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  2. 『不器用ですから』
2025-02-11 43:38

『不器用ですから』

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M4.今回は高倉健特集。時は63年『人生劇場 飛車角』から、73年『現代任侠史』までの10年間。東映、という会社が東京で、京都でそれぞれ制作した200本余りの映画。ひとつの様式美の確立と共に産まれた玉石混交の数々。その中で「健さん」、高倉健の主演映画を3本観て、今なお輝くその魅力、関係性(池部良!)について、ドスを振り回す健さんのイメージがない私たちが、何を思うのか。『ONE PIECE』や『呪術廻戦』、どこかで一度は観たあのシーン、BL(ボーイズ・ラブ)、最強のシンメ……エンタメの全てがここにある。ぜひとも、お楽しみください。

◇エピソードのゲスト出演者

・野中愛

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・『ぜったい大丈夫だよラジオ』

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◆佐伯清『昭和残侠伝』(1965) 東映東京

あらすじ:敗戦直後の浅草― 露天商を営む人々は新興やくざ、新誠会によって、上納金に苦しめられていた。昔ながらの神津組四代目川田源之助は、新誠会のやり方に為す術がなかった。そんな中、源之助は反目していた新誠会の手によって射殺されてしまう。

それから数日後、寺島清次(高倉健)が戦地から復員。様子の変わった浅草の街と親分の死に直面した清次だったが、今は亡き源之助の遺言―五代目を継ぐ決意を固めるのだった……。

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◇マキノ雅弘『昭和残侠伝 死んで貰います』(1970) 

あらすじ:東京深川の老舗料亭「喜楽」に生まれた花田秀次郎(高倉健)は、父が後妻をめとり妹が生まれたとき、家を出て渡世に身を沈めた。ある寒い夜、秀次郎はなけ無しの金をはたいて挑戦した勝負でイカサマとも知らず無一文になり、雨をしのいで銀杏の木の下にうずくまっていた。その時出会ったのが、芸者になったばかりの貧しい娘・幾江(藤純子)だった。それから三年、堂々たる渡世人になった秀次郎は、イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸際に追い込まれるが、これを支えていたのは板前の風間重吉(池部良)と小父の寺田だった。昭和二年、木の香も匂う真新しい建物となった「気楽」で、出所した秀次郎は偽名で板前として働くこととなった……。

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◆石井輝男『現代任侠史』(73) 東映京都

あらすじ:1970年代(当時の現代)、母の死をきっかけに松田組2代目の地位を捨て、銀座で寿司屋を営む島谷良一(高倉健)。彼は父の遺品である銘刀を引き取るためにアメリカへ向かった。良一が去った後、松田組は先代の実子・初治(郷鍈治)が二代目を継ぎ、若者頭の中川(成田三樹夫)や分家の船岡(夏八木勲)らが組を支えていました。そんな頃、日本では松田組が最大の危機を迎えていた。良一が去った後、組を継いだ先代の実子・初治(郷えい治)が、勢いを増す他の親分衆に圧迫されつつあったのだ……。

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◯やくざ映画の用語、論理

・【任侠】…「わが身を張って弱きを助ける」という自己犠牲と勧善懲悪の精神。

・【渡世】(とせい)…やくざ社会を渡り抜いていくこと。

・【義理】…私情などよりも優先されるもの。上に親分がいて、兄貴分がいる。元々、江戸時代にヤクザは「渡世人」(とせいにん)と呼ばれ一般社会からは蔑まれていた。そのため、旅の先々で「一家」を構える「親分」の所へ立ち寄る。これを「草鞋(わらじ)を脱ぐ」と言い、寝床と食事を提供してもらう。この時に一家の玄関で挨拶の口上を述べることを「仁義を切る」と呼び、「やくざ社会のルールを遵守する人間ですよ、問題ないですよ」と主張を行う。

・【一宿一飯(いっしょくいっぱん)の義理】…この恩は「一宿一飯(いっしょくいっぱん)の義理」といい、何よりも優先される義理であり、一家が抗争に巻き込まれたなら命を賭して先陣を切ることになる。この精神が残る形で、やくざ社会では「義理」、「組」に対する忠誠が尊重される。親分に組に入れてもらい、その看板の下にいるからこそ、やくざ渡世で生きていける。そこには「一宿一飯」以上の恩義がある。これがやくざの基本行動原理。 

・【人情】…「義理」が公、「人情」が私。「義理」に反する形で生まれる心情、気持ち、が「人情」。義理では戦わなければいけない相手が、自分の大切な人である、個人の思想と義理が合わないなどで生まれる心情。任侠映画では、この「義理」と「人情」の狭間で悩む様が描かれる。

◆参考文献

春日太一『やくざ映画入門』(⁠⁠⁠小学館新書⁠:⁠⁠21)

山根貞男『東映任侠映画120本斬り』(⁠⁠⁠⁠ちくま新書⁠⁠:⁠⁠21)

春日太一責任編集『高倉健: みんなが愛した最後の映画スター』(KAWADEムック:22)

『永久保存版 高倉健 1956~2014』 (文春MOOK:15)

大下英治『任俠映画伝説 高倉健と鶴田浩二』(さくら舎:24)

