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ゆいなわさんの聞く人ラジオ、皆さんこんにちは。ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
この番組は、私、聞く人ゆいなわさんが様々な方にお会いし、その方に色々なお話を聞くという番組です。
今回は、東京大田区三能と孫目の間にある古本屋、あんず文庫を営んでいらっしゃる加賀谷敦さんにお話を伺いました。
あんず文庫は古本屋さんということで本を売っているんですが、お店の奥にカウンターが設けてあり、そこのカウンターでコーヒーや洋酒を楽しむことのできる本屋さんでもあります。
そんなあんず文庫の店主、加賀谷さんにお話を伺いました。
基本的には好きなこと、加賀谷さんが好きなことをお聞きしたいんですけど、もちろんそれに限らず、何を喋っていただいても大丈夫という感じなんですけど、何でしょうね。
何が好きかと言うとあれだけど、最近だからこれに流行ってますとか、これ流行ってますとか、なんかそういうのが、もしかしたらあれかな。
こういう話になると、真面目な話していいですか。
いきなりめんどくさいこと言っちゃうんですけど。
はい。
それはどうぞ。
物として好きなものとか、あるいは趣味だったりとか、あとはこういう話をするとき一番自分らしくあるなみたいな。
なんかいろんなレイヤーで好きってあると思うんですけど、それを少しずつ話せていただいていいのかなと思いつつ、
あとどこかで話の中で、あるものに注力しちゃうかもしれないんですけど。
それももちろんそれは。
次は何でしょうね。
なんかすごい。
これ本屋さんって入ってます?
一応本屋さんの加賀谷さんですっていう。
学者でも作家でも編集者でもないくせに名前なんですけど、言葉が好きですね。
言葉。それは一応本に関わる仕事をしているからこそっていうのはあるでしょうけど。
より思いました音声を今4年目なんですけど。
本じゃなくてより言葉なんですね。
そうですね。
言葉っていうのはどういう?
もちろん書き言葉、その本に書かれた言葉、日本語であったりとか、翻訳されたものしかちょっと私は書くわないものですから読めないですけど、基本的には。
ただやっぱりここカウンター設けたきっかけっていうのが、ちょっと今後でもし聞かれたら話しますけど、話し言葉にも非常に救われた時期っていうのがあったんですけど、救われた時期っていうかきっかけがあって、
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だったら本ってもの以外でも言葉が解体する場所としてあれたらいいなって。
やっぱり初めはお客さんと店の人間っていう決められた定型の形式だったんですけど、固くなっちゃったりしてたんですけど、
なんともかくだんだん店をやってくると、関係性が曖昧になっていく時っていうのがあって、初めて会った方でも自然と話をすると。
だんだん柔らかい言葉遣いになったりとか、一人称は急に変わったりとか、そこに人間らしさというか。
初対面なんだけど徐々に柔らかく、境界線が解けていくみたいな関係性が変わっていくみたいな。
っていうものがあったり、今のは例えなんですけど。
普通にこうやって今、三浦さんと話してて、どんどん考えが、思考が流れるようにいくというか。
一人で考え、書くことだけだと、なかなかこの言葉の流れって生まれてこないのかなと思うんですね。詰まったりもするかもしれないし。
もちろん、読むだけじゃなくて書く、書いていくことで、もう多分話すってことと少し近い話の脈みたいなのが自然発生するとは思うんですけど。
話し言葉だとこういうドライブ感があるというか、不思議だなーって思いましたね。
あとは、コロナで休業期間というのも2年間で2回あったんで、結構長い間1ヶ月半とか。
それを経てより強く思いましたし、きっとこれは私に限らずユニアさんもそうでしょうし、いろんな人もリモートになっちゃって。
そこから誰かと会ったら、意外と雑談って人にとって大事なんだなと。
意外と言葉ってものに俺は生かされてるなーと思うし、こういう表現って好きだなーとかすごく感じるんですね。
