ヒゲ先生の学校生活
それでは引き続き、小学校教員のヒゲ先生をお迎えして、お話を聞いていきましょう。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、ずっと面白いです。
ありがとうございます。
はい、ちょっとこのパートも雑談から入っていこうかなと思っているんですけれども、
今日春休みだけど実はそんなに暇ではないみたいなお話も、
すいません、油断して、春休みだからいいだろうって呼んでましたけれども、
なんか毎日の生活リズムってどんな感じなんですか先生って、忙しそうなイメージがあるんですけど。
そうですね、子供たちが帰った後はもう本当に休む暇もなく、
次の日の準備とか、学校運営に関わる仕事とかがメインになるので、
バタバタバタと一日過ぎていくんですけど、
僕の場合はなるべく定時上がりっていうのを目指してはいるんですけど、
先生の中には結構やられてる方も多いので、忙しいのかなという風なイメージはあります。
朝早いですか。
僕はもうめちゃくちゃ早いですね。
何時に起きてるんですか。
僕4時から4時半の間に起きてます。
すげえ、鉄人ですね。
それは何だろう、業務のためですか、自分の時間ですか。
僕朝しか自分の時間がないので、時間を作ってるって感じですね。
なるほど、すごいな。
やっぱりある意味ルーティン性は強い職場かもしれないですからね、そういうことなんですね。ありがとうございます。
クラスのプロジェクトデザイン
じゃあちょっとこのパートではですね、クラスというものを1年間のプロジェクトと捉えたときに、
どういう風にデザインをしていっているのかなみたいなことを聞いていきたいなと思うんですけれども、
もしかしたらまさに今3月とかっていうタイミングで、詳しくはあれですけれども、
次何年生の何クラスを持ちますよみたいなことはわかってる状態なんですか、だいたい。
むっちゃけ、この時期に。
そうですね、わかってないときついんですよね。
そうですね。
それは全然、逆に驚きはないんですけど、生徒からするとドキドキはあるとは思いますが。
そこから、よく考えると、だって3月の後半に終業式とかがあるわけじゃないですか。
4月のその始業式まで、2、3週間とか。
そうですね、2週間。
2週間とか。
その間に何かを決めていく、自分なりにデザインをしていくっていう時間が2週間しかないってことですね。
どういう風に1年の経営を立てる感じなんですか、普段は。
まずはこの前年度の振り返りをするんですけど、反省みたいなのをあげるんですけど、
いかんせん学年も違うのを持つし、子どもたちも全然違うしで、
直接活かせるかっていうと、そこまで前年度の振り返り反省がそのまま活かせるかっていうとそうではないんですけど、
でも本当に自分の伝えたいこととか、子どもたちになってほしい姿みたいなのはこの時期に固めて、
じゃあどういう活動をしていこうかなとか、子どもたちこういうことを出しそうだなっていうのを予想しながら、
僕の場合は今の段階では幅広く浅い状態かな、そんなに深くは立ってはいないんですけど。
そうなんですね。
まず振り返りから始められるということで、
まずこれいわゆるビジネスの現場だと、少なくとも従業員とされる方々とか、
それから部長とか課長とかリーダーであったとしても、一応組織からの評価っていうのは返ってくるじゃないですか。
学校の先生の場合、通信簿とかいっぱい書かれてると思うんですけど、自分の通信簿はもらえるもんなんですか。
一応管理職との面談みたいなのはあるんですけど、
正直、自分の毎日の授業とか毎日の姿をずっと見てるのって子どもたちしかいないじゃないですか。
そうですね。
なんで、それがその何て言うんだろう、バッチリ評価っていうのはあんまり僕自身は感じてなくて。
もうちょっと多角的に知りたいですよね、自分の評価って。
そうですね。
僕今まで子どもたちのアンケート取ったことあるんですけど、年度終わりとかに。
子どもたちって結局年度が終わっちゃうから、いいこと書いてくれるんですよ。
今までありがとうみたいな。
そうそう。
いい思い出で終わりたい感じはあるんで、それが本当本心かって言うと多分そうじゃないなって。
だから子どもたちからも評価取ろうと思っても難しいなとか。
タイミングも難しそうですね。
だからもう本当に自分のやってきたことの評価っていうのは本当に子どもたちの日々の姿の変化とか、
そういうのでやってよかったなって自分自身でつけていくしかないのかなって思っちゃったりするんですけど。
じゃあその自分でつけるっていうことは、ある程度なんだろう、1年前の自分が決めた目標とかそういうものが何か言語化されたりとかもしてるんですか?
そうですね。
あるんですね。今年は何を目標にされてたんですか?
