ブラーと90年代の考察
今回のエピソードのホスト、田中宗一郎です。今回は皆さん、この番組へのドネーションも兼ねて、このエピソードをご購入いただき誠にありがとうございます。
普段は全てのオーディエンスの皆さんにフリーで聞いていただいているわけですけれども、このエピソードみたいな販売エピソードというのは、通常のエピソードとは違った、
内容的にもよりハードコアかつ微細なエピソードを作っていきたいというふうに思っています。
なので今回はそのようなトーンでやりたいと思っていますので、ぜひ楽しんでいただければと思います。
というわけで今回はですね、ブラーをやります。 ブラーを中心にちょっとそのブラーとその時代だったりとか、ブラーの前世紀90年代半ばですね。
この時代が文化的に経済的に政治的に、本国イギリスではどうであったのか、それがアメリカとどういう関係にあったのかとか、それが日本ではどういうふうに受容されてたのかみたいなことを、
割とリアルタイムですね。リアルタイムに何かしら経験されたゲストの方、お三方と一緒にちょっといろいろと考えながら、ここからの連続性で今があるという言い方もあると思うので、
あくまで当時をノスタルジックに振り返るというよりは、ここからの連続で今があるんだなみたいな話まで、
希釈できればなというような大きな風呂敷を広げてはいますが、楽しい話をしたいと思っています。
というわけで、まずはこの方にお越しいただいています。
はい、アジアンカンフージェネレーションの後藤雅文です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
そしてこの方にお越しいただいています。
はい、音楽ライターの小川忍です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
そして、最近YouTube始めました編集者のテレ沼健太です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
あれ、お二方、後藤君と小川さんはサイン・ポッドキャストのほうは何度目ですか?出ていただくので。一、二度目?
僕、サインは初めてですね。
あ、そっかそっか。ポップライフになる。
ポップライフはよく毎年、日常の雑談会でやるんでいただいて。
一番面白いという評価です。
サインはアークティックモンキー図鑑以来ですね。
そっかそっか。あれ面白かったですね。
イギリスものだと呼んでいただけるという。
そういうことではないんですよ。
局地的な。
いろいろお願いしたいんですけど。
なので、先ほど申し上げたように、ちょっと大きく式を広げるような感じでいきたいと思ってるんですけど。
まずは、今回ブラを選んだのはなぜかっていうところなんですけど。
彼らのデビュー、90年なんですよね。
そっから考えると、33年。
彼らの前世紀というか、一気に元気になり始めるのが93、4年で、
ブリッドポップと言われる時期というのは95、6年。
まあ20年経っているので、ここら辺りでもう一回総括すべきだろうということと、
何よりも今年、サマーソニックでブラが何度目かの再結成の期間を続けていて、
おそらくここで一段落するっていうようなニュースも最近出ましたけれども、
ヘッドライナーを飾ったと。
で、同じく90年代半ばに、ある種のブリッドポップの走壁と言われていたオエイシスの再結成の噂がいろんな形で乱れ飛ぶ中、
それを必死に推進しようとしているオエイシスの弟、リアム・ノエル、リアム・ギャラガー。
リアム・ギャラガーですね。
リアム・ギャラガーのバンドもサマーソニックに出演したと。
で、何なら僕の目測なんですけど、
お三方はサマーソニックでオエイシスの弟バンドでご覧になりました?
僕はねサマーソニックに多分仕事で行けなかったですね。
何してたっけな、海外に行ったのか何してたか忘れちゃいましたけど、とにかく仕事で行けずで。
見たかった、見たかったですけどね。
でもなんとなくの僕の目測なのであれなんですけど、
今年のサマーソニック東京会場マリンステージ、一番お客さんが入ってたのがニュージーンズとリアム・ギャラガーだったっていう感じがするんですよね。
僕もそう思いましたね。
リアム・ギャラガーってケンドリーこの前だったんですけど、
すごい並びですねそれね。
3階席まで超満員。
なんかちょうど俺らの世代が今行きやすいのかもしれないですね。
おそらくですよ、想像するに多分子供らの年齢が上がってきて、ちょっとお父さん行ってくるわとかお母さん行ってくるわって40代後半から50代って多分自由な時間が増えてとかなんじゃない?
友達とか見てると大体そうだなみたいな。
意外とライブまた生き直してるよねみたいな感じがあるから。
でも意外と若いファンめっちゃ多かったです。
あ、そうですか。
いやびっくりしました。
その後トヨスピットで単独もやったんですけど。
若い?
若い。
中心層が20代30代。
どう思うんだろう今のリアムギャラが。
だから多分オアシスリアルタイムで見たことない人たちなんですね。
オアシス解散後のファンが今メインなんですよ。
へえ。
信じられない光景でしたね。
それで全局大合唱。
だからみんなエネルギー有り余ってるから。
ちょっと話しておきますけど、ノエルも同じなんですか?この間来た。
ノエルの方が年齢層が高い。
ああ、なんでだろう。
不思議だ。
不思議ですね。
だからこうやっぱり、解散、バンド解散再結成ビジネスみたいなので、
90年代にフリート・ウッド・マックが始めて、それがその年の興業成績ナンバーワンだったっていう時代から、
いろんな形で発展してきたと思うんですけど、
やっぱ再結成、一度レジェンダリーになったものっていうのは、
特に今のTikTokストリーミングサービスで、時代と接続せずに接続できるような時代には、
そういうレジェンダリーなものが若い層にとってすごく大きな相談になりつつあるっていう一つの証明なんだと思います。
40代にとっては、ノエルのいない状態で、ノエルの書いた曲をリアムが一人で歌うとどうなの?っていう屈託を持ちがちじゃないですか、40代って。
バリバリ持ってますね。
でも今の若い方にとっては、どうでもいいんですよ。それよりも、自分がずっと聴きたかったり、beforeeverをやってくれる人がいるみたいな。
なるほど。しかもね、歌えてるんですよ。
ノエルとリアムの比較
今ね、最高に声出てるんですよ。
マジですか。
たぶんね、バンドの時よりもソロになってから。
正直、オアシスの後期の歌えてない感じよりは、今の方がはるかに声出てる。
マジですか。
俺だから、終盤の頃とかフェスで一緒の日とかあったんで、あの頃のリアムのことを思い出すと、マジでボイトで紹介してあげたくなるぐらい。
ひどい時もたぶんナーバスだから、モニターに囲まれてるんですよね。
普通なんかステロイドであったらいいのに、なんかそこだけ立体音響じゃないけど、リアムが5台か6台ぐらいのモニター、スピーカーに囲まれてるみたいな。
いや、お前は聞こえてるか、もう失礼ですけどね、お前は聞こえてるどうかっていう話じゃないと思うよみたいな。
まず昨日飲まなきゃよかっただろうみたいなとこだったんですけどね。
2005年ぐらいから、もうずっとノエルが一人で全部リハーサルやって、で開演直前5分ぐらい前にリアムが重役出勤で来るみたいな。
で、ノエルがインタビューで、もうほんとあいつ何の練習もしてないから、ほんと声が出なくてクソみたいな話をするみたいな。
それはもう2005年ぐらいからずっとそうだったのが、たぶん2015年ぐらいから一生懸命ジョギングとか始めて、喉を濃くしないようにお酒も控えてみたいなことをして。
すげえ、なんか2005年ぐらいにやってほしかったそれ。
完璧に語彙矛盾なんですよ、プロフェッショナルなリアムギャラが。
引き受けたんですよ、完全に。
だからやっぱり、ビジネス的なキャリアに対しての相当な野心。
だからね、今度オエイシスのレパートリーでのツアー控えてるでしょ?