だから好きなものって言葉になってくるかなって思いました。
もちろん話し言葉、対話を通して出てくる言葉みたいな、言葉全般っていうのを改めて好きっていう感じですね。
言葉ないっていうのはあんまないですよね、今生活してて。
やっぱり言葉が目に溶け込んでくるし、普段日々皆さんとお話をする中で。
やっぱり本屋さんをやってて、お客さんに好み物とかドリンクとか出すような商売で、カウンターの向こう側にお客さんがいて、目の前で対話するっていうお仕事ですから、それ自体が日々言葉と思う。
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中にはいろんなお客さんがいるんでしょうから、そこの楽しさもあるし、難しさもあるでしょうし、この人もちょっと…みたいな人もいるでしょうし、言葉あるね。
当然やっぱりそうなると一線気をつけてたりすることもあるだろうし、でもやっぱりいいな楽しいなって感じの人が多かったり。
ここはやっぱり本屋さんですから、本の話とかに盛り上がったりして。
例えばそこである言葉の話になっていて、それがすごいいい感じになってくるとか。
トピックスでいうとやっぱり本が好きっていう方がこれから近いですけど、基本というか前提でいらっしゃる方がほとんどなんですね。
扉を開ける方はまず本が好きっていうところから入ってくるから。
入ってくると本についてもそうだし、それこそお客さん自身もすごく言葉を大切にするような方が多くて。
そこはやっぱり本屋がメインというか、本屋としてのカウンターの強みなのかなという気がしますね。
本屋さんでドリンクタスもちろん他にもあるでしょうけど、あんまない?
そうですね。喫茶とかは少なくないでしょうけど、お酒ってなってくると。
バー的な感じっていうお店の作り方。
そこでここのお店の一つの色と言いますか、ここ来たら対話ができる。
そういうのを求めてくる人もいるでしょうし、そこはカラーがちゃんとあって。
いつからか書き言葉と話し言葉がある場所としてっていうのを意識するようになったんですけど、
もちろん本をゆっくり選ばれて、こっちもこっちで黙々と根付けしたりとか、
あと紹介する文章を探すために読んでたりしてたりするんですけど、
その無言が決して窮屈にならない。そこが面白いんですよね。
無言すらも一つ広い意味での言葉に入ってくる。
ちょっと今名言出ちゃった。
恥ずかしいな。
無言すらも?あらら、そうですか。
でもそうですよね、確かに。
そうなんです。だから今座っていらっしゃるところとかで、
昨日とかも本当にしょっちゅうですけど、2名で一緒に3名いて、
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みなさん各々買った本とか、家から持ってきた本とかで写真の本を読んで、
コーヒーだったりビールも飲んでるから、こっちはこっちでやってて、
っていう感じが自然で、むしろ大きなものに守られてるような感じなんですよね。
そういう言葉が流れてる。誰も喋ってるわけじゃないけど、
みなさんそれぞれ個人の時間を過ごしてはいるけど、
でもこの空間の中で一緒にいるみたいな。
それは非常に本の持つ雰囲気だったりとか、
たぶんみなさんが持ってらっしゃる言葉への愛って言い過ぎですけど、
柔らかさみたいなものがあるのかなという気がします。
それはやっぱりこの空間じゃないと出てこないと言いますね。演出的に。
何もない札幌県の場所とかじゃないけれども、
やっぱりみんなが本に囲まれて読んでいながらも、
自分もそれぞれの本の世界に入ったりしながら、
時にちょっとマスターみたいな感じで喋ってもいいわけですよ。
ちゃかちゃかこっちで洗い物してくださったりとか、
全然普通になれますし。
なんか贅沢ですね。
いや、当然です。
そんな気がしました。
それ返すようですけど、本当にこれって不思議で、
別に私じゃなくてもいいと思ってるんですけど、
お客さんが多分いて、自然とそういうのが湧いて出てくる気がするんですよね。
それがさっきの話に戻ってくると、
多分対面じゃないと出てこない雰囲気というか、
気色というか、あるのかなって。
それってもともとここを今何年目でしたっけ?
