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2024-04-10 32:24

第69回『魂を売らない身体』

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話は身体的な「男らしさ」、についてから始まります。

憧れや格好いい、という「男らしさ」。アイコニックな存在になり得る筋肉の鎧、マッチョな身体。そもそもそれを格好いいと思ったことがないかも……。

もちろん、身体を作るのは精神であり、精神が身体を作ることもあります。対社会、対人間、対恋愛、対精神。

戦うための鎧が必要であるからこそ、人はひとつにまとまりたくなってしまうのでしょうか。40超えても、魂を売らないために、好きなことやって、(家庭壊して)、ひとりぼっちで何かを考えて、どうだお前ら羨ましいだろ!


◇参考文献

『マスク』(The Mask)(94)

『マスク・アニメーション』(95〜97)

David bowie『Young Americans』(75)

The 1975 - A theatrical performance of an intimate moment(23)

THA BLUE HERB『SELL OUR SOUL』(02)

都築響一『ヒップホップの詩人たち』(新潮社:13)

Madonna『Vogue』(90)

「ONE Championship:A NEW ERA -新時代-」での青木真也(19)

ジュスティーヌ・トリエ『落下の解剖学』(23)


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サマリー

本エピソードでは、男らしさについての話題が取り上げられています。マッチョな外見や筋肉への憧れ、トキシックマスキュリニティなどが掘り下げられています。サラリーマンのマッチョイズムや社会の影響力についても考察されています。男らしさを大切にしながらも、魂を売らずに闘うという思想が紹介されています。また、マッチョなアイコンの影響やクイアな要素を取り入れる人々にも焦点が当てられています。ネットコミュニティを通じて盛り上がっているブログやSNSで、マーケティングの有効性や思想についても議論されています。

