ブランクスペース。
最高ー。
これは良い作品で。
僕は連載ウェブで読めたんで、ヒーローズか、読めたんで、それで追ってた勢ですね。
川端さんは単行本で出会ってみたような感じか。
はい、単行本1巻が出た時に出会いました。
じゃあちょっとね、出会い方が違ったりとか。
ただなんかヒーローズってダブルとかもやってるんやけど、なんかさ、全話無料公開とかよくやってるから。
やってますね。
なんかそういうので読んだっていう人結構多いんじゃないかな。
本当に最後まで読んだ人っていうのがどこまでいるのかっていうのはあると思うんだけど。
そうですね。
まぁちょっと今回僕もウェブで読んでて、単行本も持っていて、改めて読み直して、今回喋るっていう形なんですけれども。
じゃあ初めにあらすじから紹介しておきましょうかね。
1巻に載っているあらすじから引用してお話しいたします。
熊倉献、ブランクスペース、あらすじ。
これは想像力についての物語。
ある雨の日、女子高生の小前ショーコは、同級生の片桐水が不思議な力を持っていることを知る。
二人の出会いをきっかけに、やがて一つの街を巻き込んだ空白をめぐる物語が動き出す。
というあらすじになっております。
最初の一文目の、「これは想像力についての物語。」っていう一言が、1巻の帯に入ってるじゃないですか。
私がこの単行本というか、ブランクスペースを買おうと思ったのが、この表紙の装丁と帯分だったんですよ。
ジャケ買いですね。
普通帯って、売れてる作品だと何万部突破とか、
新しい作品だと誰々さん推薦とか、とにかく情報いっぱい載せるんですよ、基本的には。
でも、このブランクスペースの帯が真っ白なところに、右端に、これは想像力についての物語だけ書いてあるっていう非常にロックな装丁とか帯で、
私、これに度肝抜かれて、これはヤバいと思って買ったっていうのがきっかけだったんですけど。
これ、装丁森敬太さんっていう。森さん、私すごく好きなんですけど、ちょっとこれはやられちゃいましたね。
あと、帯って電子だとつかないじゃないですか。
そうね。
だから、紙で出会った、いい出会いの中の1個だなってすごい思ってます。
確かになー、これはかっこいい。
で、1、2、3巻全部ね、この右端に、2巻は左端なのか。
1巻右端、2巻左端、3巻右端に縦にポンポンポンって。
これは想像力についての物語、2巻が物語が動き出す、3巻が物語の終わりとだけ入っているという。
3巻ヤバくないですか。
これヤバいと思う、この帯。
ヤバいですよね。
物語の終わりって。
みんな読んでたら、この空白っていうことに意味があるんだなということがわかるというね。
装丁森さん、これ面白そうかなっていう単行本手に取ると、装丁大体森さんですね。
森さんの装丁大好き。
大体いいなってやつ、森さんがやってるっていうね。
わかります。
森さんとは、私大学も一緒ですし、森さんの大学時代に、
タムロしてた店とかで僕がバイトしてたりみたいな、ちょっと年上なんですけど、
森さん伝説はいろいろ聞いてはいるんですが。
へー、そっか、なんかでかい声で言えないけれど、一回お仕事一緒にしたことがあります。
バンドかなんかやってましたっけ?
そうそうそう、もともとモッツ系のバンドをやってて、大阪時代は。
で、その後はスカートのサーベ君とか、オノマトベ大臣とかと、
今はローリングストーンで、毎年時事ネタの悪口みんなで言うっていうだけのバンドになってるんだけど、
東部ヤンソンニューヨークっていうバンドをやってて。
あ、そうそう、東部ヤンソンね。
そうそう。
あと私、谷口夏子さん大好きなんですけど、漫画家の。
谷口さんの少し前の作品の装丁とか、森さんが担当されてらっしゃってね、あれがすごい好きですね。
彼女と彼氏の明るい未来とか。
っていう、漫画読みの方からすると、漫画手に取っていただいて、
おくづけから見て、装丁森系だって書いてあったら、当たりだなと思っていただいたら。
ありがとうございます、そういう。
そうそう、っていう感じですね。
そういう面白い物語で、本当にさっきあらすじ言ったような、このブランクスペースという物語は、
この狛江ショーコという女の子と片桐水という女の子の2人の話っていうのをメインに、
3巻にわたっての空白をめぐる物語っていう話なんだけど、
物語としてはすごいシンプルな話なんだよね。
うん、シンプルすぎるというかね、ぐらいの。
片桐水っていう子が、超能力的な不思議な力が使えて、見えないものが作れちゃうっていう、
そういう力を持っていて、それがだんだん勉強して、作りたいものの構造とかを知れば、それが作れるようになるみたいなね、感じで。
なんか、はじめは風船とか傘とかを作ってたのが、だんだん複雑なものも作れるようになり、みたいな感じの。
で、2人の仲良い女子高生の生活も進んでいくうちにという感じの、
言ってしまえば大体これだけの話ではあるんだけど。
本当に傑作だなと改めて思いましたね。
いや、もう私結構、最後に読んだのが結構前だったんですけど、
3巻で死ぬほど泣いたことだけすごい記憶してて、
久しぶりに読んだら、もう全く同じでした。3巻でほんと溺れるくらい泣きました。
熊倉先生って、これが長編で言うと単行本になってるので言うと、これが初めてになるのかな、長編。
なんだけど、短編集にハルト・ボンクラーというものが、
1回アフタヌーンで出ててヒーローズから復刊されたやつがあるんで、
それで読めるんですけど、それで結構注目されて漫画読みの人は好きだったりするんだけど、
SF的なオチまでついたり設定が面白かったりみたいな短編で素晴らしいものをやっていく中で、
ブランクスペースの3巻とかに至る長編の結びみたいな、広げて結ぶとこみたいなのは、
言ってしまえばすごく勢いのある展開みたいな感じになっていくんで、
なんかこの辺が、こういう浄土とかそういうところも描いていくんだなっていうところがすごく面白くて。
短編じゃできないですよね。
実際そこがすごく良かった。
短編の良さがそのまま長編として活かされていって、すごく良い結びをしたんじゃないかなっていう作品になってるよね、本当に。
3巻のラストの話をもうしてもいいですか?