今4年目ですね。
最初にオープンするときにそういうことはイメージしていたんですか?
全然ですよ。
やってみたことによって、こういうことかみたいな。
完全こうした。
やってから気づいたとか発見した。
で、それが面白いみたいな。
そうですそうです。
そもそもお客さんがどういう方がいらっしゃるか。
統計的にと言いますか、数字的に何歳くらいの方で、
ターゲットというか。
やっぱりもうわからないですね。
生き物のようなもんだと思ってて。
ね、若い生徒も来るし。
毎日違う空間な気がするので、毎週。
そうか。
徐々に日だというかそういうのが入って。
やっぱり年数重ねるごとに、この空間が持つ質感というか重みなのか、
ちゃんと層を重ねていくわけじゃないですか。
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それは長年やっていくと、また例えば来年再来年になるとまた違う感じになってくるかもしれない。
若いさんじゃないとできない空間っていうのはあるんでしょうね。
よくも綺麗になりたくないというか。
綺麗になりたくない。
例えで言ってしまうと、下北とか渋谷もそうですから。
開発とかで結構格好好きで綺麗になってくるじゃないですか。
そういうことが私の中で人工的になってくるってことをほぼほぼ意味が近いと思っていて。
好む方はいらっしゃると思うんですけど、
私はより温かみができると思うんですよ。
こなえていった方が。
カウンターの色とかも。
木がみなさん使うところが剥げてきてて。
カウンターがいい感じですね。
好きなんですよね。好きなマシンがございます。
中で基本が好きっていうのは、古いのが好きなんで。
もちろん新刊のお作ってたくさんありますけど、少し経年変化というか。
味を染みたものが好きですね。
やっぱりこの空間っていうのは、この本屋さんの空間自体が好きなものっていうのが現れてるっていう感じ?
お客さんが来ることによってそれが少しずつ循環なのか変化しながら作られていく。
いいですね。
実際オープンしたのって何歳ですか?
26?
結構なパワーが必要ですよね。
よく言われますね。
ちょっと恥ずかしいですけど自分でも。
だってやるぞって若い自分から思ってないと、26歳で本屋さんを開業しました、オープンしましたって言うので、なかなか。
お客さんとか、他の媒体さんの取材とかでも言われますけど、狂ってるよねって。
そう、言われますか?
本屋さん新幹緒ってのが、その中でも古本やってんみたいな。
そうか、でも自分の中ではもうやるぞっていう思いで、自分も町とかで仕事したりとか、勉強したりとかそういうのをしたわけだから、
ここに向かって積み重ねていって。
それで言うと、道の話していいですか?
実はこれよく思って、皆さんと話すんですけど、深度とかの話するときに。
めっちゃ本屋さんを開きたくて始めたっていうよりは、できることを突き詰めた結果ここにたどり着いたって感じなんですよね。
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やりたいことを探したっていうよりは、やりたくないことをたくさんやってるって結果古本屋なんですよ。
やりたい、どっちかというとそっちなんですね。
本当はミュージシャンとかになりたかったですけど、
学者を目指していた時期があったんですけど、
いろいろちょっと事情があって挫折し、サラリーマンになったけど、新職で会社入ったけど、
本当にサラリーマンにならなくて、
嫌いとかじゃなくて本当に合わなかったんですよ。
合わない?
