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2024-10-21 25:44

v127-1 サラリーマン・太田充彰さんに聞く「蘭の絵を描いてくれ」

今回は、サラリーマン・太田光彰さんにお話を伺いました。
現在はサラリーマンとして製造業のお仕事をされている太田さん。小さいころから絵を描くのが好きで、大学では油絵を専攻して学ばれていたとのこと。
まずは今のお仕事に至った経緯、絵に対しての思いについて、伺いました。
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サマリー

今回のエピソードでは、サラリーマンとして働く太田充彰さんが、製造業での経歴や油絵について話します。彼の絵を描くことへの情熱や、その過程で直面する悩みについての深い洞察が紹介されます。太田さんは偶然の依頼で描いた蘭の絵を通じて、絵を描くことの本質や喜びを再発見しています。彼は長年の迷いを経て、シンプルな表現に至ったことを振り返り、自身のアートに対する考え方の変化を示しています。

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ゆいなわさんの聞く人ラジオ。
みなさんこんにちは、ゆいなわさんの聞く人ラジオの時間です。
太田充彰のキャリア
今回はサラリーマン・太田充彰さんにお話を伺いました。
現在はサラリーマンとして製造業のお仕事をされている太田さん。
小さい頃から絵を描くのが好きで、大学では油絵を専攻して学ばれていたとのこと。
まずは、今のお仕事に至った経緯、絵に対しての思いについて伺いました。
その部品を作る中で工程はいろいろあったが、その中の一工程を担当している。
それは具体的に何だろう、どういうことを進むんですか、出勤して進む、例えば。
なかなか機密とかがあるので具体的なことは話せないですが、
工程があって、そこで具体的に話さないと伝わらないですね。
言えないことは全然大丈夫なので、例えば仕事といってもパソコンの前でずっとしているのも一つ仕事だったりとか、
何か部品とかそういうものを触ったりとか、運んだりとかっていうのも仕事になるかもしれないですけど、
そういった意味で言ったら、動詞で言ったら運ぶとか、パソコンの前で木を叩くとか。
そうなると、ある素材に印刷をするっていう工程なんです。
なので、印刷機でそれを印刷するっていうことをやっていて、
それは工場なので、大げさに言うと365日の24時間ずっと動かし続けるという感じなので、
それに対して派遣社員の方が実際に現場でその印刷をしてくれる。
それをまとめるみたいなのが自分の仕事ですね。
そういうことですね。
お仕事は長いんですか?
そうですね。今の会社に入ってもう20年ぐらいなんですね。
そうなんですね。
それは入りたいから入ったりとか、どういうきっかけで入ったみたいなんですか?
それは全然入りたいとかそんなことはポチも思っていなくて、
そもそもから言うと、自分は美術をやっていて、
それで作家になりたいと思って、大学出た後そういう活動をするんですけど、
しばらく経つと、そんなことで食べていけないっていうことを身にしみて感じてきて、
じゃあ何か仕事をちゃんと務めなきゃいけないなと思ったものの、
大学出てもしばらく経っているし、
なおかつそういう一般社会で働き口があるような大学でもないし、
就職するってできない、どうしようって思ったときに、
とりあえず派遣としてどこかの会社でまず働いてみようと思って、
その派遣会社に登録しに行って、派遣会社から言われたところがそこの会社だったっていう。
そういうことですね。
じゃあもうその紹介いただいたところにずっといらっしゃる。
その紹介してもらった会社にまずはじめ、派遣社員として働いて、
ちょうど自分が働いた部署が、
ちょうどその事業を拡大しようとしているところで、
上手い一歩とその部署で契約社員を募集するというのがあって、
それに応募して契約社員になって、あれよと正社員になってみたいな。
そういうことなんですね。
だから全然自分がやりたいと思ったことでもないし、
自分が得意だと思ったことでもないし、
全然全く問題感というところで仕事をしている。
油絵の学びと悩み
美術をされていた?今はそういう?
手にで描いているぐらいです。
絵を描くんですか?
そうですね。
どんな感じの?
大学で専攻していたのが油絵家だったので、
油絵をメインとして描いていましたね。
じゃあ今も油絵を描かれています。
それもずっとされているんですか?
そうですね。
絵を描くのが元々好きだったとかそういう感じなんですか?
例えば小さい頃からとか。
そうですね。小さい頃から絵を描くのが好きで得意だったんですけど、
ただ美術っていうことでもなくて、
アニメのキャラクターを描くとか、
自分の世代だとヤマトとかウルトラマンだとかそういうのを描いて、
そういうのを描くのが好きだった。
じゃあ模写するみたいな感じでそういうのをいろいろ描いて。
でもそれで大学も難しいですよね。
そのための勉強もするし、
美大とかだったら、例えばデッサンとか生の描いてみたいな話になってきて、
それはされて?
