うみたいな段階を作っていくのもすごい上手だなって思いました。
まぁでもなぁ、もし高一も岡田まさきの見た目がちょっと反則だからな。
あぁでも、愛って積み重ねられるんだなっていうのは、
雄三さんとの関係と星、高一との関係を見て実感させられたかも。
24:07
この愛もある上で、こちらの愛もありますみたいな。
そこがすごい良かったな。
まぁでもわかんない。全体としてはあんまり星、高一はあんまり印象がないんだよな。
良かったね、とらちゃんぐらいの感じしかあんまりない。
なんでですか?
いやーなんかなんだろう。
まぁそのキャラクターとして、星、高一はとらちゃんと言葉をやっぱり重ねる相手だった。
でもやっぱりあのでかい死を雄三さんにやられちゃうなぁって感じ。
だからなんか私個人的にはずっと見てて、星、高一のことも雄三さんが望んだ人が現れて良かったみたいな感じに。
あのあれですよね、お守りの中に入ってた遺言ですよね。
そう、お守りの中の手紙の雄三さんが心配していたと言うか、雄三さんが心配していたとらちゃんの幸せみたいなものが一つかなって。
雄三さん良かったね、みたいな。
やっぱ雄三さんちょっとずるい。
しかもずっとインサート入れてくるから。
その度にあの初出しだった雄三さんのテーマが流されるから、マジであれパブロフみたいになってきてだんだん。
あの曲流れたら涙出てくるみたいなことになります。
私も雄三さん出てくると泣いちゃうから、もうやめてってなる。
確かに。だから雄三さんの話は伝導入りにしようと思ったんですよね。
もうなんかわかんなくなりますよね。本当に雄三さんのシーンに感動しているのか、もう反射的に泣いているのか、だんだんわからなくなってくるんですよ。
物語の中の存在感が大きすぎて、お顔もすごいまろやかな役者さんだったから、キャラクターとも合ってたし、すごい良かった。
中野太賀がすごい良かったんだと思う。あの人がすごいんだと思う。
雄三さんを伝導入りにして、じゃあ他にはどんな話が良かったかなとか、他の登場人物誰が好きだったかなとかって考えてました。
好きな人が多すぎてね、むずいですよね。
全ての項目で。
なんかパーンとこの回がすごい良かったみたいなのだったら、雄三さんの退場が一番スカッとしたかな。
27:04
私も同じの選んでました。あれすごかった本当に。
雄三さんの大化けからの退場はもうアッパレでしたね。もう痛快だったし。
あれなんですよね、ずっと家に縛られてた女性で、離婚して息子を引き取れるように法律を勉強してるんですよね。
まだ学び始めたときは、みんな子供で、息子3兄弟が、お兄ちゃんは高校生、大学に進学するとこかなんかで、大学生かな。
大学入ったとこで、その下に中学生ぐらいの多分次男がいて、ちっちゃいまだ4,5歳かなって感じの三男がいて、
上子さんが虎ちゃんたちと学校で学んでたときっていうのは、お兄ちゃんは過不調性どっぷりの夫にそっくりな長男風情だった。
結構諦めて、上子さんこいつはもう無理だって諦めて、下の2人だけでも何とか、
夫のようにしたくない、もっと人を大切にする男の人に育てたいと思ってたんだけど、
旦那さんが亡くなった戦後に裏切られてしまうんですよ。それがうまくいかなかったんだ、自分は失敗したんだっていうことを突きつけられる。
結局三人兄弟がみんなミソジニ的になってしまったっていうことを目の当たりにしたときに、
上子さんが全部捨てるっていう決断をするのが痛快だったんですよね。
それがやっぱりすごい、そこであなたたちも全員成人してるぐらいの感じだったから、息子さん3人で、
上子さんは大化けを出る、大化けか石を抜くっていう決断をして、
お互い誰のせいにもせず、それぞれ頑張って生きていきましょうね、みたいなことを子供に言う。
これがやっぱりすごい、いつまでも自分のせいで子供がこうなってしまったとかいうことに縛られずに、
もう成人した以上あなたの人生はあなたのものですというふうに、息子であっても離れる、自分を苦しめられるものから離れられるってあんまりなかったと思うんですよね。
ここまではっきり描いたものってあんまりなかった、私はあんまり見たことがなかったから痛快だった。
私辞めますって感じが本当に良かったし、その前段階の話のちょっと鈍電外視感っていうのも含めて面白かった。
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ずっとちっちゃい時に学校にも遊びに来たりとかしてた、一番小さくて可愛かった子が、まさか愛人とナイツしてて、みたいな。