最後この1,2巻で説明されてきた空白の世界の者たちが、みんなで戦うシーンがクライマックスにあるじゃないですか。
そのシーンを客観的に見ていくと、正直何も書かれてないじゃないですか。
空白が書かれてるだけだから、そこのシーンだけ読んだら、何これ?みたいな感じになって、
1,2巻まで読んできた私たちには見えるんですよ、全て。
何もない白い紙の上に繰り広げられる物語を見て泣いている自分っていうのを客観的に見てまた泣けるみたいな。
この物語を通して獲得した私の想像力みたいな。
今ここにあるみたいなのもすごい良くて、読んで良かったみたいな。
良かったし、白黒じゃないと成り立たないなって思いました、すごい。
音もなく、色もなく、紙の上であるっていうのが、ベストな状態だなっていうのは感じです。
この空白が、漫画としても輪郭みたいなのが書かれているところと、完全に透明なところと、みたいなのは書かれてたりするんだけど、
実写にしたところでこれをCGとか上手く使ってやるっていうのもあると思うけど、やられると泣いそうみたいな。
もう圧倒的にモノクロの漫画だな、これはっていうのがすごい。
改めて漫画好きだなって思わされる作品ではあるかも。
確かにな、この漫画としての良さ。
しかもその引き算のね、本当に空白っていうところに挑戦してるっていうところが面白い。
本当にすごい。
っていう作品で、この3巻はちょっと分厚いんですけど、
このね、1,2,3とだんだんとごつくなっていく単行本っていうのもすごくいいので、
全3巻なんで、ぜひ皆さん紙で手に取っていただいて。
これ紙で読んだほうが面白かったのはやっぱ、スマホで読んでるときよりも。
なんか読み直したらやっぱ全然違うなと思って。
紙のほうがやっぱ透明なもんとかが立ってる感じがするかな、なんか僕の感覚として。
スマホだとちょっと1個フィルターあるような感じで読んじゃうことが多くて。
スマホって読むと、全然私電子でも読むんですけど、あんまり内容を覚えられないみたいなことが多いかもしれないですね。
定着が違うみたいな話あるよね、そういう信号を認識してるからみたいな。
そうですね、あとこの言葉あんま好きじゃないんですけど、消費してる感がちょっとある。
電子だとね、ダダッと読めちゃうからな。
そうそうそう。
そんなところで、どうしようかな。
想像力についての話とかは後半にする?今しといたほうがいいのかな。
どういう順番で話しましょうね。
じゃあちょっと先に、くまくら先生のご紹介を僕から先にさせていただきましょうか。
どうしようか。
お願いします。
くまくら先生はですね、アフタヌーン式賞で、仮作を受賞してデビューされております。
2014年にグッドアフタヌーン、アフタヌーンの造感語ですね。
に、読み切りバンジョウ兄弟でデビュー。
このバンジョウ兄弟、今webのコミックサイトとかで読めるんで、デビュー作、ご興味ある方は見ていただいたらと思うんですけども、
こっから完成してる感もめっちゃあって、一緒に住むことになった兄弟、年の離れた義理の弟みたいなのが、
家の中でこう、家のいろんなものを作って、謎のなんか戦争をしてるみたいな。
消しゴムとか鉛筆とか集め、陣地みたいなの作ってるみたいなことに気づいて、
で、その兄貴の方、義理の年の離れた兄貴の方がそれに対抗して、なんかやりあってみたいなことをしてる間に、
まあ最終的に、そんな家ぐちゃぐちゃになるから商業しなさいみたいな感じで、お互い商業するようになるみたいな読み切りなんだけど。
へー。
日常の中で、あるものを作って、見えないものを浮き出すみたいなテーマで書いてる作品なんで。
へー。早く出てほしいな。
うん。1話目のイサナトリっていうやつは、ハンターの家の話で、
お母さんがなんかこう3歳の顔になってて、お父さんはもう完全なしか、おばあちゃんになるのかな?