男らしさとマッチョ
この心の砂地では、男らしさについての話みたいなのって、結構やってきたじゃないですか。ここ4年間くらい。
で、これはこの4年間、そうやっててらださんと話しながら考えてきたから、僕がもう本当に忘れてしまってるのか、そもそも持ってなかったのかっていうのが、僕がどっちかというと後者の、今認識なんだけど。
男性的なマッチョ、外見的な意味でのマッチョ、筋肉の鎧みたいなもんに憧れがあるかって言われたら、あんまりしたことないなっていうのに、なんか改めて気づいたよね。
そうなんですか。てっきりプロレスとか格闘技見るから、割とそういうのが好きなのかなと思ってたんですけど。
えっとね、どっちかというと、本当に今となってはでかい人の筋肉とかって、かっこいいなっていうのがわかるようになってきたっていうだけで、男らしいからかっこいいみたいな感じっていうのは思ったことなくて。
へー、そうなんですね。
だから、男らしく、それこそ強いから。男らしく強いから好きっていうことでは全然なかったのよ。造形物として美しいなみたいな、体格の人とかは思ってたけど。
それこそ自分がそうなりたいなとか、男こうあるべきだなみたいな感じで、かっこいいと思ってたことはなかったのね。
内面化されている男らしさの、有害な男性性、トキシックマスキュリニティみたいなことはすごい最近のテーマというかさ、ずっと考えてることにもあるんだけど、落とし穴じゃないけど、いや、そもそも俺そんなに男らしいとかそういうことをいいと思ったことないなっていう考えであることに気づいたのね。
あー、そういうことね。ちょっと難しいけどね、筋肉って言っちゃうと、筋肉そのものは思想ではないやんか。つながってはいるけど、マッチョイズムと。
マッチョイズムって言うから、マッチョイズムっていう言葉を出したときにすごく筋肉と。
絵とかにね、しやすいからね。
染み付いてる感じがね、しちゃうけど、そこの憧れは結構人によって違うんじゃないかな。
男ならこうあるべき肉体としてっていうのと、単純に鍛えること、綺麗な体を保つこととして筋肉をつけてる人もいるしね。
ただなんか、そこが本当にその足るべしみたいなさ、憧れと足るべし、自分が持っていなければならないみたいなのがこう、地続きではあるやんか。
それによるプレッシャーを感じてる人はいるかもしれないですね。
そうそうそうそう。っていうのが、いろいろ話とか、男らしさっていうものに囚われてるみたいなところの中で、こういう憧れみたいなところに、そもそもそこが俺は持ってなかったなとか思うんやけど。
うーん、なるほど。
どうなんかね。てらださんはどうですか?そういったら、マッチョな肉体というか、そういう外見的なところからスタートしてる男らしさみたいなことって、かっこいいとかグッとくるっていう感覚はある?
うーん、あんまり僕もないですね、どっちかっていうと。あんまり身近にそんなにバキバキに鍛えてる人が子供の頃からいなかったから、わりとそのコメディの文脈で触れてて、最初の方で。
まあ、そういったきんに君とかな。
うーん、漫画だったりとか、アニメとか、僕、「マスク」っていうコメディのね、映画あるじゃないですか、あれのアニメよく見てたんですけど、面白としてすんごい肉体が出てきたりするんですよ。
ああ、「マスク」のアニメってやってたんや。
あるんですよ、実は。山寺宏一が。
ああ、でもなんかあったような気すんな。
そういうのとか見てたりすると、大体こうね、『でんぢゃらすじーさん』とかもそうやけど、筋肉を面白として扱ってるから、おもろいもんとして認識しちゃってた。最初どうしても。
自分が筋肉を身につけよう、身につけなければいけないみたいな感覚はずっとなかったですね。だからずっとそういう思想とは離れてる場所にいるかもしれないですね。
確かにな。いや、なんかそれも、俺とてらだがそこかっこよくないっていうのは、今話してくれたことプラス、かっこいいと思ってるものがまた別にあるっていうので、ある程度答えは出てるとこなんやけど、ちょっとお話、そういう感じのことをしていけばいいかなと思っております。
この番組、心の砂地は様々な文化や日常の築きをヒントに考え続けることで、言葉の記憶装置を目指す教養バラエティ番組です。