そうですね。
あれもう2分で速巻ですよ、全国。
Definitely Maybeのツアーですよね。
再現ライブ。
で、リアムギャラが首を縦に振らないのを横目に、ストーン・ローゼスのジョン・スクワイヤーに声をかけみたいな。
ノエルじゃなくてジョンに弾いてもらうっていう。
もうそれで見たいですけど。
確かに見たいですね。
文化的にもビジネスキャリア的にも、やっぱりノエルギャラが頑張ってるじゃないですか。
やっぱり毎回ソロになってから、やっぱ新しい、特にオエイシスの後半の2枚ぐらいからでもそうですけど、新しいことをやるんだということを意識的にやってるにもかかわらず、そこのファンベースは若い層は入ってこず。
でも確かにサマソニもリアムが入ってくる前の映像あるじゃないですか。
あれ明らかにリアムの周りの若い世代のスタッフが、たぶんそのレジェンド感みたいなのを出そうとして、もうリビングレジェンドみたいな感じでめちゃくちゃ煽るんですよ、映像が。
これは何かそうなんだろうなって感じがします。
もうスタッフですら見てないと思うんですよ、たぶんオエイシスのライブ今の。
確かに。
これはでもリアムがソロになって、若い人たちが曲を書くじゃないですか、リアム用に。
あれがすげえオエイシス意識しすぎてて、すげえ悲しいっていうか、寂しいなみたいな気持ちになってたんですけど、そういうとこから見ると別の風景まで来たんですね、リアムが完全に。
それは喜ばしいですね。
逆にノエルの方が今ピュアですよ。
今自分のやりたいことをやってるっていうピュアさがあって、リアムの方が今引き受けてます。
こいつらのために歌わなきゃみたいな、今の10代のために俺はやるんだみたいな感じになってるんで。
いやでもね、リアムの兄貴が言いそうなことですね、でも俺楽屋で一回抱きしめてもらったんだよ。
初めて買ったファーストアルバム持って行って、これを聞いて俺は音楽始めたんだって言ったらギューって抱きしめてくれて、お前はお前らしくロックンロールを転がせみたいなことを言ってくれて、いいですね。
オッケー。
ちなみに一応教えてください、お三方。
ノエル派、リアム派というのがあったら自分はどっちか。
もしくはオエシス派、ブラー派という、どちらかを選べというですね、質問があった場合にどちらと答えますかというのをどなたから言ってもらいましょう。
じゃあ一番つまんなそうな僕からいきます。
いえいえいえ、そんなことない。
オアシス派でリアム派です。
なるほど。
ちなみにその心は?
この後の話に通じると思うんですけど、僕ブリッドポップって、僕より一個上の世代が聞いてたっていうイメージがあって、ロックってその一個上の世代への反発みたいなのあるじゃないですか。
だからちょっと苦手だったんですよ、全体的に。
でもその中でも、ブラーはちょっと中学生ぐらいとか高校生ぐらいの年代からするとちょっといけすかない、頭のいい奴らみたいなイメージがあったんで、ちょっと田舎のヤンキーマインドで、まだオアシスの方がアクセスしやすかった。
なるほどなるほど。
正しい。
そして兄弟の比較で言うと?
兄弟の比較で言うと、でもやっぱりリアムの声が好きってことですかね。
もうあれはそういう楽器みたいな感じが。
なるほどなるほど。
田中くんはそんな感じ。
ブラーとオアシスの比較
じゃあお二方どっちから行きましょう。
俺どこでも挟んでくれ。もういいですよ。
それは今後私仕事にも関わってくるんで、なかなか言えない話だね。
なかなかね。じゃあ僕が言いましょうか。
僕は本当あれなんですよね。
作曲の師匠がノエル・ギャラガーなんで、ノエル派って言いたいとこなんですよ。
本当に尊敬してるんだけど、ただ一回フロントアクトをやって、一緒にお酒を飲む機会があった時の経験でリアム派に寝返ったっていうか。
それはわかります。
マジでかっこいい兄貴で。
あの人どうしようもなくかっこいいですよね。
本当に。ノエルもノエルでお茶目で脅かすんですよ。対談とかインタビューしますって言ったら、
昨日朝まで飲んでたからノエル・ギャラガー寝ながらインタビューするかもしれませんみたいな情報をまずこっちに流した後、めちゃくちゃビシッと決めてきて、全然そんな様子もないみたいな。
これ俺たちたぶん噛まされたなみたいな。そういう感じ。そういうなんかユニーク、面白いとこあるんですよね。
僕ら会った時も最初カンフーの真似してこうやってきて、カンフーできんのかみたいなこと言われて。
ちょっとひにく混じりで笑かしてくれるみたいなとこもあったんですけど、リアムのあのまっすぐな感じが本当にかっこよくて、
兄貴って思っちゃったんですよ。混乱しますけどノエルの方が兄貴だけど、リアムのロックンロール界の兄貴みたいな感じがあるっていうか、さっきも言ったように招手立つみたいな空気があって。
それじゃやっぱりリアムのことがやっぱちょっと好き。人間的には好き。音楽的にはノエルだろうと思ってるっていうのはそうだけど、そこはちょっと言いづらい。
で、ブラー派かオアシス派かは、さっきテルヌマ君が言ったように、俺も田舎の出身なんで、感情移入しやすいんですよオアシスの方が。
持ってない人たちがギターとマイクでひっくり返すみたいなドラマ。マンチェスターのチンピラが世界のオアシスになっていくみたいな。
あれはすごい惹かれたんで、オアシス派って言いたいんだけど、音楽だけ聞くと、デーモアルバーンやっぱすごいよなみたいな。
あの人のやってることとか、今のブラーの音源とか聞き直すとやっぱ音は良かったりとか。
オエイシスはね、音が悪い。
まあね、そうですね。でもそういうのも含めて好きなんですよ。
それも含めて良いんですよね。
だからその辺も、オアシス派ですよやっぱり。今となっては選べないっていうか、どっちもやっぱ必要だったし、すごいよねみたいな気持ちはありますね。
ギャラガー兄弟の関係性
私やっぱりその人間的な部分では、やっぱギャラガラ兄弟ってものすごく好きなんですよ。ものすごく好きなんですけど、
この前、サマソニックでブラーのステージ見た時にやっぱちょっと負けるものがあって、もう何度も何度もあの人たちって、つまづいたりなんだかんだしてやってきたんだけど、それでも今立ってるわけですよね、ステージ。新作を作って。
でも多分グレアムとか本当に精神的に今ボロボロな状態で、それでも立つんですよね。
結局やっぱりオアシスって解散したからこそ神話になれたんですけど、ブラーって解散せずにやり続けていてなおヘッドライナーで生きてるっていう。
しかもなんかその、旗から見てたらいけつかないというイメージもある。デーモンが実はすごい繊細だってことがわかるアルバムを出したし。
あの人繊細だけど死ぬほどいけつかないですから。
まあそれは両立するって人じゃないですか。
そうなんですね。
本当にそれでグレアムってもう一人の天才がいて、そのもう一人の天才ってのはもう見るからに繊細で、見るからに危ういそのままの人っていう。
そのデーモンとグレアムの関係性。ギャラが兄弟の関係性はまた別に、あんな真逆の二人が中学時代からなんだかんだやってるっていう奇跡。そのストーリーもやっぱり捨て難いものがある。
ただやっぱり音楽的に結局だところオアシスってどんどんどんどんモノクロになってくるんですよ。オアシスとは何かっていうことを一言で言いたくなってくるバンドなんですよね。
簡潔であれば簡潔であるほど良いって。逆になんかブラって、こんなところも良いし、こんなところも良いし、こんなこともこんなこともできる、こんな素晴らしい曲もあるんだよって広げたくなるんですよ。
そのリスナーであったりとかそのジャーナリストであったりとかいう観点から見るとブラの方が面白い。
ただ自分の中の子供というか自分の中の原点の風景からしたらもうオアシスのこと好きで仕方なかった。18の頃の自分を思い出すとオアシスを愛してるんですけど。大人の自分はブラを思うし、子供の自分はやっぱりオアシスを思う。
なるほど。よくわかる。めちゃくちゃよくわかる。
リアム・ノエルに関してはどうですか?