えっ、えーって、そんなことって、みたいなからの、あ、じゃあもう全部やめますっていう。
よく考えたらその選択肢が正解なんですけど、物語でもなかなかないし、現実でもすごい選ぶのが大変な選択肢だと思うんですけど、
それをパッと言ってその場から立ち去るっていう場面はマジでめちゃくちゃ印象に残ってる。
梅子さんは司法試験を受ける前に子供と家を出ちゃったから、結局みんなとずっと勉強してきたけど試験を受けずに、しかも悩かんやって家は出たのに大化けに引き戻されて、
またシュート目にいじめられながら夫が死ぬまでやるっていう感じだったけど、
最後の最後は大化け退場シーンが梅子さんが実現できたのは、やっぱり法律を勉強してたからなんだなっていうのもすごいちゃんと出てたのが良かった。
全然無駄じゃなかった。司法試験も受けなかったし、法律の仕事もできなかったけど、梅子さんをちゃんと法律が支えて後ろ盾になったんだなっていうシーンだったから素晴らしかったですね。
その弁護士になるっていう決まったゴールに届かなくても、何かしら身になってるっていうのが。
それは梅子さんだけじゃなくて、凌子様もそうだったし、ひゃんちゃんもそうだったし、最終的に5人と玉ちゃん1人。
玉ちゃんは法律勉強してないけど、5人のうちで本当に法律を仕事にしたのは米さんと寅ちゃんだけだったけど、でも全員にとって人生にすごい大きな意味があったっていう風に。
ひゃんちゃんは結構後になって弁護士になったのか。
公粛さんは。
もう1回受けてましたね。勉強し直して。
子供大きくなった後に弁護士になってきたから彼女も法律家になったけど、法律家になってない人たちもすごく人生の助けになったっていう。
だから女性が勉強に励んで家具も身につけることが人生にとって無駄ではないっていう感じだったからすごい良かったですね。
寅ちゃんの娘もそうでしたけど、これをやったから絶対にこの道に進まなきゃいけないみたいなの。
そういう書き方されてない人たちがたくさんいるっていうのが良かったですね。
優しい物語だなって思った。
33:02
何かに成功したり何かを勝ち抜くっていうよりも幸せになるっていうことがテーマになってたのが良かったと思いました。
寅ちゃんが最後の最後の方に好きなものをたくさん見つけてという風に願われたから私には好きなものがたくさんありますみたいな。
それは何かを一つ突き詰めることではないけどそれが私の幸せですみたいなことを寅ちゃんに言ってたと思うんですけど、それがすごい良かったですね。
そうだなーって思った。
私もある意味でそれができるっていうのは寅ちゃんみたいに何かにすごい怒りに燃えたりとかいうことが寅ちゃんにあんまりなかったんだと思うんですよね。
理解ある両親と時代も戦後の時代を生きてっていう娘ゆみと明治から続く過不調性大日本帝国憲法のもとに生きた寅ちゃん。
戦争を経験して夫亡くして自分が大国の柱として働かなくちゃいけない状況から今に至るっていう寅ちゃんと
それをそういうプレッシャーとかいろんなものを背負わなくても好きなものをたくさん見つけるっていうことができた寅ちゃんみたいな。
それをしなくても良かった。何者にもならなくても良かったということももちろんそれは幸せだよねっていう感じもあったかなと思いました。
ベターですけどこの世に生きてるほとんどの人が多分そうじゃないですか。
何かになる人ってやっぱ一部だと思うから、なんかそういう全ての人にそれでいいんだよ、みたいな感じがして好きだったかも。最後。
最後私、最後トラちゃんの何か概念みたいなのがついて回ってるじゃないですか。
寅ちゃんに。でなんかお母さんがいるように感じるみたいなのを見た時、めっちゃジョジョじゃんって思って。
そういう姿勢を取り続けることによってなんか精神だけは残され受け継がれたみたいなラストだなって思ってめちゃくちゃ好きでした。
それが自分の足元にも続いているんだなってすごく実感できる終わり方だったなっていう。
良かったなぁ。
なんかすっごい本当にいろんな立場を想定して一つもできる限り想像できる限りは取りこぼさないようにしよってする姿勢をすごく感じたんですけど
大人に翼の作品から女性も男性も異性愛者も同性愛者も大人も子供みたいな日本人も外国人も障害者もみたいな
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なんかすごい素晴らしいってすごい思ったけどそれだけのその気の無さっていうか緊張感みたいなのがやっぱりすごいあって
