脱成長の共同体とは・・・?
【参考文献】
斎藤幸平『人新世の「資本論」』集英社新書,2020年9月.
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サマリー
このエピソードでは、斉藤公平の「等身制の資本論」について考察し、資本主義社会の限界や競争社会の問題点を探求しています。脱成長の考え方や共同体作りの重要性が強調され、環境問題や労働搾取といった現実についても論じられています。また、脱成長とコモンズの運営についての難しさや資本主義の限界、次世代の経済の形についても考察されています。
資本論の紹介
こんばんは。農家の嫁で白紙ごもちのCHIEです。
何でも農学の脳みそで考えてしまう私が日々の生活で感じたことや学んだことを、農学系の研究と合わせて紹介していくポッドキャスト番組です。
本日はですね、だらだら喋るような気がするんですけど、本の紹介とその感想ですね、話したいと思います。
何を読んだかというと、等身制の資本論です。それでは参りましょう。
今日の考える農みそでは、斉藤公平等身制の資本論についてちょっと話したいと思うんですけど、皆さんご存知ですかね。
最近有名だよねというか、ちょこちょこ出てくるかなと思うんですけど、
私が大学院生時代、資本論を読んできたから注目してるっていうのもあるかもしれないんですけど、
資本論の研究をしてるんですね。要はね。それ以外もしてますよ。
等身制の資本論、結構売れてると思うんですけど、ざっと言うとですね、今の資本主義社会限界だと。競争社会で。
これは結構前から言われてることなんですけど、いろんな人が資本主義の次はどんなものが来るのかって予想するみたいな、そういう波みたいなのがあってですね。
だいたい経済が停滞してる時に資本論って流行るんですけどね。
で、今、斉藤公平先生の等身制の資本論、流行ってます。
私ももちろん読みました。出た初めぐらいに、結構前に読んだんだよね。
で、その読んだ時は、なるほどなというか、まさしくその通りだなみたいな、共感したんだけど、ちょっとね、今になって思うことがあったので。
で、その等身制の資本論を軽く紹介しますと、今の競争社会、ダメなことみたいなのがたくさん書かれてるんですね。
要は環境に対して、何も配慮されてない発展の仕方になっているっていう主張が一番大きいですね。
最初は、車、ガソリンで動いてます。
これがCO2排出量が多いから、次、電気にしましょうってなりました。
そしたら、電気ももちろん、その電気を作る裏ではCO2出してたりとか、あとはその電気をためるリチウムイオン電池、その材料はどうやって作られてるって言ったら、
例えばね、環境にやさしいと言われているリチウムイオン電池、EV車ありますね。
その電池に使われるコバルトは、どこで採取されてるかっていうと、
今後、民主主義共和国の鉱山の一帯が結構採出されてるらしくて、
そこで働いてる人たちが、もう奴隷のような労働をされてると、劣悪な労働環境にいるっていうことを取り上げて、
結局、環境にいいものやっても、資本主義の競争がある限り、誰かが犠牲になると。
だから、これからは成長ではなく脱成長だ。
それには、コモンズっていう共同体を作るっていう仕組みが重要だっていう主張なんですね。
すごいざっくり言っちゃったけど。
脱成長っていうのは、もう成長していかない、言葉の通りなんですけど、
脱成長の必要性
資本主義では成長っていうのが必要不可欠なんですよ。
常に成長していく。
なんだけれども、停滞。
その、維持でいい。
成長せずとも、没落しようって言ってるわけじゃないんだね。
維持をしていく。
自分の食いぶちを稼げるぶんだけ、儲ける。
みんながそうする。
で、コモンカ、これは共同体組織みたいなものが必要だと。
それは、お互いに助け合う共同体。
競争によって、資本、資源、奪い合う共同体ではなくて、
みんながそれぞれ、お互いの利益のために協力し合う共同体、コモンズが必要だと。
で、コモンズ、もう少し詳しく言うと、
国とか企業とかじゃなく、地域だったりとか自治体みたいな、
住民たちが、自らの資源を共有したり管理したりするっていう自治組織みたいな共同体。
例えば、水だったりとか森林だったりとか、医療、教育とか、生活必需品になるものを、
市場の運動に任せないで、みんなで支え合って、生み出していくっていう仕組み。
この共同体の仕組みこそ、次世代の資本主義を超えた、次世代の在り方っていうのを主張しているんですよ。
まあ、言わんとしてることはわかるよ。すごいわかる。
理想だよね、その社会っていうのは。
でも、疲れるじゃん。競争ばっかり。
勝っている人だけが得をする社会。
必ず、資本主義には取られる人っていうのがいないと成立しないんですよ。
それは、日本の中だってそうなんですよ。
経営者がいて、資本家がいて、資本家っていうのは、搾取する労働者がいないと儲けられないんだよね。
労働者が稼いだ分のうち、数パーセントを経営者が搾取する。
それで成り立つ仕組み。
だから、奪われる人がいないと成り立たないんですよ。
地域社会の役割
これは、国内のレベルではなく、国際的にもそうなるわけですよ。
さっきの、今後共和国の話もそうですね。
日本でリチウム電池が発展している傍らで、違う国の資源っていうのを搾取しないと発展できないんですね。
その搾取する場所、今までは中国だったりとかベトナムとかだったんですね。