はミイラになってるみたいなので、なんかその自分たちが追ってきたもんに最終的になっちゃうみたいな。
ミイラとりゃミイラになるし、しかぶってたらシカになるし、3歳とってたら3歳になるしみたいな。
で、みんなそうなってて、で、まあたぶん高校生ぐらいの主人公に、
いやお前はちょっと何になりたいかそろそろ決めなあかんぞみたいな。
言ったら、いやもう普通になりたいって言ってね、普通の人間として生きようとするみたいな短編なんですけど、
まあ面白いっすね。
面白そう。
とかまあ、ブランクスフェス前半にあるような、天津系の若い男の子たちの話っていうのもあるし、
まあ腕が4本ある彼氏のパーカーの袖を塗ってくれみたいな話とかもあったりするんで。
最高なんだけど。
面白いよね。
まあこんな先人たちの作品で例えるのはあれなんかなと思うけど、
やっぱフジコフジオアドの異色短編集とか、あの辺の匂いがあるかな。
やっぱこうSFの実際ネタを使ってんのかどうかわかんないけど、少し不思議な話っていうのが連発してて全部面白いんで。
ただなんかヒュッってなるような怖いやつもやっぱ時たま出てくるんで、
なんかやっぱその辺の鋭さみたいな、絵柄がね結構柔らかい感じで可愛いキャラクターばっかりなんで、
そんな暴力性みたいなのが出てきそうにない感じがするんだけど、
まあ今回のブランクスペースも出てくるんだけど、そういうのがヒュッと出てきたりするんで、
なんかその辺もやっぱいいなーって思うところですね。
じゃあブランクスペースが一番長いというか、その辺だったっていうことですかね。
今んとこそうっすね。
で、ちょうどこれの配信されてる2日後ぐらいに、7月25日からブランクスペースホイとして、
ブランクスペースで描かれていなかった人たちの話が短期連載であるということが、
今んとこ予告されてるという感じですね。
いやー楽しみですね。
確かにそのブランクスペースの後半、なんか知らん空白がいっぱい出てくるんだけど、
多分そいつらの話なんだよね。
そいつらと一緒にいた子たちがいるはずで、その子たちの話を描いていくんだろうなっていうので非常に楽しみでございますね。
楽しみでございます。
日常寄りのやつと、ちょっと本当に日常からぐにゃっといくやつと、人間同士の恋愛っぽいものが、
ハルとボンクラに入ってる作品とかは結構ボーイミーツガール、プラス変な設定があったり、
想像だったり夢だったりで、ブランクスペースでメインでやってるような空白とか、ああいうフィクションっぽい部分があるって感じなんだけど、
なんかでもこの辺って、なんか俺改めて読み直して思ったのが、やっぱハルとボンクラの時はその、
かわいいキャラが描けるから、ボーイミーツガール求められてたんだろうなっていうのをすぐ僕の中で勝手に感じちゃって、
なんかそのブランクスペース読むと、興味はないことないんだろうけど、もうなんかそこで描きたいことっていうよりはこっちがやりたいのかなっていうモードだったのかなっていう感じがしたかな。
縦読みのせいか甘いかしょっぱいかも、葬儀専門の花屋での同僚の子が好きになるっていう話なんやけど、
で、まあ基本はその子にどうするんだみたいな恋愛の話ベースなんだけど、文字書いててその文字がこう動いていって花になるとか、
なんかすぐナルコレプシーみたいないきなりゴンって寝ちゃうんだけど主人公が、そこで寝た時に聞いた話を夢でうわーって見るとか、なんかそういう話なんで、
書いてある希望みたいなのは基本的にはやっぱ共通して、その辺と熊倉先生の作家性で、まあどう出るかっていうのがいろいろ違うんだなっていう感じ。
短編も長編もバイトとか学校とか、なんか職場の関係とかそういう中でちょっと変なことが起きるとか、
SFとか夢とか、まあ言ったら想像力に日常が侵食してくるとか、っていう感じの不思議な設定のが多いかなっていう感じ。
あとやっぱ文字、漢字とか、あとまあブランクスペースには顕著ですけど文学の引用とか、
漫画で手書き文字が書いてあって、その文字について考えるみたいなストーリーの中で出てくるっていうのが結構品質するなっていうイメージは
読み返して思ったとこっすね。で、キャラクターみんな可愛いんだけど、こうねじれた変人みたいな人が出てくるっていうのも面白いとこかな。
その辺が僕が思う熊倉作品の面白いところかなと思ってますね。
まだあれですよね、単行本として出たのは、ハルト・ボンクラの新装版ありましたけど、ブランクスペース以降、新しいのが単行本としては出てない。
うん、全部ウェブとか、まだ雑誌で書かれてるっていうだけかな。
早く出てほしいな。
すげえ面白いし、いろんな全話無料とかで読んだ人も多いかもしれないけど、正直まだまだ漫画読みの中でしかまだ伝わってないのかなというところではあるのかな。
でもなんかすごいポップやん。だからこんなのみんな好きになるでしょって感じが僕はあるんで、もっともっと読まれてほしいなっていうのもあって、今日は一生懸命紹介したいなっていう思いもありますね。
その漫画好きのキモいエゴとしては、メジャーにもなりすぎないでほしいっていう。
まあまあまあ、ちょうどいいぐらいでやってほしいみたいなやつあるよね。
そうそう、漫画好きの中でバカ売りしてほしい。
確かにな。まあまあまあ、ちょっとでもブランクスペースが決定だと思うので、これが映像化したりみたいな問い合わせは絶対来てるだろうからね。
どうなってるのかわかんないですけど。
じゃあ具体的にブランクスペースの話をしていきましょうか。改めて。
で、やっぱりその想像力についてっていう、まあこれは想像力についての物語っていう話で、
さっき話したように、スイちゃんがそういう空白を作れるとか、
実際その空白とどう付き合っていくかとか、そこにどう向き合っていくのかみたいな話ではあって。
で、主人公のしょうこちゃんは、なんかそれを普通にかっこいいねとか、なんか何もなしに受け止めれるっていう感じがあって、
