1. のらじお
  2. 『虎に翼』について、補足
2025-02-21 1:08:55

『虎に翼』について、補足

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誰一人、後ろに置いて行かないという意思。

サマリー

ポッドキャスト『虎に翼』では、物語のキャラクターやテーマが深く掘り下げられ、特権階級に対する無自覚や社会的階層の違いが描かれています。登場人物同士の関係性や感情の微妙な表現が重要な要素として扱われています。地方出身の人物が東京での生活や人間関係を通じて感じる緊張と成長が描かれ、キャラクターたちの友情や愛情が交錯する中で法の未来についての思索も進みます。 キャラクター間の複雑な関係性が描かれ、特に虎ちゃんと彼女の家族についての深い洞察が得られます。ユミと彼女の母との関係や、家族を取り巻く環境についての考察も重要なテーマとなっています。ユミの成長と主体性が描かれ、母親との関係が問題視されます。物語は、ユミが自由に選択する権利を持ちながらも、過去の失敗を引きずるトラちゃんの葛藤に焦点を当てています。 このエピソードでは、トラちゃんとくぼた先輩の出会いを通じて、女性弁護士としての苦悩や言葉の持つ力について考察されます。作中で描かれる言語の変化やコミュニケーションの重要性が強調されています。

『虎に翼』のキャラクター分析
スピーカー 1
今回の配信は、連続テレビ小説、『虎に翼』のネタバレを含みます。
まだご視聴されていない方は、ぜひ視聴されてから、本配信をお聞きください。
では本編どうぞ。
スピーカー 2
のらじお
スピーカー 1
こんにちは、のらじおのmuroです。
スピーカー 2
こんにちは、かえです。
録音、一旦止めといてあれなんですけど、
はい。
スピーカー 1
虎ツバ話し足りないポイントが、
スピーカー 2
いや、そりゃあそうですよ。そりゃあそう。
そりゃあそう。
スピーカー 1
結構ありまして。
スピーカー 2
いいですよ、もう、何時間でもやります、私は。
すごいね、私自分でもあれだけど、びっくりっていうか、
私結局、うろこしさんにこれ虎ツバのことやるって言って、じゃあ総集編だけ見直そうとか言ったと思うんですけど、
結局見なかったんですけど、話してたら頭の中で再生されるぐらい、すごい思い出せる。
スピーカー 1
よかった。僕も何か、かえちゃんと話してて、何か思い出すところが、やっぱいくつかあるなと思って。
犬爪家のキャラクターとか、結構序盤でいなくなってしまう虎ちゃんのお兄ちゃんとか、犬爪家の長男なんだけど、
すごいなんか、一番初めに出てきたところからいいなと思って、
俺には全部わかってたって言うんだけど、
一個もわかってないんだよね。
スピーカー 2
一個もわかってない。
スピーカー 1
最後まで一個もわかってないんだよね。
スピーカー 2
結局、確かに虎ちゃんとゆうぞうさんは結ばれたけどっていうのだけが、結局はあってたけど、
ずっと全然わかってないのにわかってるって言うんですよね。
スピーカー 1
そうそうそう。
見て、なんかあの、我がことを見てるよって辛かった。
そうなんだ。
チャランポランの長男。
スピーカー 2
いやー、いいお兄ちゃんなんですよね。
花江ちゃん、一目惚れしてるんですよね、お兄ちゃん。
スピーカー 1
お兄ちゃんにね。性格がいいんですよね、お兄ちゃんね。応用なんですよね。
スピーカー 2
いいですね。
スピーカー 1
虎はゆうぞうくんのことが好きなんだろ?
そうそうそう。否定しても隠さなくていいって言うんですよ。
俺にはわかってる。
スピーカー 2
虎ちゃんが学校に通い始めたときも、俺にはわかる。虎は持って3日だなって言うんですよね。
結局ね、ずっと法律にかかってるから、一個もわたってないんですけど。
スピーカー 1
一個もわたってない。
お兄さんがよかったね。
スピーカー 2
お兄さんよかったですね。
スピーカー 1
なんか、それもすごく、なんていうのかな、焼き鳥を包んでくれたのと重なるというか、
スピーカー 2
お兄さん自体はずっとずれてるんだけど、お兄さんの言ったことっていうのが、ずっとキーワードとして残っていくじゃないですか、虎ちゃんたちの中に。
言ったほうがいい。
スピーカー 1
そうですね。思ってることは言ったほうがいいって言うんですよね。
スピーカー 2
思ってることは言ったほうがいいって言うんだけど、それをみんな持ってるみたいなのがすごい、そういうことってあるよなと思って。
でも、ココっていうときは的確なんですよね。お兄さん、別居したりとか。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
自分にとっては花江ちゃんが一番大事って言ったりとか、だから僕たちはこの家を出るって言ったりとか、
なんかココっていうとこってきちっとしてくるんですよね。
スピーカー 1
そうね。しっかりしてるね。
嫁習党が仲悪くなったときにね、じゃあどうするかってなったときに、お兄さんが家出るわってなる。
決断も早いしね、行動も早いしね、しっかりしてるって感じ。
で、そのときも、俺にはわかるって、お母さんは僕のことが大好きなんだろうって言うんですよね。で、違うって言われるんですよね。
社会的階層と特権の理解
スピーカー 2
それは違うんだけど、でも家を出るという選択が正しいんだ。
花江ちゃんに僕を取られたみたいで嫌なんだろうって言って。
スピーカー 1
違うって言われるんだけど。
そう、面白い。そこは的確なのが面白かったね。
スピーカー 2
そうなんだよね。ずっとずれてるのに、的確だって言うの面白いね。
スピーカー 1
そう、面白い。
あと、なんか、いのつめ家みたいなのがすごくよくできてるなと思って、ブルジョーなんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
たぶんおぼけさんなんだよね、いのつめ家ね。
スピーカー 2
あー、そうか。
スピーカー 1
あの、名前のつけ方がおぼけさんぽいっていうかさ。
スピーカー 2
あー、名をでつなげたりする。
スピーカー 1
そうそう、つなげたりとかするのが、おぼけさんで、
で、銀行で働いてるみたいなのも、官民一帯だった頃の名残みたいな感じで、銀行で働いてて、
で、アザブに大きい家があって、
たぶん維新の勝ち組の人たちね、みたいなのがあって、
分かんない、明治されてないけど、たぶんお父さんも停滞で、お兄ちゃんも停滞なんじゃない?分かんないけど。
出てないけど。
スピーカー 2
家にね、電話あるし。
