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2024-04-05 12:04

第71回 制服の着替えは労働時間!そもそも、なぜ制服が必要なのか!?

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

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こんにちは、遠藤勝也です。久野勝也の労務の未来、久野先生よろしくお願いいたします。
お願いします。
さあ、ということで、今日もいきたいと思いますが、
今日はですね、ちょっと超実務的なご相談というか、質問が来ておりますので、早速いきたいと思います。
お願いします。
質問いきましょう。
40代の男性の方からですね、人事の方からご質問いただきました。
いつも楽しく拝聴しております。私は食品小売りの人事で仕事をしています。
今回は、出勤時間の着替え労働時間問題についてのお問い合わせです。
弊社は百貨店やショッピングセンターにテナントとして出店しておりますが、着替え時間を労働時間にしなければならないのは理解しているのですが、ルール作りに頭を悩ませております。
その理由は店舗によって更衣室までの距離などが全く違い、あるお店は事務所で着替えをしていますし、あるお店は更衣室、着替えを含むまで片道10分以上かかります。
このバラバラな環境でお店ごとにルールを設定することは管理上難しいと感じているため、ある程度ルールを統一したいと考えています。
また、パート3の契約時間はそのままにしたいと考えております。
契約時間の前後を労働時間にしてしまうと扶養内で働く方は困りますし、フルタイムの方は割増対象になってしまいます。
これらの問題点を考慮しながら、バランスの良いルールを作るにはどうしたら良いでしょうか。ご教示をお願いいたします。
ということで、もう案件レベルの人物になっている気がしますけれども。
めちゃくちゃ難しいです。
じゃあ行きましょうかね。どこから行きますか?
一回の労働の、着替えが労働時間なのかの整理から行きましょうか。
リスナーさんも気になっているところだと思うんですけど。
郵便局の年末ですね。2023年の12月だったと思いますけど。
郵便局の制服の着替えが労働時間かみたいな形で、日本郵政の方が裁判をやってると思うんですけど。
あれも確か一心に負けてまして、着替える時間と着替えたところから職場に行くまでの移動時間に関しては労働時間というふうに認定されてて。
ポイントはですね、家から制服着て来るのを禁止してて。
要はほぼ四季命令下に当たってるみたいなところですね。
なのでこういった事案になると、よく有名なのが三菱重工の長崎造船事件とかですね。
古い事件ですよね。
割と古めですね。平成12年とかだったと思います。
アートコーポレーションっていうところも、令和2年の裁判なんかでもやっぱり朝礼の前に制服着替えを済ませることを義務付けたことに対して、
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制服の着替えに要する時間と朝礼場所への移動時間というのを労働時間に認定してるんで。
結構この辺りは労働時間ってことは前提なんだろうなみたいなところはまずありました。
なので、まずここが労働時間じゃないっていうのはなかなか主張が厳しくなってるってところですよね。
なるほどね。だから着替えてこない前提で着替える以上、基本的には着替え時間は労働時間であり、
移動でそこから職場に行く時間の移動もあればそこもきっと労働時間になるというのがほぼほぼ今流れだと。
はい。で、僕今回のやつ難しいなと思うところでいくと、
例えばこれ店舗とかで私もよくわかるんですけど、多分百貨店とか一番わかりやすいんですけど、
店開くのはとはいえ、多分開店10時だとするとですね、多分9時45分ぐらいの距離があってみたいな感じなんですよ。
その前に来るんですけど、出社してくる時間がバラバラじゃないですか。
着替える時間が例えば5分だったとして、職場までの移動時間が5分だったとすると、
それに10分残業時間つけたとしても、めちゃくちゃ早く来たときどうするのかみたいなところもあると思うので、
結構ルール作りが大変かなとは思ってます。
で、ちょっといろいろ考えたんですけど、
まず一つはですね、これは実現できるかどうかは別問題としまして、
またこれいいかどうかっていうのは私と佐藤さん先生とか相談した方がいいと思いますけど、
着替える時間と、あと移動する時間の標準時間みたいなところ。
例えば10分なら10分。
それを手当として盛り込んでですね、出社した日数に対して払うかってことですよね、一つは。
なるほど。もう推定の時間を想定して、そこに対しての手当として支給すると。
支給する。で、それはもう残業の一部ですというふうに払う。
なかなかでもさっき言ったところ、これ不要な問題とかもあるよって話をされたと思うんで、
非常に難しいんですけど、ただこれ今ってどちらでもちぎり上げしなきゃいけないタイミングなので、
よくこれお客さんからも相談を受けるんですけど、いきなり消給しないとですね、
なかなか事業に持たないタイミングだと思うんですね。
ここで単に消給するよりは実質消給みたいな感じで、
こういったところの労働時間っていうのを改善していくというようなところかなと思います。
以前やった壁の問題の話ですね。壁をどうにかして越えないようにという動きがなぜかこうはびこってはいるが、
世の中の、そうですよね、漫画界と大企業4割アップも全員出してる中で、
確かにね、賃上げの抵抗があるが故にそこのルールに引っ張られるっていうのは、
なんかこう世の中の流れとはむしろ真逆に走っちゃってるような。
そうですね、なので、本当に標準はですね、着替える前にタイムカードをガシャって押して、