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サマリー

『不器用ですから』では、高倉健を特集し、彼の任侠映画における影響や魅力について語ります。特に『昭和残侠伝』シリーズや高倉健の印象、彼がアイドル的存在であったことについて掘り下げています。このエピソードでは、映画『昭和残侠伝』と『死んでもらいます』に焦点を当て、その演出やキャラクターの魅力、人間関係の描写について考察しています。特に高倉健や池部良の演技や映画内での感情の機微を分析し、ストーリーの比較を通じて映画の奥深さを探求しています。昭和の任侠映画における高倉健や梶芽衣子について語り、映画の印象や演出の素晴らしさを深く掘り下げます。また、任侠映画の時代が変化する中で、キャラクターや物語がどのように発展してきたのかにも注目しています。高倉健や池部良の映画に対する情熱や魅力について語り、時代背景や視聴者の反応を掘り下げる内容です。

高倉健の映画特集
この番組心の砂地は様々な文化や日常の気づきをヒントに考え続けることで言葉の記憶措置を目指す教養バラエティ番組です 私シャークくんです今こそ昔の映画を見るというエピソードシリーズ第4弾でございます
ゲストは毎度おなじみポッドキャスト番組ぜったい大丈夫だよラジオの愛ちゃんです よろしくお願いしますぜったい大丈夫だよラジオの愛です
よろしくお願いします 「高倉健特集」!
ということで東映のいわゆる任侠映画の時代 高倉健のいろんなキャリアがあるんだけど一番「健さん」というイメージを作った時代
一番若者たちが健さんに熱狂していた時代 全盛期とも言えるかなこの後もねすごくいいんですけど今回見た映画が昭和残侠伝2作
佐伯清監督の『昭和残侠伝』1作目ですね でマキノ雅弘監督の『昭和残侠伝 死んでもらいます』
最後に石井輝男監督の『現代任侠史』という映画ですね それぞれ65年、70年、73年と任侠映画のブームが始まってこの最後の『現代任侠史上で終わったという区切りをされることが多いのでその任侠映画と健さんの時代
ざっくり3本見て感じながら今見ても面白いのかどう思ったのかみたいなことをね 喋っていきたいなと思ってこの3つ選定させていただきました
愛ちゃんは高倉健の写真集を持ってるっていう話は前してくれたと思うんですけど 健さんにビビッとくるところがあったんですか
えっと私と健さんの出会いはあの鉄道員(ぽっぽや)だったんですよ 鉄道員(ぽっぽや)ね僕ら世代はやっぱ鉄道員ですよね
そうですね言ってもあれ1999年とかですよね なのでリアルタイムでは全然見てないんですけどおそらくWOWOWとかでやってて
高校生だったかちょっとその後かに見て なんか高倉健という名前は知っていたけどこの人かっていう印象があって
高倉健ってやっぱこうみんな知っている 大スターっていうイメージがあると思うんですけど
そこからその写真集を買うに至ったのは大好きになったっていうよりも上京してきて 上京したのが23歳とかそのぐらいなんですけど
その当時行ったカウンター式の居酒屋みたいなところで その中にママと呼ばれる人がいて
その人がおしゃべりしながらご飯出してくるスナックに近い居酒屋さんみたいなところがあって そこの方がこれぜひ見てみたいな感じで
高倉健の独白という写真集をその日初めて行った私に見せてくれて あの鉄道員(ぽっぽや)の健さんってなって
私の中でやっぱ鉄道員(ぽっぽや)がすごい大きかったんで その写真集を見たらもうすっごいかっこよくて
顔がかっこいいっていうよりも醸し出す空気感とか 鉄道員(ぽっぽや)の時の健さんって年を重ねられて映画に出られていたのも最後の方というか
そうね もう何年に1本っていうのがだんだん間隔が空いてみたいな
なのでいわゆる全盛期みたいな高倉健さんを知らなかったんですけど そこで見て『南極物語』とかそのあたりの映画撮影している時のオフショットみたいな
オフショットっていうよりもっと絵がすごい決められていた写真集なんですけど そこで高倉健さんってこんなにかっこいいんだっていうのがまた新しく
高倉健の自分の中の解像度が上がり 今も時々見るぐらいすごいいい写真集っていうのが私と健さんです
じゃあ後期の方のね作品とかはそういう見たことがあるけど いわゆる任侠映画時代の健さんっていうのは今回初めて
そうですね 初めてです 任侠映画自体がそんなに触れていないかもという状態でした
多分僕らの世代で任侠映画、60年代から70年代の任侠映画と言われるものを見てるっていう人は少ないと思います正直
団塊の世代…とかっていうのはこの辺の任侠映画を見て熱狂し そして学生運動とかの力にも変えみたいなことを語られたりもするんだけど
僕たちがそういう世代の人たちの中で知ってる人って言ったら ジブリの鈴木敏夫プロデューサーがもう
毎日この辺の映画を未だ見てるのかな?っていうぐらい 高倉健の本とかにもそういう健さんとの思い出みたいなことを書かれてたりするし
ジブリ汗まみれっていうラジオでも調べれば健さんのことについて喋ってる話っていうのは結構出てきたりする
今回見たような昭和残侠伝だったり日本侠客伝だったり 網走番外地だったりとか見て見始める前と見終わった後で人が変わるみたいな