だからここの2人の関係を見せるものでもあるし、
ただまあスイちゃん自身は学校生活でちょっといじめられてるっていう描写があったりとかしてて、
そういった想像力を持ってるのに、それがこう、みんなに言ってそれがみんなでシェアされるみたいな話ではないっていう、
ちょっと鋭いところもやっぱ書かれてるので、
その辺がこうみんな思うとこがあるんじゃないかなと僕は思うんですけど。
なんかしょうこちゃんもスイちゃんも、想像力が豊かであるというところは共通じゃないですか。
そうね。
ただスイちゃんが想像したものを具現化できるって力があっただけで、
1巻の一番最初とかで、そのしょうこちゃんが学校の中で妄想してるとこから始まる。
フラれちゃってというか好きな男の子に彼女が実はいて、
折り紙で切った星が空から降ってくればいいのにっていう妄想してるみたいなところから始まると思うんですけど、
それもなんか想像力じゃないですか。
そうね。
でもそれがそのしょうこちゃんの頭の中でだけあって、
ただ具現化されてないだけ。
で、スイちゃんはただそれができちゃっただけっていう違い。
で、かつしょうこちゃんはどっちかというとポジティブな想像力があって、
スイちゃんはすごくネガティブな想像力があって、
どっちもわかるし、
なんかどっちを持ってしまってもなんか生きてて大変なことってあるよねみたいなのはちょっとなんか共感しましたね。
そうね。
これは熊倉さん、はるとぼんくらでもバイトで出会った先輩が、
逆になんか言われてるときに後ろ手でグーパーグーパーしてて、
それがなんなんかって言ったら、
そこで標識をつかんで月に向かって投げるっていうことでストレスを発散してるっていう、想像してるっていうね。
私あれ大好きです。
だからその月がけんざんみたいに道路標識がガンガンガンガン刺さっていってるみたいなイメージがガッて描かれるみたいなのを見て、
僕らはこれを見てこれはすげー漫画だってなったんだけど。
なんかあれ?道路標識を投げるやつって、
そのブランクスペースにもなんか通ずるものがあるなってすごい思ったシーンがあって、
すいちゃんってイライラしたりもやもやすると風船が無限化されちゃって、
それを割らなきゃいけないっていうシーンがあるんですけど、
危ないから消すために割らなきゃいけないんですけど、
なんかたぶんすいちゃんっていろいろするんですけど、いじめられちゃって、そのイライラから。
本当はすいちゃんの一番の願いって、そのイライラもやもやして出てきてしまった風船を、
一緒に割ってくれる人がいてくれさえすればそれでよかったんじゃないかなっていうふうに思ってて、
でなんかその春とぼんくらに出てくるバイトの先輩は、
一人で道路標識投げてればすっきりできるタイプの先輩だったから、
それでなんとかなってたけど、たぶんすいちゃんまだ年齢的に未熟だし、
それができないから風船一緒に割ってくれる人がいさえすればよかったんだろうなっていうのをちょっと想像して苦しくなったりしました。
たしかにね、僕らも曲がりなりにもサラリーをもらって働いたりしてますから、
どうしようもないとい不審なこととかでどうストレスを発散するかみたいなことはいろいろあるじゃないですか。
はいはいはい。
だからそういうところにバイトの先輩とかは響くところがあるけど、
たしかにそういうストレスって高校生でもやっぱ部活とかでも働いてると同じようにやっぱ人間関係だったりとか、
本当に同じような働くのプレみたいなことを学校でもしてるから、
そういったストレスみたいなのはなんか正直もっともっと重かったから、
あの時本当に死んじゃってもおかしくなかったなみたいなストレスを抱えた人も全然少なくないと思っていて。
わかるわかる。
でもそういうところを書こうと思ったんだろうね。
ブランクスペースだね。
そう、なんかその学校に斧を落としたいみたいな、すいちゃんそういうのをやろうとしちゃうじゃないですか。
たしかにやりすぎなんですけど、例えば職場の人間みな殺しにしてえなみたいな瞬間あるじゃないですか、生きてて。
あるあるある。
でもなんか想像してもやらないだけで、でも職場とか学校を銃で撃ちまくりたいみたいな気持ちってわからないでもないから。
そうなんだよな。
なんかね、すいちゃんを否定しきれないんだよなっていうのはすごい。
めっちゃわかるなあ。
めっちゃわかる。なんか不思議と僕もやっぱ職場なくなったらいいのになみたいな思いながら働いてて、
で、そうしたら最近ほんまに職場なくなるっていう奇跡が起きた人間、想像力が具現化した側の人間なんだけど、
でも具現化したらあ、そうかみたいなやっぱ同じことが起きたっていう、このブランクスペースのすいちゃんとかと同じようなことが起きる。
俺も会社急になくなったら、急になくなったらやっぱびっくりするしめんどくさいし大変なことが起きるみたいな。
そうですね。
なんか想像するだけでなんとかこう留院を下げてるみたいなところみんな絶対あるから。
うん。で、なんかこの作品がまあその高校生っていうところで、まあちょっとそこでさ可愛く収まっても大丈夫になるから、
そこでこうまあいろんなことが起きるんだけど、じゃあそれが起きたらこうかもねっていう一つの大切りの答えをそっから進めさせるみたいな話なんで。
はいはいはい。
そこが面白いよね。
そう、そうなんか思ったのがすいちゃんって想像することで人も作れるし犬も作れるし斧とか銃も作れるっていうぐらい豊かな想像力を持ってるのに、
その同級生に対する想像力のスケールがめちゃくちゃミニマムなんですよ。
そうね。
ちょっとこうボソってなんか言われたときに、言われてないかもしれないのに今キモいって思われたんじゃないか言われたんじゃないかみたいな、
めちゃくちゃ普通の想像力になっちゃうのがなんかすごいそのギャップ?
