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2024-10-02 10:38

#105 700km徒歩の旅で見つけた「本当のかっこよさ」

🌟 思いやりの心が光る「かっこいい人」との出会い

永平寺の修行を終えた後、700キロの徒歩の帰路についた私。その旅の始まりで出会った、心温まるエピソードをお話しします。突然現れた軽トラック、そこから差し出された千円札。見知らぬおばあちゃんの思いがけない優しさに、「かっこいい人」の本質を見た瞬間でした。

外見だけじゃない、行動で魅せる「かっこよさ」とは?日常の中にある、心を揺さぶる出会いの大切さを一緒に考えてみましょう。

あなたの人生で出会った「かっこいい人」は誰ですか?コメントで教えてください!

#思いやり #かっこいい人 #人生の教訓 #仏教の教え #心温まる話 #人との出会い #日常の気づき #お寺の話 #人間ドラマ #生き方
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サマリー

700kmの徒歩の旅を通じて、思いやりや行動の大切さを体験しています。特に、道中に出会ったおばあちゃんとの交流から得た「本当のかっこよさ」について語っています。

思いやりのある行動
おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
はい、今日は思い出話をしてみたいなと思います。
どういう内容をお話しするかというと、
思いやりを、自然に思いやりのある行動をとれる人ってかっこいいよね。
そんなお話をしたいと思います。
今からですね、私ごとなんですけど、今から7年前、2017年ですね。
2017年の10月の2日というのは、
私はですね、永平寺というところのお寺、修行道場ですね。
その修行道場を降りて、
そして自分のお寺まで歩いて帰ったんですけど、その初日だったんですよね。
福井県から栃木県まで徒歩で帰ったという経験が私にはあるんですが、
その初日だったんです。
その中で出会った人のお話なんですよ。
その前に、いきなり700キロ歩いて帰ったというワード、
ちょっとインパクトが強いので、簡単に説明しますと、
永平寺というお寺、永平寺に限らずですね、
総統宗のお寺で修行した場合、修行道場と言われるところで修行して、
最後に修行の締めくくりとして、
徒歩で自分のお寺まで帰るという伝統があります。
とはいってもね、今は便利な乗り物がたくさんありますので、
徒歩で帰るというのは少数派ですね。
1%、2%程度でしょうかね、降りられる人の数に対して。
それぐらいの割合ではあるんですが、
少なからず何人か、年に何人か歩いて帰る人はいるということで、
私もね、せっかく永平寺で修行しましたし、
修行の延長線みたいなところのタイミングでしか
間違えないことってきっとあるだろうなと思って、
それで歩いて帰ることを決断したわけですが、
この700キロの歩いた旅についてのお話は、
またね、機会があればお話したいと思います。
ちなみにですね、修行の時のお話というのは、
おばあちゃんとの出会い
以前にお話をしております。
そちらのリンクの方をですね、
概要欄の方に貼りますので、
そちらからよろしければ聞いていただければと思います。
では本題といいますか、お話をしたいところに戻ります。
そのね、かっこいいという人に出会ったんですよ。
どういう人に出会ったかというとね、
おばあちゃんなんですよね。
私が歩いて帰っている初日、
初日かな、2日目かな、
その辺にとにかく最初の方ですね、歩いていましたら、
私の歩いて帰る時の格好というのは、
頭にね、あじろ傘と言われるね、
頭につける三角の傘ですね、
それにお坊さんの着る装衣、衣ですね、それを着て、
ちょっとね、動きやすいように少し短くしてあるものなんですけども、
その装衣を着て、首にはラクスという簡易的なお袈裟をつけてですね、
手には鉄鋼というね、いわばガードですね、
アームガードみたいなものをつけて、
そして足にはキャハンですね、
これはレッグガードですね、いわばレッグガードをつけて、
そして足は直旅ですね、
本来はわらじなんですけども、
諸々の事情でその時は直旅ですね。
ちょっとね、裾を短めに、着物を短めに着まして、
それで歩きやすくという形で、
手には釈錠と言われる杖ですね、
釈錠って聞いたことあるかな、
杖に金具がついているんですね、先端、上の方に金具がついていまして、
