5種類目は「人間が最小単位で心地よく生きていけるコモンズ(共同体)を作る事」。宮城県東松島市の東日本大震災の被災地で始めた1万人が快適に暮らせる場作りと構成要素①食についての話。
サマリー
このエピソードでは、近藤ナオが共同体「キボッチャスマートエコビレッジ」で1万人分の食事を確保するための取り組みを紹介しています。特に、気候変動に対する具体的な対応として、アクアポニックスやクロスチャージ技術を活用した食料生産の試みについて語っています。また、陸上養殖やオーガニックのキノコ栽培などの新しい食料生産の取り組みも取り上げられています。バイオマス発電を利用して、効率的な経費削減の方策についても触れられています。
共同体の形成
こんにちは、近藤ナオです。今日は近藤ナオという生き物の第71回の話をさせてもらえたらなと思っています。
今は、僕も含めて世界中の人達が釈然として生きていける世の中をつくるために始めた100種類の事⑤の話をさせてもらっています。
5種類目は、人間が最小単位で心地よく生きていけるCommons、共同体をつくることということで、
最小単位というのが、僕の中では今1万人というのを想定しながら、そういう場所をつくっていて、
その1万人の構成要素の2個目という感じで、1万人分の食事をどう確保するのかという話をしています。
ある種、緊急時には1万人の人達が快適に暮らせる避難所みたいな言い方も、僕はここの場所はしてるんですけど、
緊急時だけのために1万人の食事を確保しておくと、それを維持しておくための維持費というのがすごいかかるので、
1万人の食事を確保する方法として、平常時は1万人分以上の食事とか食料をつくって、売ることによって循環させていき、
その売れた売り上げを使って、どんどんこういう共同体の場所を僕らは今、
キボッチャスマートエコビレッジっていう名前で呼んで名前をつけたんですけど、そこでどんどん形を整えていくための費用に使ったりしてやっていっています。
食事に関して、いろんな方法で食料をつくっていくんですけど、やっぱり1個大事なチャレンジとしては、これだけ気候変動が激しくなってくると、
ロジっていうか、本当にハウスの中とかでちゃんと管理したり、建物の中でちゃんと温度を管理したりとかっていうようなものではない、
自然界のママの恵みで作っていくようなタイプの畑だったりとか、漁業のやり方とかって言うと、
漁業1個取れば、本当に年々水面の温度が上がっていっちゃうと、取れる魚の種類がどんどん変わっていっちゃうんですよね。
例えば有名な話だと、イセエビとかって、もともと三重県の伊勢の辺りで取れたからイセエビって言われてたわけですけど、
でもどんどん温度が高くなってしまって、北に行けば行くほど温度は下がってくるんで。
三重で当時取れてたのに、だんだん水温が上がって取れなくなって、今とかだと静岡県の伊豆半島周辺とかで、
いっぱい取れてたけど、本当この1年前からは南伊豆の辺りのエリアだともう水温が上がってしまって、かなり取れる魚が減ってきて、
最近だと仙台の辺りというか東北の辺りとかでもイセエビが取れるようなレベルになっちゃったっていう。
今までは東北の辺りだと海水の温度が低すぎてイセエビは育たなかったんですけど、それが向上していくっていう状況で、
だから今南伊豆とかのエリアのイセエビの漁師さんが東北にやり方教えに行ったりとかしてるみたいな状況になっちゃったりして、
それはそれでいいんですけど、だから牡蠣とかも海の中でみんな育ててますけど、やっぱり安定しないので、かなり収量が年によってばらつきがあったりとかするような状況らしいんですね。
農業に関しても同じような状況が起こったりするので、
そういう中で今チャレンジしているのが東北大学と一緒にやらせてもらってるのがアクアポニックスっていうもので、
アクアポニックスって水産養殖ハウスを建てて、その中で魚介類とかの養殖と水耕栽培を組み合わせたようなやり方で、