今年は6年生だったんでチャレンジしようっていうのでクラスでも言ってたんですけど、とにかくやったことないことやってみようっていう。
それはでもいい目標ですね。
そうですね。
つまり後から計測できますね。
そうですね。
やったことないことを何回やるかっていうのは。
細かいことでも無理やり、それやったことないからやってみようよって。
いいですね。
子どもたちもすごい楽しそうにやってたんで。
先生がやったことないことは何やりました?今年は。
今年は一番大きいのは文化祭やってみたいって子どもたちが言い出して、文化祭って中学とか高校のイメージがやっぱり子どもたちの中でもあったみたいで。
じゃあやってみようよみたいな話になって。
なるほど。
めちゃくちゃ卒業式に向けて忙しい時期に6年生全員でバタバタなったんですけど、文化祭っていう一つの目標に向かって学年がガーッと動いてったんで。
そっかそっか。だからクラスの幅を超えて、ある意味隣の企業と一緒にやってるみたいなことに発展したわけですね。
そうですね。もうクラス分解して、やりたい分担自分で決めてみたいな。最高に楽しかったですね。
やってますね。
なるほどなるほど。そういうことですね。自己評価なんですね、基本的には。
そうですね。
そっかそっか。いや、なんかそういう自己評価のスキルってめちゃくちゃ難しいと思ってて、自分自身もすごく普段からやっぱり悩みが多いんですけど。
例えば、僕は会社って形でやってるんで、一応経営者であったとしても役員みたいな、
例えば割と近い目線の人たちがいたりとか、同じ会社の状況を知ってるみたいな人たちがお互いを評価していたりとか、アドバイスをするってことはできるなと思っていて。
ただ、校長先生と担任の先生だと毎日の状況がやっぱり違うと思うんですよね。
いわゆる副担任的なことか、何だろう、それを先生たちの評価とか能力向上みたいなことのために状況を知り合う人っていうのは何かいたり設定できたりするんですかね。
今、昨今の流れだとやっぱり学年、チーム学年みたいなものがすごく強くなってきてるんで、
教科担任制で、僕も今年違うクラスにも毎日入ってるような形なので。
そこは学年同士で。
いいですね。
入れ替えしながらって感じです。
なるほど。
じゃあ3クラスあれば3人の仲間たちができて。
そこは学年のミーティングみたいなのもあるんですかね。
ありますね。そこは結構密ですね。
でもそこをもしかしたらクリエイティブに仕組みを作ったりとかはできるんじゃないかなって気はしましたね。
確かに。
基本的に会議増えると業務増えるみたいなイメージがあるんで、あんまそれ自体は嬉しいことじゃないのかもしれないですけど、
やっぱり成長とかそういうことを考えてたときの評価ってどうなのかなっていうのは1個気にはしてましたと。
なるほどなるほど。
1年間の教育計画
もう少しフリーディスカッション的に聞いてみたいなと思うんですけども、
改めて1年を計画するとか、進めてる間に何か軌道修正をしていくことがあるのかとか、
どんな1年を過ごされてるのかっていうのを簡単に教えていただきたくて。
4月、クラスが発表されて、そこからスタートなので、
ぶっちゃけ春休みに計画立ててますとか言ってましたけど、本当のスタートは顔を合わせた時点。
最初は子どもたちの様子もわかんないんで、
1、2週間周りを見ながら、こんな感じのクラスだなっていう実態を徐々につかんでいってからが多分、
詳しいことの設定とかっていうことなので、
まず4月中は、とにかく子どもたちを知るところから、
どんなクラスにしたいかなとか、
俺はこういうこと思ってるよとかっていうのを伝える時期が4月。
実行に移していくのが5月とかで、本当に年間半分ぐらいは、
子どもたちもたぶん試行錯誤やってるのかなっていう。
半分過ぎたあたりから、やっぱりこう、
慣れも出てきて、自分たちのやるべきこととかもわかってきて、
自分たちでクラスを作り上げていく力っていうのを、僕はつけてほしいと思ってるので、
本当に1年通して、子どもと一緒に考えながら、
失敗しながら作っていくっていう感じですかね。
いや、面白いです。
いわゆるビジネスとの照らし合わせでいくと、
スタートアップにいらっしゃったんで、
そういう文字もあったかもしれないですけど、
オンボーディングみたいなカタカナが最近よく聞くなと思っていて、
平たく言うと、何なんだろう、
子どもたちの変化と目標
会社に入社してすぐ馴染んで、パフォーマンスを発揮できるみたいなことの、
一連のリリックするための手続きみたいなことだと思うんですけど、
そういうことに意識をむけがちだと思うんですよ、企業の中って。
いち早く1日でも慣れてもらうためみたいな。
入社前にキットが渡されてとか、こういう研修があってとか、あると思うんですけど、
やっぱり泳ぐ時間っていうか、とりあえず何の正解もなく、
適当にしとく時間みたいなのが絶対必要なんでしょうねっていう気がしてて、
こういう線路で行くから、こういうビジョンだからこの感じで行こうぜっていう線路が、
やっぱりない、ありすぎても困るみたいなことなのかなと思って聞いてたんですけど、
それはそんな認識ですか?
