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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞよろしくお願い致しまーす。
今回のテーマ、ポッドキャスターであります、まきじー様より頂きました。本当にありがとうございます。
まきじー様から先日も、第141回で、コロナの後遺症に関するテーマを頂きました。その説も本当にありがとうございました。
まきじー様がされております、メルボルンの片隅でというポッドキャスト番組、こちらシーズン1が終わりまして、現在はシーズン2への準備期間とのことです。
シーズン1の際には、オーストラリアと日本との文化の違いを話されたり、詩や本の朗読をされたり、ゲームを通して感じたこと、こういったことを配信されておりました。
シーズン2からは番組名も変わるとのことですけども、新規一転、今後どんな配信になるのか楽しみにしております。
そんなまきじー様から今回メールを頂きまして、そこから話をさせていただきます。内容を読ませていただきますと、
薬のオーバードーズに関連して質問があります。 実は2022年の2月に手術をしてこちらの病院に入院しました。
複数の痛み止めを次から次へと飲まされて大変な思いをし、海外の病院では自分の身を守れるのは自分だけだと身に染みる思いで5日間過ごしました。
オーストラリアは何かあるとすぐにパナドールという頭痛薬、痛み止めの薬を飲まされるんですけども、私は一常であっても非常に敏感に反応して、体が浮いたような感覚になったり、
肺になってしまうので通常は50ミリ程度しか飲みません。 このパナドールというのは日本ではアセトアミノフェンと呼ばれている薬というのはまきじー様からも注射
くいただいております。 内容を戻させていただきますと、入院中はパナドールを500ミリグラム以上を毎日6時間おきに飲まされて、
2日目には体のあちこちがカクカクとチック症のような痙攣のような状態が起こり、 最終的に心臓が破裂するかのようにガクンとなったので驚いて分量を減らしたいと
申してたのです。 ところが聞き入れてもらえず、結局看護婦さんの見ていない隙にポケットやゴミ箱に捨てて飲まないように
しました。 素人的な考えですがアジア人では体が小さいんだから服用量も少なめで良いかと思うんですけども、
それは関係ないのでしょうか。 少量で効果大になってしまうのは体質によるものなのでしょうか。
退院してから私なりに調べたりもしたんですが、これといった回答が見つからず、 かかりつけの医師や手術を担当した医師にも相談したのですが、弱い薬だから
副反応なんて考えられないと言われ、真摯に受け止めてもらえなかったのです。 うっちーさん、専門的で細かいことで申し訳がありません。
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また薬剤さんとしての考察あるいは役立ちそうなサイトや文献などを教えていただけたら嬉しいです。 長くなってしまい申し訳ございません。どうぞよろしくお願いします。
ということで今回のタイトルはこちら。 人種によって薬の量は変わりますか。
ということで今回は薬の量って日本と海外で違ったりするのという話をします。 ちなみに今回マケ爺様のメッセージの中で先ほど注釈もいただいておりますけども
パナドールという薬なんですけども日本ではアセトアミノフェンでして、このアセトアミノフェンは成分名、商品名ではカロナールと言われ方をしたりします。
カロナールという名前ですと聞いたことあるよという方も多いかもしれませんので、今回ところどころカロナールという名前で話をするかもしれませんのでよろしくお願い致します。
今回の質問ですけどもマケ爺様のおっしゃる通りで人種差とか体格差、これによって薬の効き目は変わります。
なので薬の服用量は少なくしても良いかと思います。 まず体格の話になるんですけども、確かに体が大きい人とか小さい人で薬の量を変えることはよくあります。
特に抗がん剤のように副作用のケアが非常にシビアな薬ですと、体重何キロから何キロとか身長と体重のバランスによってこの人はこの量でこの人はこっちの量でというふうに変えたりします。
なのでまず体格差で薬の量は変わることは多いにあります。 実際のところ子供の薬とかですとやはり体重によって薬の量が変わること多いにあります。
例えば今回出ているカロナールっていうお薬でも10キロの方だったらじゃあ1回100ミリにしようか 15キロの方だったら1回150ミリにしましょうかというように体重で量を変えるのは本当によくあります。
意外と薬の量っていうのは体格によって左右されたりします。 またこれ同じ薬でも国によって薬の適正の量が違うこれも多いにあります。
