1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
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2025-07-25 15:01

第139回 厚生年金保険の「標準報酬月額の上限引き上げ」が意味するものとは!?


▼今回の概要
被用者保険の適用拡大/厚生年金等の適用要件の改正/2035年の全員加入/高所得者を財源に/標準報酬の上限の段階的引き上げ/国の段階的戦略

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サマリー

厚生年金保険の標準報酬月額が段階的に引き上げられることにより、より高い報酬を得ている人々からの保険料が増加します。社会保険の適用拡大が進む中、企業の規模や労働時間が基準となり、働く人々の保障が強化されることが期待されます。また、厚生年金保険の標準報酬月額の上限引き上げについて議論が進み、高所得者への影響や社会保険料の財源確保が重要なテーマとなっています。さらに、長寿の影響や年金給付の増加に関する考慮も示されています。

00:02
こんにちは、久野勝也です。久野勝也の「労務の未来」久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いいたします。
さあ、ということでね、今日行きたいと思いますけれども、前回はね、急遽、小栗先生をお呼びしまして、壁問題についてね、非常にわかりやすくご解説いただきましたんで。
はい、僕も理解ができました。
一緒にね、回っていただくという。いやでもすごいですね、急に来て喋れちゃうんですね。あれ特殊能力ですよね。
いやーそうですね、税金もあるからすごく複雑なんですよね。
ねー、いやーちゃんと頭の中常に整理されてるんだなと、ちょっと東海のストーの熱さを感じた瞬間でしたけど。
そんな中でね、今日はね、小栗先生と一緒に喋っていただいてもいいかなって思ったりしたんですけど、今日は別のテーマでして。
はい。
すぐ先生からお願いできますか。
年金の適用拡大
年金の法律が一部変わってるので、厚生年金とか、その辺りの解説一部入れていきたいなと思ってるんです。
何が変わってるんですか。
一つがまず、費用者保険の適用角度、要は厚生年金の加入基準がまた変わるんですよ。
今日話してた厚生年金ですね。
厚生年金ですね。
厚生年金。
社会保険ですね、健康保険、厚生年金の加入基準というところなんで、前回話してた106万の壁に結構近いと思うんですけど。
はいはい、社会保険側の問題ですね。
はい、前回の補足っぽいような話と、あともう一個は、これ結構大きいなと思うんですけど、
実質社会保険料が増えるんじゃないかって言うんですけど、厚生年金保険の標準報酬の上限が段階的に引き上がるというようなところです。
厚生年金の標準報酬月額ってやつですかね。
そうですそうです。
いくらからいくらの間はこの金額で何パーセントかけて試算するよみたいな、そこの標準報酬が変わる。
そうです。なので稼いでいる人はもっと保険料を払ってくださいねっていうようなところです。
なるほど。ちょっと具体的に何か入っていきましょうか。
じゃあまずは。
まずは年金の適用拡大ですね。
はい。
なのでそこからちょっと行きたいなと思うんですけど、今現行のルールどうなってるかっていうと、以前ポートキャスターでもありましたけど、
週の所定労働時間が20時間以上働いていると。
かつ賃金の月額が8万8千円。
8万8千円。
なぜかこれの12かけて106にならないんだけど、一応106万の壁って言われてるゆえがこれなんですよね。
あとは学生は適用外で、51人以上の企業が適用対象だったんですけど、
まだ細かいいつからっていうのは決まってないんですけど、
基本的には3年以内のところで賃金の月額8万8千円以上っていうのが撤廃されます。
つまり企業規模と週20時間しかほぼ見ないっていうことで考えてもらえばいいと思うんですよ。
良くなっているのか悪くなっているのかは分かりませんけど、シンプルになって理解しやすいという意味ではありがたいですね。
あと最低賃金も上がっていくので、2030年までに1500円越すって言ってるので、
おそらく8万8千円とか置いていること自体が賃金の抑制になってるんじゃないかみたいなところもあるから、
外してくるのと普通に上がっていくから気にならなくなるよねって話があるかなというふうに思ってます。
じゃあ学生じゃなくて週に20時間以上働くと提供になるよっていうようなざっくりイメージでいいんですかね。
かつそれが51人以上の企業と。
はい。で、51人以上のところにもちょっとメスが入るよっていうところが。
だからまず賃金の要件がなくなって、今度段階的にこれもいっぺんにやればいいのかなと思って。
出た、段階的に。