それも難しいんですよね。ノエル結構何度もインタビューしていて、あの人本当に良い人なんですよ。お兄ちゃん。
そういう頑固で、本当にワーキングクラスの頑固なおじさんなんだけども、めちゃくちゃクレーバーで、絶対取材に遅れないし、何なら取材より長く話してくれるし、自分で面白いこと言って見出しになるようなこと必ず言ってくれるし。
確かに。
でもやっぱりすごい彼は、猫か犬かで言ったら自分は猫派だと言ってる。孤独が好きだと。弟は犬だし、あいつは誰かと群れてなきゃいけないけど、俺は孤独が好きだ。っていうそのマインドも自分の中の思春期的には刺さるんですよ。
ただ今の弟が結果的に上手くやってる感じと比べて、お兄ちゃんがすごく自分の中の表現を真面目すぎるより真面目に向き合ってる感じっていうのも、すごい私は押せるものがあって。
弟のカリスマに憧れるけども、お兄ちゃんの秀才な感じというか、もうすごく愛しいものがあるっていう。
いや本当にあの兄弟はいいんですよ。
誰か仲裁してほしいですね。
でもあのノエルの今回のライブ見たらもう絶対に再帰せないと思いました。
それおっしゃってましたね。
なんかもう自分の個人史として歴史をもう一から書き直してる感じがあるんですよ。
で、オアシスの曲も自分の曲としてもうリプロダクトしてる感じのライブだったんで。
まあでも確かに話してると、ニエレ・ヤングとかボブ・ディランとか引き合い出すこと増えてきてるから、なんか自分はそういう風に。
カバー曲はボブ・ディランでしたからね、今回。
ああなるほど。
もうバンドの曲はやんないんですよ。
だからそういう風に自分のこともあの系譜でなんかちゃんとソロアーティストとして確立させようっていう気が確かに感じますよね。
ああ確かに。
最近のライブパフォーマンス
なんかそれを英国誌でやるみたいな感じですかね。
それはじゃあファンの求めてるものなのって結構微妙な部分あると思うんだけども、それでもやるって決めたっていう、その姿勢は私はすごく50代にして、やるんだっていうなんかちょっと感動したものが。
じゃあ小川さんの読みとしてはオアシス再結成はない。
絶対ないと思いました今回。
いろんなバンドの再結成はありますけど、俺ザ・フー好きじゃないですか。
そこも結局こうなんですか暴力的なフロントマンがいて、繊細で知的で頑固でビジョナリーなソングライター・ギタリストがいて、ここの対立口で基本的に動いてきたんですけど。
で、それの全体のバランスをとって、一番フリークアウトしていたドラマが死んでいく、何度か何種類かの再結成をやるんですけど、一番良かった時は、別にそのピート・タウンゼントのソロ曲がセットリストに入ってるっていうツアーで、なおかつザ・フーって4人が最高なバンドだったわけですけど、もう15人ぐらいのビッグバンドにしたっていう、もう別物なんだよっていう。
今残ってる3人プラス10何人のバンドでやるんだよっていう90年代のツアーがあるんですけど、それが一番良かったんですよ。だからこれはもう見る人もフーではない。ただ今残されたフーの3人プラスラッパーでやれるベストがこのツアーなんだなって納得があって、それは本当に今見てもエキスのなくなって以降のツアーで一番良かったツアーだし、っていうのを思い出したりするので。
そういうような本当にオアシス再結成っていうのとはちょっと違う形でギャラガー兄弟が同じステージに立つっていうアイデアを優れたプロデューサーがセッティングしない限りは俺もないと思うんですよね。
今おっしゃったようなことをリアも自分でやっちゃってるんですよ。今回のネブアスってまさにそうで、前回。あれも本当にコーラス隊を入れたりとかゲストをたくさん呼んだりとかして、自分の中でオアシスを拡大していくっていう。お兄ちゃん抜きで。今オアシスをやるとしたらこうだっていうのの正解を割とネブアスで一人でやっちゃってるんで。
ああ。なるほどね。あれはちょっと結構衝撃があって、ああもういいんだみたいな。そうかじゃあちょっと後藤くんは今年のブラーとオアシスのライブは見てないので申し訳ないんですけど、お二方見てますよね。見てます。それぞれのライブに対するざっくりとした寸標をお願いします。
ブラーですか? ブラーとオアシス。オアシス弟。弟は私サマソニーと単独と両方見たんですけど、今過去最高にコンディションはいいです。声も多分オアシスの中期ぐらいの声がもう出ている。かつ歌い方に関しては昔より全然スキルフルになっていて。
昔ってなんかもう嫌でも声が出るから、歌えちゃってたじゃないですか。でも歌えないところは変ななんかちゃんとギミックを使ったりとかして、転調したりとかして、なんかそんなテクニック持ってました?みたいな感じで歌いこなすみたいなことまでしている。そんなことできるんですね。
で、バンドはなんかもう自分の息子とかもいるんですけど、王女隊で爆音を鳴らすと。で、それでもうその代わりリアムすごい声出てるんだけどもリアムの声が聞こえないぐらい客が歌うんですよ。で、担当が本当すごくて。シャンペンスーパーナバーとかリアムの声が一切聞こえないっていうぐらい客の熱狂がすごい。
本当にこんなに客が熱狂してるオアシスのライブと言ってしまっていいと思うんですけど。で、もう多分90年代以来。
ロックンロールスターのトップノートとか、もうずっと近年サボってるイメージですけど。
ちゃんと歌ってました。
ああ、それは聞きたいっすね。ずっと逃げてましたもんね。もう多分高いとこ無理だから。
多分だから来年のDEFINITELY MAYBE再現ライブに向けて今まさに作ってるんだと思うんですよ、コンディション。
で、その試運転も含めて今もう絶好調の状態で。で、絶好調の状態でオアシス曲やるもんだから、まあそれはもうね。
そうですよね。まあバックバンドもちゃんとできるやつを揃えてるわけですよね。
結構地味なんですかね。まあそんなに別に上手いバンドでもないんですけど。
ただなんか見たりしてたくさんいたりとか、ドラム二人いたりとかなんか物量で埋めるっていう。たくさん出ていて。
ギターもあのノエルと同じようなギター使ってますよね。ES-335みたいな。
なるほどね。じゃあもうサウンド的にはその機材でこうなんか近づけていくみたいな。
多分そんな感じありますよね。
ああ、なるほどね。
っていう感じの。