あー。
物作れるのに自分とか同級生のことになると急にすごくミニマムな感じになっちゃうのがすごい苦しかったです。
でもなんか高校生ってそういうもんある、そういうとこあるよね。
そう、そうなんです。
本当に僕とかはわりと正直外の世界とかに触れるのが早かったから、
うんうんうんうん。
うわっすげー光るもの持っててこんなところにいなかったらすごい光るのに君はって思うけど、
ただ、その子がやっぱりその小さなサークルの中で傷ついてて、そっから出られないみたいな、
そこですごく過剰に傷ついてしまうし、まあ正直そこは社会に出るっていうところで戦わなければいかないところでもあるんだけど、
まあそこの圧が強すぎて、なんかもったいないけど、でもそこにやられちゃったみたいなことかっていうのを見たことがあるし、
まあ誰しもそういうことも思ったことあると思う?自分に対しても。
わかる。私もそうでした。
なんかそういったところっていうのを見てたから、でもそこを物語にしてるのっていうのはあんまり確かに見たことないかな。
いやね、すごいね、解像度っていうか、なんていうんですかね、細やかな繊細な話だなと思いますね。
だからこれがね、なんかこう恋愛メインで書くと、もうものすごい少女漫画でいっぱい書かれてきた話になるんだよね。
恋愛という一個が勘での、そこの日々の伝わる、勝手に考えちゃうみたいな想像力っていうので考えると、まあまあ結構書かれてきたよね。
っていうか、まあむしろ少女漫画が得意なところだよねっていう分野には入ってくるっていう感じはあるかな。
あとなんかいじめのシーンがそんなに多くなかったじゃないですか。
そうね。
同級生からすいちゃんがいじめを受けてるシーンってゼロではないんですけど、そんなに書かれてないんだけど、
ところどころですいちゃんの背中に靴の足跡があったりとかね、そう。
なんかそういうどこまでのいじめがあったのかっていうのを、あえて読者に想像させてるというか、なんかそこもすごいなと思って、
すごい適当に読んだら、え、これだけのことで?とか言い出すやついそうだなっていうラインの描き方してるのがすごくて、
与えられた情報だけで決めつけちゃいけないというか、こっちも受け取ったものから想像しなきゃいけないんだな、人のことっていうのをすごい読んでて感じさせられました。
うん。ベタなんだけど、その下駄箱にゴミ入れられてるとかって、これから学校がスタートするぞっていう時で、
ほんまに嫌だけど、このあかんかってきて、で、履き替えようとした時に、なんかそれが汚されてるっていうところのしんどさっていうのは、
パンってここまで書かれたら、あ、あるやつだなって思うだけの人と、そこに、うわ、これはきついって思えるかっていう想像力が働かせれるかっていう人との距離は結構途方もないところがあるかもしれない。
そうですね。
自分が最終的に、最初は全員殺してやるみたいなとこだったのが、最終的に自分がいなくなればいいんだって気づくまでの過程がすごい丁寧というか、
そうね。
最初から死のうじゃなくて、最初みんな死ねって思ってたのが、本当にゆっくりゆっくり、自分がいなくなったらいいんだってなっちゃうのが、すごい丁寧すぎてしんどかった。
本当につらかったんだろうなって。
分かるな。空白の彼氏を作るんだけど、なんかそことほうけるみたいなところも経過してそういっちゃうみたいなのがすげえリアルな感じもあるっていう。
本当ですよね。
たぶんその1個の恋愛だけで全部が救われることではないっていうところもすごく冷静で面白いし、って感じはすごい好きかな。
それはあるかな。
だから確かに僕は完全に傑作だと思うけど、本当にこの想像力についての物語っていうことがすべてで、
この想像力っていうのがどこまで自分の近いところに持っていけるかっていうところで、この作品が近くに読めるかっていうところは全然違うかもしれないな。
本当に思います。ない人、意外と世の中多くない?みたいな、なる瞬間ありますよね。想像力がない人間が多すぎるみたいな。
絶望しちゃうとき、なんか、私すいません、すごいぬいぐるみが好きで、ぬい好きの観点から読んじゃったんですよ。
ぬい好きと私という点での空白とこの物語の人たちみたいなものがリンクするっていうことか。
そうなんです。なんか前読んだときはぬい好きだったんですけど、ぬい好きであることを自覚していなくて。
で、ここ1、2年で自覚した上で読んだら、また読み方が変わってきて、ぬいぐるみが好きな人ってぬいぐるみにこの命を感じていて、
だからぬいぐるみに対する想像力を持ってしまったみたいな感じなんですよね。
自ら望んでその想像力を得たわけではなく、ぬいぐるみの命を感じる人間側に生まれてしまったみたいな感じがあって、
すごい毎日楽しいんですけど、その分傷つくことも多くて。
例えば、すごい些細なことなんですけど、家に人が遊びに来て、思いがけない形で乱暴に扱われてしまったときとか、
あと、全然自分とは関係ないところでぬいぐるみがすごい乱暴に扱われてるのをちょっとうっかり見ちゃったときとか、
あと、この前ぬいぐるみ好きな友達と超盛り上がったのが、1年前の羽田空港の事故で、
犬猫が飛行機の中に残ってたか残ってないかみたいな議論で、
犬猫ぐらいって言ってる派と、犬猫は家族だからって言ってる派で、すごいバトってたと思うんですけど、
あのバトルを見ながら、私たちはたぶんぬいぐるみがあそこに置きっぱなしになったら、本当にもう生きていけないけど、
犬猫でこんなに議論になってるんだったら、ぬいぐるみなんてどう考えても、
おかしい奴ら認定されるでしかないじゃんっていうとこまで想像して、勝手に落ち込むみたいなのがあったりして、