そうなんですよ。これが2027年の10月から35人越え、要は36人以上の会社に変わると。
50人越えが35人越え。
そうです。で、次に2029年に10月、これも毎回10月です。20人越え。
20人越え、2年刻みですね。
そうです。2032年、2年刻みじゃないですけど10人越え。
まだある。
で、2035年に、10人以下も含めてなので全員ですね。
ここでやっと。
はい。
全員社会保険適用になる方向に動くのがここなんですね。
そうだから週20時間以上だったらもう全員入れるよっていうのは2035年の10月なんで。
分かりやすいですよね。
週20時間というと6時間、7時間働いたとして3日、もうその時点でか。
そうですね。今雇用保険の基準が20時間以上なので、雇用保険イコール社会保険になるって感じなのでめちゃくちゃ分かりやすいんじゃないかなと思う。
そういう意味じゃん。シンプルに向かっていきますが2035年10月までは段階を踏むんで毎回減っていくと数が。
そうですね。
分かりました。
僕自身は今この扶養工場とかの壁ってあるじゃないですか。壁ってどっちかといえば給与を下げる悪い理由になってる気がしてるので。
そこまでいかないように調整しますからね。
調整するとか、なんかそういう日本人のマインド的に損したくないみたいなのが大きいと思うんですけど。
そういうのが結構嫌いなのでどんどんどんどんやっぱり稼いでほしいし。
事業主の方もどんどん時給を上げていくっていう方向にいくからすごい良い取り組みなんじゃないかなっていうふうには思ってます。
なるほど、方向としてはね。
はい。
それがまず適用拡大ってやつですね。
標準報酬月額の引き上げ
はい。で、もう一個は年金の財源っていうところもあると思うんですけど。
もともとこれルールで決まってるところではあるんですけど、公正年金の標準報酬月額の上限の段階的な引き上げっていうところで。
うん。
これあんまり皆さん保険料の投給って見たことないと思うんですけど。
はい。
今65万円っていう以上を一応その標準報酬65万円が限界なんですね。
なので66万5000円、要は4月5月6月の平均の給与で社会保険の投給って決まるんですけど。
はい。
その社会保険の最高投給で今はレンジとしては63万5000円から66万5000円っていうのがレンジなんですけど。
はいはいはい。
なので要はそれ以上稼いでてもずっと保険料みんな65万円の投給で計算してたんです。
65万の方も月500万もらってる方もそこは変わんないんですか?
そう。公正年金と保険料一緒だったんですよ。
へー。
その壁というか壁って分かりづらいですけど標準報酬月額の最高上限を公正年金ですけど順次引き上げていきますと。
つまりもらってる人から取ろう戦略になっちゃうってことですかね?考え方としては。
そうですね。
稼いでる人から取ろうと。
その代わり年金にも反映させるからねみたいなところで。
はいはいはい。
だいたい公正年金の保険料で18.3%くらいなので半分は会社負担で半分は個人負担なので。
うんうん。
だいたい投給上がる部分が9%くらいなのでどんなイメージかというと例えばですけど今度ですね2027年の9月に標準報酬の投給が65万から68万に変わるんですよ。
3万円上がる。
3万円上がると。
はい。
3万円のだいたい個人負担が9%分くらい負担が増えるよみたいな。
うーん。3000円弱くらいってことですか?
そうですね。2700円。ただ厚労省の資料を読んでみなさんなんかうって思うケースがあるんですね。厚労省の年金の改定の資料には実質1800円って書いてあるんですよ。
値上がりが。
値上がりが。
なんでだろう。
単純に言うと30%で2700円だけど実質1800円って書いてある。
はい。ずっと僕もよくわからなかったんですけど、なるほどなと思ったのは、社会保険料が引かれた分だけ税金が下がるでしょうということで実質1800円なんだって書いてある。
もうなんかあげるためにクレーンを納めようとする営業マンの思考みたいな話ですねそれ。
プロが見ないとわかんないみたいな。
実質ってなんだよと。
なるほどなと思ってやっぱりすごいなと思って国はよく考えてるなと思いながら関心してたんですけど。
ちなみにこれ上限が68万まで上がって一旦そこで止まるんですか?
一旦止まって2027年9月に上げるんですけど。
また段階的に上がっていくんですか?
はい。28年の9月に71万。
一気に上がりますね。
はい。で、2029年の9月に75万にします。
一旦決まってるんだ?75万まで。
75万まで。でも結構大きいですよね。
だから68万から75万のギャップで見ると7万円ぐらいありますので、7万円の9%ぐらいですからね。
だから結構大きいですよ。
月ですね。
標準報酬月額の上限引き上げ
月です。本当に2万7千円ぐらいの実質社会保険のアップになるんですよ。
なるほど。意外とそれがかけるその人口でなると相当な金額になりそうですね。