そこに輪っかが通してあって、
動かすたびにシャリンシャリンと音がするんですね、
一緒に釈錠と言うんですけども、
よくお地蔵さんが持っていたりしますね、
あれですね、あれを持ちながら、
そして肩からずだ袋と言われるお坊さんが使うバッグですね、
そういったものをつけて荷物を持って歩いて帰ったというわけです。
いかにもお坊さんという格好をしながら歩いて帰ったわけなんですけども、
その時に歩いている途中にですよ、
国道みたいな歩道がちゃんと整備されている、
比較的大きめな道路を歩いていた時に、
歩道を歩いていたのに、私の目の前に、
目の前って言っても5mくらい前ですけど、
その5mくらい前に軽トラックが歩道を横切るようにキッと止まったんですよ。
私はそれを見てちょっと驚いて、
なんだろうこの人、怖いなってちょっと思ったんですね。
そしたらね、私の進行方向に対して後ろから来て止まったものですから、
助手席側が車の側面、私から見えているのが助手席側だったんですね。
なので運転席に誰が座っているかよく見えなかったんです。
そしたらね、その後すぐに助手席のウィンドウが開いて、
なんだろうと思って、なんか怖い人があったら嫌だなと思っていたら、
おばあちゃんがね、ちょっと笑顔で手を振って、
あのお坊さん、今これしかないからって言って、
鮮札をパッて出したんですよ。
要はお世話をしてくれたんですね。
私がお坊さんで歩いているから、
なんかきっとあの宅発か何かやってるんだろうなって思ってくれたんでしょうね、きっと。
宅発はしてなかったんですが、
そういうふうにお布施をしてくれたらありがたいことですよね。
特に何も言わずいきなり声援を出して、
これしかないからって言ってパッて出して、
私はね、びっくりしましたっていうようなことを言って、
けどね、ありがたくするね、受け取って。
それで、どこから帰るんですか?みたいなことを聞かれたんで、
土地にまで歩いていくんですよって、
遠いですね、みたいなちょっとした話をしたらすぐおばあちゃんが行っちゃったんですよ。
何だったんだろうって私の中では思いつつも、
そのね、迷いなく自分の持っているものを差し出して、
さっと自分の要件が済んだらさっと帰るっていう、
なんとも爽やかな行動というんでしょうか、
潔いという言ったらいいんでしょうか。
その行動がすごくかっこいいなって思ったんですね。
すごくかっこいいおばあちゃんだなってね。
もちろん顔はね、笑顔でしたよ。
そんなに対してはお話はしませんでしたけども、
その一瞬のさっとやり取りがね、
その清々しいやり取りがね、とてもかっこいいなっていう、
そういう印象があったんですね。
なんかね、その短いやり取りでしたけど、
しかもお金はね、千円です。
千円といえばね、食事一回で済むようなものですのでね、
ものすごく大金ではありませんけども、
そのおばあちゃんがその時持っているものでやれることをね、
さっとやってくれた。
その心意気がね、とてもありがたくて嬉しくて、
どこの誰だかは分かりませんけども、
今でもね、よく覚えております。
私もね、きっとそういうふうなね、
見知らぬ人だとしても、
何か自分の持っているものを差し出してね、
その人が応援できるような、
そういうことをできる人間になりたいなって思ったんですね。
そういう人が、そういうことがね、
かっこよさの本質
あったというね、そういう思い出話でございます。
皆さんも今日の話を聞いて、
何か学ぶところがあったかというと、
微妙かもしれませんけども、
そういうかっこいいとは何かなっていう本質の部分。
確かにファッションとかね、髪型とかお化粧とか、
そういったものでかっこつけるという、
そういう部分もあるんですけども、
その行動というところ、
その人の心を揺さぶるような行動というものをね、
できるというかっこよさというのもね、
あるんだというところをね、
お伝えしたかったというわけでございます。
今日はですね、その思い出話を通じて、
かっこいい人のお話をさせていただきました。
本日のお話を聞いて、ご意見ご感想等あれば、
私のコメント欄の方へよろしくお願いいたします。
また、人生相談、お悩み相談などあればですね、
直接メッセージを送っていただければ、
この放送を通じてお答えもできます。
どうぞご検討ください。
では、連常院副住職の幸文でした。
ではまたね。
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