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こんにちは、遠藤克樹です。久野勝也の「労務の未来」久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いいたします。
デンマークの生産性の鍵
ということで、今日は前回続きということで、久野先生が今回、欧州、ドイツ、デンマークの方に出張に行かれて、そのレポートということで、デンマークに非常に感銘を受けたということで、
なぜあの国が、対個人で言うとGDP対比日本に対してか、倍ですか?そして生産性も高いと、なぜなのか?という5つのポイントをご紹介くださっている途中で、今、前回が1、2までご紹介しましたので、聞いていない方はぜひそちらを参考にいただきたいんですけども、
今日は3、4ごといきたいなというふうに思っておりますが、ちょっと簡単に復習していきましょうか。
はい。デンマークは非常に生産性高いよねっていう話をしたときに、5つポイントがありますということで、できるだけ多くの人を働かせるということで、これは女性の賃金ギャップが非常に少ないみたいな話を前回させてもらっていて、
5倍以下だって話しましたね。
そうですね。あとは人材の質を高めるという話をさせてもらってですね。今日はあと3つやりたいなと思っているのが、競争力のある企業で力を発揮してもらうというところと、あと、生産性の高さにつながりやすい組織分解や仕組みというところと、
これ気になりますね。
はい。あと長期的視点と一歩先を行くための専権性みたいなところ。
中小的ですね。
はい。前回も話した政治のところも絡むんですけど、結構日本企業、特に中小企業が学ぶことが多いなと思いまして、ぜひ1、2ももう一回聞いてほしいんですけど、3、4、5の解説をしたいなというようなところです。
よろしくお願いします。
はい。ポイント3が、競争力のある企業で力を発揮してもらうというところで、これは政治的なところも大きいんですけど、
これどうするんですか?そっちに推進していくということはどういうことですか?
日本は結構衰退産業とか救済するじゃないですか。女性銀とか保証金で。ああいうのも全くやらなくて、産業の侵侵対策を国家でやるみたいなところです。
なるほど。産業単位での投資先の話とかってことですね。
そうですね。めちゃくちゃ勉強になったなと思うのが、もともとデンマークって造船業が強かったんですよ。
バイキング大国ですもんね。
機関産業なんですけど、日本とかのアジア勢がめちゃくちゃ伸びてきててですね。
日本造船強いですね。
伸びて、結局もう壊滅的になったんですよ。もともとデンマークってバイキングがスタートしてるんで、これもうシンボル的な産業だったのに。
なるほど。
これで続けたくなるじゃないですか。国家。
これはそうですね。
伝統工芸みたいなもんですよ。
はいはいはい。
その時にもうやめようという話をして、その時に国のトップが言ったのが、そういう野心を持つにはデンマークは小さすぎるというふうに話をして、やめようということでやめて。
じゃあどこで勝負するのって言った時に、例えば有名な企業でいくとノボルディスクっていう糖尿病の薬作ってる会社。
これ世界でも大きな製薬メーカーなんですけど、そういったところの製薬に投資したりだとかですね。
風力発電が有名なんですけど、ベスタスっていう会社さんだとかですね。
なるほど。
サーモスタットのダンポスっていう会社とか、レゴとかですよね、おもちゃ。
レゴもあれ一つ、国家戦略でレゴなんですか?
そうなんですよ。ニッチなところに勝負にしに行こうと。もちろんレゴはレゴに伸びてたんですけど。
あとビールとかカールスバーグっていう会社があるんですけど。
お世話になってますね。
とにかくニッチなところに国家として勝負、勝てるニッチなところにお金と資本と人材を送り込むと。
そうなんだ、面白いですね。
中小企業が結構強いんですけど、これは本当に学んだほうがいいなと思ってて。
フルックスって会社がありまして。
フルックス?
ここもちょっと講演とかで勉強させてもらったんですけど。
何系の会社ですか?