そうそう、特権階級なんだよね。
スピーカー 1
で、寅ちゃんが自分の特権制みたいなことに関して、ずっと無自覚なんだよね。
スピーカー 2
そうそう。
スピーカー 1
いまいち分かってないんだよね。
スピーカー 2
そうですね。それはすごく分かるように描かれてますね。寅ちゃんが何も分かってないということを。
スピーカー 1
で、そこに高松の宿屋の娘みたいなのが、とついでくるみたいなのの、
ちょっとギャップ感があるんだと思うんだよね。
お父さんは、ああいうちょっとチャランプラの感じだから気にしてないんだけど、
スピーカー 2
おそらく世間体的には、身分の低い女を連れてきたって感じなんだよ。地方から。
スピーカー 1
たぶん本来であれば、旧藩の同じぐらいの身分の娘っていうのを連れてこなきゃいけないところを、
スピーカー 2
だから地方のよく分からない娘を連れてきて結婚したっていうのはあると思うんだよね。
スピーカー 1
で、お母さんは、でもそれを選択するせざるを得なかった状況みたいなのも、
ちょっと寅ちゃんに説明してて、
なんて言うかな。
まあだから、子供の時は労働力として使われ、
適齢期になってからは家の家紋が増えるために、
精力的にね。
に使われそうになっているから嫌で、
で東京に出てくるためにお父さんと結婚したんだっていう話をしてるんだけど、
でもたぶんお母さんもそんなに楽ではなかっただろうというか、
たぶん生活習慣とか言葉とか、全然違う社会的階層も全然違う人と結婚して、
やっていかなきゃいけなかったっていうことだと思うんだよね。
だからお母さんは、
人生を自己決定するためには結婚というワイルドカードを使うしかなかったから、
寅ちゃんにもそのワイルドカードを使うことによって自己実現してほしいって思うのは、
当たり前の生活であって、
人間関係の微妙な描写
スピーカー 1
でもたぶんそのワイルドカードも、
その彼女が結婚というものが良いというのを主張するほどには、
たぶん彼女の生活を幸せにはしてないというか、
彼女の人生もある意味で地獄だったと思うんだよね、そういう意味で。
みたいなものを想像させてくる設定だなって思った。
で、お父さんが冤罪かけられた時にお母さんの実家って速攻延期しちゃうんだよね。
だってそういう時こそ親戚じゃん。
子供たち連れて高松帰ってきなさいって東京は大変でしょと。
新聞記者に囲まれて大変だろうから子供たち連れて高松来たらいいじゃないって。
実家旅館してるんだよね高松で。
部屋もいっぱいある地元の名刺だろうから。
やりゃいいのに。いや延期日ですってなるから。
スピーカー 2
その、まあ忍ばれますよねお母さんがその実家でどういう立場だったかみたいな。
なあって思った。
そうですね。面白いな。
なんか語られない部分を想像させてくる装置もすごい散りばめられてましたよね。
お母さんだけじゃなくて。
それは面白かったですね。
それが表情とかですごく細かく演技されてた。
なんかまだ最初の方学校に通い始める時に、
虎ちゃんが米さんの後をつけて裁判傍聴に初めて行ったら、
離婚裁判が一回成立したけど、
あの拘束された女の人が夫から着物を取り返そうとしてる裁判みたいなやつやって。
で、それが一体どうなのかみたいな。
本当にみんな取り返せないと言ってるけど本当ですか?みたいなことを穂高先生に教室で質問しているシーンで。
その裁判の内容というのを仲間の学生たちが聞いてる時に、
最初は顔を上げて聞いてた梅子さんの顔がだんだん曇るみたいなシーンがあって、
その時はまだ梅子さんがどういう人か、夫が弁護士っていう以外は語られてないんだけど、
その梅子さんの顔の表情の曇り方で、
あ、この人、あんまし家庭で良い待遇されてなさそうみたいなとこをすごい感じさせて、
すごいなと思ったんですよね。
顔を上げて聞いてたのがだんだん曇るっていうので、
梅子さんの現状っていうのをすごい感じさせて、すごいなと思った。
スピーカー 1
確かにね。
スピーカー 2
そういうのがたくさんあった。
スピーカー 1
そうね。かえちゃんに言われて、僕全然気づかなかったんだけど、
明律大学のほうかの学生の同級生でみんなでピクニックに行くんだよね。
スピーカー 2
そのピクニックに行った時に、
スピーカー 1
とどろきさんがたまちゃんと梅子さんの息子の荷物を持つっていうシーンがある。
スピーカー 2
だから、とどろきさんは一番援助が必要な人を助けるっていう性質をはじめから持ってるっていうのが、
スピーカー 1
そこで表現されてるんだけど、分かんないんだよね。
とどろきさんはじめのシーンは、女なんか法律できるかとか言ってるから、
すごい悪いやつとして出てくるから、
そのシーンがそういうふうになってるって多分多くの人は気づかないんじゃないかなと思って。
スピーカー 2
あれはあれって思いましたね。
そこの時まだ全然たまちゃんは透明な人として、
まだ梅子さんに迎えられるというか、する場面がなくて、
透明化されてるお月の人が見えてるみたいな感じの人だったのに、
お月の人として、梅子さんのたくさんの荷物、お嬢様だから荷物多いんですよね。
登山するのに、ごちそうもバスケットに入れて持ってるって、
それをみんなたまちゃんが持ってるときに、
お月の人だったら階級からいっても持って当然、持つために一緒に来てるんだから、
なんだけど、とどろきさんがその人の荷物を取るっていうのが印象的だった。
あ、とどろきさんにはこの人が見えてるんだっていう感じだった。
細かいですよね。芸が細かい、この表現は。
最初からとどろきさんは男たる者みたいなことをずっと言ってたけど、
なんかこの人の言ってる男、どうもちょっと違うぞっていうのを感じさせてくるっていうか、
その階級とか権利としての男じゃなくて、
とどろきさんの言ってる男っていうのは、弱気を助けるんだみたいな、
力のあるものは弱いものを補助するために力があるみたいな考え方なんだなっていうのが、
スピーカー 1
だんだんわかってくるっていう感じでしたね。
そうね。少数霊場が来たときも、とどろきさんは大全としてるんだよな。
いって当然っていう感じというか。
スピーカー 2
そうね。この辺のキャラクターの描き方がちょっとすごいね。
で、よねさんもたまちゃんをけっこう気にかけてて、
で、支えるというよりは、騙されるなみたいなことずっと言ってんねん、たまちゃんに。
スピーカー 1
しいたげられてるものとしての、どうし的な感情があるみたいな感じ。
そうね。よねさんとたまちゃんは出身階級が一緒なんだよね。
そのよねさんも田舎の関村の農村の生まれで、売られそうになったのを逃げ出してきて、
