アマチュア無線と宇宙への興味
こんにちは、栗林健太郎です。このポッドキャストまわり道では、好奇心の導くままにまわり道をして歩いてきた中で見えてきた風景や考えを語っていきます。
今日のテーマは、アマチュア無線で人工衛星からの電波を受信すること、です。
僕が宇宙に興味を持ったきっかけや、人工衛星からの信号を実際に受信してみようとした体験についてお話しします。
子供の頃は、人並みには宇宙について関心があったんじゃないかなと思います。
図鑑を眺めたりとか、当時僕が10歳の頃かな、76年ぶりに接近する波雷彗星っていうのがあって、それを見るために双眼鏡を買ってもらったりしました。
田舎に住んでたのもあって、星がたくさん見えたんで、今よりずっと短かでしたね。
でも、星座とかにあんまり興味がなくて、大人になってからは宇宙関連のトピックっていうのは、時々入ってくるニュースを少し見るぐらいでした。
今、会社では新規事業を手掛けているということもあって、いろんな市場の調査をすることがあります。
宇宙ビジネスについては、以前から関心があって少し調べていたんですけど、
特に昨今の人工衛星に関する状況の展開にとてもワクワクさせられました。
技術革新と宇宙ビジネスの発展によって、以前よりずっと安く打ち上げられるようになったという、そんな話を目にしたわけですね。
そんなおり、ひょんなことから人工衛星のRSP-03、これは通称ハモルンと呼ばれているんですけど、その人工衛星のプロジェクトに興味を引かれました。
これはリーマン・サットという、サラリーマンのサラリーマンによるサラリーマンのための民間宇宙開発というキャッチフレーズで活動している団体が開発した超小型人工衛星です。
これはすごい面白くて、宇宙の星々からインスパイアされて曲を作って、それはアマチュア無線経由で聴くことができる、そういう夢のある話でとても大きな感銘を覚えました。
3年ほど前にたまたまアマチュア無線の免許を取って、しばらく無線にハマっていたんですよね。
ただ、その直後に子供が生まれたんで、ブームは数ヶ月で終わってしまったんですけど、今回ハモルンのことがあって、これはぜひ聴いてみたいなと思って、
埃をかぶった無線機を押し入れから引っ張り出して受信環境を再びセットアップしました。
こんな形でアマチュア無線の免許と機材が役に立つ時が来るというのは、何が起こるか分からないよなというふうに思ったりしております。
人工衛星というのは、地球をすごい速さで回っているので、上空を通過する10分ほどの間に無線の周波数が数キロヘルツくらい前後にずれていくんですね。
これは救急車が近づいてくる時に音が高く聞こえて、遠ざかると低く聞こえるみたいなことってあるじゃないですか。
いわゆるドップラー効果というのと同じ現象で、この補正をちゃんとうまくやってあげないと数キロヘルツもずれるので信号をうまくキャッチできないんですね。
それで無線機を久しぶりに扱うというのもあるし、いろいろそういうノウハウとかもあったりして、最初の頃は全然聞こえなかったんですけど、
だんだんいろいろノウハウを積み重ねていって調べ物をしたりして、ちょっとずつ自分が何をやろうとしているのかが分かってきたという感じです。
実際にその受信機、無線機が使える状態になっているのかというのが分からなかったので、
2021年から打ち上げられている光線1という別の小型衛星があるので、
宇宙ビジネスと個人の関与
その衛星のビーコン、何か定期的に発してくるような信号を受信できたらちゃんと動いているんだなということが確認できるので、それをまた試してみました。
そしたらしばらくは全然聞こえなかったんですけど、この間突然ピピピピみたいな感じのいわゆる網路信号が流れてきまして、すごく嬉しかったですね。
なんというか宇宙からの声を今聞いているみたいな感じですよ。
なんか別に全然すごいことをやっているわけじゃなくて、もちろん衛星はすごいんですけど、自分自身は別にすごいことをやっているわけではないんですが、とっても嬉しかったですね。
ただ、肝心のハモルンはまだ受信できていなくて、発信している電波が弱いのか、開発チームでもまだはっきりとは受信できていないみたいです。
今は原因調査と対策の真っ最中みたいなので、これからに期待したいなと思っております。
アマチュア無線の免許を3年前に取ったって話をしましたが、取ったとはいえそんなにちゃんと勉強しなかったので、無線技術については今もほぼ素人みたいな感じです。
一応情報技術に携わっているものとしては、無線技術というのは、いわば一般教養みたいなものなので、今回のことをきっかけにまた新たに学び直していきたいなというふうに思っております。
また設備を整えたりとか、技術力を向上したりして、もっと上手に扱えるようになりたいですね。
あとはSATNOGSという地上局のネットワークに参加したりもしているので、その話もいずれしたいなというふうに思っています。
そもそもこういうことを始めたのも、宇宙ビジネスに関心があって、それを調べていく中でこんなに面白いのがあるんだと思って、アマチュア無線の受信機を引っ張り出してこういうことをやったりしているわけです。
ただ、ビジネスのほうも何かやれたらなというふうに思ったりしていますので、もしお聞きになっている方で一緒にやれそうなことがあるような人がいたら、ぜひ教えてください。
というわけで、今日お話ししたのは、アマチュア無線で人工衛星からの電波を受信することについてでした。
宇宙開発というのは、大企業や国の先輩特許ではもはやなくて、僕らのような個人やコミュニティというのも確かに関われるようになってきている。
そんなことを実感した今回の取り組みでした。
好奇心に導かれて寄り道をすることで、思いがけない視点や発見に出会えるのだと改めて感じています。
今回も回り道をお聞きいただきありがとうございました。
ご感想やご質問、次に話してほしいテーマなどがあれば、概要欄に記載している質問フォーム、また、XやDiscordサーバーも運営していますので、ぜひお寄せください。
では、また次の回り道でお会いしましょう。さようなら。