1. 神田大介の経験
  2. 再生回数だけ伸ばしても仕方ない
2024-05-02 10:26

再生回数だけ伸ばしても仕方ない

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ただ、途中で気づいたことがあって、再生回数をむやみやたらと伸ばしたって、そんなに大きい意味ないんですよ。ゼロではありません。
再生回数っていうのは、記事のページビューとかと同じで、その媒体のHP、ヒットポイントみたいなもんで、体力ですよね。
だから、ここの媒体にはこんだけの力があるんだなと。新聞でも部数大事ですよね。部数の多いところに広告を出したりするわけなので必要なんですが、他方、広告がない場合、意味ない。
何を言っているのか。ポッドキャストの世界って、まだまだCMってあんまり入らないんですよ。いろんな理由があります。
一つには、まず、ポッドキャストを聞いている人の数自体が日本だとそんなに多くない。15.8%とかの数字なので、アメリカだと5割に豪華っていうところですから、に比べるとまだまだ聞いている人が少ないニッチなものであると。
それからですね、CM自体が存在しない。ラジオにCMを出しているメーカーはありますが、ラジオCM自体がもう衰退しきったところなので、逆にちょっと戻そうかっていうぐらいの時期ですけれども、だってみんなテレビ見てるでしょ?
テレビだし、YouTubeとかですよね。なので、音声のCMを持っているところがまずあんまりないんですよ。
テレビとかYouTubeとかっていうのは映像のCMで共通してるじゃないですか。新聞とかに出ている、新聞や雑誌に出ているのは画像であったり文字の広告ですけれども、ネットにも文字の広告、バナー広告とかもありますよね。それもポッドキャストでは流せない。
クリエイティブって言い方しますけれども、そもそも音声によるCM自体があんまりないんですよ。どっかで出しているものはラジオのついでにポッドキャストにも出そうかっていう発想になってもおかしくないわけですけども、実際そういうこともあるんですよ。
なんだけど、そうじゃない。要するにもともとないものは、じゃああっちでもやろうかにもならないじゃないですか。っていう問題があるわけですね。これでCMが増えないと。
CMがないと再生回数って何のためにあるかっていうと、CMを破棄させるためにあって、契約が例えばじゃあ1万回再生しますねとかって言ってCMを受け取るわけですよ。厳密に言うと番組のどこに入れるか、冒頭に入れるのか真ん中に入れるのか、後ろに入れるのかとか全部違うんですけど、とはいえCMとして存在するからにはリスナーさんの耳に入らないと意味がないんで、
そういうふうにいわゆる成功方針みたいな感じで、記事もそうですよね。何PVでいくら、ページビューでいくらとかっていう売り方をするわけで、うちの広告が10万回表示されると、それに対していくら払うっていうそういう金返しをするわけですよね。
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で、ポッドキャストの場合もそうなんですよ。普段の番組を聞いていただければわかりますが、自社広告みたいなのしか入ってないんですよね。自分のサービスの紹介とか、自分のポッドキャストの紹介。あれは1円も儲かってないんですよね。すがすがしいほど儲かんない。どんなに陣営を裂いて、根節丁寧に音質を調節して出したとしても0円。
CMが入ってない音源はですね、100万回再生されても0円なんですよ。これはYouTubeとか新聞社のサイトとかとは違うところで、例えばヤフーニュースに転載される記事だったらめっちゃ安いってよく知られてると思いますけれども、0.0何円1PVとかなんですけれども、それすらないんですよ。
ただね、これも考えどころだとは思いますけれども。だから再生回数を増やしてもあんまり意味がないので、途中で私は無理に再生回数を上げることはやめてるんですよね。どういうことかというと、再生回数って基本的に我々の番組の場合だと番組に紐づいてるんですよ。
つまり朝日新聞ポッドキャストの中に聞いてほしい番組があって、聞きたい番組があって、それを定期的にアクセスしてくださるというリスナーさんがほとんどなんですね。
朝日新聞ポッドキャストに紐づいたお客さんなので、そういう人たちっていうのはどの番組も平均的に聞くんですね。だから、記事と違ってこれすごい読まれたなぁみたいなのないんですよ。
だいたい同じ数字出る。違いはあります。それはあるんですけれども、ただ幅が記事なんかに比べたら圧倒的に小さいんですよね。やっぱり普段から好きで聞いてくださっている方、もちろんジャンルには偏りはあると思いますよ。国際ニュースが好きだっていう人とか、スポーツが好きだっていう人はそれは別々にいると思いますが、ともあれスポーツの番組が流されたら全部聞くみたいな感じ。