で、東京でどうにか暮らしてるっていう人だから、
スピーカー 1
で、たまちゃんはつまり事実上売られて家族のご本人をしているっていう、同じ階級の人なんだよね。
で、とらちゃんは家族と平民である自分っていうのの階級さは理解できるんだけど、社会制度だから。
そこにある微妙なグラデーションっていうのはよくわかんないんだよね。
スピーカー 2
そうそう。おもしろいですよね。
スピーカー 1
おもしろい。で、それを細かくちゃんと描いてるのすごいよね。
スピーカー 2
すごい。すごい。
そう。
スピーカー 1
そう。
スピーカー 2
たしかにそうだよねっていう感じなんですよね。
地方出身者の葛藤
スピーカー 1
で、その、はなおかとかとどろきとか、はなおかととどろきは佐賀出身なんだよね。
で、佐賀出身っていうのはどれくらい意味があるかわかんないけど、
もしかしたらほら、薩長土肥の肥前藩だから、
石の勝ち組として地元の名士っていうのが指定を東京に送るっていう、
そういうことなのかもしれなくて。
なるほどね。
で、そうなってくると、
なんていうのかな、
おそらく彼らも地元に残った氏族階級か、
もしくは地主のような、つまり地方エリートなわけだよね。
その地方エリートが東京に出てくるっていう。
で、その人たちっていうのは、まあなんていうか、
邸代にはいけず、東京出身のエリートが邸代に行っており、みたいな。
だから梅子さんの息子は邸代に行ってるわけだよね。
東京に住んでると、微妙な緊張関係があるみたいなことが、
よく描かれているなと思いますね。
地方中央格差みたいなのも、たぶんそこで出てると思うし。
スピーカー 2
すごいですね。
スピーカー 1
わかんないけどね、そこまで考えて。
スピーカー 2
でもね、わざわざ下がったって言わせてるから、そうでしょうね。
で、花岡さんは、たぶんそこらへんもあって、
ちょっとホモソーシャル内での、
上位に立つ振る舞いみたいなのをしてしまうよね。
そうね。
親分的振る舞いっていうのをやりがちなんでね。
で、それを、とどろきさんに叱責されるとこも、めっちゃおもしろいですよね。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
おい、どうした?みたいに言われる。
スピーカー 1
何のために、さがから、東京に来た?みたいなことを言われる。
いいですよね。
スピーカー 2
カフェでちょっとモテたからって、いい気になってんじゃねえぞ、みたいなこと言われる。
その通り。
その花岡のことを、とどろきはすごく好きだったっていうのが、これ、しみるんですよね。
そういうのがあって、知ると、さあそうだったんだってなる。
で、花岡が、とらちゃんにふられて、
ふられたみたいなかたちになって、翻訳者を見つけてきて、
早速に翻訳者を見つけて、
ばったり裁判所で、よねちゃんと、とらちゃんと、とどろきさんと、3人と、鉢合わせるっていうシーンが、
あのときに、とどろきが、ダーンってカバン落とすんですよね。
スピーカー 1
びっくりしたんだよね、とどろきさんがね。
びっくりする。
スピーカー 2
そんなにびっくりするって思うんですよね、あそこ見て。
とどろき、そんなにびっくりするって思うんだけど、
それは、後々の発展になってて、
で、そのあと、とどろきさんが花岡さんを呼び出して、
あれはないだろうって。
で、ほんとは、さだのこと、さだじゃないわ、そのときは井の爪、
だから、とらちゃんのことが好きなのに、
そんなにすぐに、婚約者見つけてきたりしていいのかって、ちょっとせめるんですよね。
で、そのときに、花岡さんが、とどろきさんにありがとうって言うんですよね。
あれがすごい、いいなって思って、
ちゃんと、とどろきさんが、花岡さんの、
それって、花岡さんの態度をせめてるんじゃなくて、
あなたの決断は、それでいいの?って言ってることで、
花岡さんのことを心配してた。
で、それがちゃんと花岡さんに伝わってるから、ありがとうって言ったんだなっていうシーンがあって、
そのあとに、とどろきさんが、ほんとは花岡さんが好きだったって、
御音さんに告白するシーンがあったときに、
でも、ちゃんと伝わってただろうなって思ったんですよね。
スピーカー 1
花岡さんにね。
スピーカー 2
どういうかたちの愛情かは伝わってないとしても、
とどろきさんがすごく花岡さんのことが大事だったってことは、きっと伝わってただろうなって思った。
思って、いい話だなって思った。
たしかにね。
私ね、そして、
とどろきさんが、ほんとは花岡さんのことを、
恋愛対象として好きだっていうことを、
御音さんに告白するシーンがあったときは、
実はちょっとね、残念だったんですよ。
っていうのは、マジオで前に話した、
男性同士の友情、ケア関係みたいなのが、
これだって思ってたんですよ。
スピーカー 1
とどろき花岡で起きてるって思った。
スピーカー 2
起きてるって思ったら、
とどろきさんは恋愛感情だったから、
違ったーってなって、
ちょっとだけ残念になっちゃうんですよね。
スピーカー 1
なるほどね。
スピーカー 2
それはそれとしていいんだけど、
これではなかったと思って。
スピーカー 1
たしかにね。
男性同士のケア関係はあんまり出てこないかったね、結局。
友情と愛情の物語
スピーカー 2
まあ、スシアの対象と、
少年。
スピーカー 1
不良少年。
スピーカー 2
不良少年はまあ、
年の差はあって親子みたいな感じだけど、
その種類のものかなと思った。
スピーカー 1
うーん、まあ、
そうね、それはわからんけど、
まあ、でも犠牲的親子関係だからなって思いますよね。
スピーカー 2
そっか、養子みたいなものか。
スピーカー 1
うーん、まあ、
多分養子として入れるっていうことだと思うんだよね。
スピーカー 2
うん。
未知夫。
未知夫か。
スピーカー 1
未知夫のなじみ方もなんかやばかったんだよな。
その辺、あんまり丁寧に描かれないからさ。
こいつなんか、
ねえ、いつのまにかだなって感じだった。
スピーカー 2
家族会議にいるみたいな感じだね。
スピーカー 1
家族会議、あの後の家族会議、毎回いるからね。
毎回いる。
スピーカー 2
もう住んでなくてもね。
スピーカー 1
そう、一緒に住んでなくても毎回いるし、
花江ちゃんの息子たちとどうやって和解したのかも、
なんかよくわからんけど、
なんか仲良くしてるし。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
なあと思いましたね。
うん。
そうね。
で、未知夫がさ、
その虎ちゃんに、
