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2012-12-06 21:33

第60回:『宇宙へ行くのは怖くない。行けなくなることが怖かった』山崎直子さん

元宇宙飛行士の山崎直子さんをお招きし、宇宙飛行士になるまで、実際に宇宙に行かれた時のことなどをお聞きします。


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20代でぶっちぎれ!伝説の新人ポッドキャスト
伝説の新人ポッドキャストは、様々な業界で伝説的な活躍をしているゲストをお招きし、
20代の皆さんに向けて優秀な人材と言われるレベルではなく、
圧倒的に突き抜けた人材になるためのヒントをお伝えしていく番組です。
本期の20代に火をつける伝説の新人養成プロジェクトがお送りいたします。
皆さんこんにちは。20代でぶっちぎれ!伝説の新人ポッドキャストへようこそ。
ナビゲーターのトタイからです。
伝説の新人プロジェクト、コミヤです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。本日は珍しいというか、
これまでお越しいただいたことのないような経歴をお持ちのゲストなんですけれども、
元宇宙飛行士の山崎直子さんをお呼びしております。
そう、やっぱり認知度で言ったら抜群に高いんじゃない?
そうですね。スペースシャトルに乗って宇宙に行く時はテレビでも
そうですよね。
応援されていましたもんね。
女性2人目みたいな話ですね、確かね。
簡単に経歴の方をご紹介させていただきたいと思います。
山崎直子さんは東京大学工学部航空学科卒業後、
ロータリー国際新全小学生として米国メリーランド大学に留学しました。
帰国後、東京大学大学院にて修士課程を修了し、JAXAに入社。
筑波国際宇宙ステーションの開発業務に従事しながら、
宇宙飛行士を目指し、入社3年後の1999年、
宇宙飛行士の選抜試験を受験します。
古川さとしさん、星田昭彦さんと共に応募者860人の中の3人に選ばれますが、
2003年にスペースシャトルコロンビア号が空中分解し、
宇宙飛行士が犠牲になったという事故を起きに、宇宙に飛び立てる可能性が遠抜きました。
それでも諦めずに訓練を続け、
選抜から11年後の2010年4月に国際宇宙ステーション組み立てミッションのため、
スペースシャトルディスカバリーに登場します。
同年、千葉県民栄養賞を受賞。
現在はJAXAを退職し、財団法人日本宇宙少年団のアドバイザーとして、
子どもたちの宇宙への興味や関心、学習意欲を喚起する取り組みをされています。
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宇宙飛行士に関しては本当に分からないことだらけで、
友達でパイロットになろうとした人がいるんだけど、
すごく肉体的な目がいいとか、
そういうことすごい重要視されている気がするし、
そういうイメージがありますよね。
何でも聞いちゃっていいか。
本日は宇宙飛行士とはというテーマで、
お伺いしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
はい、それでは山崎さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
本日は本当に私もこれまでお話をしたことがない宇宙飛行士という
バックグラウンドを持った山崎さんとお話を色々させていただくわけですけども、
小宮さん、宇宙飛行士って私たちにとってもかなり遠い存在というか、
あまり世界観が…
僕、なんとなく世代がちょっと上ぐらいなんですよ。
受け入れ見せてもらうと2つぐらい僕の上なんですけど、
テレビで女性の初の2人目の宇宙飛行士みたいなのが
すごい人なんだっていう認識なんですけど、
はて何してる人なのかっていうのは実はあんまり分からないので、
宇宙飛行士になる過程ですとかそういうのも分からないので、
おそらくリスナーの皆さんもちょっとそのあたり
ご存じない方が多いんではないかと思いますので、
初回の今回は宇宙飛行士とはみたいなテーマでお話をしていただこうかなと思います。
はい、わかりました。
まずは宇宙飛行士になるために試験があるかと思うんですけど、
かなり競争が激しいんじゃないかとか、
すごく優れた能力を持ってないといけないんじゃないかっていうイメージが
私の中ではあるんですけども、実際はどうなんでしょうか。
宇宙飛行士の試験は、私は1999年に宇宙飛行士の候補者になったんですけど、
その時で864人応募があって3人候補者になったっていうぐらいの倍率的には倍率なんですが、
でも今ですとAKBに入る方が大きいですよね、というような形で。
ただ私は実は1度目の挑戦の時には書類審査で不合格だったんです。
最初に挑戦した時はもう書類審査の段階で不合格という形で、
その先の試験に行けなかったので、2度目の挑戦なんですね。
NASAの方で後にいろいろな同僚に話を聞くと、とんでもないと、
僕は5度目の挑戦でなったという人もいるんですね。
だからやっぱり何事もまず行動に起こして、それから何度かやり続けるというのは
皆さん同じなんだなと思ったんですね。
その860人くらいの人は何をやってた人たちなんですか?