そうです。
それで絵は描くのは好きだったけど、
別に美術とかいうのは別にそんなに好きっていうわけではなくて、
それで中学、高校とか得意だったけど、
美術科にそれほど興味がなく上がっていって、
高校生になった時に一応そこそこの新学校に入ったんですけど、
高校入った瞬間に勉強をしたくなくなってしまって、
そしたらあれよあれよと勉強ができなくなっていって、
それででも大学には行きたいなと思って行った時に、
ちょうどその時に同じクラスに美術大学に行こうとしているやつがたまたまいて、
そいつが言うには半分本当で半分嘘なんですけど、
美術の大学は勉強いらないって言うので、
私は勉強できなくても大学行くって言ったら、
一応絵は得意だなって思っていたから、
じゃあ美術大学なら大学に行けるかと思って、
そこから美術の大学を目指してみるかという感じでした。
そういう感じなんですね。
でもそれで、だって受かるとかもなかなか狭きもんじゃないですか。
受かってしまうわけですよね。
ちゃんとそれに対しての勉強というのはやって、絵ももちろん描くし。
だからそうすると、一般の大学とか行くときも、
おそらくほとんどの方は予備校とか通うと思うんですけど、
それと同じように美術系大学にも美術系の予備校があって、
そこに予備校に通って、いろいろデッサン画とか油絵画とか、
そういうのを勉強していくっていうのがあるんですね。
そっか。
じゃあそこに入って、実際に大学に向かったら、
大学は大学で当然勉強があるわけですね。
そうですね。
何をやるんですか?大学で美術の勉強は。
これが何をやっていたかって言われると、なかなか難しくて。
多分、自分は一般の大学へ行ったことがないんですけど、
そういう一般の大学だと、おそらく講義を聞いて、
自分は興味があるものに対して理習して、
その講義を聞いてインプットしてくるって感じだと思うんですけど、
美術系大学もそれはもちろんあるんですけど、主としては、
自分がみんなアーティストになりたいと思って、
自分の作品を作りたいっていうことを欲求として持っているので、
大学自体も自分の作品を作らせるっていうことが大物ですね。
それはある程度の課題があって、それに対して課題を提出するとか
そういうこともありつつも、主としてはそれぞれの学生が
自分の作品を作るっていう手段で。
だから、何か学ぶっていうこともあるんだけど、とにかくアウトプット。
アウトプットを出していくっていうのがメインだから、
あんまり学ぶっていうのと、一般でいう学ぶっていうのとはちょっと違うかもしれない。
じゃあ、結構作品作りをいっぱいやってたっていう感じなんですかね。
そうですね。
油絵をたくさん描いてた。
課題が出たりとか、あと講義とかで、
例えば西洋美術士だとか東洋美術士だとか、何とか解剖がいろいろあるんですけど、
それも自分の作品を作るために学ぶ。
そっかそっか。
なので、何を学んでたかっていうと、
自分の作品を作る、いかにどうやっていい作品を作るべきかっていうことを学ぶみたいな、そんな感じですかね。
やっぱり大学で学ぶってなると、当然本格的だったりもするでしょうし、
あるいは同級生とかもそういう目的で来てるから、刺激があるというか、
まさに絵を描こうっていうような環境になっていくわけですね。
自分の腕も当然上がっていくとか、そういうのを実感していくとか、そういう感じなんですか。
それが…
自分の絵を描きますって言ったときに、大学入って、自分はですけど、すごく路頭に迷ったというか、
じゃあ何を描くべきかっていうのが何か分からなくなっていくし、
どういうものがいい作品なのかっていうのもよく分からなくなっていくし、
普通にレベルアップしていくって感じじゃなくて、
どんどん迷路に迷い込んでいくみたいな感じです。
例えば、あるモチーフをずっと描き続けるみたいなこともあったりするでしょうし、
表現、この油絵だったらこういう形のものを描いていくと、
中傷みたいな方向性もあるでしょうし、
なんかその辺で迷う、迷うみたいな感じなんですか。
なんか答えが決まってないんですね。
明確にこういうのがいいっていうのもない。
というのは全部自分で探すしかないみたいな。
だから宝探しをするんですけど、どこにその宝があるかも分からないし、
それがどういう宝物なのかも分からないし、
そういうことなので、とにかくずっと暗中模索みたいな感じです。
さっき言ったように講義とかでいろいろ学ぶ、
教授が出す課題に対していろいろそれをこなして、
それに対しても学ぶってあるんだけども、
学んでいれば学ぶほど、どんどんどんどん分からなくなるという感じです。
その宝に対する情報をどんどんどんどん入れるんだけども、
入れれば入れるほど、じゃあどこにあるのか、
それがどんなものかも分からなくなる。
そんな感じでしたね。
そんな中でも作品は作っていくんですね。
その作品に対しては自分のその時のベストというか、
思いを込めながらやる。
そうですよね。
やりながらもまだ分からないみたいな感じの。
そうです。
例えば高校生の時の絵をやり始めた頃っていうのは、
もっとそういう知識みたいなものはないので、
衝動だけでできてたんですけど、
例えばそれはある意味では知説なんですけど、
ある意味ではすごく表現が明快で、
そういう意味でいい絵だったんですけど、
大学とか入ると知識とか増えてきて、
その知識で絵を描くようになるから、
どんどん自分的には絵がどんどんつまんなくなる。
作品がつまんなくなる。
描きたいみたいなことで描いてるわけじゃないようですね。
衝動で描いてない分、
どんどん絵がつまんなくなる。
つまんない表現にしかならなくなる。
それは自覚してるというか、
それはどうにかしようみたいなことは思ったりもするでしょうけど、
それに対して行動するみたいなことは?