だからまさに小川さんおっしゃるような、こんなにプロフェッショナルなオアシスはなかったっていう状態を彼はやってるんですけど。
ただそれが面白いか面白くないかっていうと毒吐きますね。
本当につまらない。
ライブパフォーマンスの変化
多分僕生まれて50年近くいろんなライブを見てきましたけど、こんなに生のバンドで、なおかつ8ビートを基調とした演奏のバンドの演奏で、
こんなにつまらないものが存在するんだっていうぐらいつまらないです。
いやー、国標中の国標じゃないですかそれは。
人力AIオアシスっていう感じ。
これならAIにやらせて、バグった演奏をさせた方がエキサイティングだろうっていうぐらい、もうかっちりとオングリッド。
なるほどね。だから多分記号としてその歌が聴衆に求めてるように届くようになんかカスタマイズされちゃってるってことですね、完全にね。
だからすごく2023年的。
なるほどなるほどね。じゃあもうドラムも多分きっちりクリック聴いて、オングリッドで叩いてみたいな。
確かにそういうダイナミックな感じ、ダイナミズムみたいなもの、なくなっちゃうかもしれないですね。見てないからなんとも言えないけど。
お前がノエルのやったことを触らないよってみんな思っちゃうと思うんですよ、今のバンドに対して。
新しいことをすればね。
何か新しいことをしようとしてます?みたいな。
なるほど。だからリアンもそれはなんだろう、ある種こう制限されてるっていうか。
リアンも昔の自分のように歌うんですよ。
なるほど。
今回ノエルがライブでLive Forever歌ったんですよ。
見ましたセットリスト。
それめちゃくちゃアレンジしていて、なんかもうアヴァンギャルドみたいな。
それボーブディナーの組織ですね。
確かにボーブディナーだ。
下音がほぼなくて、上にシンセとかかけて、天井の調べみたいな。
かっこいい。
シェインに対するツイートの思いもあって、天井の調べみたいな感じでLive Foreverをやるんですよ。
めちゃくちゃ良くてそれが。
すごい来た。
なんだこれみたいな。
ディラン化してるってことですね、これはね。
そういうふうに、だから今の自分でやる意味のあるオアシスをやってるのはノエルなんですよ。
しかもLive Foreverってリアムの歌じゃないですか。
そうですよね。
それをあえて今の自分だったらこう歌いますよっていう。
今まで誰も聴いたことのないLive Foreverを今のノエルやってるんだけども。
リアムのLive Foreverってのは、今まで誰もが聴いていて、誰もが未だに聴きたいと思っているLive Foreverなんですよ。
なるほどね。
そこから、彼自身もそこから逸脱できないんですよ。
向きが違うんですね、表現の根矢印の向きがね。
それに対して私も40代のリアルタイマーなんで、それで良いの?って正直言って覚ますにでは思いました。
だからね、先ほどからこう、弟の彼の方が背負ってるって話もありましたけど。
背負おうとしてるものが違うんですよね。
違いますよね。
新しいアプローチとアレンジ
たぶんリアムはリアムで、そのオングリッドでやるっていうことはやっぱり今のリスナーに向けてオアシスを提供しようとしてるってことですよね、おそらく。
サマソニアはすごい複雑なものになって、前日のブラーがあんなに頑張ってたのに、君それでいいんだみたいな感じで複雑な感情だったんですけども。
その反転が好きで、ブラーがあのなんていう、むき出しのまま頑張るっていうか。
ブラーは本当にざっくりこれも言うと、ひどかったですね。
でもイギリスのバンドあるあるですよね。
だからブラーもこれまでの何度かの再建設ツアーではビッグバンド体制作ったんですよ。コーラスが何人かやって、鍵盤もギターも。
言いましたそれ。
でそれを今回はやめて、鍵盤は入れているけれども、例えばガールズ&ボーイズとかも、前までだとシークエンス鳴らしてたのを手弾きにするとか。
だから生で演奏することにすごく意識的に、しかも基本4人っていうのにやっていて。
かっこいい。
何を見るにもデーモンアルバムが全く歌えないんですよ。
それもなんかいいですね、いい話だな。
今時あんなにクリック使ってないのが一発でわかるバンドないなって思いました。
それがテーマなんですよ今回。
デーモンが言ってたんだけど、今回のテーマはグレアムに好きなことをしてもらう。
じゃあグレアムはもうクリックなんて聞きたくないわけなんですね。
あんなにグレアムが、グレアムも好き勝手してて。
だってポップシーンで始まりましたよね確か。
ポップシーンで始まった。
セント・クリストファー・クロスとポップシーンっていうのは、ブラー史上最もノイジーで、最もそのなんかむちゃくちゃな曲ですよ。
から始めるわけですよ。
形のないものから始めるわけですよ彼らは。
だからもう形のあるものの形を磨き上げていくっていうリアムの今のパターンとは真逆のことをしていて。
そうだからリアムのセットリストはもうとにかく完璧なセットリストってなんだっていうのを組み上げていくっていう。
だから基本的にセットリスト同じなわけです。
で微調整しながらベストのセットリストをツアーで作り上げる。
ブラーは今年フェスのヘッドライナーツアーだったんですよね。
常に5万人7万人8万人の前でやるっていうツアーをアルバムを出す前後に始めるんですけど。
1回だけロンドンで4,000人キャパぐらいで新作だけの曲をライブをやります。
でアンコールこれ曲あるんですけど全部シングルのB面ですみたいなすごいハードコアなセットリストでやるんですけど。
ツアー当初は新曲から新作から1,2曲だったんですよ。
それが毎回曲が増えていくの新曲が。
であの日本が日本とこの前のブエノサイルスだったかながまあほぼ最後のあれなんですけどまあ半数近くが新作になっていく。
でこうセットリストとして磨き上げられていくのかと思いきやむしろグダグダになっている。
日本と南米の反応
解体していくターンなんですよね。
何かしらこう何年間でやった再形成ツアーでもう一度固まったノスタルジックなかつてのレジャンダリーなブラーをツアー全部で最後で破壊するっていう。
これ何がやりたいんですかって本当に聞きたくなるような。でも多分これがやりたかったんだなっていうツアーでこんなに対称?