どう搾取したかっていうと、賃金の差によって搾取していくんですね。
前は、中国、ベトナムっていうのは、老賃が安かったから、老賃の差によって安い労働力でものを作れる。
なんだけど、中国もベトナムもどんどん発展していくでしょ。
したら、搾取できなくなってくるんですね。力をつけてくると。
じゃあ次、違う場所、搾取する場所を探していくんですよ。
ってなると、次アフリカに行きます。
おそらく、アフリカのいろんな国で、労働者どんどん使っていくでしょう。
じゃあ次、どこを搾取していこう。
もう、地球上どこにも搾取する土地がなくなっちゃうんですよ。
だから、資本主義っていうのは、持続不可能な発展形態なんですね。
っていうのが、資本主義の簡単な仕組みというか、資本主義消滅までの解説というかなんですけど、
なんだけど、だからわかるよ。全部わかる。
ダメなりにもわかる。
コモンズがいい。
他の人を搾取しないで、その土地でその土地に見合った自分の食い口をちゃんと稼げる仕組み。
これこそがコモンズ。
わかる。その通りだと思う。
でもね、私ね、最近思ったの。
私、小さい保育園の役員してるんですけど、あれコモンズだわって気づいたんですよ。
基本的に、必要最低限だけ行政から委託金をもらう。
で、地域の中の保護者、同じ地域に住んでる保護者が一緒に役員となって保育園を運営してるのね。
で、私は会計やってるんだけれども、めちゃくちゃ大変なの。
先生たちの給料払うとかさ。
前もね、会計大成功すぎて打つみたいな投稿を出したんだけど、マジで大変なのよ。
その保育園の運営っていうのは、地域の保護者たちで組織されてるから、まさしくコモンズなんだね、これね。
コモンズの課題
で、保護者たちがコンロボロくなったから買いましょうって言って、保護者たちの同意で購入を決めて市役所に提出するとかね。
今年の予算、これが上がったからじゃあこれに借こうとかさ。
それ全部保護者たちで決めるのよ。
決算とかも保護者がやるの。
まあ、それ私がやってんだけど。
でね、運営していくならさ、お金を払うってことは、社会保険料とか税金とかそういうのも払わないといけないから、
それは私が払ってるんですけど、私が払ってるか、私のポケットマネーで払ってるってわけじゃなくて、
ちゃんとね、保育園のお金を管理して、そっから払う手続きをしてるってことなんだけど。
これね、まさしくコモンズではあるんだけど、確かに利益はないからさ、ほぼない。
役員でさ、お金はちょっと払われるんだ。いくらだ?
うーんとね、3,000円?交通費3,000円とか、あとは市役所からお金もちょっともらうんだけど、そういうレベルだよ。
数千とか、そういうレベルで役員報酬もらうんですけど。
だから誰も発展しない、誰も出し抜く人がいない、まさしく脱成長のコモンズなんだけど。
だけど、労働に差が絶対出るんだよ。
で、この労働負担を平等にするって絶対できないよ。一部の人に絶対シワ寄せがよるんだよ。
じゃあ、役員やってくれる人いますか?って言ったらさ、みんな赤ちゃん抱えてる人がいる。
私は子供1人しかいないし、おそらく子供1人しか産まないから、私がやるしかないっていう空気になるわけ。
しかも一番年下だし何も言えねえみたいな。
で、特に感謝されることもなく、なんならお金もらってんでしょ?ぐらいまで言われ、で、やるわけですよ。
うん。やりたいからやってんでしょ?ぐらいな感じで。
これもうね、不満いっぱいになるわけよ。
だからさ、脱成長してしんどって思ったの。
労働のさ、平等化って絶対できないもん。
私貴重だわ、今。コモンズやってる。
もしね、すいません、超批判しちゃった。
斉藤コーヒーの流行ってる本について。
でもね、あれ面白いから読んでみて、みなさん。
資本主義だめだなって思うから。
思うよ。分かる。全部分かる。
全部分かるけど、コモンズもしんどいっていう話です。
重要なのは分かります。
地域で助け合ってね、つながりもできてね、先生たちとも仲良くなれるし、よかったこといっぱいあるよ。
でもね、結局コモンズを支えてる人たちっていうのは、一部の良心的な人の努力と我慢なんですよ。
だから斉藤コーヒーさんの描いてるコモンズ、これはね、しんどいんじゃないかなと思います。
次世代の経済の模索
かといって、じゃあ何したらいいのって感じなんだけどね。
資本主義は長く続かないって分かりますよ。
とっても分かるんだけど、次世代の経済の形っていうのはどうなっていったらいいのかなっていうのは、すいません。
分かりません。
ということで、すげー、超短いかも。
でもそろそろ終わりのお時間となってまいりました。
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今日はここまでなんですけど、私本読むのもまあそこそこ好きでですね、
もし面白い本とかおすすめの本とか読んでほしいなっていうのがあったら教えてください。
私、資本論とか好きなんで、そういう関係だと飛びつくと思います。
それでは、また来週お会いしましょう。またねー。
13:27
コメント
人口減っていっているから、マジで無償でもみんな助け合っていかないと成り立たない社会にはなっていくと思われる。 「ボランティア」とか「クラファン」とかがもっとカジュアルに進んでいけばいいなって思う。
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