例として有名なところですとアリセプト成分名がドネペジルという薬ですけども この薬アルツハイマー型認知症とかによく使われるんですけどもこの薬日本では10ミリ
グラムまでしか使えないです。でもアメリカですと23ミリグラムまで使うことができます。 これは欧米の方の方がアジア系よりも薬を使うことができる
体勢があるという言い方ができますね。 なので日本に比べてアメリカでは2.3倍も多めに使うことができます。
実際のところ日本でも認知症の問題は深刻化しておりますのでアメリカに習って 日本でもこのアリセプトという薬をもっと多めに使えるようにした方がいいんだ
というのが過去よく言われておりました。 ただここ最近それがあまり言われなくなりました。
本来であれば薬多めの量を使えればその分認知症の進行を鈍らせる効果が出るはずです。
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でも現在も日本では10ミリまでしか使えないという現状でございます。 ちなみにアメリカで23ミリを使えるようになったのは確か2010年とかそこら辺の話なので十数年前の話ですね。
なぜ日本では結局10ミリグラムまでしか使えないのかというと大きな理由として副作用問題があります。
このアリセプトという薬有名な副作用でお腹がゆるくなりやすいというものがあります。 10ミリより少ない3ミリとか5ミリでも下痢をする方とかいらっしゃったりします。
実際のところまず3ミリで2週間ぐらい試してね。それで問題なければ5ミリにステップアップしようかというふうに徐々に量は変えていかなければいけないぐらい副作用で下痢とかが有名だったりします。
当然これ10ミリよりももっと多い量ですと当然お腹の調子崩しやすくなるということもありまして、増量はなかなか難しいという問題になりまして、今のところ日本でも10ミリよりも多い量で使うことはできないという状況でございます。
これに関しては日本とアメリカでは副作用と効果で優先する度合いが違うとかそういうのもあったりするんですけども、やはりこれはアメリカ人の方が薬の量を多めに使える体質だっていうのが大きかったりします。
このアリセプトの例は薬の使える量が国によって違う例として有名な一つだったりします。
今回マキジー様から質問であげられましたパラセタモール、日本でいうカロナールですけども、マキジー様の場合1回50ミリぐらいでいいですよというお話をされておりました。
でも病院では1回に500ミリグラムを2錠、これを6時間おきにということで1日4回と考えられますね。
つまり1回に1000ミリグラムを1日4回なので1日4000ミリということになります。
これ日本の基準に改めますとかなり多いです。
日本でも4000ミリグラム使えなくはないんですけども、通常の場合500ミリの錠剤を使う場合は1回500ミリを1日3回とかが普通です。
一般的には1日1500ミリぐらいまでと言われております。
ただ500ミリグラム錠剤を使わないこともよくあります。
場合によっては300ミリグラムを1日3回なので1日900ミリまでですねとか、
200ミリの錠剤を1回に2錠を飲む、1回400ミリを1日3回で1日1200ミリグラムとかが一般的ですね。
ただここもやはり常設をしてカロナール1回200ミリを1日3回で1日600ミリということもあったりします。
そういうふうに結構量がオーストラリアの基準に比べて少なめです。
日本の場合では1日4000ミリ、一応使えなくはないんですけども、これはもうがんで痛みがひどい方、そういった方くらいしかあまり使わない量です。
確かにカロナールは副作用が少ない薬として有名ではありますけども、それでもやはり多めの量を使うと肝臓への負担とか心配になりますし、
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一般的には日本の場合は1日1500ミリグラムまでぐらいが一般的です。
ここらへんに関してはそれでも1日1500ミリグラムでも十分効果を期待できますので、やはり体質の問題ということもありまして、オーストラリアに比べると日本人は比較的量が少なめで大丈夫というふうに判断されているかなと思います。
正直なところ、自分の体に合わせて少なめの量で飲む、これ問題ないと思います。
一般的にも痛み止めって痛い時だけでいいよ、1日3回も無理に飲まなくていいよということがほとんどです。
量に関しても、例えば500ミリの状態だとそんなに必要ないなという時は、じゃあ割って飲みましょうかという説明をすることはよくあります。
確かに痛み止めには腫れを抑えるという効果もあるので、何かしらの腫れが出てるとかそういった意味で炎症を抑えたい時とかには必ず飲んでねという説明をすることもありますけども、
