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2025-03-12 14:22

【仏教誕生前編#4】鉄の道具が仏教を生んだ?ブッダ誕生の裏にあった経済革命

▼今回のトーク内容


インドで農業が発達することで仏教が起こった?


王族の権力上昇に伴い、パワーバランスが変動する


仏教は商人に支持された


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今回は下記のテーマでお話ししました。


#4 仏教が誕生するキッカケとは


▼アフタートーク


祇園精舎には鐘がない?


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かんどう和尚のはじめての仏教。この番組は、これから仏教を学んでみたいという方に向けて、
インスタグラムでフォロワー数2万人超えの隣在宗明神寺派の僧侶、私、かんどう和尚が、1から仏教を解説していく、そんなプログラムとなっております。
皆さん、こんにちは。これまでですね、仏教が誕生する前のインドの姿についてお話をしてきまして、
前回、前々回はですね、インドの身分制度であるカースについてお話をしました。
カースというのはですね、改めて復習がてら申し上げますけれども、バラモンと呼ばれる階級を頂点とするものでして、
富とか知識のすべてが支配階級であるバラモンに集約をされるシステムとして構築をされました。
しかし、今から2500年前に仕様が変わり始めます。それが仏教の誕生につながるんですけど、これ何が起こったと思いますか。
はい、これはですね、岸実川の中流域において農業が発達したんです。
何でこれが仏教の誕生につながるのかと思われるかもしれませんが、ちょっと聞いてくださいね。
それまでの岸実川の中流域というのは、深い森林に覆われていたんですけども、この頃にですね、鉄器、鉄でできた道具ですね、斧とかですね、
ああいうのが本格的に使用されるようになるんです。
それによってこの深い森林を切り開いて、そして広大な農地ができるようになったんですね。
そのことによって、たくもとの生産量が爆発的に増えて、増えるとですね、
それまで自給自足、自分が食べる分だけ作ればよかった、そういう状態だったのが、余剰ができる、余りが出るようになったんですね。
余りが出るとどうするかというと、そのまましていたらもったいないですから、別の地域の別の余りと交換するようになるんです。
これが広域というものですね。岸実川で広域が始まったんです。
広域が始まりますと商人が集まって、商業が発達をしていく。
商業が発達すると、次は普通の多くの人々が集まってくるんですね。
人が集まると大都市が形成されるんです。
その中心地のある地域にはですね、莫大な富がもたらされるんですね。
岸実川の領域においても、多くの都はこの時代にできるんです。
その当時、16大国と呼ばれた、16の国が流生していたということを仏典にも記されているんですけれども、
それらの国というのは2つの形態があったと言われています。
王国というのは王様が治める国ですね。
それと、ガナ・サンガ。ガナとサンガってどっちも同じようなものなんですけれども、
そういう形態のものですね。
王国は、王様による先制政治が行われる国ですね。
王様の決裁で進んでいくわけです。
もう一つのガナ・サンガというのは、これは共和制ですね。
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複数の貴族、有力者の合議によって運営される国です。
16大国の中でも、バッチという国がそれでして、
ブッダはその国の形態を参考にして仏教の相談を作ったと言われています。
だから、ガナとサンガって両方の名前があると言いましたけれども、
バッチはサンガと呼んでいたんですけれども、
ブッダはそれを参考にしたので、
仏教の教団、組織のことをサンガと呼ぶんですよ。
これはそこに由来すると言われています。
実はブッダ自身も、ブッダのシャーキャ族という仏族の出身で、
このシャーキャ族もガナ・サンガ制を採用していたそうなんですけれども、
このブッダのシャーキャ族というのは、小さな国だったと言われていまして、
コウサラという近くにすごい大きな国があって、
この国の王様をブッダの信者になるんですけれども、
そのコウサラの族国に過ぎなかったと言われていますね。
これは余談ですけれども。
都市になっていくと、都市を治める王族がお金持ちになりますね。
それによって王族の権力が上昇するということに直結をするんです。
そして権力が上昇した王族たちは、
バラモンが最上位とされる既存の体制に疑問を持つようになるんですね。
自分たちの方がバラモンより上なんじゃないかって。
これはそりゃそうなんですよ。