みんな健さんに乗り移って帰るっていう時代があったんですけど 話は僕も知ってて
でこういう昭和残侠伝なり任侠映画の高倉健を見た時にああこういうことねって 僕もすごく思ったっていうか
あいちゃんに見てもらったらどんな感じなのかなと思って 一緒に喋ろうかなと思って今回企画したって感じなんですけれども
任侠映画の魅力
ざっくりもう3本見てどれが良かったかっていうのと 高倉健の印象とかどんな印象を持ったのかみたいなのを聞ければなと思うんですが
そうですね一番好みだったのは『昭和残侠伝 死んでもらいます』 まあそうだよな
はいこれは面白かったですね まあダントツに面白い
ダントツに面白い 昭和残侠伝の中でも最高傑作と言われているといろいろな記事とかで見たんですけど
面白かったなあっていうのがあって単純にストーリーが面白かったですね 人形者だけど人形者だけじゃない雰囲気
ヤクザ感って他の2作に比べてちょっと少なめだな そうね堅気に戻ってっていう話ではあるんで
まあまあどれも堅気ではあるんだけどって感じやな その
深川の料亭での板前編みたいな感じだからね 料亭での健さんっていう光景が面白いもんね
そうですね 料亭パートが一番面白いもんね普通に
そうですね っていうのと
やっぱ健さんの印象みたいなのはどうでしたかね この長いドスを持って最後に切りに行く健さん
そうですね どっから話したらいいかわからないくらいいろんな感情があるんですけど
まず3本こう合わせての健さんの印象っていうと高倉健という人のパーソナルないろんなエピソードってあると思うんですね
どんな人にも丁寧で挨拶を欠かさなくてみたいなすごく素晴らしい方っていうエピソードがあると思うんですけど
かなりそこと重なるキャラクターをずっと演じられているなぁと思っていて
任侠ものの映画って多分そういういわゆる高倉健なキャラクターが多くて
その後とかは多分いろんなバリエーションの人物を演じられていると思うんですけど
私が想像したのは全然タイプは違うけど、木村拓哉みたいな
ああ そうだよね この3本全部高倉健として出てる
そう もう高倉健やんみたいな
そりゃ映画を見て健さんになりたいって
この登場人物じゃなくて健さんになりたいになるのってこういうことなんだなって思う
自分の多分実の部分と登場人物の重なりみたいなところはめちゃくちゃ感じて
なんか一種アイドル的だなって思いました
そうね 言ったら当時はスターって言葉でみんな
東映だったら東映のスター 東宝だったら東宝のスターとかだけど
今で言うとどっちかというとアイドルって言葉の方が近い
それこそ木村拓哉以降みたいなね
時代のアイコン 世代のアイコン
この任侠ものだったらヤクザのアイコンというかね
世間の授業とも本人が本人の字の部分と役の部分っていうのが隣接しててみたいなね
だからすごく感情移入するというかね
エモーショナルな映画体験だと思うんだけど
そうですね かなり
あと実際のプライベートの関係性はわかんないですけど
やっぱり昭和残侠伝で言うと高倉健と池辺寮
いやもうそうですよ
もうこの二人を見るためのシリーズなんだなって
いやもうそうそうそう
完全にそうで
高倉健の映画の代表作って3つあるんですよ
今回の『昭和残侠伝』、 『日本侠客伝』、『網走番外地』っていう
東映時代のこれがシリーズでどれも10作ぐらいあるシリーズなんだけど
どれかなって考えた時に
僕は昭和残侠伝はBLだと思ってるから
そういう濃度も含めて愛ちゃんに見てもらったら
見やすいんじゃないかなと思って
いわゆる健さんっていうキャラクターも昭和残侠伝にすごい詰まってるんだよね
日本侠客伝だと入れ墨ない感じの人をやってて
もうちょっと江戸っ子っぽい感じだったりとか
網走番外地はコミカルな健さんだし
もうちょっと暴れてる感じの健さんって感じで
ゴールデンカムイにすごい影響を与えてるんだけど
網走番外地は
だからゴールデンカムイの男同士の感じみたいなのが好きな人は
網走番外地すごい好きだと思う
その辺どれかなって考えた時に
でも健さんっていうところで考えたら昭和残侠伝かなと思って
選んだんだけどっていう感じではあるんだけど
でもその中でも決め手になったのは池部龍がいるかどうかっていう
ワンピースとの関連
いやー大きいですね
もう全部見たくなりました昭和残侠伝を
ちょっと3本見てもらったんやけど
全部90分ぐらいなんやけど
言ったら話は全部一緒なんすよ
そうですね
話一緒でもう耐えて耐えて耐えて最後
池部良と一緒に殴り込みに行くっていうパターン
90分見てるはずなのに
体感1時間ぐらいで終わるんだよな毎回
90×3が1時間になってては不思議
僕らの感覚からするとピクシブっぽい感覚というか
いっぱいいろんな同人誌がある
監督によって全然昭和残侠伝1作目と死んでもらえますって違ったと思うんだけど
そういう面白さ
言ったら映画って物語の話っていうのが一緒でも
こんなに違うんだみたいな
映画をどう面白いと自分は思ってるのかっていうこととかも
発見するアレにもなるなとか改めて僕も見て思ったりとかして
その辺も僕も見直して
すげーやっぱ面白いなーって思いましたね
ちょっと違うこれは京都の撮影所で撮ってるけど
『現代任侠史』当時の現代70年代、現代の任侠ものっていうのも見てもらって
