1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
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2023-12-29 16:24

第57回 士業事務所の経営「身銭を切る覚悟」

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

●番組への質問はこちら
https://ck-production.com/kuno_q/

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こんにちは、久野勝也です。久野勝也の労務の未来、久野先生よろしくお願いいたします。
さあ、ということで、今日も前回続きまして、事務所経営の秘訣とか言いにくいのかな。ただ、事務所経営の仕方ということでやっていきたいと思うんですが、ただちょっと一瞬ですが、
年末最後の回になります。久野先生、今年いかがでしたか?
ありがとうございます。ホットキャストを始めて、いろんな方に聞いてますよって声かけてもらったりだとかですね。そういうのがすごく増えて、あとは…
ちょうど1年ぐらいですよ。
そうですね、ちょうど1年ぐらいですね。この1年、売り上げもものすごく事務所としては伸びまして。
ものすごく。なかなかそう言える方いないですね。
20人近く増えまして。
そんな増えました?
そんな増えました、はい。
20人増えたんですか?
そうですね、はい。
私、昔上場企業の事務職で、文系側で入ったんですけど、その時大量採用してましたけど、300人取ったうちの事務職20人しか取ってなかったんで、
大企業レベルで取ってるってことですよね。
そうですね。
恐ろしいですね。さあさあ、そんな久野先生に事務所経営の話をしていただきたいと思いますが、
前回ちょっと軽くおさらいなんですけども、やっぱりあくまでも大事なのは売上と労働時間、どう生産性を上げるかっていうこの2点を考えていく上で、
まず前回、売上をどうやって上げるか、その売上を上げる必要があって、その背景にあるのはまず行列を作るのが大事なんだよと。
何のためかというと、やっぱり顧客を断ったり選んだりしていかなきゃいけない。
当時、創業の時とかだと、今で言う半額とかひどい時だと3分の1とかで取ったりしているものもあったりすると思うんで、
そういうのを値上げとかもしていかなきゃいけないっていう背景からも、社員さんを守るためにも、
ちゃんと行列を作る環境を作っていくということで売上が大事ですよという話がありましたが、
じゃあ具体的にどうやって売上を作っていくのかという話を、ちょっと今日できる範囲で伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
お願いします。
どうやって売上を上げるんですか?
まず経営計画を作ったほうがいいかなと思ってました。
経営計画は売上と経費の計画ですかね。
出た。もうみんないきなりこれで嫌なやつってなるじゃないですか。
そうですよね。普通にやられるんですよね。
まずどんなイメージですか?計画ってもう散々ね、巷では言われますが。
まず、5年分売上計画を作るんですね。
具体的ですね。
1年目いくら2年目いくら。ここは5年後は根拠なくてもいいと思うんで、行きたいぐらいのところで設定していただいて、
よく散歩して富士山登った人はいないとか言うと思うんですけど、理想がまず大事だと思って、こんな事務所にしたいなというところを作ってもらって、
今日は5年の作り方もあるんですけど、そこの1年部分だけまず切り取って、今年1年ですね。
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1月から12月で、1月の売上はいくら、2月の売上はいくらみたいな感じで、月ごとにまず売上計画を立てます。
5か年に対して月ごとにいくんですか?
そう、1年。1年に包括して。
1年間の売上と、例えば1月の売上、1月の経費、1月の営業利益みたいな感じで、もう一戦で変わらないと思うんですけど、
とりあえず売上と経費ですね、この2つをまず作るんです。これを12ヶ月分やって1年にするっていう形。
まずPLの計画作るみたいなイメージでいいんですか?