私シャークくんです。そして私はてらだです。よろしくお願いします。ということで本日も始まります。心の砂地
何をかっこいいと思ってるかっていう話で、一つ答えが僕の中であるってこと言ってたんやけど、ロックスターが筋肉でかっこいい人ってあんまりおらへんねん。
マスキュリニティと鍛えること
ムキムキのロックスターか、確かにあんま想像つかないですね。
ステージパフォーマンスをしなければならないから、やっぱりでかいバンドになればなるほど、結果として筋トレめっちゃしていくみたいな。
体力作りとしてね。
そうそう。やっぱスタジアムバンドは結局そういう筋肉をつけていく、体を作っていくみたいなところはあるんだけど、ロックアイコンとして筋肉が必要だと打ち出してる人って、僕の時代には本当に存在してなかったかなみたいな。
そうですね。そのイメージとして打ち出してる人はあんまいないですよ。
生で見たら、うわ、デーモン・アルバーン、ムキムキなんかみたいなところがあったりはしたけど、そう筋肉っていうイメージが先行してるアーティストっていないですね、あんまり。
いまThe 1975のさ、マッシュヒーリー、あいつとかってTikTokとかで筋トレする様子みたいなのあげて、
そうなんや。
そうそう。なんかステージ上で生肉食べたりとか、なんかあえてそういうアメリカ的なロックアイコンみたいなのやるのよ。
へー。
で、そのTikTokで体鍛えて、I hate masculinityみたいなこと言ってめっちゃ走るみたいな。
へー。
なんかそういうことやってるんだけど、今のロックアイコンみたいな感じの人になると、そこも必要に応じてっていうところと、半分その過程みたいなのをちょっと茶化しというか、
ふざけながら出していって、それ自体がコミュニケーションになってるみたいな感じにもなってるっていうかね、っていうのがあって。
で、まあ特に僕もてらださんもイギリス志向じゃないですか。音楽の志向が。
そうですね。
あるとしたらアメリカのアーティストって、なんかすごい急に体でかくなるとか、それこそヒップホップとかって筋肉バッて見せるビデオみたいなんとか、普通にアー写とかが上裸みたいなことめっちゃ多いよね。
あー、確かにね。なんか当たり前のように脱ぐよね。
そうそう、当たり前のように脱いで、しかもその脱いだところがスローモーションとか、舐めていくように普通に筋肉を撮るみたいなのとかが、ああいうヒップホップR&Bとかのマッチョなところとはあって、あれなんかやっぱ笑顔で舞うっていうか。
いやそうですよね。あれってヒューみたいなこの面白。でもヒューも面白ではないのか、あれって。本気でやってんの?ヒューっていうやつ。
いやー、どうなんだろうね。俺もその笑って舞うがみんなだと思ってたら、結構本気でかっこいいよねって思ってる男性諸君が多いんだなっていうことから、え、なんか俺の認識結構ずれてんなみたいな。
あー、そうやな。冷静に考えると別に笑う要素はないじゃないですか。
ない、うん。
鍛えられた肉体が映されるっていう、そのものには別に面白はないじゃないですか。何が面白いと思って舞うだろうなっていう。
マッチョいじりみたいなのがやっぱずっと俺らお笑いとして慣れてるからじゃない。
あー、ちょっとそれはなんか冷笑的なとこがあるのかな。
あると思うな。
うん、よくないとこだよな。
そうそうそうそう。
ロックアイコンと男らしさ
でもなんかやっぱそもそも鍛えられててかっこいいみたいな、いや男らしいねみたいなところを良いってやっぱ全然思わへんっていうか、僕もてらだもそのかっこいいみたいなのが、やっぱそのロックバンドのボーカリストとかの振る舞いとかさ。
うん。
それこそそれがすごいイギリス的なヨーロッパ的な、しかと言うとこう美しいというかさ、たたずまいとかそういう文化的な香りとか、なんかそういうのなのか、わかりやすい一人間としての強さをかっこいいと思ってないから、なんかそうなんかなとかいろいろ思ったりとかね。
強さ、まあそういったもののPRがやっぱちょっと暴力性みたいなものを孕んじゃうっていうのは。
うーん。
でもやっぱりあるよな。
ただなんかジャンルとして、例えば最近ちょっと言いやすくなったんで言いますけども、怖いんで名前とかは出せないんですけど、日本のいわゆるハードコアパンク界隈っていうのがあるんですよね。