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一応応募するための条件の中に、大きいのが自然科学系の大学を出て、
その後3年間実務経験があることというのが条件なんです。
ですから皆さん理科系なんですけれども、分野は広くて、
先生の方、あるいは研究者、エンジニア、それからお医者さんなどもやっておりますし、
だからまた様々な分野の人が集まってくるんです。
世の中で100m何秒で走るとかないんですか?
それはないんですね。
韓国の選抜試験では、そうやって走るという試験があったんですけれども、
日本、それからアメリカでもそうですが、
そういった100m走るという試験は実はないです。
ただ基礎体力を測るということで、三腹横跳びとか、腹筋とか、
腹力とか肺活量とか、基本的な体力を測るんですけれども、
それも飛び抜けて優れてないとダメというわけでは決してなく、
ある程度の一定レベルがあればという形になっています。
ある程度健康であれば大丈夫ということですね。
その後に受かってから割と厳しい訓練があるということですね。
もちろん訓練の中でまた持久力を高める、基礎体力を高めるというのはありますし、
だからよくみなさん運動神経すごい人じゃないとなれないということを思っているかもしれませんけれども、
運動神経という意味では普通でいいです。
ただ基礎体力、持久力が必要なので訓練で逃していくと。
あと目が良くないとダメとか、虫歯があるとダメという時代も確かに昔はあったんですけれども、
今は普通に虫歯も治療してあれば大丈夫です。
目もですね、裸眼の条件は屈折率は多少あるんですけどもなくて、
強制でメガネコンタクトを入れて1.0出せればいいと。
ほぼ運転免許取るみたいなもんですよね。
そうなんですね。レーシングや隔膜の手術も認められるようになっています。
へー。
だから条件はだいぶ広がっている方向にあります。
なるほど。試験に通るために必要な条件というのは先ほどおっしゃった実務があるとか、
というのもあるかと思うんですけど、何かやっぱり…
選ぶわけではない。
そうなんですね。それは私も実は当事者なので、選抜側ではないので、
ブラックボックスなところが多いんですね。
じゃあどうしてあなたが合格したのか、何点でしたという結果は全く知らされないですから、
憶測の部分も多いんですけれども、試験の中には最初は筆記試験などもあります。
いわゆる教養試験ですね。
それから自治問題などもありますし、筆記の心理テストもあるんですね。
それでまず最初バランスよく見た上で、それからは面接、あるいはグループでディスカッションしたり、
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その中でのチームワーク、行動力を見ているというような、なんていうんですか、ざっくりした試験が大きいわけです。
じゃあそこで何を問われるかというと、もうほんと全てというかですね、
他の入社試験でもきっと全く一緒だと思うんですけれども、
今までどんなことを人生を歩んできたのか、どんな経験をして、どんな過ごし方をして、
何に感動して、何を学んだのかと、人生全てを問われることが多いので、
決して一夜漬けの試験対策でクリアできるというものでもなく、
小手先というよりは、むしろ自分が自分のことを客観的に見つめ直して、
その中でしっかりと軸を持っているかという、そこの部分なんでしょうかね。
ちなみにおそらく正解というのが一つあるわけでは決してなく、
空中飛行士も皆さんもそれぞれ、ペンでバラバラと言いますか、
バックグラウンドも違いますし、性格もせっかちな人からのんびりした人から、
おしゃべりな人からもの静かな人から、さまざまです実は。
でもだから正解が一つあるというよりは、それぞれいろいろな個性を広くやはり集めていたほうが、
組織としてはね、全体としてチームとしていろんなバラエティに飛ぶという考え方は、
他の会社、組織でも全く一緒で、宇宙飛行士も全く一緒。
同じ人ばっかり採用するというよりはある程度バラけて、
かつバックグラウンドもバラけて、
でもそのチームの中で自分がこの得意な分野をどう生かせるかを、
しっかりとそこを持っている人を選んでいるのかなという気がします。
今その得意分野というお話が出たんですけども、
山崎さんが実際に宇宙に行かれて、何かしらのミッションを持たれて行かれたかと思うんですけども、
実際にそこではどのようなことをされていたんですか?
