00:09
このポッドキャスト、まなびのはなしでは、大人の学びをサポートしている2人が、それぞれ見つけた、考えたことを話したいから話しています。
今日もよろしくお願いします。
今日はですね、ちょっと話してみたいなと思ったテーマで、
自己効力感って言うんですかね。
学習者に学びを届ける時に、相手がどういう気持ちになっているかを考える視点の一つとして話してみたいなとちょっと思ったっていうのがあります。
自己効力感、ここで話そうって思ったのは、どんなきっかけがあったんですか?
そうですね、基本的に自己効力感って、いろんな相手に対しても自分に対しても思うことあるんですけど、
最近なんか自分の、これちょっと私苦手だなぁみたいに思うことがあって、
それをけど大人なんでね、メタ認識して、これ今自分、自己効力感低くなってるだけだなって認識したことがあって、
その時に、自己効力感って高め方って後で言いますけどあるので、
一人メタで一人振り返りするみたいな感じで、具体的には大学院の今、ファイナルのペーパーを書かなきゃいけない時期で、
大学の時からなんですけど、英語でこうペーパーを書くってすごくやっぱ苦手意識があって、
なんて言うんですかね、活字にして、それを決定的なものとして提出するみたいなことにすごくハードルがあって、心理的なハードルが。
そこがね、大学院の時から10年以上経ってますけど、今回もやらなきゃなぁみたいな、やりたくないなぁ、できなさそうだなぁみたいな、
時間かかりそうとか、いろんなネガティブな感情が渦巻いてた時に、これちょっと自己効力が自分下がってんじゃないかろうなって思って、
英語でペーパーを書いて、締め切りよりもっと前にフィニッシュラインに到達するみたいなトピックに対して、
自分の自己効力感が低いぞって意識したのがきっかけです。
じゃあ、トムコさんにとってはタイムリーな話題っていう感じなんですね。
そうなんですよ。
トムコさんは自己効力感が高い状態から、今下がってるって感じるイベントが時々あるよっていうことなんですね。
そうですね。テーマとか向き合ってるものに対して工程がデフォルトで違うので、
私の場合は下がったというよりは、英語で長文のペーパーを書くっていうことがもともと低いんですよね、自分が。
もともとそのタスクに対する自己効力が低い人間であるみたいな感じなんですけど、
それを高めようじゃないかみたいな思ったっていう感じで。
じゃあ、今のこの物事に対する自分の自己効力感を意識することが結構ある。
そうですね、あります。
もともと自己効力感の定義って何かのタスクとか行動に対して、自分はできるぞって思う信念とか自信のことを指すんですよね。
03:05
なので結構いろんなテーマで考えることがあったりします。
自分に対して考えるのは結構久しぶりだったので、むしろペーパーっていうのは久しぶりだったんですけど、
やっぱり学びを届けるときには相手が自分がそれができるって思ってそうかなとか、
あとは学びのみなんですけど、これって例えばキャリア相談されたときとかに、
相手が自分のキャリアを切り開いていけると思ってそうかどうかの自己効力感レベルがどのぐらいかなみたいなのを意識しながら、
いかにそれを高めるサポートをできるかなって思ったり。
若い人には高めるサポートじゃなくて、本当に具体な知りたいことをポンポン渡せばいいんですけど、
何か自己効力感がちょっと今低めなんだなって思う相手に対してはちょっと関わり方を意識するとか、
そういう感じで自己効力感のことを意識することはあります。
英語ではセルフエスケシーって言うんですけど、
エミさんはセルフエスケシーってあんまり自己効力感って考えたこととか聞いたこととかってあんまりない感じですか?
私は日本語で言うところの自信っていうのは結構長くよく考えていたと思います。
私の感覚的には日本語の自信って今言ったセルフエフィカシーだったり、
セルフエスティームだったり、セルフコンフィデンスだったりを含んでいるっていう風に考えているんですけれど、
基本的に私自信がない人なので、
その3つのカテゴリー全部をまとめた自信。
日本語で言う自信なんで、自信がなくて自信を持った方がいいって言われることが多いので、
本当にそうなのかな、自信を持った方がいいのかな、持つにはどうしたらいいのかなっていうのを、
若い頃からずっと考えてきたっていうのはあります。
なんか年季が入ってそう。
今は考えてないんですけどね、考えていた時期がありましたね。
その中で自己効力感っていう概念を聞いて、
なるほどな、それも自信の一つでしょうねっていう風に思ったことはありますね。
確かに英語と日本語がやっぱり役が微妙にマンツーマンじゃないことって、
世の中にいっぱいあると思うんですけど、
まさにその日本で自信って言った時にいろんな伝わり方があるけれども、
英語だとそのセルフエスティーム、セルフコンフィデンス、セルフエフェクシティって、
結構英語の文脈がかなり違うように定義されてる気もするけれども、
日本語だと確かになんか全部合わせて自信みたいな、
自分が持っている自信ってなるなって聞いてて思いましたね。
セルフコンフィデンスは確かに私もどのぐらいそれが他の2つから離れてるかって、
あんまり考えたことなかったんですけど、
セルフエスティームっていうね、自尊心って日本語は多分訳されると思うんですけど、
06:04
自尊心とセルフエフェクシティっていうか自己効力感は、
リーダー育成の文脈をする時に似てる響きだけど全然違うよみたいなことを
言うことがあるんですよね。
どう違うっていう風に伝えていらっしゃいますか?