従業員60人くらいの製造業なんですけど。
中小企業じゃないですか。
中小企業なんですよ。日本でもそういう会社いっぱいあるじゃないですか。
人口3000人くらいの田舎の街にありまして。
人工衛星の部品作ってるんですけど。
手のひらサイズの変圧器みたいなの作ってて。
なるほど。
これがないともう人工衛星飛ばないらしいんですよ。
いわゆる特殊技術を持った中小企業。
はい、欧州のですね。
これすごい勉強になるんですけど。
フルックスって会社の社内の仕事を
産業と航空と宇宙っていう3段階に分けてですね。
農品産業が3つあるんですね。
はい、産業、航空、宇宙。
で、宇宙グレードの仕事のグレードを
産業、航空、宇宙って3つに分けて。
さっきの人工衛星のところは宇宙グレードなんで。
宇宙グレードは大体産業の100倍ぐらいのプライシングになってるんです。
あ、深かちた。そりゃそうですよね。
で、逆に言うと産業の仕事もあるんですけど、
産業の仕事に関しては、
これ実はタイに260人ぐらい子会社作ってて、
そっちに全部出してるんですよ。
で、そこは1週間ぐらいで仕上げるんですけど。
要は何が偉大かっていうと、
中小企業って何でもやるじゃないですか。
中小企業って、車道商人とかはもう例外ではないんですけど、
社内の中に儲かる業務と儲からない業務がぐちゃぐちゃになってて、
結局、儲からない業務が多ければ、
会社は全然儲からないわけなんで。
だから全ての中小企業が、
どこが自社のニッチでかつ付加価値が高いんだってことを決めて、
そもそも人数がいないからそこに全部注力をして、
で、収益が上がらないものに関しては海外とかに出すとかっていう。
こういうような考え方がそもそも根付いてるので。
面白いですね。
だから、中小企業でもそうじゃない。
仕事の作業ってあると思うんですけど。
作業とかはAIに振っていくとか、
仕事の中でもさっきみたいな感じで、
自社の強みと誰でもできるところを分けて、
誰でもできるところは他の会社にお願いするとか、
海外でやるみたいなことをやっぱり考えていかなきゃいけないのかなと。
自分たちの付加価値が最も高いところをちゃんと抑えて、
そこに金も人材も全部投下しつつ、
そうじゃないところっていうのは、
また違った仕組みで対応していくというのをちゃんとやってるわけですね。
しかもこれが60名ぐらいの技術を持った中小企業で取り組んでいることってことにまた驚いたわけですね。
はい。しかもみんな働いてる人は女性が中心だったっていう。
へー。前回の女性活動の話とも繋がるとこなんですね。
そうなんです。
デンマークもやっぱり女性が優秀なんですね、じゃあ。
世界そんな感じじゃないですか。
我々はもうダメですかね、これ。
そうそう。
ちゃんとしないとですよね。
僕らが長時間労働で稼ぐスタイルから抜け出す。
本当ですよね。
自立的な組織と長期的視点
あとは生産性に繋がる仕組みとか組織っていうところ。
ポイント4ですね。
まずデジタル化っていうのが非常に大きいよって話はしたと思うんです。
生産性の要因で。
これは前回話したと思うんですけど。
ポストがないって話もしてましたね。
そうなんですよ。
で、トライアンドエラーの文化みたいで
めちゃくちゃ面白いなと思ったのは
日本って一応石橋叩いて渡るような感じで
デジタルも始まってみるとマイナンバーとかでも
やってもいないのにこうしたらどうすんだ、あったらどうすんだみたいな話になるじゃないですか。
向こうはとにかくやろうって話になってて
やってみてうまくいかなかったら後から修正するみたいな文化がありまして。
なのでそれを企業も政府もやっているみたいなところがあって
だから日本もそこは変えていかなきゃいけないんだろうなと思いました。
エラーに対して寛容なんですね。
特に大企業は出世がそもそも失敗しないと上に上がっていくじゃないですか。
あれちょっと不思議ですよね。
でも中小はそういう失敗してもいい文化のはずなのに
中小企業ですら最近あまり失敗しちゃいけないみたいな文化があると思うので
もう一回企業カルチャーの作り方っていうのはすごい大事なんじゃないかなと
勉強になるなと思いました。
これもまた政府の戦略とつながりそうなところも含めた話ですね。
そうですね。
企業単位だったらかなり取り組める参考になる話ですかね。
そうなんですよ。
だからデンマークって国を1企業ぐらいで考えてやると