体調がちょうど本当に悪くなっちゃう。
まずひとつは気を使いすぎてしまう人間なんですかね。
なかなか営業職だったんですけど、社外の方とは、
この感じというか、ナチュラルにやってたはずなんですけど、
社内で回さなきゃいけないこととかも気を使って回せなかったりとか、
言葉得られすぎて逆に何台すって生まれちゃうとか、
とにかく社内営業みたいなのがダメダメで、
あとは運転者はしんどかったですしとかそういうのですかね。
社会人物になって、これはちょっと。
一秒一歩前くらいになったんで。
そこで選択肢として。
一旦辞めて。
仕事は一旦辞めて。
早く実家に戻り、本当に出らんないみたいな。
いろんな人の外側に行って。
ひたすらむさぼりに寝たい。
もう寝ないとダメだみたいな。
しばらく続いたんですけど、徐々に家族とか友人の助けもあって、
いつも通りになってきた時に、今度は逆に焦りが生じてきて。
でもやっぱりなんかやらなきゃいけない。
周りの同期とかはきっと今ほどバリバリ働いてる人とかいるかと思うわけですよ。
でもなーってなった時に、大学生の時って皆さん旅行に結構行ったり、
スペシャル旅行で海外行ったりとかしてたと思うんですけど、
全然そういうのはなくって、
外に出ようっていうので、
本当に使える時間とかもなかったぐらいバタバタしてたので、
ちょっと貯めてたお金で、いろいろバックパックじゃないですけど旅行して、
そこの方々の自営業でやってらっしゃる方とか、
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あとは本屋さんもそれぞれやってる人とか、
本はその時点で好きだったのかもしれないですね、どうしても。
本屋さんとかに行って、気になったお店の方とか調べたら、
エッセイ書いてるんだとか思って、
意外と若くして始められたりとか。
それまでこれだったらなんとなくできるかもしれない、謎の自信があったんですよね。
じゃあそのバックパックの旅行してなかったりなんてなかったんでしょうね。
なかったです、なかったです。
さっきの伏線解釈でありますけど、
カウンター作った理由も実はその旅の中にあって、
函館に旅に行った時に、
なんとなく話し方とか見た目とかで、
地元の方じゃないなっていうのはたぶん悟ってくださって、
普段と地元の方しか行かないような土地の皆さんになんか入っちゃったんですね、函館で。
そういうふうにバーって行ったらここしかないとか。
だから最初はこっちも緊張してたんですよ。
すごくどっから来たのかってお店の方が言ってくれて、
ただたまたま横にいらっしゃったお客さんがすごく親しく話してくれて、
そこでいろいろ今入りなさにしてるような話をこういうことがたくさんあって、
そんなに話すことってなかったというか、
なんの名もない人間の話ですから、
そんなに耳を傾けてくれたっていうのはすごく嬉しくて。
そこでちょっと楽になったんですよ、気持ち。
その時の自分を肯定できたというか。
ただそういう迷い時っていうのは、
俺もそんな時あったからみたいなことをそのお客さんに言ってくれて、
そういういろんな文学者が書いたものとかばっかり見つけられてきたと思ったけど、
話し言葉でも人って好きな言葉でなかなかでカウンターができたんですよね。
それはすごく素敵なと言いますか。
そうかって分かりました。
そこに本当に立ちのみやりにプラって入りながら。
もちろんその話し言葉をどう受け取るかって言葉って自分の無自覚なところで。
だから多分そこまでキャッチしたんだとか、
多分本人たちは思ってないと思うんですけど。
そうなんですよね。
で、古本屋は学生の時に神保町の本屋さんにバイトしてたので、
根付けの。
身近な世界ではあったし、そこは。
で、好きな本を好きになった。
ただいろんな条件を足して掛け算して。
じゃあこういうカウンターで古本屋さんを始めようかな。
やっぱりそういうのってイメージはここに出てくるじゃないですか。
古本屋で、じゃあカウンターで。
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でもそれを具体化していかなきゃいけないわけですよ。