自己効力感はどちらかというと、何々ができるみたいなことに対する自信。
どちらかというとキャパシティとかケイパビリティとか乗り越えられるぞ、
みたいに思えるかどうかっていう話で、
自尊心とかになると、自分が自分の価値をどのように捉えているかとか、
自分が自分に対してどのくらい尊敬、リスペクトの念を抱いていることができるかとか、
そういうところにどちらかというと価値の話で、
その人が何ができるかとかできそうかというよりは、
自分のバリューに対してどのくらい肯定的でまた受け入れることができるかどうかっていう話なので、
あんまりリーダー育成の文脈でセルフエスティームであふれないという感じです。
自己効力感の方にとどまるというか。
ビジネスの文脈だと本当に何ができるかっていうね、
実際に行動して実績を残すとか、売り上げを上げるとか、
そういった結果に直結する自分の考え方みたいな方が重要ですよね。
もちろん人によっては、その自己効力感が低い背景に、
例えば過去に経験したこととか、または過去に経験できなかったこととか、
いろんな要素があって、そういう自分で固定概念というか、
自分にストーリーを伝え続けてしまっていた結果、今は持ちづらいという人ももちろんいるので、
必ずしも単なる能力という話だけではないんですけれども、
自己効力感の話をするときは、出発点としては何ができそうかとか、
あそこに行けそうかとか、いったいところに対して迎えるかなって、
自分が思っているかどうかっていうところにフォーカスをしていますね。
コーチングの文脈、研修とかじゃないんですけど、
コーチングの文脈でも自己効力感に触れたりすることがあるんですけど、
結構コーチングの文脈だと、ワンツーマンでいろいろな心理的安定性のある場で話をしていくので、
セルフエスティーム、自尊心とか、自己肯定感とか、
あとはセルフコンパッションとかって言われる方面に入っていくことは結構しょっちゅうあるかなとは思いますね。
さっきエミさんがおっしゃってた、自信を高めた方がいいよって、
他の方がフィードバックするっていう話があったと思うんですけど、
私の理解だと、例えば自尊心が低い方がいたとして、
コーチングの場とか、自分が明らかにそれを高めたいって相手が言ってるなら、
高めたいのを手伝った方がいいなと思うんですけど、
自己効力感も自尊心も、本人がありたい状況だったら、
特に課題を感じていないようになったら、いいんじゃないかなと思っていて、
インポスター症候群の話に近いですけど、
09:01
自信満々である必要があると私は思っていないというか、
自己効力感を高める支援をしましょうって、
例えばマネージャーに対して育成をするときって、
理由は、やっぱり相手が行きたいところがあるから、
行きたいところに行くときに自己効力感が低いことが邪魔になるんだったら、
その自己効力感を高める支援をしてあげれば、
相手の願いに到達できるようなことをサポートできますよね、みたいな感じですね。
低いから治さなきゃ、みたいな視点では、
私は自己効力感を見たことがないという感じですね。
自己効力感が高いと、結構いいことづくめではあるんですよね。
そういう風にもちろん書いてありますよね、いろんなところに。
いや、自己効力感が高い人、強いですよね、だもんね、全体的に。
なので、やっぱりおすすめをしてしまうことっていうのが、
多いんじゃないかと思うんですね。
私自身は、散々自信を持ちなさいっていう風に、
周りに言われることが多くて、
一時は持った方がいいのかな、
自己効力感を高めた方がいいのかなと思った時期もあるんですけれど、
やっぱり自分にはあんまりいらないなって思って、
結論としては、あれば便利なんだけれど、
なくても大丈夫っていう風に思っています。
そうですよね。
今回、自己効力感について話そうって思った時に、
普段はざっくりリーダー文脈で、やっぱり仕事の中でのイメージが多かったんですけど、
今回見てたら、いろんなタイプの自己効力感っていうのがあって、
それぞれについて研究とかも英語の文脈でされているらしくて、
面白かったんですよね。
例えば学力での自己効力感、アカデミックの分野で優秀であるみたいな自己効力感と、
あとソーシャルって言って、
その対人関係の分野で自己効力感が高い低いとか、
あとエモーショナルの自己効力感っていうのが、
例えば自分の感情をうまくマネジメントできるかどうかとか、
健康面での自己効力感とか、
キャリアを、自分の欲しいキャリアを手に入れるような自己効力感もあったし、
あとペアレンタルって、要は親として、子育てをする側の人間としての自己効力感、
子供に対して効果的な行動ができるって思ってるかどうかの自信とか、
