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農家の嫁で博士号を持ちのCHIEです。
アパトークのTOMOMIです。
このポッドキャストは、何でも農学の脳みそで考えてしまう農学系研究者崩れのCHIEが、
時事問題やサブカルなど様々な話題について楽しくおしゃべりする番組です。
北海道あばしりから気まぐれに配信します。
今日は、アニメ『チ。』について語ります。
これは、名指しで言いますよ。
#コンフリ:みっくん のために届けます!
コンテンツフリークス、ミックンさん。
私、このチ。魚豊先生が書いていた、地球の運動について、
その漫画があって、9巻、10巻(8巻完結)とかまで完結してますけど、
これ、単行本から追ってて、私。2、3巻ぐらいの時から。
大好きで、漫画がアニメ化されたんですね。
NHKで今、やってるんですよ。
NHKですか。
そうなの。NHKなの。
でね、みっくんがアニメ化されるって決まった時にね、
「『チ。』のファンとしては、科学系ポッドキャスター全員にコンテンツ回として収録してほしいぐらい。」
出してて。
で、その後、私リプしてさ、同じく、私もファンです。
テーマ何でもいいから、みんなにやってほしい。
「切望」とかって書いて。
で、ふと思ったんだよね。あれ?自分でやれよって。
お前が持ってるのは何号ですか?
博士号。
そうですよね。
はい。みんなやってくれないかな?ウキウキ、キョロキョロってしてたら、あれ?って。
これ、私じゃね?って思って。
そうだね。
そう。自分でやれって思って。
博士号持ってるからね。
そうそうそう。
というので、番組考えるのみ添って、白紙号をどやる番組作ったんで。
今日は、『チ。』について話します。
はい。
で、このチについてですね、私はネタバレしたくない人間なんですね。
ネタバレ大嫌い。
なんならね、漫画の裏表紙のさ、あらすじすら見るの嫌なんですよ。
どんだけ嫌いなんだって。
それぐらい嫌で。
だからね、中身はあんまり話さないので、中身を知りたい方はぜひアニメなり、漫画なりを見てください。
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はい。でも、見たくなるっていうような、裏話みたいなのができたらいいなと思うんですね。
はい。
で、今回取り上げるのは、『チ。』魚豊先生が書いているんですけれども、
この『チ。』に出てくる人たちですね、結構グロ系漫画ですね。
うん。
でしょ?
うん。
そういう印象だよね。
うん。
もうね、とにかく異端者って言いますけどね。
うん。
その、「C教」っていうのが出てきて。
うん。
宗教の思想に反する異端者を火炙りにしていくんですね、どんどん。
うん。
そういう描写から入りますね、最初ね。
うん。
この西洋の人たち、めちゃくちゃ異端者排除したくなるんですよ。
なんでそこまで排除したくなるんだろうっていうのを、
うん。
農法論から考察していきたいと思います。
はい。
はい。
思想と農法っていうのは大きく関わるんですよっていう話ですね。
うん。
うんうんうん。
はい。
ちょっとため息ついちゃった。w
まずね、
うん。
これ「C教」って言ってますけど、
うん。
私はキリスト教って言っちゃいますね。
私、史実の話をしますんで、これからね。
はい。
キリスト教では、科学に対して2つの大きな反発がありました。
うん。
1つ目は、地にも出てくる地動説。
うん。
2つ目は進化論です。
ほう。
そう。
先に言っとこう。
今日のタネ本ですね、参考にしているのは、
前も狼と香辛料の時に出しました。中公新書、鯖田豊之先生の『肉食の思想:ヨーロッパ精神の再発見』
ここから撮っています。2つ書いてます。2つの反発あったよって、地道説と進化論。
これはキリスト教ではすごい反論があったと。あの描写と、ラファウって男の子が出てきますけど、
あの人物がいたかはわからんですよ!あれはもう、妄想の世界ですからね。それは皆さん事実ではないですからね。
あとはノバクっていう、異端処刑人みたいな人、出てきますけどね。
あれも、イマジナリー処刑人ですからね。
ファンタジーではありつつ、でもやっぱり、地道説っていうのは反論あったんです。
これね日本人の思想からしたら、想像しにくいと思うんですね。
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西洋のこの、異端者排除思想
これは、何が発端でできたか?