そういう人より傷つく場面が多かったりするんですよ。
それをめっちゃブランクスペース読んでて、改めて思って、想像力を持ってしまうと、
その分、思いがけないことで人より傷つくことが多いなって思ったし、
まあその分救われることもあるんですけど、
なんか、一巻かな、ムカデベアっていう、すいちゃんとしょうこちゃんの中で流行ってたキャラクター。
ムカデの体を持ったクマみたいな、結構ちょっとエグめのキャラではあるんやけど、
なんなんだこのキャラみたいな。
あれね、ちぎりパンみたいな。
結構リアルなムカデなんだよな、なんかしたら。
顔はめっちゃかわいい。
なんなんだそれっていう。
そう、めっちゃかわいいじゃないですか、で、あれを拾って、
で、すいちゃんが森の中でムカデベアを銃で撃つシーンがあって、
で、そこのなんかボスっていう音も含めて、
かわいい顔したムカデベアがボスっていうちょっと柔らかい音とともに銃で撃ち抜かれてるシーンが結構マジで辛くて。
あっこねー。
そう、縫い付きとしてもめちゃくちゃダメージくらっちゃって、
でも結構それ意図的だったんじゃないかなってすごい思いました。
そうかもしんないね。
知らんけど、勝手にこっちが思ってるだけかもしれないんですけど、
あえて辛く返せた可能性はあるなっていうのは、なんかちょっと思ったんだよな。
短編とかでも、まあそろそろハルとボンクラの時からひゅって標識投げるとかもちょっとドキッとするみたいなところを描ける人で、
そのブランクスペースそれが結構全開になってるっていうか、
フライパンでジュースなんだけど、俺らはモノクロで読んでるからジュースをビシャーってやってるのが明らかにフライパンについた血に見えるみたいなシーンとか。
あれね、すごかったですね。
なんかそういうのとかが、ひゅってこうなんか安全な、まあなんかちょっと不穏だけど、なんかこのキャラの感じだからなって思ってるのがガンってくるみたいな感じ。
そうですよね、絵とのギャップがね、すごいですよね。
そう、でなんかその、これってそのまあ例えばメイドウィンアビスとかもまあ近しいような距離感あると思うんだけど、
あっちはまあ明確にちょっとそういうのがグロいっていうのがフェティッシュみたいなのがもっと全開に出てる。
だけどこっちって多分そこがフェティッシュでは多分ないよね。
そこにある暴力。
そうそう、そこにある暴力っていう点でひゅっとしたものを描いてるっていうところがあるんで。
だからあの銃で撃ったところもやっぱ結構すごいなんか勢いのある、すごいひゅっとする感じで描かれてるんで。
いや、本当にあそこマジでつらかったね。
ちょっと僕はそのぬいのところの気持ちまでは言ってなかったら、つらいまでは言ってなかったんやけど、ひゅっというのでドキッとはしてたから、
まあそれプラスぬいが撃たれてるなっていうのでちょっときついっていうのはあるかもしれないな。
きつかった、本当に。
たぶん熱が出て、
てつやくんがちょっと違うところにいたので、
急いですいちゃんのところに向かわなきゃいけないみたいな過程で、
てつやくんがすいちゃんの家に向かうまでが、
丸々1ページ使って書かれてるんですけど3巻。
電車に乗ってるコマがあって、
あるね。
コマだけ見ると、
普通に読み飛ばしちゃうぐらいな感じなんですよ。
誰もいないから、
てつやくんの実体が書かれてないから、
1つのコマの中に横から見た電車の椅子が並んでて、
両脇に人が座ってるんだけど、
真ん中に誰もいないが椅子に体重が乗っかってるのがわかるみたいな。
で、それだけで電車に乗って移動してることが伝わるコマなんですけど、
あ、電車に乗るんだみたいな。
はいはいはい。
空白の存在がちゃんと電車に乗って移動しているっていうのを、
なんかすごいちゃんと丁寧に書いてるのがめちゃくちゃよくて、
すごいここのコマ何回も読み返しちゃいました。
ほんと細けーと思って。
いやー細かいよなー。
確かになー。だから読み返して、
あ、ここもちゃんとこうなってんのかみたいなのをすごい感じるもんねー。
いやほんと、ほんとにそう。
だからなんか空白で言うと、
五郎さんといちこさんっていう空白の存在がまた別で出てくるんですけど、
2人のキスシーンとかも、
あそこ名シーンじゃないですか?
名シーンですよね。
でも2人の実体が書かれてないのに、
すっごいロマンチックに見えるっていう。
そうねー、確かに。
まあもう何もないテーブルが、
まあ何もないことないか。
コーヒーが乗ってるテーブルが乗ってるだけなのに、
あ、これキスシーンなんだってことがわかるっていうね。
あれたまんなかったです。
あの文字の中を走るっていうシーンがあるんだけど、
あれ号泣。
あそこやっぱ泣いちゃうんだよなー。
あれなんかこう、言葉で説明できないからやってください。
文字の中を走るシーンがあるんですけど、
そこがすごい。
振ってあって、
あ、ほんとだここ人の形になってるとか、
結構前に振りがあって、
ここで使うんやっていうその振りをね。
そうそう。
小説の中から登場人物が飛び出していくみたいな、
こうね、イメージとして。
そうそうそう。
文字の中を。
よかったですね、あれは。
あれはいいねー。
やっぱいいシーン多いなー。
あとなんかセリフだと、
すいちゃんとしょうこちゃんが、
まだ仲良くなりたての時に、
すいちゃんがしょうこちゃんに言った、
本当にかわいいねこまえさん、きっとモテるようになるよっていうセリフ、
すごい好きだよね。
モテるようになるよってすげー褒め言葉だなって思うし、
絶対しょうこちゃんモテるようになるじゃないですか。
まあそうだね、この感じはね。
その高校生では変な子だろうけど、
