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ものづくりトーク、今日は福山市出身でニューヨークを拠点に活躍されている、現代美術家の野田正明さんです。野田さん、よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。福山市出身でいらっしゃって、現在ニューヨークに住んでらっしゃるんですか?
はい、そうですね。
1977年に都兵されたと。
どうして都兵しようと思われたんですか?
日本でね、結構バリバリに僕、関西でやってたんですよ。20代初頭から27までやってて、適当にやってればよかったんだけど、やっぱりちょっとうるさく感じたんですよね、上の人がね。
それは一つのきっかけではあります。若さもあった、エネルギーもあったんで、チャレンジしようという気持ちでいきましたから。
活動されて、今、広島文化賞を受賞されたり、去年はギリシャから名誉勲賞を受賞された。
名誉勲賞金十字賞。これはね、ギリシャでの業績が評価されたということです。
広島でも、広島大学病院内の美術を手掛けられたり。
そうですね、これも縁があって、最初は広島市現代美術館に置いたんですよ、彫刻公園のちょうど入り口の真正面にある。
これもラッキーだった。
すごいですね。
何気なく見ていたのが、実は野田さんの作品だったということがあるかもしれない。
僕もね、こういうふうに出てくるんだから、そういう意味で来てるんですよ。
作品見ててもみんな見てないから、バックを知らないでしょ。
バックを知って、僕を知るごとに作品の見方も考え方も変わるわけですよ。
なので、なるべくそういうコミュニケーションの場とね、知られていく場所は作るように僕は心がけています。
僕がちょっと野田さんにお聞きしたいところはですね、我々製造業とアートとの関わり方っていうところなんですけども、
今回キャステムさんのモニュメント製造にあたって、キャステムさん自身でも製造に携わったと。
で、私も一部携わらせていただいたという形ではあったんですけど、
アーティストの視点から見て製造系の企業に期待したいこととかってあるんでしょうか。
山ほどあります。
製品ってのは作ってお金もらって収めておしまい。
アートは作って置いてからが始まり。
この違いものすごく大きいんですよ。置いてからが始まり。
だからモニュメントを売ってるのはこれもパーマネントだから。
ずっとあるということですね。
だから僕は基本的にアナログなんですよ。
だからキャステムさんの持っている技術をアナログの僕と組み合わせたらどうなるかなと。
僕が根本的にあの会社と違うのはね、僕がクリエイターなんですよ。
僕がオリジナルでしょ。
でもパテントをもらって作ってるのがあの会社。
もうすでにできたものをこうして製造して売ると。
それが目的ですけど、僕の場合はないものから始まってるんで、
それは多分まだ経験あんまりされてないかなと思うんですが。
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それインスピレーションはどこから得るんですか?
インスピレーションはほとんどないですね。
ないんですか?
これは作ったことによって次の作が生まれる。
作りながら考えるって感じですか?
そういうことですね。もう練りに練って。
だからもうやってられたらアイデア出るとか、何か他にまずないです。
ないんですか?
ないです。
先に作ってみるんですか?