かつて20年前はあの葬壁と見られてたというのが選んだ選択がこんなに違うんだっていうのはこの夏の非常に驚きでありそこからいろんなことを考えるに至る。
ハイドパークがハイドパーク3日間でしたっけ?
ハイドパークは2日間。
あそこで完成形を見せてそこから崩壊していくって感じだったんですかね。
そうですそうですそうです。
なるほど。
ハイドパークでウェンブリースタジアム。
その前の時はハイドパーク2デーズで、今回ウェンブリースタジアム2デーズの3回公演。
なんかあのアッシュのティームとかが行ってセルフィーアップしてましたもんね。
奥さんと一緒にねこうやって。
そうそう。
サイモンペックとかエドガーライトとかみんな見に行ってて、サイモンペックがガールズアンドボイルズ合唱するみたいな。
であれは本当にイギリス人に向けての懐かし大会なんですね、あのウェンブリーは。
だからもう本当にあれはサービスだったんですよ。
みんな今までありがとうって。
その間に世界に飛び立ったらもう好きなことやるよみたいな。
初回のプリメバーラ、最後も南米でのプリメバーラだったんですけど、初回ほぼほぼ前半3分の2ぐらい観客戸惑ってますからね。
最後でどうにか形になるんだけど。
もう呼ばれなくていいって気持ちなんですかね。
どうなんでしょう。サマソニーはどうだったんですか、反応はみんなお客さんの。
いやサマソニーは感動的だっていう反応でした。
じゃあ日本ではまあそういう姿もみんなには好意的にほら良かったって感じだったんですね。
そうただ今年のサマソニックのいろんな作家アーティストのステージ上のMCで一番興味深かったなと思ったのはやっぱりデモアルバムのMCだったと思ってて。
でやっぱり今年もやっぱり20代前半のアーティストからブラーぐらいの50代のアーティストまでいろんな世代のアーティスト出たじゃないですか。
若い世代のアーティストになるほど初めての日本。
で日本のイメージが多分サウスコリアのことは割と俺たち映画とか音楽から知ってるよって。
でも日本って全然不思議の国だよね。すごい新鮮だみたいな。
キッドラロイとかなんで俺たちがオエシスの弟のバンドの前でやってるのかよくわかんなかったよな。
そういう感じなんだけどやっぱりブラーとリアム・ギャラガーっていうのはやっぱり90年代半ば前半の日本を知ってるわけじゃないですか。
我々からしてもねこの日本の30年間の変化って凄まじいものが経済的な集落から始まって政治的な変化
文化的にも全く変わりましたよね。その戸惑いについてデーモンで話してたじゃないですか。
もしかしたらブラー、要するにブリッドポップ世代とも言っていいものかもしれないし90年代のUKインディバンドからすると
イギリスよりも、イギリスってねマンチェスタのバンドはロンドンであんまり理解されないとかロンドンのバンド北部が嫌われるとか
っていうのがあるので自分たちの地元の次に自分たちを分かってくれるエリアって日本だっていう実感がたぶん90年代全般としてあったと思う。
オエシスもそうだったしブラーもそうだったはずなんですよ。それが全くちがう国になったよね。
ブラーが来日する直前までたくさんね日本のノスタルジックな自分たちが91年初めて日本に行った時の写真とか
日本でこんなことが昔あったって写真をガンガンSNS上げてたんですよ。他の国に関しては一切やらないんですよ。
日本だけ93年の僕たちが表紙になった日本で表紙になりましたみたいな写真とかアップしてたりして
90年代におけるUKロックの受容日本における受容って凄まじいものがあって
異様でしたよね人気って。当時のことやっぱりオエシスもブラーもすごい覚えてるんだと思うんですよ。
大山田圭吾と一緒にこんな撮影もしたよみたいな映像を上げたりとかして
当時はこんなこともしたなぁみたいな懐かしモードで来るんですよ日本で。
でそのステージでもハズライン誌からもう何年かみたいな懐かしいなぁみたいなでも東京はもう全然違うねみたいな話をするみたいな。
普通に多分ストリーミングサービスの自分たちがどこの国で聞かれてるかっていうのやったら多分今
イギリスはありますけれども日本なんかに比べたら南米とかの方が全然聞かれてるはずなので
実際にプリマヴェーラーすごかったですから観客のリアクション。みんなこんな歌うんだっていう。
でももうほぼほぼラリーってるか酔っ払ってるかどっちかでまともに歌えないんですけどほぼ観客が支えるみたいな。
だから彼らは南米のマーケットで今南米のマーケットってロックとインディーのインディーロックのマーケットの
震源地じゃないですか。なんならレッドチリペッパーズとかが復活したのってここ10年間で南米でやり続けたこと。
で今はロックが復元してるみたいな声もいろんなところで聞こえますけどそれがやっぱ震源地でやっぱ南米だと。
南米のフェスだとロックワークとかヘッドライナーできますからね。
そうですよね。その感じはしますよね。
南米のロックの影響
だってアジガンがやっぱ南米でツアーしてもその感じあるでしょ。自分たちの。
うん。下手した地方都市より南米に行った方が。
へーそんななんだ。面白い。
僕らそうですねペルーとかで2000キャパとかですからね。
だから来週アメリカのバンドでかいバンドがやりますみたいなところでやれるみたいなことはやっぱロック好きなんですね。アジガンの人たちね。
それってなんかセットリストとか変えないで行くんですか?変えます?