水産養殖の場合は牡蠣とか貝類のこともあるし、魚を育てていることもあるし、その辺は水の中で育つものであれば何でもいいんですけど、
今回伸びるエリアって東松島市の伸びるエリアはもともとシジミがすごい取れたエリアなので、それでも津波によって流されちゃってシジミがもう全然取れなくなったっていう部分で、
今はシジミを育てて、シジミが水を吸っては排泄物を出すんですけど、その排泄物が微生物さんたちに分解されることによって、
その水を使ってトマトを育てているんですね。そのトマトが肥料とかも一切入れなくても、シジミから出てくるウンコが分解されたものが栄養になって、トマトがそれを吸い上げて育っていき、
かつトマトが水の中にいる微生物たちを全部一回吸い上げてくれることによって、水の方はきれいになるので、またその水がシジミの方に戻っていって、同じ水でずっと生活していると排泄物だらけになって水とか汚れていくと思うんですけど、
食料保存技術の革新
だから水槽とかも循環させることによって、水槽とかの場合は循環させてろ過するものがついてたりすると思うんですけど、そのろ過装置みたいなものが微生物とトマトさんたちがやってくれるような仕組みで、アクアポニクスっていうのを今設置して、
キボッチャスマートエコビレッジのメインの元々急伸びる小学校のところの目の前とかに結構ドンってでかく、何メーターぐらいだろう、10メーターかける20メーターぐらいの平面のサイズの、将来1万人分の食料を作っていくっていうときにあんまりちっちゃく実験してても、
その先に進んでいけないので、ある程度の規模感でいろんなものを試していっているっていうことをやっています。それの1個目がアクアポニクスっていうのだったりとか、
あとは、今回の話の中で話したかもしれないクロスチャージっていう、食べ物をすごい長い間保存しておくことができる技術を、僕らが組んでいるのは四国の高松に会社がある、
そのところが開発したクロスチャージっていうシステムを作っていて、扱っていて、これは別にそこの会社だけじゃなくって、世界中でこの技術を使いながら食料を長期保存するっていうことにチャレンジしている会社とかがいくつかあるんですけど、僕らはそこと組んでいて、そこは何をやっているかというと、巨大な冷蔵庫のような冷凍庫のような冷蔵庫。
なんで冷蔵庫のような冷凍庫っていうかっていうと、温度を0度からマイナス1度の間にキープし続けるっていう冷蔵庫なんですね。だから、凍るようで凍ってないみたいな状態らしいんですけど、かつ湿度がすごい高い状態での冷蔵庫っていう感じですね。
冷蔵庫とかってどんどん乾燥していっちゃうと思うんですけど、それを抑えるために巨大冷蔵庫の中に水が流れているというか、湿度が80%ぐらいとかに保たれた状態で0度からマイナス1度の間に温度をキープし続けるっていう状態になると、野菜とか肉とかの繊維なのかな。
うまく技術的には説明できないんですけど、そのクロスチャージに肉とかも数時間入れた状態の後、冷凍庫に移して冷凍すると、普通いきなり冷凍庫に入れたカチカチの肉ってカチカチすぎて溶けるまで切れないと思うんですけど包丁とかで。
クロスチャージ入れた後の冷凍した肉とかっていうのは出した瞬間でもサクサク切れたりとかするんで、うまく説明はできないですが、本当にそこのクロスチャージのほかにキャベツとか玉ねぎとかをずっと入れといても、1ヶ月ぐらいしても元の状態のまんまキープできたりとかもするので、
そういう形で賞味期限を伸ばすことによって使わなくてもキープしておけるっていうような技術を使って、2日3日で腐るようなものだけだとどんどん売っていかなきゃいけないと思うんですけど、
2、3日で腐る、普通だったら腐るものが1ヶ月持つことによって売るスピードもゆっくり売れると思うので、そういうような技術にもチャレンジしています。