ちょっとこの時代の終わりみたいな感じてもらうと面白いかなっていうのと
あと多分現代任侠史最後に見たと思うけど
池部良いねーっていうのがすごい辛いよね
いや辛いです池部良ロスになりました
どこにいつ出てくるんだって
池部良がいてくれたらって思ったりもするっていうね
またでも違うキャラクターとか出てきてね
安藤昇さんの存在感とか面白かったりすると思うんですけど
そうですね
本当に言ったらドスを振り回す高倉健みたいなイメージって僕らにはないから
すごい新鮮にも楽しく見てもらえたのかなっていう感じかな
心の砂地
じゃあ佐伯清監督の『昭和残侠伝』、65年の1作目から行きましょう
正直ね僕、『死んでもらいます』だけでいいかなと思ったんやけど
まず1作目見て欲しかったのはこの池部良の仁義切るシーンがあるっていうことと
若かりし、梅宮辰夫 松方弘樹を見て欲しかった
その意図はすごい伝わってきました
僕すごい思ったのが
本当にワンピースってめっちゃ任侠映画の方に影響を受けてるんやなって思うのよ
あまりにもゾロとサンジみたいな
どっちかというと2人ともウソップっぽいけどこれは
コンビ感と一番の主人が倒しに行く感じみたいなのとかも
ほんまワンピースって昔の映画から影響を受けてんねんなっていうのが
最近の人からするとすごいここにルーツありみたいな感じで見れるんちゃうかなって思ったりとかしてて
その辺もちょっと伝えたいところでしたね
そうですね
この知ってる感じなんだろうと思ってたら
もちろん要所要所で違う部分でも接種してると思うんですけど
本当にワンピースから仁義とか任侠みたいなものって知って触れていたんだって感じました
いやほんとそうやね
尾田栄一郎も時代劇と任侠ものと西部劇が大好きっていうのをずっと言ってたので
これかーって思いましたね
ワンピースに顔そのまま出しちゃってるじゃないですか
文太さんとか勝新とか
でも健さんとかタッツさんとかって出してないんよね
だからちょっともしかしたら趣味じゃないのか
それか本当に大事なところでここからまで残してんのかどっちなんかなってずっと思いながら僕はワンピースを待ってるんやけどね
この辺の人らが出てくるのはあんのかみたいな
ねーどうなんでしょうね
でもなんか物語の構造としては
本当に昭和残侠伝的なパラレルで
まあ言ったら島を渡り歩いて同じようにこうさ
昭和残侠伝の魅力
言ったら最後はルフィが倒すみたいなところとかって
健さんとかの方なんだなーみたいなところは見たらわかるんじゃないかなみたいな
だし普通にワンピースを楽しいと思う人は昭和残侠伝見ても面白いと思うという感覚は僕の中ではあるんですよね
であとはやっぱ昭和残侠伝1作目
高倉健出てくるまでに15分ぐらいかかったよ
そうでした
いつ出てくるんだと思いました
来た時の来たーって感じがね
めっちゃいいのよ
いやーよかったですね
松方弘樹がいてくれたらなーって言ったらすぐ来る
あそこ良かったですね
あそこいいんだよなー
その若かりし梅宮辰夫さんとかねなかなか見る機会もないと思うので
その辺も見ていただけて嬉しいですね
いやーみんなやっぱお顔立ちに迫力がありますね
全員顔でしかもう演技してない
この後の『死んでもらいます』はちょっと違うんやけど
なんか佐伯監督の残俠伝ってたぶんねめっちゃアップが多いよね
うん多かったですね
これは好みの問題というか
だからすごいキャラ感が強く残る
マキノ監督の映画としてかっこいいなっていう感じと
すごくキャラにフォーカスしてる佐伯監督とみたいな感じと
違いみたいのもすごくあると思うので
そういう違いもたくさん見ていくとあるかな
一作目でなんか気になったとこみたいなのとかありますかね
いや一作目はやっぱ仁義切るところが強すぎて
いやーそれしか覚えてないよな
そうあとあの撃たれた弾を取るとこ
出たもう絶対そこです
はい
あれさなんかめっちゃエロくない
めっちゃエロいしなんか何見て
なんでこここんな長いんですかみたいな
ありがとうみたいな気持ちでした
高倉健が銃で撃たれてその弾を
池部良が抜くっていうシーンがあるんだけど
なんかめっちゃ艶かしいんですよ
いやそうですね
お酒を消毒の代わりに口に含んでかけて
取っていて痛がる健さんみたいなやつ
あの感じってこれなんだみたいな
あれの出始めわからないですけど
いやもうあそこにあるんだろうな
そうですよね
なんかすごいものを見たって感じがしました
そうそうそう
であの池部良さんは
実際に戦争とか行かれて帰ってきてる
世代の方なんですよ
だからなんか本物感がやっぱあるというか
あの辺のナイフの感じとかが
なんか説得力がすごいあるっていう
そうですね
であとまあタッツさん達のすごい
本当に東映らしい感じと
池部さんって元々東宝とかの俳優さんで
昭和残侠伝でもどうしても出てくれって
東映初登場みたいな感じなんで
だからその客人として来てる感じっていうのと
その実際の池部さんの本当にハンサムな感じっていうのが
いい感じにマッチしてて
いいんですよね
確かにあの中でもゲスト感はなんかありましたね
あるあるある
見ててもなんかちょっと
色が違う感じするよな
うん違いましたね
その辺は実際にずっと東映の育ちの人ではないから
っていうところも入りたてすぐっていうところで