セットリストほとんど変えないですけど、もうなんでも全部知ってるんで。なんでか知らないけど。
どのアーティストにインタビューしてもアルゼンチンの客がやばいから。
そうブラジルもアルゼンチンもメキシコシティとかもすごいたくさんいるんじゃないですかロックファー。
だって今ね多分アークティックロンキーとか南米ですからね今アークティックあんなストリーミングで聞かれてるの震源地とか南米だし。
でも確かにいろんな人のどこで聞かれるとか見るとやっぱ南米多いですよね。チリとかもねすごいサンチュアゴとかいっぱいいて。
もう北米の音楽協会はいかに南米のマーケットをどう工業の面でもストリーミングの面でも制覇するかっていうことがやっぱり明らかにここ数年軸だし。
例えば今年のコーチェラーがストリーミングサービスの方に軸を入れてスペイン語圏のアークととにかく会場ではガラガラなんですよ。
でもガンガンそれを映すっていうのはもうマーケットがそっちだからっていうのがもう見えるタイミングだし。
それが結果ロックってこんなすごいんだっていうのが北米に逆流し始めたっていう。
日本はずっとわりとロックが人気があったのでまた全然別の童貞を刻んでるんですよね。
今だとアジアでもやっぱり東アジアですもんね。
インドネシアとかマレーシアとかインドとか今ロックがむっちゃくちゃ盛り上がってて。
ロックバンドのツアーももうなんか台北とかソウルを抜かして南に行き始めてる。
インドネシアこの間行ってきましたけどやっぱすごいですよ。
力があるってかもう人たちが若いしみたいな。こんな可能性あると思う。
ブラーの日本での人気
ストロークスのジュリアン・カサブランクスもなんで俺たちがこんなにインドで弾かれてるの意味がわかんないっていう。
なんでこんなにインドのお客が俺たちの曲を知ってるんだみたいな。
本当に感動したらまたすぐ来るかなみたいな。
ストリーミングのおかげあると思いますね。
ムンバイから来たお客さんがいてインドネシアでお前たちインドでも弾かれてるからインドに来いよって言われて。
全然想像もつかない。
だからロラパルーザはインドから始まるんですよねアジアは。
なるほどね。いろんな文化的な垣根が壊されてるというか不思議ですね。
どこで何が弾かれてるか全く想像もつかないようになっちゃったというか。
そこでね東アジアにおける日本の意地はどうなんだってことですよねブラーに関しては。
普通にブラーがじゃあ久々に日本に行くぞ日本でどれだけ何が弾かれてるって言ったらえっていうことに100%なってるんですよ。
数字を見ちゃいますもんね。
でも日本っていうのは俺たちを一番理解してくれた国だっていうのがあるからこそ新作の曲をガッツリ持ってくるし。
でまぁ日本で一番売れたブラーの曲ってカントリーハウスなわけですよ。
これもね複雑なものはあるんですけどそれちゃんとセットリストに入れてデモをわざわざ客席まで降りてくるっていうパフォーマンスをするみたいな。
今の日本かつてのファン今のファンにどうアクセスしていいのかっていうのがわからないっていうのが全面に出てデーモンアルバムが。
彼らの前世紀はねもうねどこに行ってもグルーピーが待っていてみたいな。
ねえ苗場とかでも何人連れて帰ったかわかんないぐらいの人たちでしょ。
リアムとオアシスの新たな挑戦
恐ろしい。それはもうガラッと変わってますもんね文化もねなんか全部ね。
前回は2015年の武道館かなその時はまだなんか名残があったんですよ。
しかも単独なんでコアなファンがくる。それとはやっぱり全然今回違いましたね。
なんかすごいしみじみしちゃいますねその話聞くと。
一番カルチャーショックを受けて帰っていったアーティストはブラウだと思いますね。
そうか。
で、オエシス弟のリアムはそういった状況全部把握してる。上でじゃあ何をやるべきか。
なるほど。
だからすごい面白かったのがその結構微妙な思いでサマソに終えて次の日に行った幕張がすさまじく良くて。
それですごい面白かったのがステージの上からリアムが何度も何度もこの中でオエシスの曲聞いた奴はいるって聞くんですよ。
オエシスの曲聞いたことある奴はいるとか聞くんですよ。
何を今さら言ってるんだと思うわけですけど。
あれを考えたら本当に今までオエシスを見たことがないファンに対して。
オエシス時代の自分を知らないファンに対しての本気のあらメッセージだったんだ。
オエシスの曲やっぱ聞きたいよねっていう。
だって聞いたことないもんね生でみたいなテンションで語りかけるんですよ。
あ、もう今彼が向けてる姿勢はそこなんだみたいな。
私がどうこうじゃないんだみたいな。ごめんなさいみたいな感じだった。
ある種のノスタルジックな気持ちで来てる観客に向けてじゃなくて、
完全に初めて見に来た若い人に向けてやってるってことですね。
ノスタルジックな我々世代はポカーンです。何言ってんだろうみたいな。
当然じゃんみたいな感じなんだけど。
いつからうかけてると思ってるんだよってこととしては。
あ、私に言ってるんじゃないんだねみたいな。
TikTok見てるようなユーザーにってことですよね。
そっかみたいな。これからオエシスの曲やれるの合図なんだみたいな。
あんなにビジネス的な性格がある人だと思いませんでした。
確かに。
今の彼女だから奥さんがやり手なんですよ。
なるほどね。そういうちゃんとイリジーがあるわけですね。
立ち直らせてくれた彼女がいるんで。
アメリカツアーでね、学生祭やってめちゃくちゃにバンドしてたりやるとは思えないですね。
だからまあね、明らかに一度失敗した人。
キャンセルはされてないにしろ、
明らかに一度失敗した典型的なかつてのロックンローラーなので、
そこから本当にモードを変えての。
それが今の時代のムードに見事にアジャストできてるっていう。
リアムが幸せだったらそれでいいかな。
だってリアムのライブの前って、
I am the リザーション、僕の復活がかかるんですよ。
かかってた。
僕の復活ですよ。
俺の復活ってことだからね。
あれはもうファンも待ってるファンもリアムの復活として歌うわけですよ。
もうそのSEの段階から。
ちょっと泣けますよね。
泣けますよね。
あれ、その前も本当にロックの名曲みたいなやつばっかりかかってましたよね。
かかってましたよ。
なんだっけ、フーの。
自分で選曲してかけてるんですかね、それ。
あれそうなんじゃないかな。
リザレクション確実ならリアムの選曲。
俺みたいな人が聞くと若干ムカつくっていう。
お前がかけるんだみたいな。
俺がかけるんだっていいけどお前がかけるんだみたいな。
でもなんかソロのキャリアのスタートさせた時のリアムとかめちゃくちゃ寂しいなって俺は思って聞いてたから
どんなにいいプロデューサーとやってもなんかオアシスの喪失を抱えてるっていうか
曲もそういうオアシスっぽいコード進行だし
それも本人が望んでかどうかみんなが提供してみたいに
オアシスから逃してくれるわけでもないしみたいな
リアムこういう曲しようみたいな感じでプロデュースされてみたいな
あの時のリアムってすごい俺見てて悲しかったから
俺今幸せそうだったら嬉しいなって逆に思っちゃいますね。
本当BDIの時中途半端だった。
ファーストソロの時中途半端だった。
でもやっぱセカンドから映画、ドキュメンタリー
あそこまでのところで見事にモードを変えて意識を変えて
それが見事に今欠絶したタイミングなんだ。
今回サマソニーですごい面白かったのが
ギターのやつに対してエコーがかかってねえぞって言って
一回演奏止めてやり直させたんですよ。
リバーブが弱えよって言って。
そんなこと聞いてない人の方だったでしょ昔は。
そうなんですよ。
一切興味ないみたいな。
それ俺の知ってるオアシスじゃないかなみたいな感じぐらいに。
いろんな覚醒感があるんですけど
最終言っていいですか?どっち派かって。
まずギャラカー兄弟に関して言うと
ノエルには結構世話になったし
迷惑もかけたし
毎回話すタイミング
インタビューの現場じゃなくてオフでチラッと立ち話しするタイミング
ちゃんとこいつに対して何をコミュニケーションすればいいか気に使ってくれてるし
それも嘘じゃないしみたいな
本当最高だよなっていう思いを何度も感じてます。
一番ひどかったのは一回スヌーザー雑誌やってた時に
5枚目6枚目かな
あからさまにラーズをやろうとしてたアルバムがあるじゃないですか
わざわざ旧マガジンとかの撮影でここにザ・ラーズってバッジを付けてるみたいな
その時にザ・ラーズが一応お金が切れたんですね多分ね
再形成するぞみたいなことがあって
同じサマーソニックで来日するときもあった
その時に俺はとにかくソニーの担当に
ラーズとにかくマネージメント向こうのツアーマネージャーしかいないから
とにかく俺直談判してもレーベルから話しても全然動かないから
直談判してもセッティングするから
今のノエルだったらリーメイバーズと対談したいと思ってくれるから
それで時間とってくんねえかっていうのを延々やってたんですよ
東京会場ダメで大阪最後の会場でも全然ツアーマネージャーが大阪で会うっていうから
もうノエルはスタンバイしてくれてる状態なんですよ
俺最後まで直談判なんだけど最終的に
いや今日はリーは喉の調子が悪いしダメなんだみたいな話になって
もう諦めて何回バックステージツアーマネーター話したかは分かんないくらいなんですけど
ごめんって感じでその現場にノエルが来てくれて
ごめん今日はリーダメなんだよダメなんだよそうなんだ
めっちゃ楽しみしてたのにつってたら
その脇でラーズが4人くらいでサッカーしてました
それピッて見たけど見ないふりしてくれるみたいな
ほんとにごめんみたいな
いいやつですよね
そんな状態でラーズの話もしてくれるしみたいな
っていうようなこともあったし
いろんな現場で結構ぐしゃぐしゃになってる海外の現場
俺はこれでいいから全然俺任せてくれって時間伸ばしてくれたりとか何度もあったんですよね
逆に弟は何度か飛ばされました
俺ボーカリストとしてもテルマ君とか皆さん割と好きでしょ
分かんないんですよボーカリストとしての魅力が
リアルなのですか?