はい、私の場合はスペーシャトルに搭乗して、国際宇宙ステーションに行って、
その組み立て、補給作業を行うということで、
具体的にはロボットアームを操作して、スペーシャトルに入れて運んだ補給コンテナ、
大きなバス1台分くらいあるものですけど、それを取り出して宇宙ステーションにくっつけたり、
その中のものを一つ一つ搬送して、宇宙ステーションの所定の場所に組み立てていったり、
また色々な科学実験を行ったりと、ですから仕事は結構幅広いんですね。
その期間ってどれくらいいらっしゃったんですか?
私は15日間でした。先日地球に帰還した星出さんが4ヶ月くらい滞在していると。
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人によってバラバラなんですね。
そうなんです。
15日間いらっしゃったっていうことなんですけども、行けた瞬間っていうのはおそらく宇宙に行きたいっていう思いがずっと現れた中で、
やっと到達した夢というか、憧れていた宇宙に行けたかと思うんですけども、その時の気持ちってどんなでしたか?
そうですね、ホントワクワクっていう感じでしたね。やっといよいよ本番が来たんだという感じです。
ですから私は1999年に訓練を開始して、宇宙に登場したのが2010年なので、11年間はずっとその訓練、地上業務の期間があったわけです。
だからようやくこれで本番が来たという形です。すごいドキドキワクワクしました。
だからよく宇宙に行く時、怖くなかったですか?とか聞かれる時もあるんですけれども、怖いという感覚はなくなるんですね正直ね。
これだけずっと訓練していると、むしろ宇宙に行く時はやったという感じで、逆に宇宙に何らかの原因で行けなくなるということの方が怖いというようなね。
そういった気持ちになっていたのが正直なところです。
背中のロケットが飛べなかったとかそういうやつですね。
そうですね、あるいは自分自身何らかの大きな病気に関して、あるいは周りの家族に大事になったり、いろんな要因で行けなくなるということもあり得るので、
だからそういった時の方が怖いなという感覚がありましたね。
いざ宇宙に行く時にはあらゆる訓練の9割型は非常時対応なんですね。
実際に宇宙に行った時に行う普通の練習というのは1割ぐらいに過ぎなくて、あとは何か例えば火事が起きました、空気が漏れました、コンピューターが壊れました、機器がちょっと故障しましたと、
それでもミッションを達成するにはどうしたらいいかというのがほとんどなので、何かいろんなことが起こり得るというのは常に考えていると。
だから打ち上げの時も座席に座って目の前に非常時の対応が不当事例もバーンと書かれているんですね。
エンジンがもしここで壊れたら窓を爆破してポールを出して脱出してパラシュートに乗らないといけないとか、非常酸素を開けないといけないとか、いろんな手順を常に目の前に見ているので、そういった意味では緊張します常に。
これが起きたらこうしないといけないというのを常に頭の中でシミュレーションはするんですけれども、でも逆に怖いという感覚ではなくなるんですよね。
確かに宇宙なんて日常生活とは本当にかけ離れたような場所ですかね。何が起こるかわからないという意味で、やっぱりそういう非常時に備えて訓練していくっていうのは大事なんだろうなと思うんですけども。
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先ほど山崎さんが宇宙飛行士の試験で選抜されて実際に宇宙に行けるまで11年間かかったっておっしゃってましたけども、その期間っていうのは人によってバラバラなんですか。
そうです。その時の状況によって左右されるんです。最初から11年後と分かっていればそれに向けてなんとなくイメージがつくんですけれども、実際火中にいる時にはいつ宇宙に行くかというのは全くわからないんですね。