よく作ってみる。いろんなことをやる。だから模索がものすごい。膨大な数です。
逆にでも今の企業に欠けてる姿勢かもしれないですね。
もちろん基本かもね。
子供ってね、ちょっとやってみるじゃないですか、先に。
そこから生まれるじゃないですか。
僕らって考えすぎなところちょっとあって、これはこうしなきゃいけない。
ですから、基本的にデザインと全く違うのは、目的がないんですよ、アートは。
コンセプトはあるけどね。
目的はお客さんが言ってそれを技術に合わせて作るっていうのはない。
アーティストが作りたいものを作るんだけど、じゃあそれは何かと。
勝手に作ったら浮かばれません、今ね。
だから何らかの目標を持って出るための戦略を立てながら作っていかないと、ただのトローに終わるから。
だからそれをハウトゥーどうするかっていうのはこれが模索なんですよ。
やり方はどれもレールがないし、自分で見つけていくしかないんですよ。
僕この間ですね、スマホのスピーカー作ったんですけど、全く新しい形のものを作ったんですね。
だから説明しないと分かんないんですよ。
そこが違いというか、既視感があれば、これって何々だなって分かるんだけど、
何か分かんないものを作った時に、評価をどうしていいか分かんないっていうのが。
こういう風に放送されてるでしょ。メディア利用者ですよ。
僕らも一緒。だから特にゲンダーアートっていうのはね、価値の決まったものじゃないものを作ってるわけですよ。
ないものを。ってことは説明しなきゃ分からない。
だから喋ることも、プロモーションすることも、宣伝も一番大事なこと。
フィフティフィフティ。これ結構アーティストがかけてる部分。
だから知られなきゃ意味ないでしょ。
僕はアメリカにいて、これは国外のすさまじい競争の連中で、
それなりのすごい技術のある連中ばっかり集まった中で生きてるわけなんで、
作ってるだけの人間と、両方プロモーションも作ってるの両方やってるんだけど、違いは歴然としてる。
それは残るか残らないかのレベルになりますから。
死んだ後どうするかってこともあるよね。
普通考えるとアーティストは死んだら有名になる。絶対ないから。
生きてるうちに有名でなきゃ。
ゴッホとかピカソとか。
あの時代はああいう時代のベースがあって、ああいう風になったわけで。
今はダメなんですか?
もう全然ないっすよ。
じゃあ作品作りのことをお聞きしたいんですけども、
作品作る時っていうのは依頼があって作ることが多いんですか?
それはないです。
自らも?
作家じゃないから。依頼があってやるのは作家じゃない。
じゃあ自ら全部出していく。
根っこは別だけども、だから基本的に僕はキャステムさんとかね、
あちこちあるから依頼があってのがある。
基本的には何もなくて作ってる。
普通に。毎日何かをしてる。
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それは目的っていうかな。
ある方向性はあるにしても、決めたものはないですよ。
そこに自由がある。
それって一つの作品作るのはどれくらい時間かかるんですか?
物によりますよね。
彫刻でも1年でも2年もかかるし、絵なんか10年かかったやつもあるし。
10年!?
ありますあります。
それは別に毎日描いてるわけじゃなくてね、描けない時あるんですよ。
変わっちゃうの。
だから1年か2年眠らしてまた描いたりとかね。
なんでそんなこと起こるかって言ったら、計画性のない絵描いてるから。
だから予定調和の世界はしない。
要するに決められたことをしない。
法定式を作らない。
だから読める絵は作らない。
これなんだと常に。
自分自身に対しても。
そういうことの繰り返しがアートなんですよね。
作品でどうやったらこれは完成だってなるんですか?
描けなくなりますよ。
これ以上描けなくなった時は終わり。
なんかかっこいい。
俺も今度使いたいやん、それ。
これ以上喋れないからこのコーナー終わりです。みたいな。
次さんもっと喋ってくださいね。
言いますよ、それ。
それはね、一番大事なのはね、自分がどこまで客観的にできるかなんですよ。
それ自分の思いと情熱だけで作って朝見たらがっかりすること多いでしょ。
だからそれをなるべく覚めた目で常に見れるがプロの作家なんですね。
だから第三者の目で自分の作品どこまで眺められるかというそういう訓練をずっとする。
その訓練ってどうやってやるんですか?
これね、最も分かりやすいのはね、夜、絵を描いて、いいのができたとしますわね。
寝ますわね。
朝起きて別のことをやってて、スタジオにちょっと入った瞬間の0コンマ何秒の間、自分の絵だと感知する前の、意識する前の瞬間が第三者の目。
で、見て良い悪いを判断するということですか?