それって大変じゃないですか。
大変ですね。
当然本屋さんだから本がなきゃいけないとか、カウンター作るとか、
どういう手続きを踏んでいけばいいのかってやっぱりそれは一つずつ自分で探していくんですよね。
自分的なことはもちろん全部調べていく。
改良するにはこのくらいの数字が必要だから。
どこから借りるためにはどこどこで。
借りるためには個別資料と食品衛生の免許が必要でとかこう。
もっと言うと、自己資金貯めるために旅行でいろいろ使っちゃったんで、
夜勤の仕事をしたんですよ。
そういうことか。
そこに繋がって。
夜勤なんて店やって決めてなかったら一生やらなかったんじゃないかなと。
そうやって繋がってくるんですか。
そうなんですよ。
思うと大きな夢と言いますか、大きな目標があったからこそそこに向かって具体的に一つ一つやっていくっていう。
そうですね。
そういうのがあって改良しました。
本当ですかね。
そんなことはないとは思うんですけど、当時の私はもう店やっていくってことを一生懸命やってしかもうご飯食えていけないんじゃないかって本気で思ってたんで多分できたのかなって気がしますけどね。
そう思うとその時間を経てオープンして時間は過ぎていく。
で、どうですかね。時間の経過とともになんだろう。
これがもう今の生活、今夜3時15分が日常になってくるんですか。
前とは当然違う。
もう夜勤の時点で。
全然違いますね。
だから言ったら夢の中にいるでしょ。
当時から言ったら夢描いたことでしょ。
なんかそういうのってすごい。
このニュアンスどうでしょうね。
別に格好つけてるわけでは全くないんですけど。
本当に先ほども言った通り、めっちゃ描いてやりましたよ。
ではなくこれしかできないし。
だからこそこの仕事に必死に縋りつかないと、俺は多分どこでももうやっていけないぐらいの気持ちなんですよ。正直。
ちょっと他の仕事してる人をバカにするようですけど。
これっていうところにいるってことですね。
そうですね。
ふわふわした中にいるっていうよりは。
もちろん当時描いてたような楽しいイメージとかもあって、それを実現できてることももちろんあります。
いい本が入って、この本めっちゃ探してたんですとかって言われると、やっぱり今もすごく嬉しいですし、めちゃめちゃやりがい感じるなと思いますし。
なんか状態綺麗だし、値段もいいねとか言われると。
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適正な値段付けできちゃうんだなって。
もっともっと頑張らなきゃなって思いますね。
思って…
ごめんなさい。
思ってた夢の中に今いるんじゃないかなってことは聞いてて思ってしまうんだけど。
それはそうだけど、でも実際そこの夢の中といえどもそれが日常であって、今自分はそこになるべくしてなってこれでやるっていうところに。
そうですね。
それはそれ途上にいると言いますか、これを続けていくっていうことですね。
そうですね。
なんかそこの始めた動機がある意味で消去法って聞こえないですけど、っていうのもあって。
分かんないんですよ、はっきり言って。この店も正直いつまで続くかとか。
もちろん私の今の私はもう100年ついていきたいんで、誰かに譲ったりなんだりして、100年ついてほしいしとか思うし。
ただどこかでこの仕事もなんかダメなのかなって思うときがきっと来ることも睨めないというか。
それはもう100%ずっと続けますとは自信はまだなくて。
そうですね。
だからめちゃめちゃ楽しいなって思いますね、やっぱでもこの仕事は。
それはなんかやってて嬉しい。
なんか徐々に感じてますね、それは。
徐々に感じてますね。
徐々に徐々に。
最初オープンして楽しい楽しいじゃなくて、じっくりじっくり楽しさが積み重なっていくみたいな感じ。
古本ってマジで勉強すること多くて。
初心情報を一つ奥づけにて。
なんでこの間初版だったけど若干違いがあるなと思ったのに。
知らない本の方が当然多いですから、調査していちいち。
分からなかったら先輩の古本屋さんに聞いたりとか。
そうなんですよ。
古本屋さんとしての経験値もアップしていって、それがまた楽しさに繋がっていったりとか。
