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2021-03-22 09:25

【おはなし回】『エリック・カールのイソップものがたり』②

Kon
Kon
Host
出版:偕成社
再話・絵:エリック・カール
訳:木坂 涼

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みんなが知っているイソップものがたりを
エリック・カールが書くと
どんなお話になるのかな?

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00:06
みなさん、おはようございます。
こんのゆるラジチアプップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、絵本とともに朝のほんのひとときをお届けします。
今日お届けするお話は、以前ライブ配信でお話しした、
【エリック・カールのイソップものがたり】の続きをお話しします。
出版・改正者、埼玉絵・エリック・カール、
訳、木坂涼です。
それでは、お話ししていきます。
エリック・カールのイソップ物語
ウサギとカメ
ウサギがカメに言いました。
お昼のあと、何してあそぼうか。
かけっこなんかどうだい?
ほかのことがいいな、とカメが言いました。
ふーん、負けるのがいやなんだね。
そんなことないけど。
そこで二人はかけっこで競争をして、
どっちが勝つかキツネに見てもらうことにしました。
ウサギは長い足で飛ぶように走っていきます。
でも重い甲羅を背負ったカメは、
短い足で少しずつ進みます。
ウサギはずいぶん先まで走ったので、
ちょっと休むことにしました。
すると、のろのろやってきたカメが
ウサギに追いついて言いました。
どうしたんだい?競争はやめたのかい?
いいや、気にしなくていいよ。
すぐに追いつくから、お先にどうぞ。
野原は温かで優しい風が吹いています。
鳥が歌い、テントウムシも飛んで、
なんていい日でしょう。
ウサギはうとうとうと、そのまま眠ってしまいました。
ふと目覚めると、空には月と星が輝いています。
さてと、のろまなカメに追いつくとするかな。
ウサギは体をパンパンとはたくと走り出しました。
そして最後の道を曲がった時です。
ウサギの目に映ったのは、
キツネの隣で大きなメダルを胸にさげているカメの姿でした。
のろくてもしっかり歩いたカメの勝ち!
とキツネが言いました。
おしまい。
狼と羊
03:01
狼が羊を見つけて言いました。
俺は腹が減ってるんだ。お前を食ってやる。
まあ狼さん、あたくしあなたの気持ちがよくわかりますわ。
そうでしょうとも、あたくしは泣き言は言いません。
物わかりのいいお嬢さんだぜ。
狼は口を大きく開けて鋭い歯を見せながら言いました。
あのね、でもちょっと待ってくださらない?
最後に一つくらい願い事をしても、バチは当たらないでしょう?
まあな、何がお望みだい?
ご親切にどうも。
それでは一曲何か聞かせていただけないかしら。
あたくし音楽が大好きなんですの。
そこで狼はポケットから横笛を取り出すと美しいメロディを奏でました。
羊はとっても喜んで、それを見た狼もいい気持ちになりました。
狼さんって本物の音楽家なのね。もっと続けてくださらない?
するとその耳なれない音楽を聞きつけて羊飼いがそっと近づいてきました。
見れば羊を狙う狼がそこにいるではありませんか。
羊飼いはすぐさま長い棒で狼を叩きました。
いて、やめろ!
狼は泣きながら森に逃げ帰っていきました。
おしまい
カエルと牛
カエルのお父さんが家族を連れて散歩をしていました。
牛のお父さんも家族を連れて散歩をしていました。
2つの家族がすれ違うとき、カエルの子供が言いました。
見て、牛っておっきい!
それを聞いた父さんガエルは
父さんだって大きくなれるんだぞ!とぷっとふくれて見せました。
あんなに大きくなる必要はないのよ。
あなたは今のままでいいの。と母さんガエルが言いました。
何を言う!わしはもっと大きくなれるんだ!
そう言ってもっとふくらんで見せました。
パパ!ともう一匹のカエルの子供が言いました。
前の大きさのほうがいいよ!
でも父さんガエルはもっともっと体をふくらませて顔を真っ赤にしました。
ピエー!赤ちゃんガエルがその顔を見て泣きました。
06:02
それでも父さんガエルはもっともっと体をふくらませたので
顔は紫色になりました。
やめて!と家族みんなが言いました。
いつものお父さんに戻って!
でも父さんガエルはもっともっとふくらんでコートのボタンははじけ飛び
ズボンは破れシャツも裂けてしまいました。
もうやめて!母さんガエルが叫びました。
それでも父さんガエルはもっともっともっともっとふくらんでとうとう爆発!
あれ?何か今はじけるような音がしたかい?と牛のお父さんが奥さんに聞きました。
いいえ、何にも。
牛の家族はそのまま散歩を続けていきました。
若いカラスがある日初めてクジャクを見かけました。
なんて美しいんだ!あの羽!
それに比べて、ぼくのはなんてみすぼらしいんだろう。
若いカラスはその日からクジャクのことで頭がいっぱいになりました。
カラスはカラスの羽を見かけました。
カラスはカラスの羽を見かけました。
カラスはカラスの羽を見かけました。
若いカラスはその日からクジャクのことで頭がいっぱい。
夜は眠れないし、ご飯もうまくのどを通りません。
あまりに気になってとうとうクジャクの後を毎日ついて歩くようになりました。
するとクジャクの美しい羽がたまに落ちることがわかりました。
そこで落ちたと思ったら、さっと拾って集めることにしたのです。
羽が何枚も集まったある日のこと、若いカラスはその羽をベルトにさして鏡の前に立ってみました。
いいぞ!これでクジャクの仲間入りだ!
若いカラスはさっそくクジャクたちのところへ行き、誇らしげに歩いてみせました。
はっはっは!見てみろよ!おっかしなやつがいるもんだ!
クジャクたちはお腹をかかえて笑いました。
その笑い声を聞いて他のカラスたちも集まってきました。
そして若いカラスの姿を見てゲラゲラ笑ったのです。
それでも若いカラスは、「僕はクジャクになったんだ!」と胸を張りました。
かわいそうに、自分がどう見えてるかまるでわかっていないんだな。
クジャクたちもカラスたちもみんな口々に言いました。
拾った羽で自分を飾ってもね、中身は同じ。カラスはカラス。
09:05
おしまい。
いかがでしたでしょうか。
まだこちらの本続きがあるのですが、今日はここでおしまいにしたいと思います。
それでは、きょうもお聞きくださりありがとうございました。
ではまた。
09:25

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