シャークくんです。 てらだです。よろしくお願いします。
今回はですね、現代における一番の天才作家と言ってもいいのかなと、僕は思っているんですけども、漫画家の中村明日美子先生の特集っていうのを配信したいなと思っています。
中村明日美子先生、もう大好きですわ。 そうですね、名前は結構ね、多分出てたと思いますけど。
僕ってさ、昔のもん好きやん、基本。はいはい。 から、現代の人で出てきたみたいな感覚を感じられた人ってすごい少ないのね。
すごい出てきたみたいな、そういう同世代とか、まぁちょっと上だけど、中村先生とかも。 自分が高校生とかで作品がリアルタイムで知らん名前で、知らん作品でドンって出てくるみたいな。
で、しかもそれが昔のもんとかにもない感じみたいな。 オリジナルのめっちゃ新しいもんが出てきた瞬間みたいな。 そうそうそう。
だから歴史で言うともう太字で変わりますよみたいな衝撃。 はいはい。 っていうのってすごい少ないなと思うのね。
これはまぁ僕の特性というか、昔のもんが好きすぎるっていうのと比べちゃうみたいな。 あとやっぱ自分がリアルタイムってやっぱ過小評価しがちだから、とかまぁいろいろ要素あるんだけど。
中村明日美子先生は同級生という作品が出た時から読んだっていうのは、まぁ自慢していいなってずっと思ってて。
リアルタイムで同級生出てきて読んでたっていうのは、まぁ多分20年経っても自慢できる。
なるほどねー。 っていうので、てらださんは読んだことありますかね、中村先生の作品は。
そんなには読んでなくて、ウツボラっていう作品がですね、兄がなぜか持ってて、それで初めて読んだんですよね。
だからなんかその後同級生とかに出た時に結構イメージが違うなーっていう印象が、こんなロマンチックな話も書くんやなっていう印象があったかな。
ウツボラって言ったらスリラーっぽいっていうかさ。 後に前田敦子さん主演でワウワウでドラマになったんやけど、
表紙も結構端微な感じやんか。顔がどんだって、ちょっとまぁホラーっぽい女の子で、ファムハタルものっぽい感じっていうとかも含めて。
あ、こういう作家の人だなってあれだけ読むと思いそうなんだけど、中村明日美子先生のどこがすごいかっていうと、作品ごとにも作風が全然違うっていう。
その違いにしてもさ、手塚治虫もいろんな作品書いてるけど、一本の筋みたいなのもあるやん。
手塚治虫のLINEの中での広さやんか。 そうですね。絵柄とかもあるし、雰囲気で作風が変わっても手塚治虫やなっていうのは通帝してわかるもんね。
そうそうそう。中村明日美子先生も、読んでいくとやっぱ中村明日美子先生の作品だなみたいな軸はあるんだけど、
ちょっとそれが普通の漫画家の射程範囲じゃないぐらい広い感じがあって。
そうそうそう。だから結構、あくまでボーイズラブとしてボーイズラブ誌に載ってたし、ジャンルとしてはボーイズラブ。
本田のでもボーイズラブの棚にあるし、ボーイズラブの金字塔と言われるのはわかるんだけど、そこのルール自体ちょっとこの作品で変わったみたいな。
こういうもん作っていいんだみたいな。
そうですね。だから商業、BLに与えた影響がめちゃくちゃ大きいんだろうなって感じがしますよね。
そうそうそう。っていうのはあって、側だけの問題じゃなくて、作品の強度があまりにもすごすぎて、いやもうこれ全然ありやんってなったから、みんなの許容範囲が同級生以降増えたっていうことだと思うのね。
いやこれ面白いやん、オッケーやんってなって、そこで自分のポジションが広くなったっていう。
説得力がちゃんとあったっていう。
キャラもすごい強いし、設定もいいし、なんかだってさ、これ同級生の設定なんですけど、男子校の同級生の合唱コンで、言ったらすごい頭いいって言われてるやつが横で歌ってると思ったら、
口パクでこいつ歌ってないって思って、練習しないって言ったら声かけるっていう。これが導入なんだけど、やっぱりすごすぎる。
確かにな。この絵やからいいっていうのもあるよな、それは。
うーん、もう同級生だけでも何時間も喋れてしまうなっていう。
メガネ男子の描き方は本当にいいなっていう感じはしますね。
いろんなキャラクターたくさん描くんだけど、やっぱり好きな男っていうのとかはあるんだろうなみたいな。
女の子も、すごい魅力的な女の子も描いてて、品質するキャラのモチーフみたいなのがやっぱりあって。