結構上手くいくのかなっていうのが今日の僕の話かなと。
あとフラットな組織っていうのがすごくポイントであると話してて
日本でめちゃくちゃ階層、4階層とかあるじゃないですか。
寛容制組織の最大のイメージありますけど。
デンマークって本当に2階層3階層ぐらい感じでやっていく。
2階層ぐらいでも全然やっていくらしいんですけど
要は個々が自立してるから階層が小さくても成立していくらしいんですね。
なるほど。
確認確認みたいなことは全くなくて。
エレケートをそんなに作らなくていいわけですね。
システム的には。
そうなんですよ。
そういうのが結構勉強になったなと。
要はね、キーワードは自立なんですよね。
自立しないとやっぱり稼げないし
女性活躍もそうなんですけど
男性もあんまり残業しないんですけど
基本的には時間が短いイコール
日本人って時間が短くて
かつ責任感が薄いみたいなのがカルチャーとしてあるんですよ。
あんまり責任を与えないじゃないですか。
そうじゃなくて
責任感を与えた上で時間が短いっていうところが
まず一つ大事なんだろうなと思います。
なるほどね。
自立ね。
一貫して確かに
自立の話をされてるっていう
本当は世界の共通の課題ですよね。
そうなんですよ。
資源から何か全てに対して依存してしまっているがゆえの
戦えない状態が続いている中で
そういう意味でデンマークは
自立できる環境を作っていると。
はい。
そんな中で最後ポイントはどこですかね。
そうですね、ポイント5はさっき話した
長期的支線と一歩先を行くための専権制
これどういう意味ですか?
これはもう政治の話なんですけど
基本的に政治の方が
例えば風力発電いくぜとか
デジタル振っていくよみたいなことを
はっきり伝えるんです。
日本で言わないじゃないですか。
この産業はもう難しいですよとか
だからそこにちゃんとはっきり言っていくので
人も社会もそっちに向かって動いていくっていうところがあるので
そこはでも経営トップが
さっきの話デンマークを
企業に置き換えるといいよって話したんで
企業が経営トップが長期の支線で
この事業に投資しますよっていうのを
はっきりさせるのが大事なんじゃないかなって思いました。
そうですよね。電力とかデジタルって
もう完全に国が公共投資として
そこに張っていくんで
そこに産業までで人の金も全部張り付いて
伸びてって
結果生産性が上がってるって話ですもんね。
そうなんですよ。
デンマークの労働文化
でもそこをちゃんと伝えてくれれば
国民も安心じゃないですか。
こっちに勉強しに行けば
大丈夫なんだなっていうのが分かるんですよね。
だからそこを経済が伝えないと
会社の中でこの事業って伸びるから
ここに投資していくよって話した方が
やっぱり社員も
どういうことに勉強していいかってのは
分かりやすいですよ。
まさにグラウンドデザインの話ですね。
あとちょっと勉強になったのが
短時間労働は
Howよりも怖いっていうのが勉強になりまして
どういう意味ですか。
短時間労働はHowよりも怖い。
なんていうか日本人って
どうやったら短くなるかみたいな議論になるじゃないですか。
パソコンをシャットダウンしようとか。
でもそもそも
なぜやらないといけないかっていうところが
デンマークなんですけど
デンマークはそもそも2人
家責体制なんですよ、全員が。
そうすると保育園とかも
4時半ぐらいに閉まるらしいんですよ。
終わって迎えに行かないと
子供が保育園の外に出されちゃうらしくて。
完全にそうせざるを得ないというところからなんですね。
だってこないだ出てましたけど
日本は逆に子供たちを面倒見れるように
8時とかまで見て
幼稚園が終わった後にも
ちゃんと同じような教育体制も
作るみたいな感じで
より逆行っちゃってますよね。
逆なんですよ。
おかしな方向に行ってるんですよ。
だから
より長くなってくるんですよね。
そうですよね。
面倒見てくれる体制作っちゃって。
短いの前提にしなきゃいけなくて。
なぜね。本当に大事なテーマですね。
短いのが前提なんで
面白いなと思ったのが
参入感は拾わないっていうのは
これもともと誰の講演だったかっていうと
読売新聞で
日本人の方なんですね。
超ブラック労働してた人が
デンマークに移住して
超ホワイトになったって話なんですよ。
ブラックからホワイトまで。
その時に企業文化で結構勉強になったのが
参入感は拾わないっていう話をその方がされてて
野球の話ですか?