あの、笹津市のおっちゃん、
もう足が立たねえんだみたいなこと言うんだよ。
スピーカー 2
うんうんうん。
スピーカー 1
あれとかも、
やっぱり、なんていうか、
あの、
なるほどなあって思ったというか。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
死を描かない。
スピーカー 2
ああ。
笹津市のおっちゃんどうなったんだろうって、
スピーカー 1
思わせないように、一言、
スピーカー 2
ああ、死んだんだって、
スピーカー 1
なるなあって思いましたね。
スピーカー 2
そうですね。
うん。
虎ちゃんもだもんね。虎ちゃんもいつの間にか幽霊みたいになってたもんね。
そうね。
スピーカー 1
いつの間にか死んでた。
スピーカー 2
死んでる。死んだ後になってるって。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
うん。
徹底してましたね。決めてたんでしょうね。
だからあれだけ徹底してたことはもう、
死のとこは描かないって。
スピーカー 1
うん。
やっぱエモに流されないようにするために、
スピーカー 2
そうなってたんじゃないかなと思いますけどね。
スピーカー 1
すごい。
スピーカー 2
うん。よくできてる。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
かつらばさんが。
スピーカー 1
うん。
良い。良かった。
うん。
なんというか、やっぱ、その、
人間の連なりがあるというか、
うん。
穂高先生が、
うん。
スピーカー 2
法律の未来みたいなものを描いていて、
スピーカー 1
うんうんうん。
で、穂高先生の弟子が結局4人いるっていう話じゃないですか。
うんうん。
かつらばさんと家庭裁判所を一緒に作った、
トラコちゃんの裁判所での初めての上司と、
うん。
あともう一人、駆動さんだっけな。
うんうんうん。
あの、なんかこう、
バタ臭い感じの。
スピーカー 2
うんうんうん。
スピーカー 1
上司と、
3人いて、
で、なんかその末の弟子みたいな感じで、
うん。
スピーカー 2
そのトラちゃんがいて、
スピーカー 1
で、この3人の
上司たちっていうのが、
トラちゃんをある意味導いてくれるっていうか、
うん。
で、その3人の持ってる法律感みたいなものが、
やっぱトラちゃんにも受け継がれて、
うんうんうんうん。
で、その日本の法の未来みたいなのを、
その、
切り出していくっていうか、
存続殺が、
違憲判決になったりとか、
原爆裁判があったりとか、
うん。
で、その、男女雇用機会均等法が生まれるとか、
うん。
法の統治みたいなものを目指す、
その人間の連なりみたいなものが描かれてたのも、
うんうんうん。
スピーカー 2
本当に良かった。
スピーカー 1
そうですね。
で、その、何て言うかな、
だからこそ、
うん。
その、かつらばさんもそうだし、
あの、穂高先生もそうだし、
かつらばさんも伴説を汚すというか、
うん。
でも、どんどん裁判官がやめちゃうのは、
かつらばさんのせいだみたいな、
うん。
その、のとか、何て言うかな、
その、難しい中で、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
どうにかやった人、
みたいなのも、
スピーカー 2
すごい良いなと思った。
スピーカー 1
うん。
だから、問題が一気に解決しないっていうのと、
一緒だと思うんだけど、
何か状況を、
天才的な人が現れて、
解決するみたいなことがなくて、
うん。
それぞれの時代、それぞれの持ち場で、
一歩良くするみたいなのを、
みんながすごい頑張ってるみたいな。
うん。
かつらばさんは、若手の裁判官を
たくさんやめさせるような、
過劣な作戦をしたかもしれないけど、
でも、孫続札の意見判決を出した、
スピーカー 2
みたいな。
スピーカー 1
で、それは、
穂高先生のときは、
同じような裁判があったにもかかわらず、
12人の裁判官の中で、
穂高先生ともう一人しか、
その、
意見っていう判断をしなかった。
っていうのが、その弟子の、
うん。
かつらばさんが、
ちゃんと意見判決を出した。
みたいなのとかも、
すごいよくできてるなと思った。
うん。
全体的に、人間に対する信頼がありますよね。
法の未来への指針
スピーカー 2
そうですね。
信頼もあるし、
かつらばさんの、
人をやめさせちゃう面とか、
穂高先生が、
うん。
寅ちゃんと、
対立してしまう面とか、
うん。
信頼もありつつ、
ダメなとこっていうか、
うまくいかないとこ、
失敗してしまうとこを、
でも、失敗してしまうところを、
描くっていうのも、
人への信頼かな。
そうね。
やり直せるっていうか、
スピーカー 1
そうね。
人間の複雑さとかも、
描かれてるしね、それにより。
うん。
スピーカー 2
なーって思ったな。
ほんとに、その、
建前とか、
なんか、
ここはこういうふうに、
しとこうみたいな、
うん。
このほうが美しいから、このようにしておこうみたいな、
うん。
ことに対して、すごい警戒心のある作品だった。
そうなね。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
ということにならないやつだったね。
スピーカー 1
ということにならない。
スピーカー 2
ということ、一個も出てこなかったもんね。
なかった、なかったですね。
うん。
ということにするぐらいだったら、もうほったらかしって感じだった。
ね。
解決してない、投げられただけの問題が山ほどあったみたいな。
スピーカー 1
そうね。
うん。
スピーカー 2
そういう物語に成功性とかを求めるタイプの人は、
スピーカー 1
めちゃくちゃイラついただろうな、あのドラマ。
うん。
登場人物の関係性
スピーカー 1
何にも解決せんやんけって。
うん。
でも現実ってそうだろって感じだもんな。
そうそうそう。
解決してることなんかほとんどない。
うん。
スピーカー 2
あの、ひゃんちゃんも、
うん。
とらちゃんに、しおみさんの奥さんってバレたときは、
うん。
絶対誰とも会わない、二度と会わないみたいなこと言ってたの。
うん。
やっぱり時間が経過するにつれて、
徐々に徐々に、
うん。
扉を開いてきたみたいなのも、
うん。
すごくリアルというか、
うん。
時間が解決した。
でもあれも仲直りじゃないけど、
うん。
ひゃんちゃん言わした、わーみたいになりそうじゃないですか。
うんうんうん。
そうじゃなくて、タイミング見て、