あとはハイテク系だと陸上養殖ですかね。さっきの海の状態とかもどんどん変わってきているので、土地はあるので幸い。なのでその土地を使って陸上養殖で、今は地元の牡蠣もあるので、牡蠣を使う養殖場を作ろうかなと思っていて、
これはパートナーに広島のほうで牡蠣の陸上養殖とクルマエビを一緒に育てるらしいんですね。そうすることでクルマエビの育てたフンとかそれが栄養にうまくなっていくような仕組みらしいんですけど、
それの技術に成功させている人がいて、彼が技術指導をさせてくれるということなので、こっちとしては土地を場所を抑えて、あとは陸上養殖とはいえ漁業ではあるので、漁協の人たち、周りの漁師さんたちの賛同を得ないとなかなかやれない部分もあるので、
そこを調整してうまく調整できれば、牡蠣とクルマエビの陸上養殖も始めていこうと思っています。
あとは室内ハーブだったりとか、室内で育ちやすい葉物の野菜みたいな部分というのをしっかり管理できる個室の中でLEDのライトが当てられながら、
何段も段々に上の方に積まれていくところで、効率よく狭い面積でも大量に食料を作っていくみたいなこともやろうとしていますというか、それも技術的には成功させているところがあるので、そこから技術提供を受けるという話は今ついているので、それもすぐにスタートしていきます。
あとはオーガニックのキノコ栽培ですね。いろんな食料を作っていくんですけど、キノコは1年を通して値段が安定している食材でもあるので、もちろん鍋のシーズンというか冬場のシーズンは金額が上がりますけど、
でも1年通して比較的コンスタントに売りやすいので、1年通して金額が売りやすいし、あとは国産の金松という原木の椎茸じゃなくて金松という金のザブトンみたいなところからキノコがどんどん生えてくるスタイルでやるんですけど、
それも大量に金松が作れる仕組みっていうのももうできていて、ただただオーガニックのキノコ栽培っていうのをハウスの中でやるときに一番問題は少し温かくしておかなきゃいけないというか、温度を一定に保たなきゃいけないので、普通に豆油とか使ったり電気で温めたりするとすごい高熱費がかかるんですね。
なのでそこを僕らは発電の方法は電気のところでも詳しくいろいろ話しますけど、太陽光以外にバイオマス発電っていうのも採用しようと思っていて、今バイオマス発電機とかそこの中に入れる木質バイオマスとか竹とかも使ったりするんですけど、その材料とかの手合いとかもできる状況までは来ているんで、
そっちの話は電気のときに話すとして、バイオマス発電をするので、そうするとすごい熱が出ちゃうんですよね。木質バイオマスを燃やしてそれでタービンを回す形で電気を作るので、もちろん電気は電気で施設いろんなところに使いますけど、そこで出た熱を使って熱湯ができるので、その熱湯を利用してハウスの中を温度を一定に保つことができるんで、
経費がかからないスタイルでオーガニックのキノコ栽培ができるっていう部分で、より経費削減しながら1年中通して炭化があんまり崩れないキノコっていうものが販売していけるんじゃないかなと思っていて、オーガニックのキノコ栽培もやる予定で進めています。
本当にこの辺の僕が話してるものって、もう誰かが世界中のどこかでやってくれて、ある程度のそんなめちゃくちゃでかい規模ではないんですけど、ある程度の規模では成功させてくれてるものを導入するっていうものも結構多いので、そうすると後は資金調達の部分で資金が集まってきたものから順番にどんどんどんどん今作っていってるっていう状態です。
バイオマス発電の利用
でも一気にオーガニックのキノコ1万人分作るっていうよりは、僕らの土地に合うのかどうかとかも試していきたいので、まずは1000人分のキノコを作れるぐらいのハウスを5棟とかだけ建てるとか、ある程度規模を持って実験をしていくっていうような形で今進めています。
食のところに関してもう少しだけ話したいことがあるので、続きは次回に。
15:14
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