うん。
で、基本的にファンってどことどこが喧嘩してどこが一番強いかっていう話をずっとしてるのよ。
そうなんや。
強さなんや。
実際にほんとみんな腕っぷしが強くて、実際に結構揉めてかなり殴り合ってるんだよね。
へー。
で、そういうのが表に出てる話もあれば、裏で流された話とか、裏だった話を表に引っ張り上げるインタビュアーの人とかいたりとかで、妄想と幻想とっていう、格闘技的な、不良文化的な流れがあって、そこを楽しんでるみたいなところがあるんだけど。
俺もそれって結構面白いなと思って結構いろいろ見聞きしてたんやけど、これもなんか、ある種僕もアメコミみたいな感じの消費の仕方やんか、僕からすると。
うーん、そうね。
まあ、思い浮かべたら、ヒップホップのビーフとか争いとかも、そういう面白さとしてやっぱ消費してる人が多い。
ショーとしてしてる。で、まあそこに根源的な男らしさとか、男としてこうやってディスってるところとか、戦ってるところかっこいいみたいなのあるかもしれへんけど、あんまりそういうのを根源的に、あ、戦ってる男だからかっこいいとかいうのは俺もあんま思ってなくて。
うーん、そうやなあ。なんか子供っぽさがかかっちゃうな。
うん、でも結構その中とかにも、本気でそこにこう感情移入して、かっこいいと思ってる子も結構いるってことが、僕はわかってきて最近。
うーん、確かにそう。
うーん、やっぱ僕でも感じてる男らしさみたいなんて全然違う。そこに自分をどこまでのめり込ませてるかみたいな。
ああ、確かにね。
うん、もう全然違うんだなっていうことを、自分のなかった意識というか。
そうやな。でも言ったらその、ブリティッシュ的なかっこよさって時にこう、ちょっと表現としてあれかもしれないですけど、こう中性的な感じによったりしていくから、
割とこう、男性から外れることのかっこよさみたいなところにも近いんかなと思うんですよね。まあゴスとか耽美的な方とか特にそうだと思うんですけど。
言ってるあるでしょ、デヴィット・ボウイを始祖とするような、ああいう感じのかっこよさだよね。
そっちの方を、なんか男性としてかっこいいって思う感覚は確かにあるかもしれへん。男性として。
確かにね。だから俺はそのロックアイコンっていうのが、男らしいでも女性らしいとかでもないさ。なんかその人間として、なんか概念的なものになってるかっこよさみたいな。
なんかそういうジェンダーとかを乗り越えていく感じがあって好きなんだよね。僕もデヴィッドボウイ大好き。
あと、プリンスも僕は80年代と同じようなものを感じていて、そういうもんが本当に10代初めの時にかっこいいって思っちゃってるから。
なんかその、男みたいなのに寄ってる。だからヒップホップとかも聞くん好きやけど、アー写とか見ても別にあんまりかっこいいと思わへんっていうか。
ドクタードレとかさ、スヌープがキャデラック乗ってステージ出てきてみたいなさ、いかにもみたいなさ、映像とか見てもさ、そんなに興奮がないっていうのが。
なんか僕そこらへんってね、かっこいいっていうか、ちゃんとマッチョをやってることに対するかっこよさ、逆に最近。
わかるわかる。俺逆に今の新日本のレスラーとかってすごいありがたいなみたいなのはわかるから好きにはなってんね。
いやそう、だからこれだけさ、いやまぁどうかわからんけど、そのマッチョさとかゴリゴリの男らしさに対する風当たりが強い中でそれを真面目にやってるってことのかっこよさは一周回ってあるんですけど、なんかそれはでも危うくもあるんかなぁとは思う。
いやーわかる。
逆に論で褒めてるだけやからさ。
しかもアイコンとしてそういうことを纏っていくとだんだんガチ化するっていうのはね、もういろんな歴史が証明してんのよ。
飲まれる感じというかね。
いわゆる右翼ネタみたいな、極右ネタみたいなのをやってる芸人さんがいるんですよ。
マッチョイズムと社会の力
で、今なんかその人の若い時の写真とかがすごいバズってなんか若い子にも人気になってるみたいなんで、俺結構めちゃめちゃヤバいなっていう現象として思ってて。
そこはちょっと怖いなと思ってて。
で、僕がまだ知った時みたいな時っていうのは、その人ってもう完全なノンポリだけど、ブレーンがいてそういうネタをやってたのよ。