仲直りみたいな感じで、
うん。
彼女の存在を認めるみたいな、
うん。
感じだったから、すごいなーって思った。
そうね。
うん、弾力がある。
スピーカー 1
その辺りに。
で、やんちゃんが、
誰にも、
自分の存在を知られたくなく、
もう日本人として生きるのだから、
うん。
もう京子として扱ってくれって言ったときに、
虎ちゃんが出した作戦っていうのが、
うん。
作戦というか、虎ちゃんがやったことっていうのが、
うん。
あの、梅子さんのおにぎりを渡すっていうのじゃないですか。
うんうん。
なんかそれも、非常に抑制のきった表現だなと。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
物語の作り方としてもそうだし、
うん。
その、実際の人物としての虎ちゃんの行為としても、
うん。
すごいなーっていう。
うんうん。
できないような繊細な。
スピーカー 2
繊細でしたね、あそこ。
うん。
うん。
虎ちゃんがさつ、だけど、
うん。
虎ちゃんががさつに育ったのは、あの、
家族の描写
スピーカー 2
いのつめ家の寛容さゆえですよね。
うん。
彼女ががさつなままいられた。
全員がさつだから。
スピーカー 1
全員がさつだから。
スピーカー 2
繊細なのは、お母さんと弟だけだからね。
スピーカー 1
確かにね。
弟は線が細いんだよね。
気のつかう、よく気のつく、いいやつなんだけど。
スピーカー 2
お母さんに似てます。
弟はお母さんに似て。
うん。
賢くて繊細で、よく気がつく。
うん。
そうね。
弟が、
どうしても、
うん。
結婚するときにどうしても同居したいって、
わがまま言うとこ面白かったですね。
スピーカー 1
面白かった。
スピーカー 2
え?って。
で、
そこで花江ちゃんは自分の経験があるから、
絶対勉強したほうがいいって言うんですよね。
それも面白かった。
スピーカー 1
花江ちゃんの言うとおりなんだよね。
弟のお嫁さんがちょっと食わせ者なんだよね。
うん。
それもよくできてると思う。
面白い。
スピーカー 2
うん。
そうね。
スピーカー 1
弟が結婚するときに同居したいって言ったのと、
あともう一つ、
就職するときに、
就職相談に乗ってくれって、
寅ちゃんに頼むんだけど、
寅ちゃんが忙しくて乗ってくれない。
うん。
っていうのを、
文句言うのも面白かった。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
みんなで寅ちゃんの悪いことを言おうみたいな感じになって。
うん。
スピーカー 2
ありましたね。
スピーカー 1
みんなで寅ちゃんの悪いことを言おうって思ったけど。
悪いって一言。
そしたら、
弟が、
就職相談に乗ってくれるって言ったのに、
話を聞いてくれないのが嫌だった。
スピーカー 2
って言って。
スピーカー 1
可愛いな。
スピーカー 2
可愛い。
うん。
スピーカー 1
いいキャラクター。
スピーカー 2
愛されるキャラクターですね。
スピーカー 1
はなりさん頑張ったよな。
あの中で。
あの局面で。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
東京大空襲ではなりさんの家族も全部亡くなっちゃうんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
旦那さんも亡くなって、
自分の実家も亡くなって、
沢井さんも全部亡くなった状態で。
うん。
よく子供4人ね。
スピーカー 2
ね。
スピーカー 1
道重もいたから5人か。
弟と自分の息子2人と。
そっか。
由美ちゃんと。
スピーカー 2
道重。
スピーカー 1
ね。
スピーカー 2
よかったよ。
よかったね。はなりちゃんはいつもね、正しいこと言うし。
スピーカー 1
あの喋り方は何なんだろうと思ったけど、
でも、ゆうぞさんも変だし、
お兄ちゃんも変だから、
なんか、
そういう演技指導だったのかな。
スピーカー 2
なんかあれじゃないですか、
多分、
はなり、最初の方の、
結婚のシーンとかで、
はなりちゃんの方が、
たぶん、
寅ちゃんよりもっとお嬢様だなって感じがした。
スピーカー 1
あー。
いいとこの子だっていうのを表現するために、
スピーカー 2
ああいう感じの喋り方。
そうじゃないかな、箱入り娘っていう感じだったんじゃないかと思って。
あの、バーヤもいたし。
スピーカー 1
たしかにね。
スピーカー 2
バーヤがいたね。
はなりちゃんの方がもっと、
裕福そうだぞって思った。
たしかにね。
箱入り娘感、
かなぁと思いました。
スピーカー 1
ふわふわした。
それでああいう喋り方なんだ。
スピーカー 2
わかんない。
スピーカー 1
そうかなぁと思った。
スピーカー 2
寅ちゃんにはわからないわ。
かわいいですよね、でもね。
話、
実家に行ったり来たりするけど、
みんなで、
おう、服を縫うって言って、
同級生みんな、
寅ちゃんの部屋に集まってるときに、
お茶だしに行くんですよね、はなりさんが。
うん。
そしたら、ひゃんちゃんが、
はなりちゃんを、おうちの女級さんかと思うんですよね。
お茶だしに来たから。
うんうん。
そしたら、違う違うって言って、
寅ちゃんが、
兄のお嫁さんだって紹介するして、
はなりちゃんがイラつくとこが面白かった。
スピーカー 1
私は。
友達。
私は、はなりちゃんの親夫じゃないのねって言って。
スピーカー 2
かわいそうかった、あそこすっごい。
スピーカー 1
かわいそうだったね。
スピーカー 2
で、見てる人は、
はなりちゃん悲しんでるし、
それをあくまでもお仕留めさんとぐちゃぐちゃしてるのを見てるから、
また寅ちゃんそんなこと言ってって思ってるけど、
寅ちゃん何にも気がついてない。
スピーカー 1
ぼんやりしてるね。
スピーカー 2
あー。
面白い。
スピーカー 1
面白い。
でもわかる、ああいうことあるよね。
スピーカー 2
ある。
スピーカー 1
ほんと。
スピーカー 2
見ててつらかった。
かわいそうだった。
かわいそうだった。
そうだなと思って。
寅ちゃんこうやってまだ学生の続きやってるけど、
はなりさんは、
おうちで仕事してんだもんなって思った。
スピーカー 1
お母さんがさ、
高松の人だからだよね、
たぶんね、味付けが甘いんだよね。
スピーカー 2
あ、そうそうそう。
まるがめの味なんですよね、砂糖を。
甘口なんですよね、たぶんね。
それではなりさん、
スピーカー 1
ずっといつも、
スピーカー 2
砂糖が足りないって言われるんですよ、ずっと。
