1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
  2. 第74回 労働時間の境目「始業..
2024-04-26 12:42

第74回 労働時間の境目「始業前の集合・移動・準備は労働時間になるのか!?」

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

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https://ck-production.com/kuno_q/

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こんにちは、沿道勝家で久野勝也の労務の未来、久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いします。
さあ、ということで、今回もですね、労働時間について聞きたいなと思います。
最近はあれですよね、労働時間、それこそちょっと4月1日からの、改めてどんな回転でしたっけ?
建設業とかですね、あと医療関係とか運送ですよね、タクシーとかバスとかで、時間外労働の上限規制というのが、これがスタートするということです。
散々ね、去年やってきましたが、ついにって感じですかね、ついに回転。
うちも駒崎の経営計画発表会とか行ったりだとか、あとは中小企業なんかだと建設業の、組合じゃないんですけど、組合というと労働組合みたいな、そういうのじゃなくて、下請け会みたいなのがありまして、割と大きな中小企業の建設関係だと、そういう、ワンチームみたいな感じで。
いろいろありますよね、トラック協会とかの地域主催やってたりとか。
そうです。それの会社側みたいなのがあるんですよ。安全総会みたいなことをやって、下請けさん何十社も集めて、そういう労働時間の管理の方法とかを、要は元請けさんだけしっかりやるんじゃなくて、下請けもやらなきゃいけないよってことで。
元請けのほうの会社が主催で、下請けの方々集めての勉強会みたいなのがあったりってことですか。
そうなんですよね。そこで講師で呼ばれたりするんで。
それには結構いろいろ大変です。
そんな中でいろいろと質問があると思いますけども、残業時間は何分単位なんだとかいろいろですかね。
そうですね、何分単位なのかという話と、あとそれもどこかでやらなきゃいけないですね。
一番多いのが、労働時間前の集合とか移動とか準備とかっていうのが労働時間になるかと。
建設業で一番わかりやすいと思うんですけど、建設業で現場で働くじゃないですか。
会社で集合して、そのまま現場に行くわけです。
この場合って労働時間ってどこから始まると思いますか。
うわー、なんかまさにリアルな。
現場に行く前に会社に集まって、要は車乗り換えてとかってことですよね。
そうです。
資材乗ってる車に乗って現場。
仕事じゃない。
現場までに行く会社からの移動時間は労働時間になりがちな気がするんですけど、どうでしょうか。
そうですね、まさにそうだと思いますけど。
根本的にまず労働時間がどうかっていうのは、具体的な指揮命令があったかどうかっていうところがポイント。
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なので多分今の解釈はほぼ正しいと思うんですけど。
必ずしもそうじゃないよっていう話を今日したいなと。
なのでやり方によっては、労働時間じゃないっていう方法も取れるので。
ただこういうところを工夫していかないと、労働時間が減っていかないんですよね、建設に。
なるほど。
それへのことも含めて、インチキとかじゃなくてですね、ちゃんと適切にはやらなきゃいけないと思いますので、その辺りちょっと解説したいなと。
よろしくお願いいたします。
一般的にですね、創設事件って平成20年の東京地裁の判決のところで、基本的にはですね、会社に集合してそこから現場に行くっていうところは、
先ほど遠藤さんが言った通り、労働時間だよっていう判断したという事案があるんです。
創設事件。
ここの会社はですね、勤務時間8時、5時で、6時半くらいに会社に集まって、5分くらいのところに資材置き場があって、
そこに車両に資材積み込んで、6時50分に事務所に集合して、
だけどこれが状態化しててですね、しかも車両に乗った後に、乗る前と乗ってからも、ずっと業務の指示とかっていうのがあったみたいなところがあるんですよ。
これはだからさっき話した通り、指揮命令下にほぼ置かれてるよねっていうことで、完全に労働時間だよねってところ。
おそらく大半がもう9割以上が僕このケースだと思うんですね、中小企業のパターンって。
何かしらの指揮命令下において作業を実際しているというような。
はい、そういった形かなと思って。ちょっといくだけ原理原則話しておくと、直行ってあると思うんですけど、
建設用なんかで例えば会社に出社するとですね、会社から労働時間がスタートしていくんですけど、直行の場合っていうのは現場から労働時間がスタートする。
直行の時も、いきなり家に帰るんだったら、最後現場出たところから労働時間が終わりだし、会社に戻ればこの考え方だと会社に戻った時間が労働時間の終わりになる。
そういったこともあるよねっていうところです。
じゃあちょっと次、もう一個ですね、ちょっといくだけ例外があって、愛波公務店事件っていうのが平成14年の東京地裁のところにあるんですけど。
だいぶ昔ですね、平成14年。
愛波公務店事件。