そういった腫れとか炎症を抑えるためっていうわけではなくて、痛みとかであればそのご自身の体調に応じて調節したりとか少なめに飲むのは問題ないかなと思われます。
ここまでがまずはメインでいただきました質問の僕なりの返答でございます。それではここからは本日のワンポイントと言いますか、もう一つの質問に答えさせていただきます。
本日のワンポイント
文献や論文調べる際にはなんだかんだでGoogleスカラー
今回もう一ついただいておりました質問の方にも答えさせていただこうかなと思いまして話をさせていただきますが、僕よくポッドキャストで話すための文献とか論文調べるときに何使ってますかと言いますと、だいたいGoogleスカラーから検索してます。
Googleスカラーっていう風にGoogleとかで調べていただいて、そこから論文とかが検索できるサイトが出るのでそこから調べて引っ張ってきてます。
ただGoogleスカラーを使っている方って無料で調べられる文献少なくないとか、有料じゃないと見れない文献多くないかとか言われたりするのと、あと英語表記が多すぎるし、結局はJステージという日本語とかで検索しやすいとか日本の論文とか引っ張ってくれるサイトの方が使いやすいという話
これチラホラ聞きます。ただ翻訳機能とか正直最近優秀なので海外の論文とかも読むときにはそういう翻訳サイトとかバッて使うと英語表記問題ないなと思ってますのと、海外の論文とかの方が結構面白い論文とかも多かったりするんですよね。なので海外の論文でも検索しやすいというのは正直メリットだと思ってます。
有料でないと見れない論文、これ確かに手間なんですけども、他のサイト使ってても有料でないと見れない論文はいくらでもありますし、ここは仕方ないかなと思っております。なんだかんだで僕はGoogleスカラーが一番優秀だと思ってます。
またそれと付随してなんですけども、以前別のエピソードで健康とか勉強するには例えばNHKの今日の健康のテキスト本がいいよとか、あとは薬剤師とかの1年目のこととかに僕は中原先生の本がいいよとか勧めてるよっていう話をさせていただいたんですけども、これと別で薬とかをもう少ししっかり勉強したいなっていう方には僕は治療薬マニュアルという本をお勧めしてます。
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この治療薬マニュアルはっきり言ってしまえば薬の辞書です。なんかめちゃくちゃ分厚いんですけども、とりあえず薬の辞書だけあって、もう大体の薬はその中に説明が入ってます。ただもう硬い文章でしか載ってないので、やっぱり薬の辞書として薬剤師とか医師とか医療系の人が使う本ではあるんですけども、この本には途中途中でこの薬はこういう聞き方しますよとかよく言う作用記錠とか呼ばれるものが図入りで書いてたりするんですよ。
なおかつ、胃薬の中でもこの薬はこういう特徴がありますよ、この薬はこういう特徴がありますよというのを載っけてたりするんですよね。
薬の説明が非常に細かく書いてあるので、僕は治療薬マニュアルというのは勉強するためにも、辞書としてだけじゃなくて勉強するためとしても非常に優れている本だなと思っております。
質問としてはどんなところで調べてますか?ってなったらGoogleスカラーから論文とか引っ張ってきてます。
その時に勉強する時に治療薬マニュアル片手に勉強していることがよくあります。
ってところが今回質問いただきました範囲での僕なりの返答でございます。
今回はこんな感じです。
テーマというかメッセージいただきまして牧爺様本当にありがとうございました。
人種の差とかはもう一般的には人種の違いとかはよく問題にされることあるんですけどもこれどうしても医療の場合は人種や体質、体型とかあと性別これ本当に薬によってとか差が出るのでここらへんはもう皆様個人個人に当てはめるためにもわざと量とかを変えていかなければいけない問題だったりします。
海外からのやっぱり爆害の方とかでもよくあるんですけども薬の量が日本のものだと弱すぎるってことも実はあったりするんですよねっていう逆に言うと海外旅行中に市販薬買っておこうっていうのが実はそれ聞きすぎてしまう可能性もあったりします。
旅行行く際とかはやはり自分でいつも飲んでる薬とかを常備した状態で旅行行くのをお勧めしております。
ただまあそれでもやっぱり海外住んでる方とか海外旅行中なので現地の病院に受診して薬もらう場合こういった時には薬の量などにもお気をつけくださいませ。
また薬のことや健康のことなどいつでも何かありましたらご連絡お待ちしております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。