後々に超面白い女なんで。
そうね、好奇心があってどこにでも行くタイプの子は、
だんだん年取ってくるにつれて経験といろんなとこいるから、
いい感じになっていくよな、絶対な。
そうそうそう。
なんか男女とか関係なく普通に人間としてモテるようになる。
そうなるよね。
思うし、それをすいちゃんがすでに高校生の段階で見抜いてるっていうのもすごいよかったし、
言われてしょうこちゃんが全然ピンときてないのもすごいわかるなっていう感じだったので、
あのセリフすごい好きなんです。
確かにな。
なんかここの2人の会話は基本的には漫才感というか、いいよね。
すいちゃんも多分言葉はいっぱい持ってるけど、
それが生きる対人間に対しての言葉とかコミュニケーションっていうことは、
多分そんなにやってきてないから、
その辺の出力がちょっとおかしいっていうので、
こういうかわいいねって、
これってギャルたちが言うかわいいじゃないっていう、
本当にかわいいねこまえさんとは言わへんで、
かわいいとはみんな言ってるなと思うけど、
たぶんかっちりした日本語を読んでるから、
こういうかわいいって言うんだっていうことを言ってるんだよね、たぶんね。
なんかその2人の距離感とか関係性もいいんですよね。
いい。
その辺の言葉の出力の仕方みたいな。
でも高校生ってこういう子いたなっていうのもすごい思うんだよな。
わかるわかる。
全然みんながみんな高校生の話し方をしてるわけではなくて、
その辺の語彙がやっぱ違う子とか、
その辺のテンポ感が違う子っていたなっていうのとかもすごく思い出すので。
最後にすいちゃんが書いたノートを読んだしょうこちゃんが返しながら、
ノートを見せてくれてありがとう、よくわからなかったって返すとこめちゃくちゃ好きで、
それでいいんだよなってすごい思いました。
そうね。いろんなことが書いてあったはずなんだろうけど、
よくわからなかったっていうね。
そうそう。それを許し合える関係性すごいいい。
私、すごい大学のときの仲いい友達に異国日記を貸したんですけど、
返すときに、ありがとう、でもちょっと私には難しかったって返されたときにすごい嬉しくて。
素直にそれを言ってくれる子なんだね。
確かにな。
すごい嬉しかったですね。
でもなんか俺もすごくよくわかるな。
よくわかんなかったって言われると結構嬉しいよね、普通に。
嬉しい。無理して面白かったって言われるより。
これだったらどうかなみたいな感じに、やっぱ僕とかは。
こっちだったらわかるんちゃうかとか、そういうのとかもすごい気になるし、
そういうイエスノーみたいなのって言ってくれるのってやっぱすごい財産だよね。
その人ね。
わかります。
本当に嫌味とかじゃなくて、何がわかるのか何がわからないのかみたいなのを話したいじゃないですか。
そうそうそう。
でもなかなかないもんね、そういうだから。
これちょっと度肝抜かれたね。
やばいですねこれ。やべえな。
真ん中の犬のステッカーみたいなのが貼ってあって。
でその川勝徳重って、本来だったら背拍子のところに名前、タイトルとかが入るところに、これシールなんよ。
めっちゃお金かかっちゃうんですね。
紙に印刷してなくて、その紙はもうなんかいっぱい犬、実写の犬がいっぱい印刷されてて、
でそこにシールで貼ってあるっていう装丁。
お金かけさせてもらえないですよ。
頭おかしいと思って、これはそれだったね。
これやっぱり森さんの仕事です、これは。
あーすごい。
とかかな。
あとはデザインとか、あと帯で言うと、やっぱり黒太陽のナスっていう作品があって、
これはナスアンダルシアの夏っていうので、ジブリでずっと作家とかやってた方が、
マッドハウスで映画にしてるんだけど、自転車の話で。
見た方も多いかもしれないですけど、それすごい宮崎駿が気に入ってたらしくて、
イタリアの話だから、たぶんその辺もあると思うんだけど、イタリア好きだから駿が。
これが当時高校生か、の時に置いてあって、
たぶんアニメ化したから結構いろいろ展開してたんだろうな。
それが残ってたんだろうな。
で、宮崎駿が漫画の帯描いてるっていうのはまず珍しいし、
いやー確かに。
そうそう、この黒太陽っていう、聞いたことない。
これ人の名前なんかみたいな。
黒太陽の最新刊って書いてあって、
ナスをテーマに自由自在、話題の連作短編登場って書いてあって、
で、この面白さが分かるやつは本物だ、宮崎駿って書いてあって。
こわーこの帯。
ずっと何言ってるか分かんないのに。
最高だな。
ナスの漫画で、ナスが真ん中にドーンって書いてあって、
謎の眼鏡の親父が左上に書いてあるっていう。
すごいですね。
これマジでずっと全部分かんなくて面白い。
これちゃうかって思ってんな、これ。
すごいな。
そう、宮崎駿がこの面白さが分かるやつは本物だって書いてある、
この変な漫画を買おうと思って買ったね。
変すぎる。
うーん。
へー、最高ですって。
で、中身ずっと、ナスがテーマの連作短編って全然分かんないんだけどめっちゃ面白くて。
へー。
これも大好きな。
あとはやっぱり岡崎強吾さんの作品の装丁は全部やばくて。
いかしてんなー。
特にやっぱ『東京ガールズブラボー』っていう80年代を開講した、自分の話でもあるんだけどほとんど。
はいはい。
下北沢の利用室で生まれた女なんですけど、岡崎さんって。
で、80年代のめちゃめちゃノリノリどときの東京カルチャーに、
ディスコとかに行っててみたいな時の開講録を書いてるんだけど、
自分の話は半分書いてフィクションしてるんだけど。
これの装丁がしんどうみつおさんって、ミスチルとかスターさんとかのアートワークとかもやられてる音楽方面でね。