会社と現場の往復が通勤っぽいよねっていうところで、これはさっきと全然違いますよね。会社と現場が通勤だと、要は現場から労働時間がスタートだっていう風に認定されたっていうのもあるんです。
条件が揃うとそうなるんですか?
そう、会社から現場が労働時間だったのに、今回の事件は会社から現場が通勤と。要は労働時間じゃないよっていう。
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じゃあ一概に言える話じゃないってことですね。
そうです。だから若干やり方によっては、解釈によってはこうなるんだよねっていうことをちょっと理解をしていただいて、普段の件に近づけてどうしてるか考えてほしいなってところなんですけど。
でも原則で言えば指揮命令下になかったみたいなところがポイントになる。
事案ちょっと話をすると、まず出勤の時に会社に立ち寄るんだけど、車両によって単独また複数で現場に向かってた。だからほぼ自由に近くて、一緒に乗っていくかみたいなところで乗ってたりだとか。
俺はLVで行くわみたいな。
あとは時間も決まってなくて、車両による移動も会社が命令したわけじゃなくて、集合時間とかも移動者の間で任意に定められてて。
要は直接行ってもいいし、会社に集まってからなんとなく一緒に行こうぜみたいな感じで。
現場入りにちゃんとあってれば、そこまでは各自の自由の裁量があったみたいな感じなんですかね。
そうですね。工程もポイントだと思うんですけど、前日までに必ず決まっていて、まさに打ち合わせることって全くないんですね。
なるほど。
ただ移動してたと。そういうような観点で。
ポイントは、なかなか難しいかもしれないけど、車両への積みにとかしてたものが全くなく、あとは作業してないというのが1個目のポイントです。
さっきの統設事件とは別ですね。ここ積みにしてましたもんね。
そうですね。車両内で打ち合わせは行ってないと。
なるほど。別の話してると。
あと車両運転者や集合時間など、事務員は自主的に決めていて、特に国だから会社が支持したという指揮命令もないし、ほぼ任意で自由に決められるというところ。
この辺が揃ったこの愛波公務店事件においては、あくまでもこれは通勤時間になったと。
なかなかこういうのないかもしれないんですけど、ただ工夫って必要かなと思ってて、本当に毎回会社に集まらなきゃいけないのかとか、
あと、例えば資材がでかいやつならわかるんですけど、電気工事みたいなところでいくと、
翌日の分って積んでおいて、家から直行すればですね、労働時間で減らせるよねとか、いろいろ工夫することによって労働時間で減らせる可能性があるのかなっていうのはあるので。
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解釈次第でこれだけ変わるのであれば、そうですよね。
なるほど。ちなみに各社の状況に合わせなきゃいけないんで、自分たちで考えなければならないなっていう感じが出てくるんですが、
例えばイメージでいうと、提案としてあるんですか?こうやったら。
まあでも、なかなかね、朝任意でみたいなところ、積みには結構ポイントになるのかなと思ってて。
で、わりとお客さんの中でやってるのが、例えば従業員の、ベテランの信頼できる方限定だと思うんですけど、現場一人で動くような人とかっていると思うんですよね。
そういう場合は、例えば自宅の家の近くに会社の経由で駐車場とか借りるんですよ。
そこに会社の車を停めておいて、それで前の日にちゃんと物を積んで直行するっていうのが一番いいと思います。
なるほどね。むちゃくちゃ個別の事案が来ましたね。
会社が来るっていうのが争点に絶対なるので、とはいえ。
たまたま裁判で勝ってるけど、その裁判までするわけにもいかないわけです。
だから基本的に会社に行かなければ、そんなもう疑義がなくなるところが大きいかなと思って。
なるほどね。
本当に通勤しなきゃいけないのかということとか、あとは会社来て、いきなり朝礼やるのやめてくださいとか、移動だけにしましょうとかっていうところとか、
いろんな指導を今しているようなと。
以前71回ですね、制服の着替えは労働時間っていう話をどうなのかって話をしましたけど、
その時も大体労働時間になってしまうポンポンローの話として、そもそも制服いるんだっけっていう話をね、
久野先生が見直すとかっていうのが大事だよねって話にあったように、この労働時間の移動がどうなるのかって想定も、
なぜそもそも会社に寄ってるのかみたいなところから考えていくと、意外と突破口があったりするというか。
そうですね。
ということですよね。
いろいろありましたよ、だからやっぱり遠い現場の仕事を取らないとかね、そういうのも言ってますけど。
簡単に言うなとかたまに起こられますけど、いろいろありますよね。
なるほど。
いやでも、労働法がどう正しいか正しくないかの話ではなくて、ビジネスそのものの密接は上でこれが労働法上どうなのかみたいな感じを考えていくと、
意外と見えてない解決策が出てきたりするというところなんですかね。
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そうですね。
一旦労働時間に関しては、時間まだありますがこの辺りで終わった気がしますね。
とりあえず大丈夫です。
また何かありましたら、ぜひ質問等もいただけましたら、そりゃあ作っていきたいなと思いますので、お待ちしております。
終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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