聞き方をするので一定なんですよ。だいたいどのジャンルも偏りなく好きな人っているみたいで、違うんだけどだいたい一定。ところがですね、これが記事だとあんまりそういう感じないんですよね。読まれるものはめっちゃ読まれるし、読まれないものは全然読まれないなぁみたいな感じで、桁が2つ3つ違うってこともざらにありますよね。
ああいう差はね、ポッドキャストでは我々の番組ではつかないです。てかそれが当たり前なんじゃないのってことなんですよ。バズるって言いますけどあれは多分見せかけのものだろうなっていうふうには思いますね。
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いや、だから人によって違うと思うんですよ。いわゆるインフルエンサーみたいな人ってのはそのバズりみたいなのを経て大きくなるってこともあるんでしょうけれども、少なくとも報道とかっていうことで言うと、普段から読んでくれる聞いてくれるっていう人を増やすことこそが大事で、一本一本でどんだけ跳ねた跳ねないみたいなのってあんまり関係がないんですよね。
ひとつにその人たちは定着しないですし、一期一会の関係をどんだけ続けたって、お互いにとっていいことは何もない。こちらがどんな媒体かっていうことも理解してもらえないわけですから、そんな関係性はどんだけお金積んで作ったって何の意味もないんですよね。
これも記事にも同じことが言えて、なので、どの記事が読まれたら読まれないみたいなことに一期一会するのって実はまあまあ馬鹿らしいんですよね。パッケージとして考えたときに、大体これぐらいの人が読んでくれるっていうところのほうが大事で、一本一本の記事にはそれぞれの記事としてのパートとしての意味って言い方が悪いですけれども、そんな過剰に意味を持たせすぎたってしょうがないんですよね。
おそらく新聞記事、今バラ売りされてますけれども、に関してもポッドキャストの番組と同じで、基本もう数ってそんなに違いはなくて、たまたま目立つ場所に置いてもらえたやつとかが伸びるであるとか、たまにね、自力で伸びるものとかもあって、それはすごいなと思いますけれども、記事の力があるんだろうなと思いますけれどもね。
とはいえ、じゃあその記事を書いた記者がずっとそういう当たる記事を書けるかって言うと、そういう人は僕は見たことありませんから、稀にいるんですけどね、それでもね。ほぼいないので、まあ難しいんですよね、やっぱりね、公脈みたいなのはそこはないってことを考えるとですね、再生回数をやたらに伸ばすっていうのも、多分発想自体が間違っていて、
我々堅実に地道に良いものを作り続けるっていうことに邁進するしかなくて、その数をどう増やすかとかっていうところは、結構ね、考えても難しいんだなっていうね。
あとそうそう、お金の話をしましたけど、ポッドキャストの場合はCM入んないとゼロ円。ただそのポッドキャストにCMを入れるかどうかの判断も全体の数字が基準にはなるので、このポッドキャストはよく再生されてるし人気のポッドキャストだから広告出そうかっていうのは当然ありますから、関係なくはないんですけど、まあとはいえね、入んないですからね、あんま関係がないという部分もありますね。
これPVも一緒でね、だから0.02円としておきます。これはね、数字ちょっとバラバラな、まちまちなんてなんとも言えないですけど、まあそうしておきましょう。
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1PV0.02円だとするじゃないですか。10万PVとかだったらめっちゃすごい記事だと思うんですけれども、10万×0.02だから2000円ですからね。いやいやいやいや、2000円もらってもどうにもならないですよね、そんなのね。時給にもならないですよ。新聞社の社員ってまあまあ給料いいですからね。
そうやって考えるとですよ、これほぼ0円、なんていうかないよりはいいぐらいの感じにはなるのかもしれないですけれども、企業っていうことでね、ちりもつもればでそれなりの額になってますが、本当にそういう記事の使い方をしていていいのかなっていうね、どの道やっぱり無料もしくはそれに近い形でネットに記事を出しても、
新聞社にとってあんまりいいことないんですよね。そこは考えていかなきゃいけないところだっていうのはね、たぶん私なんか経営人が考えていることだと思いますけれども、まあまあ一般的な我々の常識といって差し支えないんじゃないかなと思います。
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