日本人的な視点で考えると、「西洋の人って残酷に見える」って書いてある。
鯖田先生の著書では、例えばスーパーマーケットに行ったら豚の腸やら、
頭やらがあると。そのまま出てると。
血だらけの主人がニコニコで豚を売っていると。もうグロテスクだと。
これを見て何も思わないのか?みんなと。
でね、これを見て逆にね、
このエピソードは、『風土』を書いた
和辻哲郎だったっけ 和辻 ごめん後でリンク貼るわ
2つ出してる。本を持ってくるの忘れたんだ、今日。
『風土』を書いた人、それに書いてあるんですね、体験談として。
豚やら並んでるってそれを普通に買って帰ると。驚く。グロテスクだと。
僕ならせめて小鳥ぐらいなら食べれるかもしれないけどって書いてある。こんなにもうでっかい
「豚やら牛やらを丸ごと血だらけになって解体するのは僕にはできない。小鳥ならできるかもしれないが。」とかって言ったんだって
そしたら向こうの人がなんて返したかって言うと 小鳥を食べるですってなんて残酷なって言われたと
へー でしょ
で私ここ気をつけたいところなんですけど、 西洋思想の人たちが残酷だとかそういうことを言いたいわけじゃないですよ。
残酷の基準が違うってこと。西洋と東洋で 。向こうの人がひどい人だとかねそういったね差別をしたくない
わけであえて言いますよ。
その思想の違いがあるっていう。その違いは
何から来ているのかっていうのが『肉食の思想』鯖田先生の著書ですね。
でヨーロッパの農法っていうのは、
「狼と香辛料」の回でもしました。(消しちゃいました。ごめんなさい。)そこで深くやったんで
まあいいかな話さないで今回は聞いてくれ そうなっちゃうんだごめんねでアバトークでね話してますんで過去に
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すみません、すっ飛ばして。この地の時は15世紀とかかなぁ。だからその当時は三圃式農法
の時代ですね。前(狼と香辛料の回)は、「穀草式」って出しましたけど、あれはサブであるので、ここではあえていません。三圃式農法が中心と
なっていた であろうと
考えます。ヨーロッパではですね1000年かけて「三圃式農法」っていうのを
確立させた。それにはキリスト教も関わっている。
その普及というか農法の維持というか。三圃式農法っていうのは
休閑地と冬穀(大麦)と夏穀(小麦)、この3種類を輪作させる農法だと言いました。
毎年変えるんですね、この3種類を。これは、高校世界史の教科書で出てこないところです。
これ以外に「永久放牧地」を、村落で共同所有して、そこへ家畜を放牧させたと。それらの糞尿を堆肥として、
集落利用していたという話をしました。これが三圃式農法です。
だから家畜と人間とが共存して一緒に住んでいたんですね。1000年もの間。
自分たちの住む横で、家畜たちが日々 交尾して、日本人が魚を捌くのと同様に、家畜を毎日屠殺するっていう状況があるわけです。
日常的に、家畜の交尾と家畜の屠殺を見ることになる。
生と死が日常的に目の前であるってことか。 すごい世界だよね。
そういう世界。それで、家畜と人間とが共存して一緒に住んでいました。
キリスト教によって、「家畜」と「人」とに、一線を引くということをします。
そうすると、罪悪感なく家畜を屠殺できるようになるんですよ。
神が私たちのために家畜をお作りになったというような思想が生まれる。
はい そして
家畜と人間は違う。家畜は殺していいもの。人間のために作ったものだから。
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だから、家畜のように交尾するっていうのは
人間という崇高な生き物がするものではない、とされて、だから「禁欲主義」が生まれるんですよ。
これがマリア様の誕生ですね。
キリスト教では、人間の形を模した神というのが、人間のために生きとし生けるものをお作りになったと考えるわけです。