一つは、さっきも出た通り優等生のメガネ。でも、ちょっと悪いっていう。ちょっと外したとこ見せるっていうキャラで。
と、相手役じゃなくても横にいたりとか親友みたいな立場になりやすいのが、賢い不良。
女性が出てくる場合は、切れ長の目をした強めの女性っていうのもよく出てくるんですよ。
、そうなの。はいはい。
ちょっと不良っぽいものが好きなんやなっていう感じはしてるんだよね、中村先生の作品。
ですよね。ちょっとやっぱり軸から外れたものが多い。
で、後編のエピソードで話す鉄道少女漫画は、どっちかというと直球投げてる作品で。
そうですね。だから、僕めちゃめちゃそれが一番衝撃を受けたんですけど、こんな直球の少女漫画を描いてるんやっていう。
その広さ。だから、不良で。それこそ最近出た、昔書いた短編集。書き下ろしも入ってる。
悪い男っていう短編集が出たんだけど、最近。
おー、はいはい。
中村先生の作品って、悪い男出てくるよなみたいな。
なるほど。はい。
そうそう。タイトルつけた編集者さんだったり、中村先生自身なのかもしれないけど、自体もすごいと思ったんだけど。
中村先生の悪い男いいよねみたいな感じがあって、すごい捉えられた感じがあったんだけど。
悪い男っていうのが自分にある人なんだなって言いかけたら、この白泉社で描いてる少女漫画家、鉄道少女漫画とか読むと、そういうのなしの世界でもやってるっていう。
そうね。だからなんか、鉄道少女漫画を読んだら、この真っ直ぐの直球をやり続けてる人なんじゃないかって思っちゃう人が多いと思うんですよね。
そっちを極めつつ、同時期に同級生は同級生でシリーズ化していくんで、それも描いていて、さらに太田出版で耽美系のやつは、そっちはそっちはずっと描いてたから、もう怖い。
いくつも同時に進行させてて、全然違うものをそれぞれを極めてたっていうのが。
なるほどなー。確かに。そういった意味では本当に、いろんな人を取り込んでいってるでしょうね。時代によって。
今2作やってるんだけど、「目白花で咲く」っていうのと、「王国物語」っていう作品があるんだけど、この2作も死ぬほど面白いんよ。
へー、そう。
なんかね、この2作に関しては、今までいろいろ描いてきたやつがさ、もっとパキッと分かれてるやんか。
鉄道少女漫画っぽいジャンルとか、同級生のジャンルとか、太田出版でやってたジャンルとかがあるのが、全体的に混ざってきてる感じがしてて。良いとこが。
だから、今この2作やってるから、正直ね、そっから入るっていうのもあり。
そこから入って、過去作読むと、いろんな元ネタじゃないですけど、元になった成分がいっぱい。
そうそう。だから、王国物語見て、「あっ、この漢字のこういうとこ好きだな。このキャラの漢字好きだな。」ってなってた人が、
太田出版漫画エロティックFでやってた中村明日美子先生の作品読んで、「これこれ!」ってなったりとか、
その目白まなで作にある少女漫画要素みたいなのを、鉄道少女漫画の中に発見して、「これこれ!」ってなるとか。そういう運もあると思うから。
なるほど。
心の砂地。心の砂地。
何の紹介もせずに、「超最高なんだよ!」っていうところから走り出してしまったんですけど。
中村明日美子先生の紹介をしようかなと思います。
中村明日美子先生は、大学時代の2000年に漫画F、太田出版にあった雑誌なんだけど。
この漫画Fっていうのと、漫画エロティックスっていうのがあって、それが合体して漫画エロティックスFになるんですよ。
なので、そのエロティックスFの前身だと思ってもらったんだけど、そこで投稿してデビューしてて。
この投稿作とかも、初めの短編集の鳥肉クラブっていうのがあるんだけど、それに載ってるんで、読めます。
この段階で、「中村明日美子だ!」みたいな感じの、ある程度完成はしている。
いろんな漫画誌とかにも出してたっぽいんだけど、通ったのがFだったらしくて。Fはもう一発で通ったっていう感じらしいですね。
そのままFで短編とか書いた後に、長編デビュー作として、コペルニクスの呼吸っていう作品で単行本としてもデビューになりますね。
漫画エロティックスFで長編作品とかを書きながら、「どんどん名前を売ってくれたらいいからね!」みたいな感じで、他にも出してたらしくて。