でも実際話聞いたら、いや僕全然わかんなくてみたいなところのギャップとかがめっちゃ面白かったのね。
が、今はもう完全に、それこそ体もめちゃめちゃ細かったのがめちゃめちゃマッチョになって、完全に思想もそっちに触れてんのよ。
こういう現象ってマジでいろんなところであって、触れたり感化されていくとどんどんやっぱ飲み込まれていく力みたいなんて、やっぱそういう男らしさみたいな、強さみたいなんてやっぱすごい強い。
実際そういうことを形としてやったとして、ファンがついた時に、そういう同じような思想、マッチョな思想を持った人が集まってくるし、しかもファンの気持ちに応えなあかんってなった時に、やっぱ飲まれざるを得ないと思うんすよね。
だってそれをやることにさ、誰も損せえへんやんって思ってたから。
でも弱いよね。そこで飲まれる人、本当に弱い人だなって思う。自分に。
楽な方に曲がるということでもあるからね。難しいとこなんでしょうけど。
そういうふうになった芸人のこと、僕は本当に嫌だなって思ってるんですけど、その人のこととか、なんでそうなっちゃったんだろうっていうこととかって、僕の中で、それこそ松本人志もそうやんか。
そうね、まさに。
体を鍛えるっていうこともそうだし、長渕剛もそうだしさ。
ああ、確かに。そうやな。
うん。で、あと三島由紀夫も言ったらそうやんか。
まあまあ、元祖に近いですけどね。
で、なんかみんな右に触れていくねんな、やっぱり。
ああ、そうやなあ。まあ、そもそもそっち側がマッチョやもんなあ。
うーん。
基本的には。
やっぱそういう、なんかギャップみたいなのを埋めたくなっちゃうんだろうなって思うんだよね。思想と肉体とみたいなのってやっぱ繋げたくなるんだろうなっていう。
ああ、そうやな。
そういう気持ちなんかな、そこは。
でもなんか僕は、割となんかそこは、結構そのサラリーマンっていうものをやってるときに、でもサラリーマンの持ってるマッチョイズムみたいなのを呈しながらめちゃめちゃサラリーマンをやるっていうのは重要なんじゃないかと思ってて。
めっちゃわかる。
だからなんか、あえてやってる感みたいなのはあるんですけど。
めっちゃわかる。俺もやっぱそういうとこある。
社会の中で見られるそういうジェンダーとか男性社会みたいなものに真っ向から立ち向かいたい姿勢では頑張ってるんですよ、僕は。
男らしさと現場での報告
だから時折それこそ飲み込まれそうになってめっちゃ嫌になるみたいなのもあるしなあ。
ちょっとあんまり良くない発言かもしれないんですけど。
うーん。
例えばそういったゴリゴリのサラリーマンとかみたいな男性社会みたいなものに所属してない人が、まあこれも重要なんですけど、所属してない人がサラリーマンを否定することって言っちゃえばちょっと簡単なところはあると思うんですよ。
うーん。
ちょっとこれはあんまり良くない発言かもしれないけども、なんかそこの本当に上からの圧力にさらされてない人じゃなくて、さらされてる人がやることの説得力みたいなのがあるんじゃないかなと思ってやってるんですけど、僕は。
めっちゃわかる。それこそいろんな人がいていいから、そこでもうそこで戦うのはもう鼻からおかしい。おかしいしさ、おかしいから、そこはやめてそういうこと言ってくれる人も絶対必要だし、
僕もてらだも多分、そこの内部にいながら少しずつ革命を起こしていくっていうスタイル。俺は絶対そこにやっとは戦う。そこの中で得られるものを享受しながらも、絶対魂は売らずに戦い続けるっていう思想でいきたいみたいなさ。
いやでも本当にそのね、僕も言うかギリギリ前だったけど、「魂を売らない」っていうことを本当にそっくりそのまま僕の中で働く意味での思想としてあって、働くときに母親からも言われたんですよね。「社会に魂売るな」みたいなことを。
すごいな。母親から「社会に魂売るなよ」って社会に出るときに言われた。かっこいい。 いやなんかその、個人の幸せを追求しないといけないから、それを社会に飲まれるなっていうことで、社会に魂はやっぱ最後の最後まで売っちゃいけないっていうのを言われて、社会人になるときに。やっぱ僕の中でめちゃくちゃ大事なんですよ、それが。