なんかもうちょっと死んでもらいますになると
馴染んできてる感じがあって
なんかそのゲスト感というか
戦隊モノでいうと黒とか銀色の人みたいな感じ
あの感じやっぱ池部良、最高だなみたいな
そうですね
っていうのはすごい味わえるよね
死んでもらいます見る前に
1回昭和残侠伝の1作目見た方が
僕はいいかなと思ってるんで
死んでもらいますの特徴
ぜひこっちから見ていただければなと
聞いている方々にはお勧めしたいですね
はいじゃあちょっと次に一番良かったという
死んでもらいます
70年と昭和残侠伝は東映東京のものなので
どっちも東映東京で撮っております
今作はマキノ雅弘監督の昭和残侠伝シリーズということで
やっぱさっきもちらっと言ったけど
絵の感じがさ演出力全然違くない
全然違いますね
あとなんか舞台っぽさもちょっと感じました
引きだからっていうのもあると思うんですけど
長回しが多かったりとか
全然違いましたね
全然違うんよね
話は一緒なんやね
構造は一緒っていうので
舞台とかはそれぞれ違ったりするんだけど
でまあ藤純子さんが今回は出てるっていうところは結構強いかな
いや藤純子さんがすごかったですね魅力が
やっぱめちゃめちゃ可愛いよね
可愛いです
でも最初の出会いのシーンは
かなり面白かったんですけど
愛を込めて「お遊戯の最高潮」って言ってる人が
いろいろ調べてる人いらっしゃったぐらい
ちょっとオーバーな演技を
本編というか本筋から遡って
ちょっと昔の
十何年前だからね
っていうところで
ちょっとそのオーバーさがあったんだと思うんですけど
あそこからでも演技がどうこうってより
すごい引き込まれました
確かにね
引きでイチョウの木のシーンっていうのがあるんですけど
あそこの絵の美しさみたいのは
本当に何回見てもハッとさせられるというか
やっぱかっこいい絵ですね
良かったですねドラマチックでしたね
で今回死んでもらえますは
喜楽という深川の料亭で生まれたんだけど
いろいろ家のことがあって
ヤクザモンになった健さんが
まあいろいろあって
パクられ帰ってき
そして偽名でいたまえとして働くみたいなね
感じのストーリーなんですけれども
母とのね血は繋がってない母なんだけど
との関係みたいのもあったりとか
あとはまあ藤純子さん
幾江、幾太郎との関係っていうのもあるし
でプラスもちろん
いつもの風間重吉
池部良との関係っていうのもあるみたいな
ところがあって
その辺もすごく面白いね
人間関係がすごい描かれてる
一番最初の昭和残侠伝って
展開早すぎて
そんなに人の感情の機微みたいなのは
描かれてない印象だったんですけど
死んでもらえますも早くはあるけど
もうちょっとそういう関係性の変化とか
感情が見られるのかなって思ったりしました
一作目の方は結構松方弘樹とか
梅宮辰夫とか
それぞれそっちパートの話がある
みたいな感じだけど
死んでもらえますはもう秀次郎
健さんにグッと寄せてるから
その分いろんな味わいがあるのかな
っていう感じはあるのかな
それもやっぱ話一緒なのに
どう組むかっていうことで
映画内の関係性の描写
全然こう違う味合いが出てくる
映画の面白さみたいな
何に映画面白いと思ってるのか
自分は何が興味があるのかっていうとか
すごい立ち上がってくる映画体験というか
その辺がねいいんですよね
健さんのね
ヤクザ時代の後輩の
坂井っていうキャラクター
長門裕之さんがやってるんですけど
よかったですね
かもね最高なのよ
最高ですね
健さんがあんま喋んないから
やっぱこういうちょっとコミカルな
めっちゃ喋るやつって
それぞれ置かれてるんよ
だから梅宮辰夫の松方弘樹で
今回だったら長門裕之で
『現代任侠史』だったら
田中邦衛がいるんだけど
なんかあの組み合わせもやっぱ
よく喋るやつと全然喋んない主人公みたいな
もういろんなキャラクターの方って
ここにあんだなってすごいあるし
なんかねいいんだよね
あの坂井の感じもね
あと私は熊二郎も結構好きでした
あー熊二郎ね
観音熊と呼ばれている
常に健さんの相手役をやってる
山本麟一さんというね
でも最初の『昭和残俠伝』って
いわゆる悪者って
なんか悪者ぜんとしてる感じ
もう完全な完全中役
はいだったけど
あの熊二郎は若干憎めない
そうね
相手役って感じがしていて
そうね
だから健さんもちょっとあんなやつだけど
気はいいやつなんだみたいな感じで
ちょっと認めてるところもあり
でもこう戦いには
戦わざるを得ない運命ではあるというね
うん
そうそうそう
それもあったし
やっぱりラストが最高でしたね
ラストあのね
やっぱり池部良の話になるんやけど
はい
まあまあいいよな
本当にいいよな
いやーよかったですね
あの二人で
行くところ
まあでも結局やっぱ
二人で行くところのシーンで
もうガツンと持っていかれるんよね
もう大サビだからあれ
いや本当にヒロインはいるけれども
そこじゃないですっていうのが伝わってくる
ラストですね
そうそうそう
まあちょっとだから正直ね
今のジェンダー感で見ると
あまりにも女性が添えものすぎるな
というのは本当に思うし
これに憧れているというのは
ちょっときついところがある
だからいいとこだけ盗みたいなと思うけど
本当に藤純子じゃなくて
重吉(池部良)と行く未来を選ぶっていうね
感じがすごい