財源確保っていう話なんですかね。
そういうこともありますし、ただ長寿になってるのでどう考えるかっていうのはあると思うんですけど、
仮に65万の人が68万の投給になりましたって言った時に、年金の月でいくと大体10年で見ると月150円ぐらい年金増えるんですよ。
月に150円ですか?
はい。10年で換算すると1500円ぐらい。1ヶ月。10年かけてると。
なるほど。
実質1800円って言いましたんで、実質1800円負担して年金が1500円増えると。
だから300円ぐらいしか損してないよ、実質。
そうですね。もう1個考え方があって、10年で見てるので、年金ってずっともらい続けられるので、長生きすれば得なんじゃないですかっていう議論もあると思います。
なるほど。
僕自身は結構厚生年金を信用しててですね。
結局保険なので、何があるかどうかわからないので、年金もゼロには絶対ならないしっていうところもあると、
そこそこちゃんと収入を得られている方の金額を上げていってるわけなので、
それは何というか損得を考えずに収めるということで納得してもらうっていうのが大事なんじゃないかなと。
まあということなわけですね。
そうですね。
ある程度の世間的に言う高額所得者という人たちの社会保険料、厚生年金の上限額が10万ぐらい、最後何年とおっしゃいましたっけ、75万までいくのは。
75万までいくのがですね、今年から2029年まで4年後か。
高所得者への影響
4年後か。
はい。
ぐらいの間に上限が10万ぐらい上がっていく。
そうですね。
なるほどね。そんなことが起きてたんですね。
基本的な多分、国家間としては取れるところから取るっていうようなこと。
でもそういうことですよね。
はい。
今このコストプッシュインフレーターとか言われている中で、ここでどこの層から取ったらって考えたら、高所得者ならあんま割れないだろうというところですかね。
なかなか取り方。
ちなみに、母数で言うとそこの層は少ないんですか。
60万以上のところに9.6%滞留してるんですよ。大体243万人ぐらいです。
そのうちの10%弱がそこにいる。
そうなんですよ。毎月65万以上って結構稼いでますよね。
そうですよね。
そこが1割ぐらいいるので、それはちょっと多いんじゃないかっていう判断ですよね。
なるほど。
というのが決まっておりますよということですか。
そうですそうです。
先生、これ採取的にどういう受け止めですかね。これによって軽社団のサイドであれば労働者サイドにどのように影響を受けるのか。働いている側の人間にとってはこれがどうなのか。要は支払いが増えるだけですけど。
ここに関しては、そもそも多分サインであれば結構稼ぎ頭な人なので。
確かにね。
あまり対策の内容がないというか、むしろ世間相場的にはどんどん上げていかなきゃいけないので、おそらくもう仕方がないのかなというようなところかなと思います。
そういうことですかね。
決まりましたと。
決まっているというところです。
なんだか改めてこの間のね、小栗先生の壁の問題もそうでしたけど、毎年変化して段階的に変わっていったりすることも多いつつなので、本当に難しいですけれど、今回は厚生年金保険の結学報酬のテーブルが上限額が上がってきますよと。
そうですね。
ということとは適応されているかもしれないですね。
最近の段階が結構好きなのと、結構8年くらいから10年くらいかけて完結させるみたいなのが国の流れだなと思って。
本当そうですね。
でも法改正に備えつつ生産性を上げて、コストに対応する会社にしていかなきゃいけないなというところが本当にキーワードですよね。
見るときに段階の直近を見るんじゃなくて、最終的に行き着いた社会保険なんであれば基本的にはもうほとんどの人が全員加入ということになるだろうみたいなところを前提に考えていくっていうのが本来経営者としての考えるべきことなのかもしれないですね。
そうなんです。だからバートが安いっていう時代も終わり、単純に人件費15%かけた者は法定袋1人出ていくという形でコスト計算してもらって、かつマーケットの給与を見ながら給与決定していくと。
あと能力見ながら給与決定していくみたいなことが経営では大事になっていくかなという感じです。
ということを前提にどう利益を出して勝てていくのかということを試行しましょうということが本質的でしょうね。
そうですね。
ということで今日のところ終わりたいと思います。
とても重要なテーマではありますので皆さんも押さえていただけたらということで終わりましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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たくさんのご質問お待ちしております。
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