ベイダーの晴天が暴れた時から、
王様というのはバラモンたちにとっては一番いいパートナーと言いますかね。
王様たちが戦争とかをするわけですね。
それによって戦争するのに、戦争祈願をバラモンにお願いすると。
だから、ウィウィンの関係がそこにあったんですね。
でも、この時代になってくると、
圧倒的に王の方が権力を持ってしまっているので、
王からすると、王族からすると、
バラモンというのは、おかかいの御用商人というんですか。
そういう風な位置づけに多分なったんだと思うんですね。
俺らがおるから、バラモンは食べれるんじゃないかと。
俺らが仕事を回さなかったら、お願いせなかったら、バラモンは食べんやろうと。
こういう風な考えになったわけですね。
自分たちの方がバラモンより上だと考え出した。
そういう時代に、王族という身分でブッダは生まれているんです。
だから、ブッダも当然ながら、バラモンの権威は認めていないんですね。
だから、仏典の中に、科学について触れられている部分が結構出てくるんですけど、
普通であれば、以前から言っているように、
バラモン、クシャトリア、バイシャ、シュドラという順番で書かれるんですよ。
でも、仏典はそうじゃないんですよ。
クシャトリア、バラモンという順番で書かれるんですね。
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だから、この辺りを見ていくと、
ブッダがバラモンの権威を認めていなくて、
クシャトリアの方が上だと思っていたことがよくわかるんですね。
そして、仏教というのは、ここも一つ肝になるんですけど、
承認に支持された宗教なんです。
都市の発展によって、仏教が生まれたわけですけれども、
そして、仏教は承認に支持されたんですね。
で、ブッダが悟りに至った後、初めて信者になる人、
これ2人いるんですけども、タプサとバキカっていって、
この2人も承認なんですね。
で、ブッダ自身もですね、職業として商業というもの、
承認になることということを結構推奨しているんですね。
で、後々ですね、インドにおいて仏教というのは衰退をするんですけど、
この時代というのは、商業が衰退しているんです。
だから、この商業の浮き沈みと仏教の浮き沈みって、
完全にリンクしているんですね。
だから、それを見てもですね、
仏教の支持基盤が承認であったということがよくわかるんですね。
で、今回まではですね、
仏教が生まれる歴史的な背景についてお話をしてきましたけれども、
次回はインドの思想的な面について、
ブッダが登場する以前のインド思想についてお話をしたいと思います。
これから、仏教を学びたいと思う初心者の方に向けて、
仏教を解説するポッドキャスト、
感動症の初めての仏教、
AppleポッドキャストやSpotifyなど、
ご利用いただいているポッドキャストプラットフォームの
フォローボタンを押して定期的にごごうどくください。
ここからはアフタートークです。
アフタートークでは、本編にまつわる話や、
私が個人的に気になった話をしていきたいと思います。
今回はですね、本編にまつわる話ということで、
商人によって仏教が支持されたということを申しましたけれども、
この商人によって立てられた擬音精舎について
お話ししたいと思います。
擬音精舎というのはですね、日本人にとっても
平家物語の最初に出てきますね、擬音精舎の鐘と。
そういうところからですね、すごく親しみ深いと言いましょうかね、
そういう精舎をお伝えになるんですけれども、
この擬音精舎というのはですね、
もともとアナータ・ピンディカという大富豪、
商人の人によって混流をされたんですね。
これ混流の逸話がありまして、
アナータ・ピンディカというのは熱烈な仏教信者だったんですけれども、
あるときですね、ブッダたちに修行の場を提供したいと思ってですね、
それでお寺を混流しようと決意するんです。
どこがいいかなって探したところ、
仏教のお寺がある場所ってね、結構条件があるんですよ。
それどういう条件かというと、
町から離れすぎず、遠からず近からずというような場所が適地なんですね。
これなんでかというと、まず近くはダメっていうのは、
これなんとなくわかりますよね。
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瞑想とかするときにガヤガヤしたような町中では、
瞑想はね、やっぱりはかどりませんから。
静かな場所がいいですよね。
でも、じゃあその山奥の誰も人が来ないような場所がいいかというと、
それもそうじゃなくて、
仏教っていうのは、
卓発っていうものによって世紀を立てる。
これが仏教のもともとなんですね。
だから食事とかをですね、自分たちで作ったりとか、
作物育ったりできないので、
全部町中に行ってですね、卓発して、
皆さんの余り物をもらって、
それを持って帰って食べるってことをするので、