スピーカー 1
ずっとね。
スピーカー 2
もうちょっと甘くて、毎回言われる。
そうね。
スピーカー 1
よくできてる。
スピーカー 2
で、お兄ちゃんがね、
スピーカー 1
突然言い始めるんだよ。
そうだな、お母さんの味付けは甘いんだよって。
スピーカー 2
おもしろい。
スピーカー 1
うん、おもしろい。
で、その、
弟のさ、嫁さんはさ、
味付けを聞かないんだよね、はなりさんにね。
スピーカー 2
で、味付け聞かねえな、こいつ。
味付け聞かねえな、こいつってちょっと思ってる。
スピーカー 1
うん、バッチリって言ってね。
勝手にバッチリになっちゃうんだ。
めっちゃおもしろい。
スピーカー 2
よくできてる。
スピーカー 1
時代性も感じられますよね。
スピーカー 2
感じられる。
学生運動とかやってる時代の、
自立した女性みたいな感じなんですよね、
スピーカー 1
直木の。
スピーカー 2
嫁さんはね。
で、バッチリって言うんですよね。
バッチリしてるからね、聞かない。
スピーカー 1
まあ、たしかにね。
たしかにね、聞かなきゃいいんだよね。
スピーカー 2
聞くから飲まされるからね。
聞かなければいい。
で、その、
穂高先生と、
弟子たちもだけど、
なんかちゃんとはなりちゃんに、
ハルイズムが、
感じられるのがいいんですよね。
ハルさんの、
ハルさんを受け継いでるって、
感じるとこがちらほら、
あるんですよね、はなえちゃんに。
スピーカー 1
トラちゃんのお母さんのね。
スピーカー 2
それがトラちゃんには全然ないんだけど。
キャラクターの成長
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
トラちゃんには全然ないんだけど、
はなえちゃんには感じられて、
そしてユミにも感じられるんですよね、それが。
そうね。
女系の、
指定関係みたいなのが、
トラちゃん抜きで、
進められてるのがおもしろいんですよね。
トラちゃん以外わかってるんだよね、ルミのね。
ちゃんと受け継いでるんですよ、その、
ハルイズムを。
ユミまで受け継いでる。
それがおもしろいですね。
ちゃんとやっぱり、
教育された人のものを受け継ぐんだなっていうか。
そうですね。
そうね。
で、ユミは、
はなえさんに育てられたんだって。
スピーカー 1
トラちゃんとは似てないんだよな、親子で。
トラちゃんとね。
スピーカー 2
ユミがね。
スピーカー 1
お父さんとは似てんだよね、ゆうぞうさんとはね。
お父さんとはね。
繊細で優しいんだよね。
で、緊張しやすくて、
緊張するとお腹痛くなっちゃうんだよね。
で、振る舞いは、
はなえさんに似ていて、
ハルさんに似ているから、
スピーカー 2
トラちゃんに全然似てない。
スピーカー 1
おもしろいですね。
スピーカー 2
そう。
スピーカー 1
で、トラちゃんに似てない娘がさ、
なんか、
お母さんをある時期にあきらめるのも、
よくできてるなと思って。
スピーカー 2
そうですね。
なんか、
スピーカー 1
自分が家族と切り離されて、
新潟に連れて行かれるってなった時に、
やっぱちょっと覚悟決まってるじゃん。
うん。
あれすごいなって思う。
うん。
覚悟も決まってるし、
スピーカー 2
まだ心も閉ざしてるっていう感じが、
うん。
すごく繊細に出てた。
あ、この子、
来たけど、来たしお母さんについてくるって決めて、
納得してるけど、
心は開いてないなっていう感じなんですよね。
そうね。
スピーカー 1
すごいよね。
で、トラちゃんはあんまり分かってないんだよね。
あんまり分かってない。
どうにかしなきゃと思っているものの、
あんまり分かってはいない。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
それもいいなって思った。
うん。
スピーカー 2
よくかけてる。
で、ユミちゃんが、
点数ごまかしたり、
いい子でいなきゃって思ってたお母さんを、
2人で住むことによって、
すごく目の当たりにして、
仕事行きたくないって、
ザラザラこねたりとかしてるの見て、
あ、この人、
結構ダメだってわかって、
許し始めるのが面白いんですよね。
そうね。
すごいね、あれ。
ユミの成長と母との関係
スピーカー 2
すごいリアルだなって思った。
うん。
スピーカー 1
で、その許し始めもさ、
なんていうか、
トラちゃんが帆高先生を許したようにさ、
うん。
全てを、
分かり合って、
この人と、
なんていうかな、
いいことやるんだっていう感じじゃなくて、
この人はもうこうなんで、
スピーカー 2
そうそうそうそう。
ダメだって。
なーったって感じなんですよ。
スピーカー 1
で、花江さんが、
バーヤを送ってくれるんだよね。
バーヤが、
花江さんが読み入れしちゃうから、
仕事がなくなって、
で、故郷の新潟帰るんだよね。
うん。
でもその時の使用人の人たちってさ、
結婚的利益に仕事してるからさ、
家族いないんだよね、みんなね。
で、妹の家族と暮らしてたんだけど、
ちょっと居づらくなって、
だから、
トラちゃんのところに送り込むんだよね、
そのバーヤを。
で、
ゆめちゃんはバーヤに懐くんだよね。
で、お母さんがいろんなものに誘ったりとか、
どうにかしようみたいなこと言うんだけど、
バーヤいるから大丈夫?みたいなこと言うんだよね。
あっさりしてんだよね。
それも、
それも、
よくできてる。
お母さんと一緒に生きるっていうのは、
どういうことかっていうと、
覚悟決まってるみたいな。
よくできてんな。
スピーカー 2
よくできてる。
面白いですね。
なんか、
それも、
ありきたりな
ドラマだったら、
分かり合うみたいに
しちゃいそうじゃないですか。
分かり合いになって、
わたちゃちゃを理解し合うみたいな。
でも、
分かんなくてもいいんで、
一緒にいられたらそれでいい。
共同に生活ができたら、
それで十分ですみたいなのを、
スピーカー 1
すごくいいなと思った。
スピーカー 2
そうね。
その子供を、
子供という役として使わないドラマだなと思った。
そうね。
選択と自由の葛藤
スピーカー 2
ユミの
主体性みたいなものがあるなっていう。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
そうね。
スピーカー 1
そうね。ユミの主体性を、
やっぱ一番感じたのは、
その
保守家が
揉め始めたときに、
ユミが
麻雀しようって言うんですよね。
で、
この麻雀に勝ったら、
なんか、
思うようにやってくれみたいなことを、