あ、これやっぱ上がっちゃうんだよな
そうですね
今回はこの板前編だから
『死んでもらいます』は、
板前でさ
並んで料理とかしたりしてる
台所で池部良、高倉健が
並んで喋ってるところとかも
やっぱすげーいいんだよな
いやーすごい良かったです
すごい良いけど
なんかずっと面白さが
ほむかにある
そうなんだよな
卵焼き作ってさ
お母さんが「これが喜楽の味です!」
っていうシーンみたいのがあるんですけど
あそこで池部良が食べさせに行って
帰ってきて
(高倉健に)「血だな」っていうシーンがあるんだけど
あっこがやっぱ好きすぎて
「血だな」って何なんだよ
撮り方がさ
ほんまなんかこう
健さんの背中でぐっと顔を見て
ボーイズラブ的想像力で言うと
ほんま付き合ってる!みたいな
感じがやっぱ最高なんですよね
そうですね
あれは何なんですか
狙ってあの距離感というか
あの絵になっているのか
自然と通ってしまったのか
なんかでも池部良さんの本とか読むと
池部良さん自体は
《やっぱりこれはね
男同士の恋愛なんですよ》って言ってんのよ
演じられてる池部さんからすると
そう思ったらしい
しかしそういう撮影場の中で
そのここの2人の関係みたいなのが
ボーイズラブとかのものを知ってる僕らからすると
いやもうBLやんみたいな感じ思うけど
なんかこう関係性としてこういうのいいよねっていう
それはすごく僕らからすると
恋愛にめちゃめちゃ見えるっていう
関係って感じなのかな
なるほど
じゃあある程度はちょっと
意図されていたかもしれないあの雰囲気
ラストの池部良を抱き抱えてのシーンは
それがないと全然説明がつかないっていうか
そうですね
友情とか友情というか
家での絆みたいなものだけでは
説明できない空気が映ってましたもんね
ほんまロミオとジュリエットやしあれ
いやーそうでした
当時その検査になって見てた若い
当時の若い観客たちは
これをどう捉えてたんだろうとも思ったんですよね
そうですよね
今回別に見れてないんですけど
この2人何なんと思っていろいろ調べてたら
昭和残侠伝の『一匹狼』ですね
映画の魅力とキャラクター
同じ高倉健、池部良、藤純子でやっていた回で
この回では藤純子さんが池部良さんの妹を演じているんですけど
妹が高倉健さんのことを好いているみたいな設定の中で
池部良が健さんに
《お前に惚れちまったのは、どうやら妹だけじゃないらしい》
というシーンがあるらしくて
あるあるある
絶対見るわ…って思いました
絶対見るわ
本当やっぱキャラクターがめっちゃいいなと思った
本当に
風間重吉、花田秀次郎っていうのが
それこそボーイズラブとかでも
やくざものって結構ジャンルとしてあるじゃん
あれってすごい不思議だったんだけど
ここにありだなってすごく思ったな
なるほど
確かにいろんな試練みたいなものが分かりやすくありますもんね
自分の欲だけでは進めない
いろんな人情義理
アイドル映画として見ると完全なシンメだしね
本当にそう思った
すごいいいのが池部良も喋る人ではない感じがいいよね
本当に雰囲気で会話してる感じみたいな
そうですね
2人ともなんか違うミステリアスさがある
あるあるし
関係性燃えっていうのが好きな人も絶対好きだと思うんで
見てください
『昭和残俠伝 死んでもらいます』
任侠映画の変遷
あと唐獅子牡丹が毎回流れるのがいいですね
高倉健さんが歌っている
演歌って分からへんやん、
僕らって紅白とか見てても演歌分からへんやん
これ見て演歌を理解するのよ
ド演歌ってこういうことかみたいな
知らなかったけど知ってる気がしましたもん聞いて
そうそう歌いそうになるしね知らんのに
唐獅子牡丹
あれいいんだよな
よかったね
じゃあちょっと最後に石井輝男『現代任侠史』
これは東映京都で撮ってます
石井輝男監督は『網走番外地』の監督ですね
脚本は橋本忍さん
『七人の侍』とか黒澤明と組んでの名脚本家…と組んだ作品ってことになりますね
昭和残俠伝シリーズと異なって
実録の時代っていう、『仁義なき闘い』が始まって
実録の時代ってなった後に任侠ものでもずっとやってきたから
現代の任侠、っていうのを新しくやろうと言って作った作品
でも結局はこれがそんなに当たらなくて
ここで任侠映画の時代が終わったという作品なんですけれども
まずちょっと『現代任侠史』どの辺が印象に残ったかという
ちょっとシリーズが違うんで
人も出てくるのも違うし監督の感じも違うし
絵作りとかも時代も全然違うっていうところで
どんな感じで印象を持ちましたかね
もうまず最初の飛行機のタラップから
刀を持って着物を着ている健さんで
最高
そうこれが象徴してるなというこの映画を
一人だけ時代に取り残されている
海外に行った魂のようなものを取り入って帰ってきた男という
そうですねそこはやっぱり一番印象に残っているのと
その映像がめっちゃかっこいいじゃないか
絵作りが一カット一カット作り込まれている感じが
また昭和残侠伝と違う面白さだなと思っていて
あともうこれに関しては健さんよりも
私はやっぱり梶芽衣子さんが強い
高倉健さんという俳優さん自体が
私が持っている独白という写真集でも語られてたんですけど
自分が前に出るよりも
周りの人を立たせようとする意志を持たれている方で