BOSS THE MCなんか、オカン。ブルーハーブ。 いやでもちょっと母親はね、思想が… いやかっこいいよな。俺めっちゃ好き、それ。 なんて言うんですかね。結構その、会った人からなんか宗教入られたりしてます?って言われるぐらいには。初対面の人に言われるぐらいには結構ガチガチにしっかり思想がある人なんですよ。
ああいや面白いよな。そういう普通に野良でそういう思想を持ってるっていう。いやおもろいよな、てらだのオカン。
普通であることのハードコア性みたいな話って、なんかこの番組でも何回もしたことと思うんやけど、その「ヒップホップの詩人たち」っていう、
都築響一さんっていう人が、いわゆるメインストリーム、まあ今すごいヒップホップ広がったから、いろいろ見つけるようになったけど、そういうYouTube時代以前の時にメインストリームとされてないラッパーの人とかにインタビューをしまくった本があって、そんな中で、今もう売れっ子になりましたけど、あのZORN、当時ZONE THE DARKNESSに話聞いたとこがあって、でも元々あの人とかってやっぱドラッグディールとかやってんだよね。
で、まあパクられたりとかも実際してて、で、戻ってきた時に、そういう満員電車とかで毎日働いてるそのサラリーマンの方がハードコアだって思ったみたいな話をしたよね。 うん。
普通にそのドラッグさばいてとかの方がもう楽な生き方じゃんみたいな。 ああ、まあ。
毎日、スーツとか着て、同じ時間に毎日出て、で、一日しっかりした時間をやって、集合で働くみたいなのハードコア性やばいみたいな。こっちの方が相当きついみたいな。ハードコアだっていうのを思って、そっち行こうと思ったみたいな。
ああ、なるほどね。 そうそうそう。だからまあ今ネタにすごいなっちゃってる。あまりのパンチラインすぎてネタみたいになっちゃってるけど、その「洗濯するのもヒップホップ」っていうさ、ラインがあるんだけど、なんかそこはやっぱそういうとこだと思うんだよね。で、実際その仕事やりながらやってるから。
なるほどなあ、そういう。いやあ、でもそうやと思うなあ、実際その、当たり前のようになっちゃってるけど、実際やっぱり普通じゃないことって多すぎるからね、社会に。
うーん、いやマジでそうやねんなあ。だからまあそういうね、現場から報告しますみたいな感覚を、僕はやっぱ心の砂地では忘れたくないみたいなところがやっぱすごいあって。だからもし違うこととかで、今持ってるサラリーじゃないところで生きられるようになったらいいなみたいなことも考えてるんやけど、半分そうじゃない、こういう喋ってることとかも仕事にできたらなっていうことは思いながらやってるんだけど、やっぱどっかでそういうそのハードコアな社会の一員でありつつ、
現場で報告しつつみたいなのは、僕の中では大事にしたいなあとは思ってて。まあ自分をわざと分裂させとかないと、その一個にしようっていう、男らしくあれみたいな、肉体を作れみたいな感じに一つに触れちゃうとやっぱすぐ人間持っていかれるから、みたいなところはあるんだよなあ。
マッチョなアイコンとクイアな要素
あーでも、これがまだ多分俺も体力あるからだと思ってて、それこそあの、さっき名前を挙げたような、その筋肉と右に触れていった人って、結構やっぱ年後半なんだよね。年、だから40とか超えてそっち触れていくみたいな人の方が多いんだよね。
たしかにね。
うん。
うーん、だからね、多分その分裂させていく体力が多分なくなってくるところみたいなのもあると思うんだよな。
あー、なるほどな。
だからまあ、はなからまずそういうのが来るぞと、年取ってきたら体力落ちてるぞ、そういうのが来るぞっていうことは多分頭にインプットしておけば、何とかなるんだろうと俺は思ってるんだけど。
そうやなあ、いやでもなんかちょっとその話聞いたら怖くなってきたな。
だから魂売らんぞと思って社会で生きてても、どんどんああ、飲まれていくっていうなるやろうな、多分油断してたら。
そうそうそうそう、だし、なんかやっぱ人間、心強く持ち続けるのが怖いから、だったら保守的になっていくっていうか、自分ができることでやれることみたいになると、
魂はここに置いておこうっていうとこよりは、持っている強さとかそういうものを磨こう、これはやれば確実に良い成果が出るようになるとかになると、保守的なものを育てていく種になりやすいというかさ、そういう行動多分選びやすいんだろうなと思う。