言うじゃないですか。
すごいところで主体性出してきたな、
このことって。
面白いなって思いましたね。
スピーカー 2
面白かった。
ユミちゃん。
ユミちゃんは、そしてね、
この日を切り開いてきた
お母さんとは、
またそれも対比で、
何にもならないんですよね。
そうね。
何者にもならない娘として。
スピーカー 1
そう、それは、
あれですよ。
流れ玉が当たりましたよ。
あの、ユミが
途中で博士課程辞めるんだよね。
研究者になろうと思って博士課程にいるんだけど、
博士課程辞めて、
辞めるって言ったら、
ギリのお父さんの保守さんが、
いい歳をして何者でもないものに、
世間を詰めたいぞって言うんですよね。
スピーカー 2
そう、あの流れもすごい良くて、
それに対してトラちゃんが、
ユミの自由にさせてくれって言うんだけど、
ずっとハラハラしてるんですよね。
そうね。
言ったものの、みたいな。
言ったものの、本当に大丈夫か、みたいな。
ハラハラしてて、
スピーカー 1
それがすごいいいなって思った。
スピーカー 2
迷いが
ある、ありつつ、
でもユミの好きにさせたいけど、
やっぱり心配みたいな、
ことがいいなと思った。
でも、あそこでユミが、
何者にもならないでいられるっていうのも、
トラちゃんが
気づいた礎のもとにあるっていうか、
トラちゃんは、
切り減ってきたけど、
それを終えなかった立場で、
スピーカー 1
ずっと、
スピーカー 2
それをしないでいられたって、
ここはあると思うから、ユミちゃんが。
ユミちゃんがあのようにいられたのは、
トラちゃんの
主体的権利の重要性
スピーカー 2
切り減ってきたものあって、
だなって思ったから、
いいなって思った。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
何者でもなくても、
ちゃんと一人前の人間として、
社会の中で存在できるということそのものが、
トラちゃんたちが切り開いた成果だもんね。
スピーカー 2
すごい網羅されてる。
いろいろな立場とか、
いろいろな生き方みたいなのが、
全体通してすごい網羅されてるし、
全員救う気だって感じがする。
トランスモンさん。
一人も取りこぼさない気だ、
みたいなのもすごい、
すごい気合感じますね。
気迫がありますね。
スピーカー 1
そうね。気迫がありますね。
スピーカー 2
すごい、ほんとに、
最後なんか、
イナマタ病、公害まで出してましたからね。
出してましたね。
スピーカー 1
公害までって思ったもん。
そうね。
スピーカー 2
全部やるつもりだ、みたいな。
スピーカー 1
確かに、
社会の中で、
放送みたいなのがある意味、
軽んじられてきたというか、
手法というのが軽んじられてきたというか、
あまり重要なマターだと思われていない、
重要なマターというか、
アクターだと思われていない、
政治みたいなものだったら、
みんな意味がわかるんだけれども、
手法になった瞬間、
スピーカー 2
多分解像度が落ちると思うんですよ。理解の。
スピーカー 1
でも、
実際に、
日本という国の問題を
前進させてきたのが、
手法なんだっていう話だと思ってて、
だから、原爆裁判やって、
存続裁判やって、
ミナマタ裁判をやるっていうのは、
全部、
手法の判断があったからこそ、
社会が良くなってきたっていう話だと思うんです。
僕、秋に合図で、
出前ゼミやったじゃないですか。
出前ゼミやった時に、
スピーカー 2
テーマ人権にしたんですよ。
スピーカー 1
人権の歴史をどういう風に話そうかなって思って、
文献を読んだ時に、
人権の歴史の文献って、
基本的に、
法律の歴史なんですよね。
人類っていうのが法律をどういう風に考えてきて、
その法律っていうのは、
何のために作られてきたかっていうことを考えていくと、
その社会で、
権利っていうのがどういう風に考えられてきたのかってのが分かるんだと。
だから、例えば、
ハムラビ法典みたいなものがあるんだけれども、
目には目を、歯には歯をっていう、
有名な話だから、
皆さんよく知ってるかもしれないですけど、
あれは、
目を傷つけたら、
目を傷つけ返さなければいけないっていう、
復讐のための法律じゃなくて、
目を傷つけたのであれば、
殺したりしてはいけませんよと、
報復としてと。
等価のものしか、
やり返してはいけないっていう、
上限規定を。
だから、
ノフォーズな暴力の報酬っていうのを、
コントロール、抑えるための法律なわけだよね。
それって多分、
その法律がない世界から比べると、
ものすごく画期的な試みであって、
人間の権利っていうのが害されたときに、
それをどう調整するかっていうことを考えてるわけだよね。
何を権利と考えてるかっていうのは、
自分の思想が出るっていう話で、
なので、
人権っていうのも、
究極的には法が規定しているんだっていう。
だから、法律なかりせば我々に人権はないっていう話で、
それを守ってるのは最終的には司法なんだっていう話だなと思っており、
スピーカー 2
で、司法っていうのが、
スピーカー 1
これだけ大事なんだっていう話なんだと思うんですよね。
そうですね。
そうだなと思った。
スピーカー 2
で、その司法は、
やっぱり法はやはり誤っつというか、
それは男性にしか聞こえない。
スピーカー 1
やっぱり法はやはり誤っつというか、
それは男性にしか権利がないと思われていた時代の法律はそうなっていると。
で、この法が絶対的に正しいのであれば、
そのような社会から二度と抜け出せないんだけれども、
法というのは間違えるのであるから、
それを直すせばいいんだっていう話になると思うんですよね。
だから、存続殺の話とかを出すんだと思う。
で、これにより、
僕たちの権利っていうのが、
やはり修正された法律のもとで、
守られていくようになるっていう話でもあるなと思いました。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
ヤネさんとトドロキさんの法律事務所に憲法が書いてあるんですよね。
法のもとの平等。
そうだなと思いました。
スピーカー 2
あれがあの壁に書かれていることによって、
見ている時に必ず、
トドロキさんとヤネさんの法律事務所での場面には、
あれが必ず目に入るのが、
すごい上手くできているなと思った。
忘れさせないっていうか、
視聴者に。
これが、この前提がある、
この話をしているということを、
ずっと訴えかけてくるものとして、
すごい、
すごいやり方だなと思った。
スピーカー 1
そうだね。
あそこに書かれている理念っていうのを、