それでもやっぱり注目を集めてしまうのがスターだと思うんですけど
その中でもやっぱり今回は梶芽衣子さんを立たせようとしているのか
梶芽衣子さんが強すぎるのかわからないけど
やっぱりすごい印象に残ってますね
すごい印象に残ってます
梶芽衣子の映画見たいなと思ったでしょ
うん思いました
いやこれちょっと次、梶芽衣子特集の可能性があるなと思いながらね
まあ綺麗だし
なんなんだろうなあの存在感というか
ねえ本当に引き込まれる目力ってこういうことだ
そうそう目の印象がすごいよね
梶芽衣子さんって本当にいろんなどでかい影響を後世に与えてて
野良猫ロックってシリーズだったり
女囚さそりっていうシリーズだったり
あとは修羅雪姫っていう映画があるんだけど
クエンティン・タランティーノがキルビルで修羅雪姫っていう映画を
もう完全なもろ同じようなキャラクターを出してみたいな感じであったりとか
まあ音楽そのまま梶芽衣子さんの音楽使ったりしてるんだけど
そういう海外のまあタランティーノにもすごい最高って言わせた人だし
野良猫ロックとかのスケバンみたいな感じの
かっこいい姉ちゃんたちが戦うみたいな感じのイメージとかって
漫画で言ったら沙村広明先生
無限の住人とか波よ聞いてくれとか書いてる
実際言ってはるんだけどめっちゃ影響を与えてると思ってて
で沙村先生のキャラクター造形にめちゃめちゃそれを持ってきてるなって思うのは
やっぱ芥見下々先生なんだよ
呪術廻戦の牧さんが家を殲滅しに行くシーンっていうのが
キルビルのまんまのシーンみたいなのをやってるんやけど
あれは回り回って梶芽衣子がなかったら
牧とかは存在してないっていう
なんでああいう戦う強い女たちみたいなんて梶芽衣子にありみたいな
いやーかっこよかったですね
っていうところもあり
で今回はだからそれを知ってるからこそ
すごい目力で梶芽衣子も行ってくれ戦えるやんけとか思う
確かにそこがね任侠もののもやっとポイント
若干ホモソーシャルな感じが
あとここでも健さんは板前っていう
また料理するんだみたいな
実際に板前として立ってる姿はそんなに出てないと思うんですけど
カウンター布は横の方で
実際は田中邦衛とかがトロのいい奴に会っただろうみたいな感じでやらせて
映画の深いテーマ
なんか料理とやっぱ相性がいいんだよな
様になるしね
板前とか職人さんっぽさがありますよね
あるよね
やっぱ邦衛の最高のサイドキック感
田中邦衛さんがやばい
一生しょうもないこと言ってる
最高だよなあの感じ
あとはヤクザ時代の松田組の弟分たち
成田三樹夫だったり夏八木勲だったりとかもやっぱ雰囲気あるよね
夏八木勲さんって気づかなかった
若々しい夏八木勲
こんな感じだったんだって思ったし
今回もやっぱりコントラストと顔の強さが
これはもう完全に顔映画でもある
石井輝男監督の洒落た演出
石井監督って結構エログロとかそういうのもやってる人なんだけど
ちょっとヘンテコな感じと洒落た感じみたいな
やっぱり石井監督もいいなぁみたいな感じはすごくしますね
あとはやっぱ安藤昇さんの話をしないといけないと思うんですけど
怖すぎる
怖すぎる本当に
もともとだって本当の
もう完全な本物の人で
本当の方ですよね
で顔に傷があるんですけど
あれマジである傷だから
なんか初めにね
こう役者たち集めて一緒にやっていこうやっていうシーンで
すごいこう左頬の傷がめっちゃいい感じに見えるんやけど
怖すぎる
いやーすごいですね迫力が
成田三樹夫
夏八木勲の若々しい感じの
ヤクザの感じと本当にいろいろ経て
完全に目が死んでる感じみたいなのが
安藤昇さんがやってる栗田さんっていうのは
あの感じがやっぱ結構いい動きをしてくれてるんやけど
ほんまなんかちょっとわからん感じというか
これ以上入れない感じみたいなのが
やっぱあれってそのヤクザ映画でしか見れないキャラクターだから
いやもうピリピリしてんなーって感じで
すごい良いんですよね
なんかねそこの健さんとのコントラストっていうのも
すごい良いしね
そうですね
っていうとこかな
まあまあ梶芽衣子とのデートシーンとかもね
あの夏祭りのわたあめを食べながら
真っ向とかなんかほんま
あれが終わってほしくないみたいな感じとかね
田中邦衛のお土産にエロ本買うシーンとか
意味わからんすぎて
意味わからんすぎてあれは
今買わんでいいやろみたいな
意味わからんすぎて
まあちょっと石井輝男感があるあれは
いやー面白かったです
あとこれもやっぱりラストが
すごい鮮烈でした
まあ本当にこれってすごいヤクザの終わりみたいな
その暴力の連鎖とかそこのルールが終わらないみたいな感じの
競馬とか競艇とかに出てくるんだけど
競馬で走ってるっていうのが
このヤクザの人たちと一緒というか
競艇もそうというか
こうみんなが見てる中で
ルールを決めさせられて
そこで戦わされてるっていう感じの
こう円環するイメージみたいなのがすごい何回も出てきてて
でこの最後の全ての元の嫌な親父のところで
あいつが刺されたところで
こうラジコンがぐるぐるぐるぐるぐるって回る
あそこやっぱ鳥肌
なんだこの演出っていう
あそこはすごかったですね
あそこやっぱすごいよな
映画だなって感じする
いや映画でした
あれ見るだけでも
いやいいもん見たなっていう感じがすごいするっていうか
そうね
他何か愛ちゃん的には魅力とか