あと最後、ファイナンシャル、自分の金銭的な健全性みたいなのが維持できるぞっていう自信がどのぐらいあるかとか、
っていうジャンルがいくつかあるんだなっていうのを見てて、
すごい面白かったんですよね。
これで言うと、ファイナンシャル、自己効力感めっちゃ低いよね。
全然お金が貯まる気がしないみたいな。
そういう、自己効力感めっちゃ低いとか、
あとここに書いてないですけど、私、料理のスキルもすごく自己効力感低いので、
料理が成功する可能性に対して自信全然持てないみたいな。
いろいろあるんだな。
12:01
いろいろ、なんか名前を付けると無限にありそうですけど、
全部自己効力感と呼ぶ必要があるかどうかはちょっとわかんないですけどね。
わかんないので、自信というかね。
得意なものと苦手なものがあるよっていうだけの話のような気もしますけどね。
私の場合だと英語学習者の方が、
特に最初のうち自信がないですっていうふうにおっしゃることが多くて、
それを紐解いていくっていうところにすごく時間をかけるんですけれど、
さっき言ったエフィカシーの部分なのか、エスティームの部分なのか、
コンフィデンスの部分なのかっていうところも分かれてきますし、
その自信って言ってる意味は結局英語が苦手っていうことが伝えたいっていうことだったりしますのでね。
それで練習を重ねてその苦手が少し弱まって、
苦手を強く意識しなくて済むようになれば、
それがその人の言葉で言うところの自信がついたっていう表現になるのかもしれないし、
あんまりそんなにくっきり区別をつけたりね、
どういう種類の自己攻略感かとかっていうのはあまり考えることは私はないですね。
私も思われなくて、英語圏あるあるだなと思うんですよ。
ミスト化されてみたいな。
それ言い出すと本当にキリがないっていう気がしますね。
そうそう。
でも今おっしゃってた英語苦手な方が練習をしたりとかすることで少しずつ苦手を克服するみたいな、
それが自己攻略感を高まるっていうことと同義だとしたら、
一応自己攻略感の高め方みたいなのって4つぐらいあるって言われてるんだけど、
1つがそういう経験で小さな成功体験を積むみたいなところなんですけど、
他にエミさんがそういう学習者の方を見ていて、
こういうことがこの人の自信につながりそうだなみたいな考えを及ぼしたこととかありますか?
自信を高めたいとか自己攻略感を高めたいって思ったことはなくて、
自信がないならないでやっていく方法はあるよっていうふうに考えているので、
目的としてはやる気を刺激するっていう目的になるんですけど、
内容としてはさっき言った小さな成功体験を見つけていくっていうことだったり、
過去のできたことを思い出してみる。
英語以外で例えばスポーツとか趣味で何かできるようになったことってないですか?
それはどんなことでしたか?どんな気持ちになりましたか?
そんなお話を掘り起こしていくと、
15:00
あ、そうか私ってできることあったなっていうふうに思って、
じゃあ英語もできそうかもみたいな。
そのやる気っていう意味ではそういうお話をする機会はありますね。
あとは日本人で英語ができる人、具体的にどんな人を知っていますか?
みたいなことを聞いたり、
自分がそういうふうになったらどんなことが起きそうですか?
っていう想像をしていただいたり、
そういうことは結構自己効力感を高めるやり方と言われているものと
重なっているところはあるなと思っています。
確かに過去に自分ができないと思ったことができるようになったっていうのを想起してもらうってすごく重要だったりしますよね。
他の具体的な自分と違うけれども想像できる具体的な人を考えてもらうもすごくよくあるいいやり方ですよね。
私も自分にちょっと似ている人がやっているみたいな具体例っていうのは結構効果的だなって個人的には思っていて、
この人ね、バンデュアさんっていう人が提唱しているものなんですけど、
これも役に立つよっていう一つに説得っていうのがあるんですね。
他の人があなたならできるみたいなことを言うのが意外と効果的だっていうプロセスとして入っていて、
個人的にはあんまり使い方要注意みたいな感じだなと思っていて。
私もです。すごくわかる、それ。
いやいやってなっちゃう人も絶対多いじゃないですか。
あなたならできるって思いましたとか。
だからどちらかというともう少しマイルドな、例えば何々さんはこういうところが上手ですよねって本当に具体の、
実際にその人がやっているものを承認しながら相手に思い出してもらうみたいなぐらいはありそうなんですけど、
説得?パスエイジョンって英語で言ってるから、説得ってなると、
いやなんかそれでなんかやりそうだな俺ってなる人ってどれくらいいるのかな?