ドラマの中でやっぱり、
スピーカー 2
描き切ろうとしたよね。
スピーカー 1
性別とか文治とか、
経済によって、
人間が差別されないっていうのを、
ちゃんと描こうとしたよなって思いますね。
スピーカー 2
あった、全体的に。
スピーカー 1
そうね。
意思を感じたよね。
スピーカー 2
意思を感じましたね。
スピーカー 1
その通りだって感じだった。
大人になってから、
人生の過ちみたいなのが、
繰り返し襲ってくるのとかも、
嫌だなと思ったんだよな。
新潟のさ、
法律の事務方の、
若い男の子と女の子がさ、
私たちは同志なので、
普通の結婚ではなく、
同志としての結婚をしますっていう、
それはトラちゃんとユズオさんの結婚、
重なるわけじゃん。
でもトラちゃんは、
自分の結婚から、
本当にそういう結婚でいいのかとか、
よく考えなさいって言うんだけど、
それを取り戻して、
やっぱり好きにしなさいっていう、
みたいなのとかが、
なんていうかな、
スピーカー 2
よくできてるというか、
スピーカー 1
自分の失敗みたいなのが、
人生の中で立ち返ってくる、
のを目の当たりにした時に、
修正したくなるんだけど、
でもそれは自分の人生ではない、
みたいなのをすぐに思い出す、
みたいなのが、
よくできてるなって思った。
失敗するかもしれないが、
それは自分の問題ではない。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
本人の主体的権利みたいなのを、
妨害することは誰もすべきではない、
みたいなのが、
よく出てたなと思います。
スピーカー 2
由美ちゃんの、
大学辞めるっていうことの、
ハラハラも、
言葉の変化とコミュニケーション
スピーカー 2
その後ハラハラしてるドアちゃんも、
だからその部分、
私はその人の決断に、
干渉しないっていう部分と、
母として心配っていう部分で、
すごい揺れる感じとかが、
良かった。
そうね。
スピーカー 1
よくできてた。
なんか、かえちゃん、話したいことないですか?
スピーカー 2
いや、もう結構話したかな。
スピーカー 1
結構話した?
スピーカー 2
あ、じゃあ1個だけ、
1個だけかな。
1個だけ、くぼた先輩っていう、
一番最初に弁護士になった、
1校上の学年の先輩、
トラちゃんの先輩が、
女性弁護士第1号として、
もてはやされて、
あれ、なんで帰るんだったか、
何かで、
旦那さんが、
スピーカー 1
地元に戻るから、
一緒に島根に帰るっていうやつだったよね。
そうか、その時に、
久しぶりにトラちゃんに会った時に、
スピーカー 2
喋り方が変わった。
元々、くぼた先輩っていうのは、
断定的な、男性的な喋り方をする人だった。
宝塚の男役みたいな喋り方なんだよね。
中山くんみたいな。
そうそうそうそう。
スピーカー 1
中山くん、泣くな!みたいな。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
だったんだけど、久しぶりに会ったら、
別人のように喋り方が、
スピーカー 2
変わっていて、
トラちゃんが、
トラちゃんが、
喋り方が変わっていて、
いわゆる女性らしい喋り方をしていて、
その時に、結局、
弁護士となっても、
自分には女性らしい振る舞いが求められた、
ということを語り、
そこから本音に移る時に、
だんだんと口調が戻っていく、
あそこが悲しかった、すごく。
あ、言葉を奪われることは、
思想が奪われることなんだ、
すごく思いました。
スピーカー 1
あの場面。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
あの演出はすごかったよね。
スピーカー 2
あそこがすごかった。
スピーカー 1
その通り。
なんかあの辺の、
全てがダメになっていく感じも、
本当にバックラッシュの中で、
全てがダメになっていくんだよね。
みんながどんどん分断されてさ、
せっかく司法試験に受かった先輩もさ、
地元に戻らなきゃいけなくて、
喋り方を変えろと言われたりとか、
先輩が手のいい宣伝ツールに使われている感じとか、
ここまで来たのに、
何にもうまくいかないみたいなのが、
すごく、
って感じでしたね。
法律と言葉の重要性
スピーカー 2
言葉にこだわった作品だった。
キャンちゃんの名前の読み方とか、
名前が変わっていくのもそうだし、
スピーカー 1
はじめは、
朝鮮語読みじゃないんだよね、みんなね。
日本語読みで呼ぶんだよね、
キャンちゃんの名前をね。
スピーカー 2
で、うめこさんが聞いてくれるんですよね。
本当はどう読むのって、
キャンちゃんに聞いて、
それからみんながキャンちゃんって呼ぶようになって、
そのあと、
きょうこに名前が変わってっていう。
名前を取られたり、言葉を取られたりするっていうことにフォーカスしてた。
言葉で説明することとか、
言葉で説明を尽くすことにかけるみたいなことが、
すごく徹底されてたなって思いました。
そうだね。
ローラリーもだったけど、
やっぱりその、
違うもの同士がコミュニケーションしようと思ったら、
やっぱり言葉を尽くすしかない、
ということだと思いましたね。
そうね。
こっちも。
見た目とか、その先入観とか、
属性とかに判断されて、
そうね。
そうね。
そうね。
属性とかに判断されないようにというか、
その上でコミュニケーションを取ろうとしたら、
やっぱり言葉を尽くすしかない、
っていうことかなって思いました。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
だからこそ、その言葉の厳密性っていうか、
運用の慎重さみたいなものを、
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
それに、
すごく気をつけないといけないっていうか、
法律自体もそういうものだと思うし、
そうだね。
いい感じですかね。
いい感じかな。
スピーカー 1
すごいロスタイムと言いながら、
もう1時間経ってしまった。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
じゃあまたお会いしましょうか。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
またお会いしましょう。ごきげんよう。
はい。ごきげんよう。
01:08:55

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