それで、白銭社で少女漫画の短編を書いていったりとか、同級生シリーズを出すことになるアカネ新社のオペラ。
オペラで同級生シリーズがスタートするっていう感じで、同級生の一巻が出たところでバーンって売れて、他の作品もガンガン売れていって、忙しい感じになっていくっていう感じですね。
ブレイクスルーとしてはやっぱり同級生なんで、デビューしてすぐってわけでもないか。2008年くらいから、たぶん世間一般には届いたっていう感じかな。
それを広げていく中で、「モーニングでも呼び出し始め!」っていう作品を始めてたんだけど、本来続いてたらこれがさらなるブレイクスルーになってた。
、モーニングでもやってるっていうところもあってね。いろいろ事情もあったと思うんだけど、ちょっと体調不良で一回休まれた時期があるんですよね。
で、そこで呼び出し始めは終わっちゃって、そのまま続刊出てないって感じなんで、そういうのも書いてた時期があるっていう感じなんですけどね。
それはそれで確かにモーニングとかやったら話題になりそうやな。職業ものみたいな。
そうね。今は今でね。その後は休まずにずっとやられてるんで、自分のペースをつかまれて、今まで書いてくれて本当にありがとうって感じはあるんだけど。
だから、太田出版でエロティックスFでやっていた作品。白泉舎で書いてる少女漫画路線の作品。オペラで書いてる同級生シリーズ。
あとは、ケラとかゴシック&ロリータバイブル。ファッション誌で書いてた、ちょっとファンタジーな小作品。ゴスロリ系の作品。
劇場シリーズっていうのをやってたんだけど、Aの劇場、Bの劇場っていう単行本になってるんだけど。あとは他のBL誌とかで書いている、それぞれのBL誌の色に合った商業BLっていうのがいくつかあるっていう感じ。
なんで、だから、ラインとしては5,6ラインぐらいある感じかな。
うーん、すごい。でも持ちすぎですよね。普通の漫画家さんで書く。
そうそう。で、これが完全な同時期ではなくて、これがある時はこれ休んでてみたいなとか。
だけど、常時2,3ラインは常に動きながらっていう感じだと思うんだよね。
うーん。
で、中村明日美子先生の漫画を読んで、どういうふうな作家に影響を受けたんかなとか、すごい考えるんやけど。本でインタビュー受けたりとか、いろいろされてるんで、結構喋ってくれてる部分もあって。
うんうん。
で、本人から名前が出た作家、BL進化論対話編っていう本がありまして、BL研究家の溝口彰子さんっていう方が書かれている本なんですけど。
それのインタビューで本人から名前が出た作家としては、多田由美さん、吉野朔実さん、ひさうちみちおさん、雁須磨子さん、語ルシスコさん、bassoさんあたりですね。
で、今ウルトラジャンプでやってる王国物語は、なんかちょっと具体的な地名みたいなの出てないけど、多分中東とかのファンタジーなのよ。
そっか。僕その海外を舞台にした作品のイメージが全然なかったからさ、読んでる作品的に。
日本のやつだけだもんね。
そうね。だからめっちゃ意外やったというか、読んでみたいなと思いましたね、その辺。
そうなんですよ。っていう太田出版の時の作品はそんな感じですね。
あとは、ハクセン社のところは次回話すので、同級生シリーズはオペラ、アカネ新社ってところは全部出てます。
でも同級生シリーズはもう一応今のところは区切りついてて、一回OBっていう作品までで打ち止めたんですよ、同級生シリーズって。
で、この後書くと、やったらキャラクターの家族とかの話とか、家族のところでこういう展開になるなっていうのが見えてて、
そこ書くのはどうかなと思って、書かないんですみたいなことを当時は言ってたんだけど、結局その後書いたのね。
書いたら超最高だったみたいな。
多分な、OBまで止まってる人結構多いね、当時同級生読んで。
そこまでは続いたとか、それこそ同級生1巻だけど終わっちゃった人ももしかしたらいるかもしれないんだけど、
ブラン、最新巻のホームっていうところまで行って打ち止めてるから、そこまでみんな同級生シリーズも読んだ方がいいと思いますね。
結構2022年、結構最近出してたんですね。
こっちも読んだ方がいいし、あとはキャラとか、今それこそ霜妻物語がまた盛り上がってるらしいんですけど。
そうなんですか。
うん、リバイバルジョイとか今やってて。
えー。