全然分かんない
だから好きなボーカリスト1000人選べって言われたら入らないです
1000人かこれは1000人も出てこないけど
ブラーとオアシスの対比
今比喩ですよね
リアルはもうメイベーでもズドーンですよね
分かんない
あのメイベーできる人あの人しかいないでしょみたいな
ほんとに分かんないんですよ
ソングライターとしてバンドマンとしてギタリストとして好きかって言われると
ソングライターとしてはロックンロールソングは書けないよね
メロウな曲とかグラムロックみたいな曲は上手だよねっていう風に思っていて
ギタリストとしては別にシングルノートを弾かせても
コードアクションを弾かせてもシグネチャーのある人ではないよねっていう
メロディアスなソロっていうのは弾けなくはないけどって思っていて
あとでも存在感ですよね
バンドの中心がギタリストでソングライターってあり方が
やっぱり理想だと思ってるところがあるので
なので総合点で言うとやっぱりお兄ちゃんの方が好きです
すごいロジカルに今
ロジカル過ぎました
でもリアムの歌声は僕の中では
マイクディーンのオートチューンにかけたシンセとかギターみたいな
ああいうに近い快楽があるかなと思ってます僕は
特にリアムのことをちょっと嫌いなのは
あいつ自分がやってる音楽のことをロックンロールって言うじゃないですか
オエシスがロックンロールだってことは一度もないと思うんですよ
ロックンロールってリズムの音楽でグルーヴの音楽なんだけど
オエシスでまともな8ビートとかあったって俺思ってるところがあって
ラーズじゃん ラーズ来ましょうよって
全部ビート違いますよねみたいな
これがロックンロールなんじゃないですかと思うところがあるので
彼が自分のバンドのことをロックンロールだって言わず
ロックだって言ったらもっと好きだったと思うんですよ
絶対ロックンロールって言いますかね
ロックとは言わないです
でも彼はロックンロール本当知らないんですよ
50年代の音楽も60年代のリズム&ブルースも知らなくて
60年代の白人のロックがベースに一つだから
やっぱりそもそも生まれたアメリカで生まれたリズム&ブルース
アフラアメリカンたちが作ったものに対する理解はやっぱないんですよね
なんかベースはやっぱセックスピクトリズのファーストみたいな感じですよね
それでディートロスをやろうとして
だからリズム平坦みたいなイメージが僕はあります
まさにその通りで
この前トヨスでジミヘンのカバーしてたんですけど
違和感がすごかったです
何を聞かされてるんだろうみたいな
ジミヘンみたいなオングリッドもクソも
グルーヴっていうのはぐしゃぐしゃであろうが成り立つものなんだっていう
あのマジックみたいなのがやっぱ分かんないんだと思うんですよ
やっぱそこがロックンロールの醍醐味だと思ってた古い世代なので
オエーシスをロックンロールとは呼べないんですよね
ソングライティングは初期のデビット・ボーイで
サウンドプロダクションはまさに
ビートルズをやってきたスタッフが作ったセックスピクトリズのファースト
そのアマルガムその組み合わせがやっぱりオエーシスだと思っているところがあって
グラムロックだよねっていう
アシッドハウス時代以降のよりエクスタティックなグラムロック
グラムロックを新しく更新したのが
オエーシスだなっていう風に
故にカモン・フィールド・ノイズがあれだけかっこいいアレンジになるということですよね
それわかる気がするな
ビートルズとかストーンズほど
アフロアメリカンの音楽に対する興味とかがないっていうのは確かにそうですよね
一世代後っていうか孫世代っぽいみたいな
洋楽に憧れた世代の音楽を聴いて作る方角みたいな
日本でたどり着くとそういう感じってことですねオエーシスはね
シャンペン・スーパーナンバー最高の曲ですけど
最高ですね
あそこにアフロアメリカンの要素ってやっぱり1ミリもないんですよね
ないです
でも確かにねフーハイターズのスタジオに行った時に
オエーシス聴いてたんですよスタジオとかで
したらなんかね働いてるスタッフが
めちゃくちゃブリティッシュな音楽だつって言ってた
本当にオエーシスはブリティッシュな音楽聞こえるらしくて
そうなんだみたいな
あっちの人にとったらやっぱ全然こう流れが違うものなんだなっていうのが
驚きましたね
だからこそやっぱオエーシスの存在って
ある種の時代の別なものをあの時代に作ったっていう
そういう功績はすごく重いと思う
確かに確かに
ただリアム・ギャラガーが頑張りすぎると
ロックンロールの定義が変わってしまうので
そこだけはせき止めたい
なるほどね
リトル・リチャードとかゲイリー・ユーエス・ボンドを聞いてから
ロックンロールって言ってくれみたいな
でもそれ以前にも今マネスキンでロックンロールの定義変わっちゃって
変わってますよねあれは
完全に変わったなと思いましたこの前ライブ見て
だってマネスキンのベースも
なんなら一番近いのはダークティック・モンキーズとフランス・ファーディランドじゃないですか
完璧こうゼロ年代のインディロックに
70年代の上物の衣装と音色を乗せるっていう形なので
ああまあこれが進化するっていうことだよねっていう風に
我々受け止めざるを得ないんですけど
そう考えるとケミカル・ブラザーズでノエルが参加してた
セッティング・サンってめっちゃいい曲だった気がしてきた
ノエル・ギャラガーはなんだかんだロックンロールっていうのはなんだっていうことと
それがブリティッシュである自分は
それに対しての回答としてどういうことをやっていかないといけないんだって
やっぱ常に考えてるんですよ
それはオエシス時代の6・7枚のアルバムのまま
それ以降のソロのアルバムも
ブリティッシュであること
でもベースはリズム&ブルース
アメリカのアフリカ・アメリカの作ったものっていう意識の中で
自分のアイデンティティは何
なおかつ自分は北部人だみたいなことを考えているので
グローバルマーケットに対しては向かないですよもう
でもやっぱり非常に美しいしすごく真摯で誠実なことを彼はやってると
確かに北部感ありますね