似たような作品にもやっぱり感じるんですよね。
例えば滝並ゆかりさんの私たちはむつ恋愛がしたいとか
ゆずきあさこさんのバターとかいろいろ他にも作品あるんですけど
好きの無さそのつけ入る好きの無さみたいな緻密さをすごく感じるんですよね。
大人に翼もなんかそれはなんかすごく言いたいことがあってそれを実現させるために途中で足を救われないようにするしている感じがして
例えば男だって苦しんでる人いるとかチャチャ入れをされるとか
それは女だけじゃない障害者だってこんなに苦労してるとか
そういうのはよく見る見るしトーンポリシング的なっていうかその上げ足取り
なんかその大テーマから違うところちょっと些細なことで大バッシングを受けるみたいなことが起きないように
自分の言いたいことを実現させるたびに上げ足を取られない
どこにも隙を作らないみたいななんか緊張感をすごい感じて
なんかこうその部分ではなんかもうちょっと痛々しさ
痛々しさってそのなんていうかなこれまでのそのような積み重ねてきたフェミニズム的な作品とかを背負ってる感じがすごくするなーって思って
なんかもう頑張れみたいな感じがしますね
こういうの見ると行けみたいな突き進めみたいな感じがする負けるなーみたいな
そうですね
実際されてたしそれこそその表現が言葉にしすぎるとか
もっとドラマーなのに感情移入できないとかその感情的な表現がもっとニュアンスみたいなものがないとか
そういうのもそういうのだと思うけどそこは諦めたと思うんですよ多分
もうそれは言われてもいいみたいな
なんかそういうのをすごい感じてでやりきって最後まで行ってちゃんと視聴率もすごい取れて人気が出て
だからもう大拍手って感じすごい頑張りましたねっていうお疲れ様でしたっていう感じでしたね
やっぱ隙の無さみたいなものって必要なのかな
ああいう作品を作る時って
必要っていうかできるだけノイズを排除するってなったら
39:03
ああいう緊張感が出るっていうかその緻密さみたいなことに注力するんだと思います
自分が本当にテーマにしたいことと違うところでヤジを飛ばされないっていうか
ちゃんと伝えられるようにする道を開けるっていうかみたいな感じが印象があるありますね
確かに私アサドラのことマジであんまり分かってないけど
それをアサドラでやれるようになったっていうか
それが結構すごいことなのかなって思ってました
そういう隙のない作品とかって映画とか漫画とか小説とかあるけど
強制的にすごい多くの人が見る可能性があるところでやるってなったっていうこと自体が隙だったかも
挑戦的な作品だっただろうなっていうのはすごい思いますね
しかも実在の人物がいて結構そのフィクションをどれぐらい混ぜるかっていうので
本人の三渕さんの人生みたいなものに対してどれぐらいフィクションを混ぜるのかってなった時に結構混ぜたと思うんですよね
お父さんが裁判にかけられるとか違うからみたいな
三渕さん本人の人生をなぞることよりも作品のテーマを大事にした物語だったと思うんですよね
虎に翼
それでもその分プレッシャーっていうか
彼女の人生をなぞればいいだけの作品でなくなってしまうからかなり大幅に
すごい挑戦的な作品だっただろうなぁとは思いますね
どんだけ労力かかったんだろうって思う
空白の部分を埋めるみたいなフィクションのやり方の方が多いと思うんですよね
モデルがいてっていうのって
どんな友達がいたかわからないからこんな友達にしようとか
記録が残ってない部分をこのようにして埋めようっていうフィクションのやり方
じゃ全然なかったから
虎に翼は
そのテーマを伝えるためにどういうふうに組み立てるかっていう感じのフィクションの取り方
だったからすごいなぁと思いました
あと挑戦的であると同時に
結局家族のことを全然違う角度から描いている
朝ドラとかってやっぱその
一人の人生を追うじゃないですか
だから日常のなんか食卓の風景とかがよく映ると思うんですけど
ちょっと違うところから
42:02
家族ってこうだよねみたいなのをどんどん切り取っていくのも
でも結局は同じ家族の話をしてるんだよみたいな
そこも良かったな
なんかのほほんと食卓を囲んでいるっていうのも家族であれば
なんか梅子さんの家みたいなのもそうだし
ヒャンちゃんの家もトラちゃんの家も
それぞれが抱えている問題みたいなのもまた
家とか家族の話だよねみたいな感じで
家とか家族みたいなものが多面的にどんどん描かれていくとこも
好き
まだヤマイモさん一言も喋ってないですけど大丈夫ですか
大丈夫です