だいたい分かるでしょうね。冷めた時に。文章もそうでしょ。
夜すごい文章作って朝見たらなんだこんなのっていうこと起こる。それと一緒です。
1日置くのがやっぱりいいんですね。
1日でも何日でも良い。だから良いものは何日置いても良いものが見えてくるよね。
良いじゃないものは、どこかで妥協したり適当にやったものは見たくなくなるでしょ。
それは自分も他人も一緒なんですよ。
あとは僕、現代アートってどういう風に見ればいいかがちょっと分かってなくて、アートの楽しみ方っていうのをね、教えていただきたいんですけども。
これは歴史を学ばなきゃ本当に難しいんですよね。
要するに古典絵画とモダンアートと現代アートの文脈の違いっていうのがまずあって、これは日本の中にあんまり分かってないんですよ。
西洋絵画っていうのはそういう歴史の文脈がちゃんと組み立てられていて、そういう中から生まれたのが現代アートなのでね。
なぜなったかってそういう歴史が全部脈々とあるわけですよ。
だから歴史勉強しなきゃいけない。
じゃあバンクシーを理解するためには歴史をまず知らなきゃっていう。
絶対大事。それがあってこそ。
それがあってこそ。その前にキース・エリングがいたり、ラスキアがいたりしたわけでしょ。
そのベースに立ってバンクシーがいるんですよ。
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だからその間グラフィックアートっていうね、そこら辺の町の落書きがアートじゃないものがアートになっちゃったっていう、なぜなのっていうところからまた行かなきゃいけないですよね。
だから僕は分かんないですね。
そういうことです。そういうことです。まったくおっしゃる通り。
例えばゲルニカとか分かります?
分かりますけど、いいなーとかはちょっと分からない。いいらしいなーぐらいの。
だから美しいとか言葉あるじゃないですか。
アートの中に美しいって言葉あんまり使わない方がいいよね。
そうなんですか?
そういうものじゃないから。集圧も美でしょ。
だから物の概念の幅が違うの。美に対して。
だから美って言葉は軽々しく使えない。
だから美って言葉はすごく安っぽく聞こえるのね。僕らの世界では。
美の概念って変わるじゃないですか。時代と共に。
美人の概念も違うでしょ。
それと一緒です。
だから僕らが追求したいのは普遍性なんですよ。
深すぎてちょっとついていけてないんですけど。
多分ね、初めての初対面でここまでまだまだあるけども、
多分ね、企業の話されてたんで、
企業のこれから先がアートなんですよ。
ビジネスとアートが結びつくべきなの。
なぜかというと、やっぱり企業のやり方っていうのは限界があるんですよ。
さっきのデザイナーと一緒でね。ニーズがあって目的があってやっててね。
そこに限界がある。
本当にいいものっていうか違うものはそこから確実したもの。
だから壮大な無駄ですよ。大事なのは。
それをやってるのはアーティストだから。
壮大な無駄をどうやって作り出したらいいんだろうな。
それはだから人に任せたり。
人に任せたり。
ヒダイさんは経営者だから自分でする必要ないですから。
だからそれは専門家に任せたり。
それがコラボ。
僕でも作りたいんですよね。
でもそれはオッケーだけども、それがあるがために止まることが多いと思う。
その先に行けない。
ちょっとじゃあ老害になってるってことですね。僕もちょっと。
若干ね。
トークもよく老害になってますからね。
これね、ゴジラがこの間マイナス1が大ヒットしたでしょ。
あれの大ヒットした要因は、やっぱり山崎隆監督っていう人がね、製造のFXまでこだわったから。
それをできたのはスタンデイ・キュービック以来初めてなのね。2人目なんですよ。
だからみんな分業作業。
だからあの人が全部タッチできたからゴジラだけの完成度になった。
そのレベルの違いが混ざって。
だから今おっしゃってることも平井さんがそういうレベルのクリエイターであれば全然障害じゃなくてむしろ前向きだと思いますよね。
僕はそのレベルだと勝手に思ってるんでちょっとやってみようかな。
いいんじゃないですか。やってみなきゃ分かりませんから。いろんなことは。
そうですよね。
わかりました。ありがとうございます。
ではリスナープレゼント今回ご用意いただいたということなんですけども何でしょうか。
ありがとうございます。これは僕の去年作ったばかりで、僕の50年間の仕事を集約したカタログです。
すごい。これを見れば全てが分かるという。
全てというかほとんど分かります。
こちら1名の方にプレゼントさせていただきます。
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応募の宛先は後ほどお伝えします。
ここまでモノづくりトーク。福山市出身でニューヨークを拠点に活躍されている現代美術家の野田政明さんでした。
ありがとうございました。
ありがとうございました。