そうやなあ、やっぱ合理的なものってやっぱ、合理的、肉体がある、強い、強い方が偉いみたいな論理ってまあ合理的ではあると思うけど、平等ではないしみんなが幸せじゃないから、なんかやっぱ合理性、すべて合理性で進めることはやっぱ危ういと思うな。
確かにそう。だからなんか結構ある種、新自由主義的な思想の子って筋トレとサウナ好きみたいな感じのイメージない?
ああ、わかりますよ。
なんかそれってやっぱ多分、合理的で強い考えっぽいからなんかなっていうふうに思うんだよね。
そうやなあ。まあまあそういうビジネスとかに飲まれていってるっていうところはあると思いますけど。
そういうふうに一番反応されやすい層っていうのもあるよな。一番自分に持っていかれる層だからっていうところはあるよね。
そうね、うん。
お金も使えるしみたいな。話が戻るけど、俺とかてらだとかってやっぱ10代の時にそういうロックアイコン的なもんかっこいいっていうのってもう宗教やん。
俺らの中でもう吸い込まれてさ、多分さ、デヴィッド・ボウイかっこよくないなとかさ、思わんやん絶対。
まあそうね、確かに。
今後も多分思えんと思うね。そのトム・ヨークかっこ悪いなとか多分なれへんね。
ああ、確かにね。もう染み付いちゃってるもんね。
だから根源的にめちゃめちゃマッチョなアイコンかっこよくないって思ってるから、やっぱそっから逃れられるみたいなところは多分あるんやろうなって思ってて、
やっぱ好きなもんみたいなんて強いし、逆に言ったらそっからはやっぱ俺ら抜け出されへんみたいなところも、俺は全く悪いと思ってないから、
そういうロックアイコン的なものがいいと思ってることに対して一つも悪いと思ったことはないけども、しこれからも思うつもりないけども、そっから逃れられへんみたいなところはあるかもしれへんねんけどな。
いや、そうやな。だからそう考えるとさ、そういうマッチョなものがかっこいい、やっぱり男らしさ、最高っていうものを、
僕らにとってのロックバンドのように、ロックアイコンのように受け取ってきた人たちが、なんかそれがダメですよみたいなことを言われたときに、
そっちにはいかんよなっていうのがあるじゃないですか。僕は今のところ現状思いつかないですけど、いやデヴィッド・ボウイみたいなのすごく有害ですよみたいな、
社会によるとか、人を傷つける可能性がめちゃくちゃありますよっていうふうに言われたときに、本当にどれだけちゃんと距離を置いたり価値観を刷新できるのかって言われたら、
ちょっと怪しいよ。
怪しいですよね、その辺って。
そうそう。で、実際例えばボウイの危うさっていうのも俺は結構認識したいところがあって、
あの人とかって意識的にそういうクィアなアイコンとかを自分の中に取り込んじゃって、それより上手くやってるところがあるやんか。
そうですね。
ある種植民地主義的にいきなり現地の人とかドイツ行ったりとか、アメリカ行ったらアメリカの人とやったりみたいなさ、
本当に良くない言い方をすると、本当に白人らしさみたいなものを持ってる人だからそういうことができちゃうみたいなさ。
そういう部分がすごいあるんだよね。
そうですね。
確かにあるし、そういう人たち、そういうアイコンとして、結構ファッションのようにそういうクイアな要素を自分の中で。
そうそう、持っちゃってる。
ネットコミュニティの盛り上がり
っていうところっていうのは確かに危ういところ。
ある。
マドンナとかもさ、ヴォーギングとかやってさ、流行らしたけど、それあんたのもんじゃ元々ないよねっていうのは全然あるし。
そういうところとかは、でもちょっと気づきにくいよね。
はじめに擦り込まれちゃってるから、でもやっぱかっこいいし偉大だろって僕は思ってるところは揺るがへんところがあるから、ボウイに対してとかね。
何事も切り分けなんでしょうけどね。
だって別に筋肉は一切悪くないし、鍛えるということはプラスなことではあるから、そこの周辺に関する思想は危ないものもありますよってだけの話でね。
それはほまそうやな。いろいろ思うとこあるんだよな。
本当はノンポリやったけど、極右芸みたいなことをやっていたうちに飲み込まれた芸人さんがいるんですが、当時その人たちって、言ったら本当にサブカルシーンから出てきてるからね。