それに対して、
あまりにもコンセプト、知識で描きすぎてるから、
衝動で描かなきゃいけない。
衝動で描こうって言ってることが、
逆に、
そういう衝動で描こうと言っているというコンセプトで描いてる。
そっかそっかそっか。
どんどん袋こう。
どんどん自分がやってることもつまんなくなるし、分かんなくなるし。
そういう絵という作品だから、別に評価もされないし、
ずっと悩んでた感じですね。
その悩みみたいなのが今も続いてますか?
今はどんな感じ?
趣味としての絵画
今は、ある意味では絵から離れていて、
趣味で描いているので、
逆に、だんだんようやく、
初期衝動で描いていた頃と同じような感覚で取り組めるようになってきました。
そうなんですね。
それなんででしょうね。
描かなきゃみたいなことじゃないところにいるからですかね。
なんでしょうね。
サラリーマンになって、
そういうアーティストみたいな道は諦めていたとはいえ、
どこかでいい絵は一度でいいから描いていきたいなっていうので、
細々と描いていくわけです。
それで、その中で自分にとってのいい作品ってなんだろうか、
ターニングポイントの発見
今は普通にサラリーマンとして生活してきながらも、
ちょっと頭の隅でずっと考え続けていて、
そういった中でようやく、
そういう境地というか、
そういったところに一周回ってたどり着けるようになった。
たどり着くことができた。
じゃあ、最近手掛けられている作品とかっていうのは、
そういう自分の中では納得いくというか、
そうですね。
っていうものにはなってきている。
結局、いろいろ頭でっかちで描いていって、
そうじゃダメだっていうことが分かっていても、
そうじゃないっていったことで描いていくの自体が
頭でっかちみたいな、
そういう黒工事の陥ってたっていうことを話させてもらったんですけども、
それをずっとずっとやっていって…
大学時代、何を描けば良いのか、何が良い作品なのかということで、
路頭に迷ったというお話。
宝探しをするのだけど、どういう宝なのかが分からない。
どこにあるのかも分からない。
そんな大田さんは、あるターニングポイントを迎えます。
ちょっと前に会社であることがあって、
花の欄とか、あれを描いてくれっていうことになって、
会社で?
会社です。
で、その欄の絵を描いたんですよ。
それは別に自分を描きたいと思った絵じゃないし、
なおかつ、自分は偶像化、抽象化というか、
どっちかというと抽象が好きで、抽象っぽいことを描いていると、
求められているのは欄の絵だから偶像の絵。
だから別に自分が好きじゃないっていうか、
自分の中にはあんまりないものという表現で描かなきゃいけなくて、
それで描いていくときに、
そんな苦労をせずに、すんなりといいものが作れる。
すごい。
それって、普通に見たものを、
別に自分がどうしたい、ああしたいというのではなくて、
外からの依頼に向けて描いたものだから、
あまり自分の欲みたいな、自分の意思みたいなのがあまり反映していなくて、
それで描いた、あまり縛られた感がない。
余計なこと考えないみたいな感じですかね。
それで描けて、ふとできたやつを見たら、結構いい。
こういうことなのか、こういうことかもしれないなっていったところに。
そっか、ぐるっと回って。
そうそう。
それすごいしね。
だから、これから描いていくとしたらこういうことかなって。
なるほど、それをだから描いてって言われなければ、そこにはいかなかったわけですし、
ふとしたきっかけでそれが訪れて、やってみたらあれ?っていう。
そうですね。
それ最近ですか?