面白い。
この辺のお客さんとの話。
でも私の中にはよっぽど若いお客さんで、仕事辞めようかなみたいな話しちゃってて。
その話きっかけにふと私も自分と楽しいと思う仕事ってなんだろうと思ったんですね。
一つ自分なりに入れ込むのは、その仕事についての勉強をするときに面白がるかどうか。
結構学ばなきゃいけない。どの仕事もそうだと思うんですけど。
司会時に1年目とか2年目とか特に、家に持ち帰って土日も勉強、泣きながらやってるとかやるじゃないですか。
いやーこれしんどいなーと思って。
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それが今の私はこの仕事してても、休日出勤とか当たり前にしますけど、全然悔いじゃなくて。
じゃあもうそうなんですね。
悔いじゃない。楽しめるんですよね。
それは素晴らしいですね。
やっぱり同世代の人でも今でも苦しい思いをして仕事をですね。
まあ人それぞれですけど。
そうかそうか。ひとつ香川さんが見出した道で。
その仕事についての勉強について面白がれるかどうかが私の基準というか。
ちょっとさっき端折っちゃったんですけど、夜勤の前に一回何をし迷ったか。
某ウェブ広告会社に入っちゃったんですね。
某ウェブ広告会社に入った。
そこか。
それからサラリーマン的な。
サラリーマン。第二鮮卒のカードを切って、先職しちゃって、バックパックから戻ってきて、
もう店やるぞってのを決めた上で、近い商壇やるぞって決めた上で。
一回そこに入って。
言い方ですけど、お金が入り大きいと思う人がいるんで、アドバイスとか言う。
当然高速列車も長いですけど。
そこをですね、なんと私は使用期間中にぶち込めるということをしてまして。
何日間くらいですか?
2ヶ月半くらい。
でもそのくらいは至りたい。
もう無理や。
もうそこで確信。
本当にサラリーマン向いてないんだなって。
あとやっぱウェブコークって新しいんですよ。
毎日勉強、当然。
仕事をどんな仕事をするのかと思うけど、
よりこう、
今の古本やって、
ともすれば100年前とかの本に当たることもある。
古きを掘っていく仕事を真逆というか、
本当にそこで合わなくて。
新しさ、新しさ。
どんちのカフェとかでウェブ広告の用語とか、
必死に暗記しようと思っても全然頭入らない。
それはもうそういうことですよ。
苦痛でしょうがなくて。
でもそれやったことによってこれは苦痛だってことが分かったってこと?
分かりました。
無理だっていう。
カタカナ全然入ってこない。
そっか。
それはでもやったから発見できた。
じゃない、やらずに今やってたら、
もしかしたらウェブ広告いけるかもって今でも思ってるかもしれない。
ああ、やばいやばいやばい。
そっかそっか。
でもそれをやったから今でもジャンプ台だという。
そうですね。
より今の仕事の強度を増すというか。
増しましたね。
なんかそうですよね。
その時のことを特に思いました。
さっきの話戻っちゃうんですけど、
仕事に関する勉強が楽しいか苦しいかで選ぶっていうのは、
やっぱ苦しかったんで、その時。
なんとなく仕事を選ぶ時に、
当然出会った世界はあるじゃないですか。
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出会うにしても自分が好きな方向になんとなく行ってるはずじゃないですか。
時にたまたま新聞とかウェブ見てて、
これ面白そうってポンって行くことはあるけど、
面白そうってまず感じるアンテナ自体が、
全然違うところに行かないはずだから、
多分そこで一つの選択はしてて、
業界の方向性というか、
下上で、そこに向かっていく中で、
これ違う、あれ違うとか言いながら、
いろんなことをやって、
で、いつの日かそこに行けれて、
多分またそこに行けた人はラッキー。
ラッキーだと思います。
行けない人も大多数なわけだから、
それを思うと、
ちゃんとこれだって思ってそこに突き進めたのは
加谷さんのパワーというか、
本当に運が良かったわけですけどね。
そうだと思います。
それをちゃんと今、軽く具現ができるようになりました。