でもそんな感じだと思いますね。
やっぱり僕自身があまりにも強いレールみたいなのを持っちゃってると、
なんかね、そこに乗せてるみたいな感じになってしまうので、
やっぱり子どもたちと一緒に、なんかこうゆるゆる揺れながら正解見つけていくじゃないですけど、
失敗重ねながら、最終的に俺たちこうなったよみたいな。
目標はあるんですけど、寄り道しながらっていうのは本当に僕も感じてますね。
なんかそういう意味だと、中間査定じゃないですけど、
査定ってことは違うか、半年ぐらい経ったタイミングで、
みんなと話したり、それぞれと話したりとかっていうことはあったりするんですか?
そうですね。ただ、夏休みって子どもたちにとっても、
いい意味でも悪い意味でも魔物みたいな感じで。
えー、どういうことですか?
夏が明けると子どもたちがらっと変わってくるんで、
なんかもう一回そこから仕切り直しみたいなイメージはありますね。
ちょっとあんまり僕が自覚してないと思うんですけど、
ずっとゲームしてんなーみたいなぐらいに捉えちゃったんですけど、
それはなんか毎年そうなんですね。
なんかもう、本当にいい意味でもあるんですけど、
子どもががらっと変わる期間かな、今たぶん1ヶ月はあるので、
なんか今まで4月からやってきたことが、
9月1日からそのままできるみたいな感じは全くなくて、
へー。
常にリセットみたいな感じがしてますね。
そうなんですね。
でもあと9月って、4,5,6,7,8,9、そうか、ちょうど半年ですね。
半年ですね、そうですね。
そうなんですね。そっかそっか。
で、みんなとやっぱりなんだろう、とはいえ目標は維持されていて、
そうですね。
えー、行くぞと。
はい。
えー、なんかやっぱり一人一人と話すみたいなこともあるんですか?
ありますね。
うんうん。
それこそ通知表渡すタイミングとか。
うんうんうん。
まあそこは本当に半年の振り返りとかはじっくりできる場なので、
普段の話とはちょっと違うような話もできたりするので。
でもあれですね、いわゆる会社組織だと、
そこで働きたいから来てるんだよねっていう前提があるし、
成長したいんだよねっていうのがあるから、
それに対するアドバイスとかはすごく聞きやすいと思うんですけど、
別に新たなクラスに来たかったわけではないみたいなこともあれば、
まあそういうような状況だと思うので、
話し方とかもすごく工夫とか配慮がいりそうだなっていうイメージがありますね。
そうですね。
僕は本当にうるさいタイプなんで。
うん。
あの、大きい音とかに配慮しなきゃいけないとか、
細かいところを言うとそういうことも出てきたりしたりとか。
まあでも本当それが僕にとってやりがいでもあるし、楽しみでもあるので。
今のところ楽しんでやってるんですけど。
うんうんうん。ありがとうございます。
じゃあちょっとこのパート最後の質問ですけれども、
いわゆるこのステークホルダーっていう言い方があると思うんですけど、
関係各所があったとして、
やっぱりその学校の運営と学年の3人の先生と、あと生徒といろいろな中で、
親に対する期待とか、こんなコラボレーションあるんじゃないかとかあったりします?
ちょっと答えにくいことかもしれませんが。
そうですね。でも、本当にいろんな保護者の方いらっしゃると思うんで、
とにかく僕はどんどん入ってきてほしいなっていうのはありますね。
うんうん。
例えばさっきほんと出村さん言ったように、出張授業とか、
ほんとなんか今年も数名やっていただいたんですけど、
ほんとそういう関わりすごくいいですよね。
なるほど。
学校ってオープンで地域とか保護者に、
オープンでなきゃいけないんですけど、
やっぱり保護者の方も忙しかったりするんで、
なかなか実現できないんですけど、
ほんとそういういろんな職種の方からの話とかって、
めちゃくちゃ子供たちも聞くんで。
いいですね。
なんかどういうテーマで、なんか知りたいよねとか、
誰々の父はおもろいよねとか。
そこのじいちゃんがとか、
そういうのは確かに全然、
昔からそういうのあってよかったってことですよね。
なるほどな。
公立なんて地域なんで、
そこに住む人たちが入り乱れるみたいなのは、
ほんとたぶん理想ではあると思うんですけど、
やっぱりなかなかできてないなっていうのは、
現場にいて感じてますね。
なるほど。
なんかそういうのはね、聞いてくださってる方が、
もし小学生なりの子供さんがいらっしゃれば、
意外とできるんだぞっていうことをまず理解してもらうというのは、
いいのかもしれないですね。
ありがとうございます。
ということで、パート3はこちらまでとさせていただきます。
保護者との連携
ありがとうございました。
ありがとうございます。