そうですね。そこまでやる人いっぱいいると思うんですけど、
はいはい、ですね。
もう1回なきゃいけないのが売上の中身を構成させなきゃいけなくて、
例えば売上を、例えば月次の顧問料を10万増やしますって言ったときに、
それだと給与計算で3件取るのか、社会保険手続きで5件取るのか、相談顧問は元取らなきゃいけないと。
打ち分け構成って決まってくるじゃないですか。それも全部こと細かく決めるんですよ。
ハービックに対してその売上を構成としてどう作るかの設計すると。
そうですね。それにプラス、例えば相談顧問を増やそうとか、給与計算を増やそうといったときに、
どういう動成で取ってくるかですよね。
例えば税理士さんに紹介してもらう2件とか、ウェブから1件とか。それで税理士さんを、どの税理士さんかを全部決めます。
例えば何々税理士事務所さん。
だいたいね、紹介する方って何人かしかいないですからね。
ウェブみたいな方いますもんね。あと何とか銀行を紹介してくれるとか、とにかく選定すると。
そうですね。それやってくると、やらなきゃいけないことが見えてくるんですよ。
何に金を使わなきゃいけないというのが見えてくるんで、とにかく経営計画を何で作るかというと、
事業事務所って会社とは全然違うようなイメージで皆さん経営されるとか、
一般の人ってそういうイメージだと思うんですけど、ほぼ会社と全く一緒で、
どこに投資して、どう回収するかだけでも本当にシンプルなんで、
単純に税理士さんに紹介してもらうと思ったら、
税理士さんにメリットを感じるような、いろんな仕組み、仕掛けしていかなきゃいけないよねって話ですし。
そうですね。紹介したい仕掛けをすると。
あとはこのタイミングで、労働時間の話をすると、
5件増やしたとすると、本当にこれ処理もあるのかなって考えた時に、
人をこのタイミングで雇っておかなきゃいけないなみたいな感じで、
そういったことが全部見えてくるんで、その計画を作るっていうのはものすごい大事です。
まず計画。計画に始まりみたいな感じですね。
なんでこんなことを話をするかというと、
事業事務所って生産性が低いって話をしたと思うんですね。
なんで生産性が低いかというと、
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来たものを受けて、それ残ったもので経営するから、
それは悪くなるよって話になるんで、
基本的には社員の給与とか自分の役員報酬を設定して、
会社の利益も設定して、その上で商品の売り上げって何を売るべきかとか決めていかないと、
絶対幸せにならないんですね。
経営計画って逆算なんですよ。
この商品を5件販売した結果、
自分たちが幸せになれるかどうかの失敗のシミュレーションが取れるというのが、
経営計画の一つ目の良さです。
これは始業あるあるで、来たものを受けて売り上げを作っていくので、
全然設計されていないまま事務所経営が始まるので。
そうなんですよ。
製造業だったら1個売れたらいくら儲かるかって大体分かるじゃないですか。
そういうストーリーがないまま売ってるから、
最終的に損益が売れるし、
労働コースにも売れるしみたいなことが起きる。
これってなんでなんですかね。
やっぱり売り上げイコールそのまま利益期というか、
あらり出てやすくて原価がないが故に、
ある意味利益期見やすいので。
そうなんですよ。
始業の何なんですかね。
これね、始業業界の悪いところなんですけど、
要はね、仕入れとかがないので、
言い方あるけど誰でもできるんですよね、経営としては。
コースが非常に近いんで、売り上げから経費引いたものが
利益として残るんで、
だから緻密に計算しなくても生きていけちゃうってことですね。
仕入れ、原価がないが故に、
生きられちゃうが故の怠惰が生まれて、
結果成長しないっていうところに
しっかりとやったのが久野先生ってことですね。
これ計画立てて売り上げ計画、
しっかりといくじゃないですか。
その構成もそうですし、紹介案件、
どこからの動線で来るのかと。
サービス構成として売り上げどう設計していくのかも含めていくと、
次のテーマは採用?
やっぱり人ですね。
だからここがすごくポイントかなと思うんですけど、
そもそもなんですけど、
事業事務所を伸ばそうと思うと人の雇い方がすごく大事で、
一般的に仕事が忙しくなったら人を採用しようと思うんですよ。
よく聞かないですよ、そういう声。
そういうもんですよね。
もうちょっと売り上げが上がったら、
人一人採用しようかなと。
全く逆でして、
とにかく人を先に採用するんですね。
忙しくなる前に採用するというのがめちゃくちゃ大事なんです。
それができるかどうかがすごく大事です。
それって結構あれですよね。
気持ちのところというかマインドのところも引っかかる部分ですよね。
そうですね。
雇ったのに稼がなかったらどうしようとか。
結局10人手前くらいまでって、
一番自分の懐が温まる所長先生とかが増えるタイミングでもありますよね。
そうなんです。
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だから私は意識していたのは、
とにかく自分の給与を削ってでも人を雇うということと、
特に創業期とか未然に切った方がいいと思うんですよね。
私は10人の壁というのは本当にあるなと思っていて、
特に事務所のトップの先生が仕事ができすぎると、
デカくならないんですよ。
なぜかというと、自分でやった方が早いとか、
俺の方ができると思うんですね。
そりゃそうですよね。
だって給与も自分の方が高いわけなので、
雇った時にこういう風に考えられるかどうかなんですよね。
この人に20万払ってるんだから、
20万で最大のパフォーマンスを上げてもらおうという風に思えるか。
もう自分自身はこれ以上やれないから、
この人に動いてもらおうと。
要は経営って人を通じてことを成すっていうのは経営なんですけど、
人に動いてもらうっていう、
そういう意識でちゃんと給与を払えるかどうかっていうのがすごく大事なんで、
お手伝い参加しないというか、そういうのが結構ポイントになってくるんですよね。
自分が稼働してのお金を作るんではなくて、
人を通じてその方が自立してしっかりと稼いでもらうところに。
アシスタント化しちゃうわけですね。
アシスタント化しちゃうんです。
だってアシスタントだとこういう風に思うんですよ。
先生もどうせいないんだったら自分でやればいいやって思っちゃうので、
人を雇おうみたいな発想にならないと。
それも先生の能力イコール事務所の能力になっちゃうんで、
どっかで人が稼いでくれるっていう、
人が稼いでいかないともう住人の壁ってのは超えていかないので、
とにかく人を先に採用する、
そろそろその人間に教育しよう、お客さんもたせよう、
お客さんにもたせるプラス、
その人間に稼いでもらおう、新規の仕事取ってきてもらおうみたいな、
そういうような話になってくるってことですね。
それが本当に真に人に投資する、人を採用するってことなんですけど、
そこは投資と考えて人を雇うか、
アシスタントとして人を雇うかみたいなところが結構…
なるほどね、アシスタントとして人を雇うのか、
投資として人をちゃんと育てて、
その方で稼いでもらう人を育てるかっていう意味で雇うのか、
ここがあれですね、家業から脱却できるかどうかの境目ですね。
そうですね、事業家のポイントで。
だからすごい勇気が要るんですよね。
アシスタントで取ってくるって別にそんなに勇気いらないんですよ。
自分の仕事をシェアさせるだけなんで、大したことはないと思うんですけど。
その先生は初めから?