そうですね、半年前ぐらい。
半年前ぐらい、へー、すごいですね。
それも技法的にも別に油絵で描いたりとかそういうのじゃなくて、
紙に、最初は水彩で描こうとしたんですけど、水彩でうまくいかないんでどうしようって思って、
普通にクレヨンで、子供が持ってたクレヨンで描いてみたら、
意外とその素材もしっくりくるし。
へー。
なんかすべてがハマったっていうか、解放されたみたいな感じにできたので。
なるほど、なるほど。
なんかその、若い頃というか高校生とかそういう時に描いてたのに近いのか、
なんか描きたいっていうこととはまた全然違う感じのすっきりした感じなのか。
だからその、描いてる内容とか技術的なこととか技法的なことは、
その当時の高校生の時に描き始めた方法は違うんですけど、
その描いた時の、描いてる時の感覚とか、描き終わった時の後味とか、
そういうのは同じな感じだった。
ああ、そうなんですね。
蘭の絵を描く
だからなんか、ああ、こういうことじゃんっていうのが。
そうか。それを言ったら何十年かぶりに自分に体感して、
それ素晴らしいですね。
いや、そうなんですよ。
その後描いてます?半年の後に。半年前から今至るまでは。
で、それからもう一枚だけ描いて、それもなんかそういううまくなるんですかね。
自分としてはあまり変な苦労をせずに、なんかすっきりした感覚で描けたので、
ああ、こういうことかなと思った。
ああ、すごいですね。
そうか。
これってだから多分美術の、例えば現代美術として世に出ようとか、
そういったことがあると、またちょっとそういう境地に行かなくて、
きっと多分趣味でいいっていう風に思っている中では、だからこそそういうところになる。
そういうことですね。なんか言ったら邪念が入るみたいな感じ。
そうですね。
売れたいみたいなこととか、なんかちょっとそういうことを思っちゃうと、
そういうのが絵に入っちゃうみたいな。
とか、あと例えば現代美術とか美術の世界でこの絵を表現しようとすると、
どうしてもその美術史の中でのその文脈で、これはこういう感じじゃないかみたいな。
はいはい。
なんかそういう。
そういうのが入ってきちゃうんですね。
そういうのを入れなきゃいけないみたいな、そのお約束みたいなのが。
そっか。
やっぱりそうじゃないと、その作品として強度が出ないし、評価も下げないし。
だけどそうじゃない、趣味でってなれば別にこれでいいんじゃないか。
そうですね。素直に自分が描きたいみたいな、そこで始まるわけですね。
そうそう。
へぇ〜。
っていう感じですね。
なんかそこに至る手前に描いてた作品みたいなのが残ってたりとか、
自分のとこにあったりとかはするんですかね。
ありますありますあります。
でやっぱり、なんか僕今イメージしたのは、例えば画家とか、
例えばじゃあゴッホとかでもいいと思うんですけど、
やっぱり歴史を追って作品を見ていくと、やっぱりどこかでターニングポイントがあって、
絵が変わったりするじゃないですか。色彩がすごい増えてきたりとか、
例えば南国に来たから、南仏に来たから絵が明るくなるみたいな、そういうのもあるじゃないですか。
なんかそういうのって時々やっぱり画家って人生に訪れるみたいなのってあると思うんですけど、
もしかしたら今のお話聞いてたら、そのランの絵が一つターニングポイントになっているのかな、
みたいなことも思いましたし。
そうですね。
そこからまた描き続けていたら、なんか違う表現のとこにバーっていくのかもしれないし、
マティスとかが描いていく中で、ある一つのモチーフが入ってきたことで、
それがまたバーって広がっていくみたいなのとかが、もしかしたらっていうのは今聞いてて思いましたね。
そうですね、それはありますね。
絵を描くことの本質
そっか。
やっぱり描くみたいなことは大人さんの中ではずっと持ち続けているということではあるんですかね。
そうですね。
なぜかそこだけは。
なんででしょうね。
なんでなんでしょうね。
自分も別に美術が興味なかったけれども、小さい頃絵が好きで描いてたのも、
なんで描き始めたのか、なんでそれをずっと描き続けているのかというと、
なぜかわかんないですけどね。
今になっても普通に製造の仕事をしてサラリーマンとしてやっているので、
絵なんて描かなくてもいいんだけども、
なんか描かなきゃなというか、描きたいなっていうのは、
なぜか聞いたかもしれない。
なんですかね。
なんですかね。
そこがなんでだろうね。
ランの絵を描いてくれという依頼。
すんなりいいものを描くことができ、絵ってこういうものなのかもしれないなと感じたということ。
長年迷いながら絵を描いていく中で、ふとしたきっかけで訪れたターニングボート。
そしてお話は次回に続きます。
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