キリスト教は、ある意味「人間中心主義」の宗教となっていきました。
この思想がないと、三圃式をやっていけないんですね。
ちなみに、日本でも地動説や進化論は当然に伝わりましたよ。
でも、これに反論するっていう人はいなかったって、書いてありましたね。
まあ驚く人はいたでしょう。もちろんね。
えーそうなんだすごいですね!ってなって西洋の人たちが逆に驚くっていう
で、日本と西洋の思想の違いが
なんでここまで違うかなぁ?と、もう少し深掘りしましょう。
西洋っていうのは、地中海性気候だと言いました。
植物にとっては環境が悪い。夏に雨が少ない、冬に雨が降る。
だから、植物が生えにくい。育てにくい。そして、雑草も生えにくい。
ということは、雑草の除草作業に追われない。西洋のの人たち。
そして収穫作業がありますね。麦の収穫作業、これも2ヶ月とか長期間に渡ってやるんですよ。
だから西洋の農家っていうのは、麦刈ってワイン飲んでって、のんびりしてるんです。
翻って、日本の農業は忙しいです。すぐに雑草は大きくなるし、
穀物もすぐに収穫しなければ、大きくなりすぎちゃう。
あーそうだね
収穫も忙しい。常に忙しい。
この違いでどういった思想になるかというと、西洋では人間が自然を制覇できると考えて、
アジア圏では、人間は自然には勝てないってことを知ってるわけですね。
この差が西洋とアジアの思想の違いになるわけです。
だから西洋のキリスト教の思想っていうのは、
人間が自然を制覇することができるっていうもとに立っているので
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人間が制覇しているその世界
そして人間の形を模した神。それが中心じゃないと、世界が。
そう言われると農民は困るわけです。
これが地動説なんですよ。神が中心じゃないのかと。
なるほどなるほどなるほど
農法とかを下支えしていたのが、キリスト教の思想ですね。
この思想が揺るぐと、困るわけですね。
教会としては。ちゃんと穀物や収穫作業とか、そういったね、
人が頑張るっていうものに宗教が使われてるわけですから、
その思想が揺らぐんですよ。
自然を制覇できない。人間が中心ではない。っていう思想には反発が起きるわけですね。
だから、地道説っていうのが反発された。
そして、進化論、これは人が猿だったって
人の先祖は猿だったって言うんですよ。
人は神が作り保った崇高なものじゃないのか?ってなるでしょ。
だから反発起きるんですね。
はい!っていうのが、この異端者排除の思想の理由なわけですね。
まあこれは、いろいろ議論の余地があるかと思いますが、
まあタネ本は『肉食の思想』から持ってきております。
ちょっとね逃げていいですか?
私は西洋の農法の専門じゃないんで…
あーなるほどね、日本の農法なんですね。
特に北海道
CHIE先生は北海道の農法なんですね。
そうそう。だから、北海道の農法ってさ
麦だから、農法論とかも知ってはいるんだけど、
こうやって『チ。』を見て農法とその思想っていうのも一緒に勉強して、
だから見識が広まって良かったんですけどね。
でもねちょっとね自信のないところもあるんです。
自分の専門としてやってきたもの以外も、ちょっと手広く調べてみたので。
まあこういうとこ違うよって言ってくれる方がいたら、教えてくれたら嬉しいです!
どうでしたでしょうか?
それではそろそろ終わりのお時間となってまいりました。
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番組の高評価フォローもお願いします。
今日はみっくんのXに答えるという形で、『チ。』について盛り上がっているところで、私が解説してみましたが、どうでしたか?ちょっと、TOMOMIさん。
ごめん、寝てた。
なんだっけ?何の話だったっけ?
まあいいや。あのね、大学にはそういう子もいますからね。寝てる子もいますから。私は許容しますよ。
配信されたら2倍速で聞くわww
楽しんでいただけたようでそれではまたね