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213系電車は、国鉄時代に設計された車両をもとに、1989年にJR東海の関西本線向けとして5000番台が登場しました。
その後、活躍の場を広げ、現在は飯田線を中心に普通電車として地域の人々の移動を支えています。
山合いのカーブを走り、川や町を眺めながら進むその姿は、飯田線の風景にすっかり溶け込んできました。
そんな213系が、3月初旬にその役目を終えることになりました。
長い間、利用してくれた人たちへの感謝の気持ちを込めて、引退までの期間、特別なヘッドマークをつけて運転されるなど、花道を飾る取り組みが行われています。
いつもと同じ車両でも、特別なマークがつくと、これまでの歴史や思い出が一気によみがえり、胸が熱くなります。
通学で毎日のように乗った人、車が使えない日に利用した人、窓から見える四季の景色を楽しみにしていた人、213系にはたくさんの人の思い出が詰まっています。
電車は、ただ人を運ぶだけでなく、地域の暮らしや時間そのものを支える存在です。
新しい車両にバトンが渡されるのは、より安全で快適な未来のためですが、長く走り続けてきた車両との別れは、やはり寂しいものです。
ヘッドマークを掲げて走る今の姿は、これまでありがとうと伝えることができる最後の時間でもあります。
当たり前に見てきた列車が引退するとき、私たちはその大切さに気づきます。
213系が走り続けた日々に感謝しながら、その姿をしっかり目に焼き付け、ありがとうと心の中で伝えたいと思います。