本当にこう一社目、二社目、
サーリーマンやり、夜勤やりでもあったんですけど、
倒り着いたのに、
本当そこなんです。
やりたいことってよりは、
できないことをやらないことが結構、
精神衛生にはいいのかなって気にします。
やりたいことをやらないね。
そうですね。
やりたいことは楽しいもいいんですけど、
やりたいことの中でもやりたくないことの方が
私は結構デカくなっちゃう人間なんで。
そうですね。
ちょっと今ネガティブなの忘れちゃいましたけど、
でもやっぱり好きっていう気持ちはもちろんありますし、
言葉もそうですしね。
だからそこに1パーでも好きがないと
この仕事は絶対やってなかったと思う。
例えばこのお話を聞くのも、
もし続いていたとして、
3年ぐらい続いたら、
3年後にまたジャカガヤさんが来たら、
いやもう無理っすとか言ってる可能性だって
無きにしもあるんですよ。
もう俺無理っす。
ウェブ広告やります。
ウェブ広告は絶対やらないと思います。
何がコンバージョンなんだろう。
日本語話すよ。
そういうのを取り替えますよね。
大好きだねって言ってしまう自分がいるけど、
果たしてそれは。
なんとかフィックスしちゃいます。
日本語で話して。
世界にまみれる人たちが時に、
この本屋さんの扉を開いて、
言葉に自分にフィットする言葉がここにあるみたいな。
いや思ってくださったら嬉しいんですけどね。
でもそれはみんな静かに。
本を見たらそんなに。
本と出会ったり。
人とも出会うようになるし。
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傾向で言葉が好きって一向で
突き詰めると考える言葉が好きな人も多いのかなって。
そうかそうか。
極端ですけど人生とはとか、
それこそ言葉とはみたいな抽象的な話もよく聞いてくれますし。
フォルムって若い頃とかって結構考えたりすると
だんだん離れがちというか、
日常の社会生活みたいなものに飲み込まれていって
だんだんそういうのを考えなくなってしまうことが多い気がする。
僕も結構そんな感じで生活しましたけど。
でもそっちなんじゃないっていうのは思う。
どこかで自分と対立していく自分。
そういう時に本とかちゃんと読む。
嬉しいです。
私も全くそういう思想なので。
もちろん日常のことが
しっかり定まってないとできないことだと思います。
私もやっぱり商売なんで
数字はかなり気にしながら普段やってますし。
証拠のたくましいようなこともたまにやっちゃいますし。
この本売りたいなっていう本をガッツリ紹介されてます。
それが売れたときには舌で言ったし。
もちろんね。
本当に届けたいっていう意味でやってますけど。
やっぱりそういうことは人の一生を思うと
そういう意味ないっていう世の中で
働きたいっていうことの方が意味あるような気がするんですよね。
肉付けになるような気がするんです。人生。
別にこれは働く人、お金を稼いで生活して
っていう資本主義的って言葉をあえて使っちゃいますけど
言うようにばっかり言っちゃうと
結構そこはだんだん先細ってしまうような気がしてて
自分がいざこの世を去るときに何が残るんだろうなとか
人に対するきちんとした思いだったりとか
自分に対して正直で生きてきたかなとか
そういうことを確かなものにしてくるのは
こういう本の言葉とか
いろんな芸術だったりするのかなって思うんですよね。
その中にお客さんとの抽象的な話とか
お客さん限らないか。人と。
友人とか家族とか。
やっぱりそういう話が周りにできないから
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作り出した方もいらっしゃる。
そうか。
そういう人を本当はしたいんだけど
そういう話はなかなか身近にはない。
そういう人たちがここに来て話をするってこと自体は
その人が求めてる話。
いいじゃないですか。
そういう場所として価値がまた上がっていくというか
そういう時間の蓄積が
面白い。さっきね。
さっきお話を聞いてきた方が
言ってたのは
意味がない。
さっき意味がない話したじゃないですか。
彼は演劇をやってるんですけど