なんか途中突然カーチェイスが始まるところ
あるね夏八木勲さんのところね
あそこも映画だなって思いましたね
だからやっぱそういう
映画として面白いシーンが結構いっぱい詰まってるよな
だからそういうああいう急なデートシーンもあるし
あの料亭のコミカルシーンがあり
なんか華やかというか派手というか
派手だな
俳優さんたちもみんなギラギラしてるし豪華なんだけど
全員いいとこもらっててみたいな
僕は郷英二さん松田総長ね
がゴルフ場で殺しに行くシーンが
いい意味で意味わからんすぎて
なんかめっちゃ滑稽やんあれ
なんかあのシーンが
ほんまなんか忘れられへんねんな何回も
確かにそこは印象的でしたね
ゴルフ場でヤクザたちがこう宙打ちながら
おっか結婚するみたいな
死に方も結構オーバーで良かったです
オーバーなんだろうな
ああいうとこかな
そうですねなんか物語がどうこうっていうより
本当に一個一個の演出とか
シーンの印象が強かったですね
現代任侠史は
やっぱその殴り込み行く前のさ
安藤昇がこう手打ちしてくれてさ
成田三樹夫と一緒に連れて寿司屋に行く途中で
バキューンって打たれるシーン
何回見てもなんか
ああ暴力の連鎖は終わらない
こういう映画何本も見て分かっているはずなのに
何回見てもそのまま
寿司屋がうまくいってほしいと思う
手打ちして仇に戻ってほしいって
何回も思ってるよね
そこがヤクザ者の定め
何回見ても心をかき乱されるっていう
やっぱ良かったなぁ
でもやっぱり探してしまいますね
池部良を
池部良いてくれたら
栗田との間にちゃんと入ってくれてるから
席止めてくれてたのに
最後ね一人で乗り込まなくても
一緒に乗り込んだのにな
でやっぱその銃なんよねこれ
ドスじゃなくて
銃持って健さんが行くっていうのも
ちょっとこう新しい感があって
でもやっぱり池部良と
いる健さんの方がいいよな
いやそうなんです
そこに夢中になってしまいましたね
ちょっとユーネクストでも死ぬほど見れるんで
いいシリーズどんどん見ていってください
昭和残俠伝シリーズ
僕もなんかすごい影響を受けて
やっぱ池部良みたいな感じで
生きていきたいなみたいな
でもなんかそこでも
高倉健と池部良の魅力
やっぱ健さんになりたい人が爆増したのって
何がそうさせたんですかね
やっぱでもみんな時代に
なんかちょっと置いてかれるみたいな気持ちって
やっぱ思ったりすると思うんだよね
で多くを語らない
そして最後はやってやるみたいな気持ちとかが
働いてていろんな理不尽がある中で
耐えて耐えていざという時に
みたいなのがすごく
感情移入しやすい構造ではあるとは思うんだよな
時代性とぴったりあったんですね
あったっていうのもあると思うね
それこそそういう学生運動とかしてる人に
指示されたっていうのが結構言われるんだけど
なんかでもいろんな本読んでると
別に全部が全部そうじゃないよ
みたいなこと書いてる人も結構いて
オールナイト上映とかで投影とかやってたから
何本立てとかでやるんだけど
夜働いてる女の人とかもいっぱい見てたし
別に若い女の人とかもそんなに多いわけじゃない
そんな夜とかに映画見に来る女性が少ない時代だから
だけど結構そういう人たちもいたから
全部が全部そういうわけではなかったっていう
だから多分そういう人たちは
池部良を萌えの人たちも絶対いたと思うんだよね
いやそうですよね
今見るとやっぱ健さんかっこいいけど
これを真似しちゃ危ないっていう感じが
僕は絶対思うのよ
本当にそうですね
あれは高倉健さんで
高倉健さんという人が積み上げてきたものがあるから
かっこよさって良くて
なんか普通の人だったらね
私とかがやってたらちゃんと言うべきことは言いながら
安心になる
喋れ
喋らな伝わらんって
確かに背中の説得力があるからこそっていうところはあるよね
この後の『幸せの黄色いハンカチ』とかは
桃井かおりと武田鉄矢がこう
もっとこいよ、みたいな感じで
言ったらここの健さん像をいじってくるんよね
だから『幸せの黄色いハンカチ』もぜひね
見ていただけると最高の映画なんで
ここを軸とすればどの健さんに行っても
『八甲田山』っても面白いし
『幸せの黄色いハンカチ』見てもいいし
それこそ鉄道員(ぽっぽや)とか後期の方行っても面白いし
っていうのは本当あるんで
今回は話しないけど
鶴田浩二ももちろんすごい俳優なんで
鶴田浩二のそのヤクザ館みたいな見ると
また違ってこっちゃこっちゃかっこいいなみたいな
思ったりするし
なんかみんなそろそろヤクザ館というかが違ったりするから
結構ねその辺もいろんなとこに行けるんで
まずは昭和残侠伝から今から見るんだったら
一番いいんじゃないかなと僕は思ってます
ぜひと思った感じですかね
いやーよかったです
二人に出会えて
池部良と高倉健に出会えて
いやーこれほんまみんな見てほしいんだけどな
ということで心の砂地はお便りお待ちしております
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ということで今回も聞いていただきまして
ありがとうございました
それでは皆様ごきげんよう
43:38

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