ライブシーンとかで人気になった。今の地下芸人の走りみたいなもんですから。
そういうブーム役の人だったんだけど、僕はその時のなんでそれが支持されたのかみたいなのをフィールドワークとしてずっと調べてるところではあるのよ。
実際好きだったっていうサブカルを愛好してたお姉さんとか、そういう人に話を聞いていて。
興味深いのが、その時出てきたばっかりの椎名林檎とファン層を被ってたっていう話がいくつかあるのよ。
あ、そうなん。でも椎名林檎もそういうのはある。愛国的な。
実際あの人もさ、今完全にそっちの人になっちゃってるじゃん。
うん、確かに。
アーティストとしてずば抜けた努力があるっていうのを気づいてないけど、言ってることあんまネトウヨと変わらんなみたいなこと、結構ギョッとする時あるやん。
はいはい。
なんかそう、2人とも似てる、しかも実際にそういう道を渡ったっていう意味で、しかもそのファン層が被ってたっていうのも結構面白いなぁと思ってて。
あー、なるほどね。
うーん。
マッチョとチルの対局
まあその人、多分僕が思い浮かべてる人と一緒だと思うんですけど、最近その、なんか地下芸人とか割と好きな女性の人とかで、その人のTシャツ着てる人はいましたね。
あー、うちねー。
地下芸人っていう方面で、そっち入る人も多分若い子で全然、その人僕より5つぐらい多分下なんで、そっちから入る人もいますね。
え、だから、えっとまあ、今オーバーグラウンドになってきてるけど、ランジャタイとかが好きで、みたいな感じ?
あーまあそういう感じですね、ほんとそういう劇場に通ってるっていう人が。
あーそういう人が、何も分からず、それってなんでなんやろな、いいと思ってんのかなぁ。
いやまあ、その、そういう人たちってやっぱり結構おじさんとかとも合うやろうし、上のものを吸収しやすいじゃないですか。
あー、確かにね。
そういう流れもあるんかなぁ。ちょっとあんまりなんでそれを着てるのかっていうのは深く言及できなかったんですけど。
俺も何個か見てて、でなんかしかも流行ってるらしいっていうのはすごい見るのよ。
いやー、なんかでもそう、もうマジで。でももうそんなんさ、一気に持っていかれるだけやけどな、基本。持っていかれやすいけどな、そういうの。
うーん、そう。だからまあ、こう意外とそんな筋肉とかと関係ないところからね、気が付いたらそういうところにって可能性もありますから。
まあでもやっぱ、側だけ良いとか好きとかってほんま良くないことやなとは思うよな。
はい。というわけで心の砂地は引き続きお便りをお待ちしております。
全ての宛先は各配信サービスの概要欄に載っているグーグルフォームからお願いします。
Apple podcast、Spotifyの評価、お番組のフォローも是非ともよろしくお願いします。
各種SNSでの投稿は、ハッシュタグ#kokosuna ココスナです。
投稿していただく際にはエピソードのリンクも貼っていただけると嬉しいです。
概要欄にも様々な情報があるので、良ければご覧ください。
ということで今回も聞いていただきましてありがとうございました。
なんか一個本編で言い忘れてたけど、
なんか一つ、マッチョなもんちょっと笑ってまうとか、
かっこいいと思わへんみたいなとこに、
無理してる感みたいなのがあるような気がするんだよなぁ。
あー、確かにな。
それがその人そのものやとはやっぱ思いにくいって思っちゃう。
そうそう。
し、なんか俺ある種なんかその、適当に行けよみたいな、
もう今だいぶちょっとなくなってきたけど、
チルな脱力系みたいなダサいみたいなさ、
なんか批判してきたんやけど、
ああいうさ、チルっぽい人とかでマッチョな人っておらんよな。
まあそうね、確かにね。
そのストイックな生活しててチルっていうのと両立しにくいもんな。
無理してるもんな、ストイックな肉体ってやっぱ。
そこは結構一番対極かもしれないな、マッチョとチルっていうのはね。
マッチョのチル、まあいるけど、精神的なね、打ち出し方としてあるよな。
いろんな切り出し方がありますけどもね。
それでは皆様、ごきげんよう。
32:24

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