野球の話です。
参入感って何かって言うと
サードとショートの間が空いてるじゃないですか。
どういうイメージかって言うと
ポジションがないじゃないですか、そこに。
ポジションがないってことは
役割がないってことだよって話で
例えば日本だと
何でもかんでもみんなで参入感とか取りに行くんですよ。
例えばなんですけど
何でもかんでもCCにメール入れるとか
なんかLINEは
それ何?参入感的なやつ?
チャットワークにグループとにかく組んでみたいな
誰か見てるっしょみたいな
なるほど。非常にわかりやすいですね。
みんなで見に行くと
結局時間の無駄になってるだけなんですよね。
なので
要はこれ自立にも結構近くて
自分の仕事は全部自分でやり切るって話なんですよ。
面白い。
あいつがいなくなるかもしれないから
CCに入れとこうとか
リアルすぎますね。
そういう辞め方も逆になくて
自立してるから
辞めるときはちゃんと引き潰し
休むときはちゃんと人にお願いできるような文化になってる。
なるほどね。
だから
ちょっと最後全部コンテンツ持ってっちゃった感じしますね。
自社の参入感を咲かせっていうのがテーマってことになりますよね。
日本企業の課題
そうなんです。
面白いですね。
そういうような形で
最後
ちょっとこれは
もう1回くらいデンマークやりたいんですけど
デンマーク
かなりデンマーク職になってますね、福野先生。
そう。
でもちょっと最後
うちのまとめだけは
とりあえず今日は終わらせたいなと思うんですけど
今のデンマーク聞いても
企業経営に活かさなきゃほぼ意味ないなと思ってるんですけど
とりあえず
シャドウ少人東海のグループとしても
やっぱりデンマークを
企業単位に考えていくと
生産性の低い仕事をやめていくっていうのは大事かなと思ってて
例えば仕事と作業を分けて
作業をAIにやらせていくとか
仕事の中でも収益性が低いのとか
どこのシャドウ事務所にできるような仕事は
他のシャドウ事務所にやってもらうとか
いうところで
どこがニッチで勝負できるかっていうのを
やっていこうみたいなところを今考えているのと
早速取り組むってこと?
そうですね。
なるほど。
あと持続可能性のある働き方っていうところで
女性がうちもちょっと
家庭を捨てないと働けないぐらい大変なんですよね
活躍はしていただいていると
けど活躍しているメンバーを見ると
どうしても仕事でプライベートに犠牲になっているなと思っているので
しょぼいんですけど
1日9時間上限にしようと思って
労働を
パソコン強制シャットダウン
だから8時半に来たら6時半までしか働けないみたいな
8時に来たら6時までみたいな
もう最大9時間しか絶対できないような形に
まずやろうかなというふうに思っています
さっきの幼稚園保育園の3時になったら
放り出されちゃうみたいな話と近しいところですね
最後は農産業まで持っていかないといけないなと思いますけど
あとは男女の賃金格差の解消
そもそもうち賃金格差ないので
女性が稼げる職場っていうのをもっとアピールして
やっていきたいなと思っているんですけど
とはいえ他よりも稼げないと意味がないと思うので
生産性を高めていきたいなというようなところで
あとは短時間生産員制度じゃなかったんですけど
男女どっちでもいいと思うんですけど
短時間生産員制度みたいなものを
作っていきたいなというふうには思っています
これデンマークから戻って最中に
ちょっとこう考えたことですか
資料を作って
だいぶ影響というか取り込もうという感じですね
はいちょっとあの
学ぶだけで終わらない男
アメリカとか行って長時間だとか言うかもしれない
行く先行く先で
もうブレブレみたいな
社長っていうのはね
ちょれぼかえみたいなところもありますからね
ちょっとやる方向でいますので
ちょっとシャドウ商人とかに興味があったら
ぜひ採用でエントリーしてもらいます
そっちもね
デンマーク化するそうですのでね
一旦人も増やさないといけないですからね
まあということで
またね取り組んでいった内容で
いろんなこういいこと悪いことあったら
ご紹介してくださると思いますので
含めてぜひ楽しみにしていただけたらと思います
はい
一旦熱烈デンマーク出張レポート終わりたいと思います
ありがとうございました
本日の番組はいかがでしたか
この番組では
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