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着替えてもらって、職場に来て、職場からすぐに働いてもらうっていう、
そのルールをしっかり決めることかなと思います。
そこはそこ。
そこがなかなか難しいかなと思います。実質値上げ、賃金アップになってしまうので、
それを賃金上げましたっていうことで、置き換えるというのがまず一つ目かなと思っています。
なるほどですね。
もう一個はね、これ、こういう点が正しいのかどうかわからないんですけど、
そもそもなんですけど、制服っているんですかっていうところを見直す。
別の論点。
私はスターバックスとかが一番わかりやすいかなと思います。
なるほどね。
エプロンとか。
私服にエプロン。
私服にエプロンとか。
あとはスーツとかであればですね、男性は家から着てくるわけなんで、
女性もそういうパンツスーツを指定して、家から着てきてもらって、
エプロンとか別に名札つけてとかっていう形で。
なんとなく統一感があればですね、店のブランドってそこまで損なわれないと思いますし、
逆に高級ブランドとかでも服装の指針があるだけで、
割と自由じゃないですか、ある一定の範囲の中で。
だからそもそも着替えると、
例えば清掃業なんかとかで、
例えば防塵とか、要は埃が立っちゃいけないとかということで、
繊維の指定とかしてるようなところは仕方がないと思うんですけど、
小売なんかで行くとですね、そもそもそういったところから見直してしまうと。
そうすると制服のコストも下がるしとかっていうこともあるんじゃないかなと。
そもそも論、制服そのものを見直してみたら、
根本的に解決する部分もあるんじゃないかな。
お客さんのこと何にも考えずに今これ回答してる。
今回質問という前提なんでね。
個別で話があればもっと話はできるんでしょうけど。
でも確かに、ぜひリサの方、
もしそれは無理なんですよという話とかもありましたら、
ぜひ追っていただけたらなと思いますが。
一つありますよね、観点としてそれ。
そうなんですよね。
だから結構抽象とか、僕らもお付き合いしてるとですね、
昔からの流れでこうなってるっていうのは結構多いので、
それを何とかしようみたいな話になりやすいところがあるんですけど、
根本的に何でこれ始まったのかなとか、
あと意外と経営戦略上あんまり効果が上がってないことってあると思う。
こういったいろんな労働裁判が出てきた時に、
思い切って転換してしまうっていうのもありなんじゃないかなと思います。
確かにね。
制服って話で言うと、
意外と単純にPLにもインパクトするような、
刑室のクレームみたいなことを分かりやすく、
抱き合わせで提案できるかもしれませんもんね。
そうなんですよ。結構大変で、
制服だともう回収も大変だし、
入社した時のサイズ合わせとか、
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エペレーションコストも結構高いんですよね。
で、辞めたら回収しないといけないから持ってきてもらったりだとか、
で、あの人返さないからって言って通知出したりとかですね。
いろんなことやっておりました。
管理コストも見えないのでね。
管理コストも見えないと。
そっか、だからPLだけじゃないですもんね、そうなってくると。
なるほど。
という論点が出てくるって感じですね。
メシクテム的に回答してます、申し訳ないです。
いやいやでも、責任というよりも非常にそもそも論っていうところですよね。
これ最後にですけども、
冒頭に教えてくださいましたが、
労働時間にしてしまうと扶養内で働く方は困る。
なので、契約時間はそのままにしたいっていう、
ここの点については、
それを前提に実現する方法ってなると。
いや、これだけはもう多分ないと思いますね。
だから、多分これから時給が上がってくるので、
上げざるを得ないと思います。
最低賃金も上がってくるので、
おそらく扶養を勝手に超えていってしまうというか、
逆に扶養を超えないようにしていくと、
どんどん労働時間を短くしていかなきゃいけなくなる。
そうなりますよね。
本当に基本的に単価をかける時間なので、
地球単価をかける。
なので、そこは逆にとも社会保険を入れていくと。
社会保険を入れると今度、
コストが合わなくなってくるはずなんですよね。
それを価格転換していくみたいな、
そういうようなことかなと思っているので。
そうなってくると人事としてはまたすごい、
ここの枠組みを取っ払おうとすると、
今の価格転換の話になってくると、
人事領域のところをある程度超えて、
経営戦略上の話もしていかなきゃいけないんで。
葛藤しますよね、きっと。
そうですよね。
でも、たぶん人事の方は何とかしろって経営陣から言われてるんですけど、
それなんとかならないっていうところで、
むしろどんどん逆にいってて、
とにかく着替える時間とか、
本当にそういったところを、
世の中的にはどんどん労働時間にしていけって流れなので。
そうですね。
ということで、一旦ここまで回答させていただきましたが、
これを踏まえて個別具体的に、
もうちょっとこうなんですねみたいな話がありましたら、
質問いただくか、最後はお問い合わせいただいた方がいいかもしれませんので、
お問い合わせいただいて、
ぜひ一緒に考えていきたいと思いますので、
頑張っていただけたらと思います。
ということで、くの先生終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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たくさんのご質問お待ちしております。
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