確かに良かったこと、自分で振り返って良かったことは、
そもそもシャロー修業界を未経験に入ったので、
もともと事業会社だと僕はシャロー修業を思っていたので、
初めから?
そういうものだと思ってスタートしたところがありまして、
あとあんまりプロ意識がなくてですね。
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なんていうか、自分へのこだわりみたいなのがあんまりなくて。
この先生って自己評価、謙遜なしにフラットに質問なんですけど、
どうなんですか?
自分のシャロー修の職人としての能力は結構高そうね。
やっぱり仕事できると思うんで、
職人としても相当強いんじゃないんですかと思ってるんですけど。
いやでも、うちのスタッフの方が仕事できると思いますね。
事務作業もそうだし。
それ思えるんですね?
本気で思いますよ。心底から。
僕に聞かない方がいいですってお客様にも言ってます。
これはちょっとうちの社員の方が詳しいから紹介しますねって、
もう結構平気で言えるように今なってきましたね。
それはでも、初めからそのスタンス、結構スタート来た時から
そのモードにはなってるんですか?
やっぱり5年目くらいのところまでは、
俺がいなきゃ困るだろうっていう気持ちを
やっぱあったわけですね。
それはね、脱却するまで時間かかりましたけど、
やっぱり違うなって思ったのは、
自分が課税でお手伝いさんっていうイメージでやってた頃って
結構あったんですよ。
この時の話がないものとして聞くとね、
何もシンパシーを感じない。あったんですね。
ありましたね。
もう俺が社員を食わしてやってると思ったんですよ。
それって状態って、社員も面白くないし、
それは社員も辞めるんですね。
それは自分の人生なんで、活躍してるって実感を持てなければ。
クモ先生に依存してぶら下がってるだけになっちゃいますもんね。
実際はぶら下がってないんですけど、
お客さんからも私に感謝させるように
事務所全体を持ってってたみたいな、
すごい良くない思考でやってまして、
それどっかで一定点から捨てまして、
社員が活躍するというか、
社員が感謝してもらえる仕組みというか、
私はなるべく仕組み作ってやっていくみたいなことが、
自分自身もそういうのが好きだし、
そっちのほうがいいなと思って、
切り替えられたっていうのは良かったなと。
なるほどですね。
この10人の壁を越えて、
家業から事業化していく、
この修行経営をしていくためには、
まず計画、そしてそこからの人の戦略、
そこには人というものをどういうふうに捉えるかという、
考え方のところも変わっていかないとシフトしないというところが、
アシスタントを雇うのか、
ちゃんと育てる人を雇うのかというところで、
また大きく変わってくるというところなんですかね。
そうですね。
とにかく自分が万能だとか、
俺2回やったらもっと上手くいくとかっていうのが、
途中でなくなったんですよね。
そこが捨てられないと、
結局アシスタント化していくので、
いろんな事務所が見てますけど、
それでいいって思ってる先生は、
価値観の問題だと思うんでいいと思うんですけど、
そういうところにはいい社員っていうのは来ないんじゃないかなと思って。
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なるほど。
その社員がいないと、
次のステップに行けなくて、
売上2億とか3億とか目指していこうと思うと、
絶対に自分の力だけでは無理だって。
10人の壁、年初1億前後ぐらいの壁って感じですかね。
そうですね。
そこはたぶん1人の気合と根性でやれなくなる。
気合と根性で。
アシスタント方式で。
この次はたぶんないのかなというのが、
自分らの結論ですね。
ここからは、
事業化していく上で重要なテーマあると思いますので、
やっていきたいと思うんですけど、
次回やると番組名変えないと。
全然前に進めないですよね。
事務所経営の未来みたいになってくるんでね。
次回もしかすると、
事業化する上でのポイント、
じゃあどうなのかって話するか、
質問もありますので、
ちょっとロームの方に戻るか、
少し楽しみにしていただいて、
解きあげたいと思いますので、
またお会いできたらと思います。
くの先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
この番組では、
くのまさやの質問を受け付けております。
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たくさんのご質問お待ちしております。
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