まあいるんだと思う。
まあまあいると思います。効果はわかります。
なんかちょっと暗示をかけるようなところがあると思うので、
特にね、あのちっちゃい子なんかがお母さんにあんたならできるよって繰り返し言われることで根拠もなくできるような気分になる。
確かに確かに。
そういう意味だろうとは思うんですけれど、
私たちのように大人の学びをサポートする人がやたらにね、
できますよっていうのは私も違うなと思っています。
私が本当に、いやそれはできますよ。
あなたの今までからしたらこれは怖くないっていう場面はあるんですけど、
それはやっぱ本気でそう思ってないと言えないので、
そうですよね。
これに効果があるから言ってるんでしょみたいなのは違うなって思うんですよね。
そうですよね。似たようなメッセージを伝えるのはやっぱりその本人が見える視界の中に具体的な、
18:05
似たような人が実際にやってるシーンをたりげなく見せるというか、
その方が効果的だなという。
けどおっしゃる通り子供っていうのは確かにもう少し効果的な感じはしますよね。
そうですね。
できるみたいな応援みたいなのも含めて。
説得っていうもの全般がなんかこう、声をかける側の願望が乗りすぎてる感じがするんですよね。
アジェンダがある感じが伝わっちゃいそうですよね。
なので、私たちとしては学習者が自分の力で学びたい方向に進んでいくのをサポートする役目だと考えると、
何かしらの意図をこちらが持って、その方向にある種強引に連れていくっていうのは違うなっていう風に感じるのは、
自然なことかなという気がしますね。
そうですね。
なので自己効力感を高める関わり方っていう、
高めるというアウトカムにフォーカスするよりはさっきやみさんが言ってたような、
やる気を刺激する。
刺激するのもこちらの一応意図はあるんですけど、
刺激された後、何が起こるか相手に任せるみたいな、
そういうニュアンスの方が私たちの好きな感じに近い印象はありますね。
そうね。好みの問題でしょうね。
なるほどな。
私に対して自信を持った方がいいって言ってくれた、
友人とかね、先生たちとかっていうのを考えても、
やっぱり親切心だったんだろうとも思うし、
見ている側としては自信を持って、
自己効力感の高い状態で何かに取り組んでくれた方が、
心が安定するんだと思うんですよね。
なるほど。
なので、先生とか親とかが、
例えば子供に自信を持った状態でいてほしいっていう気持ちっていうのは、
分かるは分かるんですよね。
でも分かった上で、一旦それに寄せようと思ったんですけど、
でもやっぱり無理なんで、やめました。
なるほど。
そういうの重要なんですよね。
性格特性をやった時にも、
イントロバート、エクストロバートがあったりとか、
安定感があるとか、そわそわするみたいな、
いろんな軸があったと思うんですけど、
結構世の中の資本主義で生産性高く行動する世界の中では、
どっちかの方が少し好まれるというか、
そっちの方がいいよねみたいな感じが乗っかっちゃってることってすごく多いと思ってて、
最近も敏感であることが一時期悪いじゃないけれども、
それがあると大変だよねみたいな、
その本にも行きづらいし、周りの人も大変だからっていう、
それがあんまり高くない方がいいんじゃないかみたいな見方もあったけれども、
いろんな多様性のこととかを考える社会になりつつあるときに、
21:02
そういう人たちの持ってる才能をむしろ大切だよねみたいな論調も少し出てきたりとかしてるので、
やっぱりどっちかに良し悪しの軸をつけるって危険だよなって思いますね。
おそらくどっかに研究がありそうだなって今思いましたけど、
自己攻略感と繊細性だったり、外向内向だったりっていう性格特性みたいなのも、
相関関係がありそうな気はしますね。
確かにそうですよね。それぞれ古い概念だし、
結構いろんなところで使われてるものだし、
相関関係を見てる人がいてもおかしくなかったです。
もう本当私は自信がないし、ゴリゴリのインポスター症候群なので、
そういうもんなんだと思って受け止めています。
インポスター症候群についてはまた別途、別のエピソードで話したいです。
どうですか?
アダム・グラウンドっていう組織心理学者が結構最近いろいろ発信していて、
あまりにもそれをみんな、私もインポスター症候群っていう風になっている今の世の中において、
ラベルが存在することの社会の影響みたいな話をしていて、すごく面白かったんですよね。
なんかね、本当彼はすごく社会を見てるから、
みんながワーってある方向に流れていくことに対してすごく警鐘を鳴らす感じがありますね。
確かに自己攻略感ともつながってますもんね。
ぜひぜひそれも今度別のエピソードで話しましょう。
そうしましょう。
今回はこんな感じですかね。
今回は自己攻略感について話しました。
まなびの話は毎週1回配信予定です。
それではまた次回。