こないだもその舞台のジャスコのところに土屋アンナがあの格好して来てくれてイベントやったりとかね、したんですよ。
そうそうやってんのよ。最高の動画とか、結構ツイッターとかに上がってるんでみんな見てほしいんだけど。
でも言ったら霜妻からの流れで、昔くすもど牧先生の回とかで、僕もその辺のケラについてとか話してるんだけど、中村明日美子先生はケラにも漫画を描いてたのね。
俺たちのイクハラ国彦が原作ですよ。少女革命ウテナとかサラザンマイとかね。
イクニとあすみ子先生のコラボレーションでできた、のけものと花嫁、3漫画っていうのがあるんで。
だから、ケラ呼んでて知ってるっていう人も僕ら世代だと結構いる。
えー、あ、そうなんや。
だから同級生バチンっていう人もいれば、「あ、のけものと花嫁の人でしょ?」っていう人もいるのよ。
そうなんや。全然知らんかったわ、その作品。
これもね、すごい面白いんで。あとはゴシック&ロリータバイブルっていうのがあったんだけど。
こっちでさっきちょろっと言ってた劇場シリーズっていうのをやってて。
これも復刊されて、普通の単行本サイズであるんで買えるんですけど。
言ったらゴスロリシに載ってた漫画やから、俺からするとね、いい意味で言ってるよ。
いい意味で言ってるけど、なんかね、大喜利みたいな漫画。
大喜利。
言ったら、不思議の国のアリスで1本みたいな。
なるほどね。モチーフがあって、その枠の中でどういう答えを出すかみたいな感じ。
そうそう。だから、アスミコ先生のアリス呼んでみたくない?
確かにね。
で、書いてんのよ。で、めっちゃ面白いのよ。
そういうことか。
とか、赤ずきんちゃんで1本みたいな。あともっと言うと、犬神家の一族で1本あります。
へー。それはどういうこと?どこまで乗っかってんの?モチーフっていうレベル?
そう、モチーフ。アリスね。とか、サンタさんをこう書いたのね。
なるほど。
やっぱゴスロリ誌に載ってたから、服の全身がやっぱ映ってるコマが多くて。
服もすごい細かく書いてて、すごい可愛いし。
そういうゴスロリ好きの人とか。でも、あんまりゴスロリゴスロリしてなくて、なんだろうな。
なんかさ、言ったらそれこそ、今、色紙モキツマ物語を俺らが見ることの気恥かしさちょっとあるやん。
、そうですね。
これは多分、僕らとかがメンズだからっていうのもあるし、リアルタイムにそんなバチンとハマってる人じゃないからみたいなとこもあるんだけど。
そういう、ちょっとお邪魔させていただいてますよ感はないかも。劇場シリーズ。普通に面白すぎるから。
なるほどね。
なのでね、これも全然オススメですね。
いろんなところで聞こうもされてたりとか、オモニバス漫画とかね、アンソロジーに描かれてるやつとかもありますし、他の色んなBL史で描かれた漫画とかもあるんだけど。
キセイジュウのアンソロジーっていうのが出てんのよ。
ああ、はいはいはい。
ネオキセイジュウっていうので、それの一作目、冒頭が飛美子先生からスタートするんですけど。
へー。
モッケアっていう漫画を描いてるんだけど、それ超最高なんで読んだほうがいいかな。
へー、そんなんも描いてるんや。
結構変化球できてるんやけど。やっぱさすがやなって思う面白さもあるんで、そういうのもやってたりしますね。
ほんまにいろいろ描ける人なんやなって感じがしますね。
いろいろ描いてるね。もう全部読んでほしいんですけど、僕としてはオレオススメね。やっぱ同級生から入る。
ただ、これちょっとしんどいんが、同級生だけ読んで満足しちゃうっていうパターン。
、確かにそれもある。
同級生シリーズから入るっていうのはアリだと思うんですけど、一回同級生だけ読んで、一回違う作品行ってください。
だから白泉社の少女漫画っぽいものに行くのか、面白さが欲しいんだったらエロティックスF太田出版で出てた作品を選ぶのかっていう感じがいいかなと思っていて、
一個選ぶのであれば、やっぱりJの全てかなと思いますので。
うん。
同級生、その次にJの全てを読む。このルートでいかがでしょうか。
うーん、確かに。
こういう感じかな。後編、今ちょっと伏せてる白泉社の少女漫画の時のところをめっちゃ頑張って話すんで、鉄道少女漫画から入るっていうのもアリなのかもしれない。
そうね。
でもどうかな。
力入ったらびっくりしそうやけどね、でも。