もう今のオエシス弟バンドって本当グローバルポップじゃないですか
誰もがアクセスできるっていう
だからこそ南米であろうがインドであろうが
っていうところでも受け入れられるんだろうけど
やっぱり今のノエルのやってることは
やっぱり良くも悪くもすごくブリティッシュなやつ
ノエルの最新作タイトルカウンシルス・カイですからね
北部の労働者会議が団地から見上げてたソロの話
そう言ってましたねインタビューで
原点なんですよね
前作で結構ちょっとトップっぽいことやったじゃないですか
デビッド・ホルモスで
今回も完全な原点会議で北部のプリットロックやったっていう
だからこうやって話を伺っててもね
今ノエル・ギャラーがやろうとしてること
リアム・ギャラーがやろうとしてること
ブラーがやろうとしてることって
音楽と政治意識の関係
ある意味政治的な態度でもあると思うんですよ
だから彼らが音楽でやろうとしてることっていうのが
我々例えば市民が今のこの2020年からですよね
かつての冷戦体制終わり
かつてのグローバリゼーションの時代が終わり
米中の対立が中心にした形で
ゼロ年代はもう戦争の時代が終わって
テロの時代になったんだって言われてたのが
もう今の世界情勢の中で
どこで戦争が起こってもおかしくないって時代になった
その時にグローバルに全てはつながってるんだけれども
地政学的な距離
それぞれのアイデンティティっていうのが
すごく前傾化する時に
どういった立ち位置で我々は日常を暮らし
政治意識を持つんだっていうことの
ヒントにはなると思う
毎回このサイン・ポッドキャストでこの話をするんですけど
君たちはどう生きるかってことですよね
そういう話なんだよね
なるほどね
だから多分90年代に
僕スムーズアウトで雑誌やってたじゃないですか
例えばレディオヘッドのトムヨークが政治的な発言をすると
それを我々雑誌としてそこをディフォルメする
フォーカスするわけですよね
ある一部のファンたちは
いやレディオヘッド美しい音楽じゃないですかと
なのに政治とか世界情勢のことを知らないと
聞いちゃいけないのかみたいな
バックラッシュが確実にあったんですよ
でも今は逆にやっぱり本当に時代は変わったし
アルファ・ジェネレーション・ゼット・ジェネレーション
人たちは我々の当時の90年代からした
我々みなさんから見ると
はるかに政治意識高いので
そういったことも理解しているし
それぞれの作品なり作家の行動に
それをやっぱり見てると思うんですね
確かにね
そういったこともちょっとセカンドエピソードでは
改めて90年代当時ブルットポポと言われた時代
あるいは英国がクールブルタニアと言われた時代が
何だったのかみたいなことを含めて
ちょっとお話がしたいと
次世代のアーティストたち
なるほど
思ってます
またさらに風呂敷を広げましたが
全然閉じれないと思うんですけど
今回もね
ブラーの話になった
ブラーというよりはもうなんかもう
オアシスの話したのみたいな
確かにそうですね
ただやっぱりちょっと今回はブラーについて
俺はやっぱり語りたかったんですよ
いやでもなんかその対比でブラーがやってることと
特にリアムがやってることの違いっていうのは
言語化されると面白いですよね
ここまで違うんだっていうのは
実はサマソニックで両方見た人も
そこまで意識的には見てないんじゃないかなって感じもするし
こうやって聞くと
僕はなんか誰かがこう
ポストしたような映像でしか見てないですけど
ブラーのグダグダな映像とかが
どうしたのかってことがよかったみたいな
聞いといてよかったなって思って
いい回でしたね
今後リアムとノエルみたいに
デーモン・アルバーンとグラム・コクソンも
別々の方向に行くって今なってるじゃないですか
その辺の話もぜひ後編で聞きたいなって思いますね
最近デーモン・アルバーンと娘さん
ノエル・ギャラガーと娘さん
リアム・ギャラガーと息子たち娘さんたちのチェックってしてます?
してます
めちゃくちゃ面白いよね
リアムとデーモンって仲悪いじゃないですか
リアムの息子とデーモンの娘は相互フォローしてたりとかして
リアムの息子がリアムと一緒にLINEしてたんですよ
でなんかインスタにストーリーズに上げてて
日本のね大阪の映像かなんか上げつつ
それにソング2を流すんですよ
世代間の音楽観
それでジーンって言うんですよリアムの息子って
ジーンがそこで呟くんですよ
なんか日本ってすごいソング2っぽい国だよねって書くわけですよ
インスタに
そしたらそのインスタに娘
デーモンの娘がいいね押してたりとかして
なんかその親父たちの格室を超えて
全二世代の子供たちは勝手に交流してるみたい
お父さん見つけたらなんかFワードで罵らないと
ちょっと失敗な感じですけど
最高に面白いですね
そうなんですね
なんでやっぱり
ソーシャルでその二世たちの存在感ってやっぱり本当に大きくなったので
そこも含めてやっぱり若い世代は見てるわけですよね
でノエルの娘さん
アナイズ
アナイズとかは彼Zジェネレーションというよりは
典型的なミレニアム世代で
もう本当に普通にビヨンセが好き
リアーナが好きみたいなタイプで
もう各国からしても典型的なZジェネレーションからしたら
なんでそんなキラキラしてんのって怒られそうな感じなんですけど
死ぬほどお父さんが好きなんですよ
それでこれは超面白かったのは
ノエルが俺にはテイラーする人の良さがわからんみたいなこと言って炎上したじゃないですか
その時にアナイズが私は父と違ってテイラー大好きですみたいなことを
一生懸命ツイートしてて
一応そこは棒派手なんだなみたいな
私はテイラー好きですみたいな
彼女は本当にここ10年間に流行ったようなアメリカのメインストリームの大好きで
ファッションのテイストも全部そっちなんだけど
でもお父さんは好きなんですよ
この辺りのことを若いファンは見てるわけで
それが作った今の状況だっていうのもあって
これやっぱり20年30年前まで起こらなかったな
非常に面白いというのを老人が今語っている
というわけでこんな感じで
引き続きいろんな方面にちょっと話を広げていきたいので
セカンドエピソードもよろしくお願いします