町から離れすぎてたら卓発できなくなるんですね。
だからそういう部分でちょうどいい場所っていうのがやっぱりあるわけですね。
それをアナタフィンディカも探してたら、
あったんです。
この場所いいなと思ったんですけど、
持ち主がですね、ジエータっていう大使の持ち主土地だったんですね。
その土地ちょっと譲ってくれませんかってジエータにお願いしたらですね、
このジエータさんが意地悪いわけですね。
えーって嫌だよって。
どうしても欲しいって言うんだったら誠意を見せろって言って。
この広大な敷地なんですけど、
その敷地全部に金貨を敷き詰めたら、
譲ってやってもいいって言うんですね。
できっこないって言ってるんですけど、
アナタフィンディカはもう熱烈な信者ですから、
分かりましたって言って。
金貨たくさん持ってきて、敷き詰め出すんですね。
その様子を見てジエータさんは、
これ本気だこの人と。
もういいですいいですと。
この年ね、私もブッダに対して差し上げたいから、
もうお金いりませんって言って、
できたのが擬音精舎なんですね。
擬音精舎って実は略称でして、
正式名称があるんです。
それがギジュ・キュウ・コドク・エン・ショウジャ
って言うんですね。
これ何のこっちゃ分からないと思うんですけど。
ギジュっていうのはですね、
これはジエータ大使っていう、
ジエータっていう名前を漢字に音写したら
ギジュっていう風になるんですね。
その後のキュウ・コドクっていうのは、
アナタフィンディカっていう名前はですね、
孤独な人に救助をするっていう意味なんですよ。
この人お金持ちだったんですけど、
社会保護士活動をすごくされてたらしくて、
身寄りをない人、ホームレスみたいな人たちに対して、
食事をですね、いつもあげるってことをされてたんですね。
だから、孤独な人に救助するから、
キュウ・コドクって呼ばれてたんです。
本名はまた別にあったんです。
でもこれがニックネームだったんですね。
このジエータ大使とキュウ・コドク、
アナタフィンディカが作った、
その生者お寺だから、
ギジュ・キュウ・コドク・エン・ショウジャ
って言うんですね、正式に。
それを略したらギヨン・ショウジャになるんですけど、
ちょっと私、略し方に問題があると思うんですね。
だって、ギヨンってのは、
ギジュのギと最後に付くエンしか入ってないね。
キュウ・コドクの名前が入ってないんですよ。
ジエータさんはそんな何もしてないやろ。
やっぱりこれはアナタフィンディカ、
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キュウ・コドク長者がいてこそのものですから、
ちょっと略す場所おかしいなと思いながらね、
いつも見てるんですけども。
これはいいです。
最初にね、ギヨン・ショウジャの金の話しましたよね。
平家物語に出てくるギヨン・ショウジャの金の声、
諸行無常の響きあり。
このギヨン・ショウジャの金どうこうって話は、
これはヒエイザンのですね、
ゲンシンというお坊さんが、
その人の作品、著作の中にですね、
ギヨン・ショウジャに金があるみたいな、
そういう話が出てくるんですね。
このゲンシンさんはインド行ったことなくって、
中国の道仙という有名なお坊さんがいるんですけど、
その人の著作にギヨン・ショウジャに金があるって書いてあるので、
あ、道仙さんがそう言ってるなと。
じゃあ金があるんだなと思ってね。
それで書いたんです。
でも、その道仙さんもですね、
インド行ったことないんですよ。
で、その道仙さんのほぼ同時代の人で、
ギジョウという中国の別のお坊さんがいて、
その人インド行ったことあるんですね。
で、ギヨン・ショウジャに行ったんですけど、
金はないっていう。
で、この道仙さんがギヨン・ショウジャには
あれがあってね、これがあってねって言ってるんですけど、
全部ないんですよ。
フィクションだったんですよね。
で、ちょっとどういうこと?ってなるんですね。
でね、これね、道仙さんに限らずね、
中国のお坊さんは割とあるんですけど、
ちょっと自分の主張を通したいがために、
ちょっとこう話を作ったりとかですね、
することがね、まああるんですよ。
だからまあそのうちの一つがね、
このギヨン・ショウジャの金の話になるんですね。
だからね、これ日本人の方は皆さんね、
ギヨン・ショウジャ金があると思われてるんですけど、
まあこれもともとブッダの時代ではなかったんですね。
でもなんか今は確かあるんじゃなかったかな、
なんかこう日本のお寺がですね、
ちょっとないのはね、あれだろうということで、
作ったんじゃなかったかなとちょっと記憶しますけど、
ちょっとあやふやですけどね、
まあそんな話でございます。
今日は以上となります。
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