演劇は意味がないって言ったんですよ。
演劇に演出されてる方が
演劇は意味はないけど価値はあります。
ああ、もうなんかそれに近いですよね。
同じこと言っていいと思って
すごいと思っちゃって
彼は
家の中に石があったので
その石を持ってきて
この石はそこの庭に埋まってた石なんだけど
この石自体には意味は特にない。
けどこれが美しいって言ってたの。
ああ、その感じねって言って
そっちねって言う。
それをね、なんか
不思議と僕が今日訪ねた二人が
共通のことを言ったみたいなのが
わーってなりましたよ。
なんかそう、マジでそう思いますね。
人生ってたぶんそうなんじゃないかなって
ちょっとおこどげながら。
そういうのにがやっぱり
現代ってなんか語られづらくて
見えなくなってきちゃってる
ような風に思ってて
だからそれを
麻痺してっちゃう。
年重ねてって
ルーティーンな生活をしてると
生きていく上ではそんなもんいらないって
必要なくなってくる。意味ないじゃんみたいな
やっぱりそっちに毒されてくるんだけど
でもよく考えたら意味ないことの方が
良くない?みたいな
意味ばっかり求めてる
じゃあ例えば効率ばっかり求めるとか
っていう方が
ちょっとあんまり幸せじゃないなって
あれ今幸せじゃない
なんでだろうって思っても
その原因にたどり着けなくてどんどんなっちゃうみたいな
本当はだからそんな意味がないこととかの方に
いいとかあったりとか
なんか本を読んでて
訳わかんないけど訳わかんなくていいみたいな
そういうことなのかなと
思っちゃいますね
なんかそうシステマチックに生きて
なんかもうNGS終わりなのかなって
何残ってんだとか
なんのすごい嫌なんで
毎日こう
できたら何かしら心動かすようなものに出会いたいな
あー
そうですね
心動かすようなものに出会いたいっていうのは本当
みんな思ってるだろうけど
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そこにどう至るのかとか
好きなもの自体がやっぱり心動くものだったり
それぞれ個人的にあると思うんだけど
それは全員違うし
加谷さんは今この言葉の話とかしてて
やっぱり心が動く部分ですよね
そういうのをお話しくださって
すごい素晴らしいですね
すみません生意気に
生意気ですね
ありがとうございます
近いかどうか一つ本屋らしく
ご紹介したいというのが
ダサイオさんの作品
正義と美少という
中編かな
主人公は結構若い子なんですけど
その中で最初の方で
先生もこれから辞めますって先生が
めちゃめちゃいいこと言ってて
代数って言い方知ってたっけな
多分今で言う算数数学みたいな
もっとこれを例えて言うと
哲学的なもの
大学とかだと経済とか
そういうものをみんな追ってるけど
本当にタレちゃんはそうじゃなくて
カルチベートされることが
人生を一体必要なんだよ
カルチャー
タレちゃんは元々語源で
タガヤスっていう
ラテン語から来てると思うんですけど
心をタガヤスっていうのは
人を広く愛することを知ることだ
みたいなことで
もうコデやん
今みんなが無駄だと思って
見たり聞いたり
読んだりするものも
もちろん落とされてていいんだけど
徐々に人生に織りのように
溜まっていったものこそが
君たちを作るんだと思って
あれちょっと
かっこいいこと言っちゃいました
いやいや私ではないです
オサムダダイですけど
オサムが言ってたんですけど
先ほど話された方も
すごいニュアンスなのかなっていう
香谷さんにお話を伺ったのは
2023年の4月4日だったんですが
第2回の千田さんにお話を伺った後
バスと電車を乗り継いで
安通文庫に向かいました
千田さんと香谷さんは
お知り合いではないんですが
同じ日にお話を伺ったお二人が
偶然にも意味がないことに意味がある
というニュアンスのお話をされたことに
とても驚きました
大森ジャーマン通り沿いにある
古本屋安通文庫
皆さんもお近くに行かれた際には
ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか
それではまた次回
42:00
雄見縄さんの菊ひとラジオで
お会いしましょう