渋谷家っていうジャンルとかのやられてるやつなんだけど。
なんか本の畑の人じゃない感じしますけど。
そうね。ちょっとCDっぽいでしょ。昔の。
の装丁で、これはやっぱもうこれだと思ったもん俺。
かっこよすぎて。
すごいわー。おしゃれー。
で、このハサミを持ってるんとか、ゴダールの映画のポスターとか見てる。
これ東京ガールズブランボーに書いてあったやつじゃんって。
後でなるみたいなね。
ちゃんとそういうフランス映画から引用してきてるとかもあって、
ガツンと10代の時にやられた装丁たちっていうのはありますね。
ありがとうございます。
私、1個覚えてる帯があって、声の形の六感で、
生きることはおえつっていう帯文が書かれてて、
私も死ぬまで忘れないと思います。
生きることはおえつ。
生きることはおえつ。
あれ結構くらいましたね。
でも確かに帯系ってね、やっぱあるよね。
まあ普通に単行本とかでもやっぱすげーなっていう帯とかもあるし。
ねーほんと。あと装丁だと、panpanyaさんの装丁マジ好きで。
衝撃だったよやっぱ。
衝撃。
裏表紙もすごいし帯もすごいしで、
絶対このデザイナーさんに私は仕事を頼みたいと思って、
奥づけ見たら装丁panpanyaって書いてあって、
作者かよ!みたいな。
お前かい!って。
頼めねー!みたいな。
すごい。
それもできんの?ってちょっとドン引きした思いが。
確かに。
で、あのカニに誘われてとか、あの辺の足摺水族館やったっけ。
とかのポンポンってあれ大学生の時に俺出たんだけど、
やっぱなんかすごいエポックな感じしたな、panpanyaの単行本って。
あれマジなん、すごすぎますよね。
そうそうそう。
確かになんか漫画でやっぱいろんな、
あとはなんか俺ら世代だったらさよなら絶望先生とかで紙質が違うとかね、
ああいう。
ああいうのとかも知ったし、
そういうメジャーなマガジンとかでもそういうことをやりだしたりとか、
今だとちょいちょい逆にこだわってるやつとか出たりとかしてると思うんだけど、
ジャンプサンデーとかはあんまないけどね、さすがに。
そうですよね。
やっぱ紙時代の証言としてこれも残しておかなければならないっていうかね。
改めてブランクスペースのこのスッキリとした装丁っていうのも本当にいいよね。
なんかすごい特殊な紙とかを使ってるわけじゃないですか。
スタンダードな紙なのになんか違う紙に見えてくるぐらいのすごいデザイン。
これしかないなって感じやけどな。
うん、本当にすごい。
そうなんだよな。
でもこの空白とあとこの暴力の匂いがあるからさ、
なんかちょっと銃とかさ、そういう系も入れてもおかしくないのに、
その辺なしでやってるからな。
すごいそぎ落としそぎ落とし。
で、真ん中だけね、この横の。
ね。
いや、これはかっこいいよな。
かっこよー。何回見ても惚れ惚れしますよね。
いやー、でもなんか俺結構エヴァとか将棋受けてるから、
なんかやっぱ文字だけは憧れレイアウトではあるんだよね、やっぱ。
なるほどね。
その辺のちょっとおって感じはあるかな。
あー、そっかそっか。エヴァとかがもしかしたらね、ルーツではないけどね。どっかにあるかも。
まあまあ、あとシャフトとかね。
あー、はいはいはい。
あの辺の感じ?なんか感じがこう、何もないコマがポンって入るみたいなやつとかって。
ね、最高ですよね。確かにかっこいいわ。
まあでも、ただそう考えたらブランクスペースシャフトでもいいのかもしれないみたいな、作るなら。
あ、シャフトいいかも。
うわ、なんか今すごい頭にブワッて浮かびました。
うん、シャフトでいいよな。
えー、誰か、誰か頼む。
まあだから、そうなると徹夜は神谷ひろしで。
まじか。まあ、でもそんぐらいめっちゃなんかもう古風なキャストでいってほしいかも。一周回って。
確かに。まあでも確かに熊倉先生シャフト向きだね。それこそ春とぼんくら見たときにちょっとシャフトっぽいなとか思ったんだよな。
あの標識とかってさ、ようやるやん。あの物語シリーズとかで。なんかあの辺っぽいなとか思ったんだけど。
え、めっちゃいいんじゃないですか。ぜひシャフトでアニメ化、急にアニメ化アリだなって思い始めてきました。
シャフトなの?俺はあの岩瀬正明ラインかなと思ってたんやけど、そっちじゃなくシャフトかもしれないな、もしかして。
まあちょっと直線的だもんね、絵がね。
うん、あとなんかちょっとこう静止画というかスローな感じが映えるところで作っていただきたい。
確かに、あの喫茶店のキスシーンとかはシャフトでありそう。
まあなんかもう、シャフトじゃん。
確かに、あの舐める感じとかね。ちょっとカメラがシャフトっぽいかもしれへんな。
まあ確かに確かに、いいじゃないですか。誰か偉い人。
なんかいっぱいシャフトの仕事あると思うんですけど、ぜひね。もう撮ってるかもしれないけどね、こんなんはね。
いやー、そうですよね。
ウェブでも読めると思うんですけど、紙を。まだ多分買えると思いますので、紙を手に取っていただいて。
3巻でございますから、これ全部値段一緒やな。
あ、ちょっと違うわ。さすがに。
さすがに3巻高い。
さすがに3巻がちょっと高いが、それでも100円ぐらいしか違わない。100何円しか知らないんで。
ぜひとも3巻合わせて、まあ3000円ぐらいでは買えるだろうということなんで、ぜひとも買っていただければなと思います。
ぜひ。
はい。ではここまで聞いていただきまして、誠にありがとうございました。
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ということで、川端さん今日はありがとうございました。
ありがとうございました。