それは若さもなさもわからない、神のみぞしるの世界で。特に私の場合ですと、訓練の最中、2003年の時にスペーシャトルコロンビア号が空中分解してしまうという大きな事故があったので、しばらくスペーシャトルが飛べないと。
いつ飛行再開するのか、あるいは本当に飛行再開できるのかということから白紙にわからない状態になってしまうので、本当にその時々の運によります。
その間やっぱやめちゃおうかなとかってやっぱならないんですか。
そうですね、その辺りはね、訓練が大変だからというよりはむしろもうちょっと強い意志で、これだけ訓練長い期間やるよりは他の分野で転校して、そっちでもっと力を発揮しようかなと。
そういった前向きな形で転校される方というのもいます。日本人ではまだいないですけど、アメリカとか他の国ではいるんですよね。
最後にちょっと1点気になっていることというか、この番組と絡めてお聞きしたいことがあるんですけども、宇宙飛行士にいわゆる新人の期間というのがあるのかなと。
そうですよね、伝説の新人ですね。
あります。最初宇宙飛行士の選抜試験に選ばれた直後はまだ見習い生なんですね。ですから肩書きも宇宙飛行士候補者と呼ばれます。いわゆる見習い生の期間です。
だいたい2年から2年半くらいみっちりと基礎的な訓練を積んだ後に宇宙飛行士と認定されるんです。まだ宇宙には行っていないですけれども、一通り訓練を積みましたということで正式に宇宙飛行士に認定されるので、ですからその前のいわゆる候補者という期間が新人の期間になっています。
それはどのくらいの期間?
2年から2年半くらいという期間になります。
じゃあ割と普通のビジネス界の中で新人と呼ばれる期間と同じような感じですね。
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宇宙飛行士という人は毎年出てきているんですか?
毎年ではないんですね。日本の場合でも不定期に数年ごとに選抜試験を行っています。間隔が3年ごとの場合もあれば10年ぐらい間かえてしまうときもあるんです。
そうなんですね。
毎年あればいいですか?
そうですよね。
なるほど。本当に知らないことだらけの世界なので、いろいろお話を伺いしたいんですけども、次回以降については山崎さんの個人的なお話についていろいろ伺っていきたいなと思いますので、
今回は宇宙飛行士とはという話は本当に簡単ではあったんですけどもお話ししていただきました。
今回は宇宙飛行士ということで、わからないことだらけだったので質問で身にしてしまったんですけども。
そうなんだね。やっぱり肉体的な能力と精神的に安定している度合いとか思考の種類みたいなね。だって11年とかさ、いけるかわかんないでしょ。
そうですね。
その間に精神的な問題とか安定していないと、少ない人数で同じ空間にいたりするわけじゃないですか。
独自技能だね。
横でお話ししているのを聞いていてものすごくオーラかな。
そう、穏やかさとね。独特の独特さを感じさせる素敵な女性ですね。
イメージと全く違いました。私宇宙飛行士で全てのことをきちんきちんとしていて、どっちかというとクールなイメージを抱いていたんですけども、イメージとだいぶ違っていたので。
そうですね。
人的に温かい感じのすごくする方ですね。
素敵な方でした。
次回以降のお話も楽しみですね。
なんでこんな頑張れちゃうんだろうね。聞いてみようね。
ありがとうございました。
20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違いでは、20代のうちから身につけておくべき習慣についてわかりやすく解説しています。
ぜひ皆さんも突き抜けるための思考や行動習慣を新人時代の今にこそ自分のものにしていってください。
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この番組は伝説の新人養成プロジェクトの提供でお送りしました。
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