おしゃぶりの使用と共感性
おはようございます。心理学者のじんぺーです。 本日も心理学の論文を紹介していきます。
だいぶ、自分の今の興味というか、 生活に関わることで申し訳ないんですけど、お気づきというか、しゃべってもいるんですが、
子どもに関することとか、 育児に関することとか、そういう研究の紹介がだいぶ増えてるなというふうにも思っているんですが、
許しください。自分が面白いと思っているものを紹介する方がいいなと思うので、そういうスタンスでやります。
数年後とかに、自分のこのボイシーポッドキャストのラインナップを見ていると、
この時は、子どもが生まれたばかりで、育児の大初心者だったんだろうな、みたいなことを思うんですよね。
もし、子どもが成長していって、そこでもまだこういう論文を紹介しているのであれば、そういう論文になっているかもしれないし、
僕自身の研究テーマだって結構変遷を遂げているし、多岐に渡ってきているというところもあるので、
それに依存しているので、 これを聞いて心理学のことを興味を持ってもらえると嬉しいなと思いつつも、
やっぱりこの選んでいる論文とか研究っていうのは、自分の興味に依存しているというのは間違いないので、そこはご了承いただきたいなと思います。
今日はですね、おしゃぶりの話をしたいと思います。
今、子どもが1ヶ月半ぐらいになっていますね。 おしゃぶりあるじゃないですか。
それを使う、そんなにたくさん使っていないんですけど、ちょっと使っていて、
それについて、助産者さんが周囲に1回とか2回とか来てくれているんですけど、
こういう意見をもらったりとか、あとは小児科の検診に行った時とかにも意見をもらったりして、それぞれ言うことが違うなというのは思っているんですよね。
積極的に使ったらいいという人もいれば、できたらあまり使わない方がいいという人もいるかなというふうなところがあって、調べてみました。
まずは、ChatGPTのディープリサーチで、学術論文を中心に引用してもらって、それをまとめてもらったんですよね。
それは、もしかしたら結構精度が高いと思っているんですが、それを紹介するとやや、もしかしたら定かでないことを書いているとあまり思えないんですが、
引用があるので。だけど、結果の強調具合みたいなことをなかなか押し測ることができない部分があるので、
今回は一つの論文だけ紹介したいんですけど、ディープリサーチの結果をざっくり言うと、母乳投稿を合わせるときにあまり良くないんじゃないかと。
おしゃべりをしていると、母乳を吸うのがあまりできなくなるみたいなことが言われていたりしたみたいなんですけど、実際に研究ベースでいくと、
それは意外とそんなことないと。母乳育児にはあまり影響がないということだったんですけど、何に影響するかといったら、歯並び、噛み合わせみたいなところに負の影響があるんじゃないかという研究がいくつかあったりとか、
今日紹介するのはもっと心理学的な視点なんですけど、共感性みたいなところにも影響があるんじゃないかというので紹介をしたいと思います。
でもポジティブな部分もあって、例えばストレス軽減みたいなこと、おしゃべりをしている間の安心感で、例えば病院に行ったときの注射とか予防接種とかするときに不安軽減みたいなことに役立つんじゃないかということとか、
あとは突然死症候群みたいなことの発生率を減らせるんじゃないかみたいなことも言われていたりするみたいなんですが、そこはちょっと今日は置いておいて、一つの論文を紹介したいなと思います。
だから一つの論文を紹介するんですけど、これだけで結論を導き出すことは難しいんですけど、なかなか面白い話だなと思うので紹介をさせてください。
気にならなくなりました。論文を紹介するんですが、ちょっとお知らせもさせてください。
連日になるんですが、6月1日にハンブルクでイベントをします。
VCパーソナリティの渡辺道春先生とドラゴン先生、杖一郎さんに来ていただきますので、オンラインで配信もします。
チケットをまだ買うことができますので、ぜひ買って当日見に来ていただけると嬉しいなと思います。
数日ですがアーカイブも残りますので、お時間がない方もぜひチェックしてもらえると嬉しいです。
チャプターにURLを貼っておこうと思います。
もう一つ今日はお知らせ、ちょっと直前になってしまったんですが、まだ直前じゃないかな、6月の3日に対談が決まっております。
時間がちょっと遅いんですが、僕の事情がありまして、大学の会議がもしかしたら入るかもというところで時間をずらしていただいたんですけど、
10時から、日本時間夜の10時から研究者のスイさんとお話をさせていただくことになりました。
お話しするのは初めてでとっても楽しみにしています。
研究者ですね、バリバリの数学かな、スイさんは。
いろんな切り口に発信されてるんですけど、その中でもやっぱり心理学も大体の研究力そうかなと。
研究というイタナミ自体がだいぶ男性社会だなと、徐々にマシになっていくんだろうと思いつつも、やっぱりそういう部分はまだあるんじゃないかというふうに僕も思っています。
スイさんはそういった観点で、もちろん数学の話とか研究の話、あとは僕も今日もまさにそういう論文ですが、子育ての話とか、この子育てと研究者ってすごく難しいと思うんですよ。
僕はまだまだペイペイだし、どちらかというと妻と二人三脚でと言いますか、やっぱり母にしかできないことってあるわけですよ。
だからそういった大変さとか、自分が分かり得ないところもたくさんあると思うんですけども、そういうのも含めて対話をしていけたらすごく嬉しいなと思っています。
領域も違いますし、そういった立場も全く違うんですけど、研究ということをやっている人と話せるというのはすごく嬉しいなと思うし、
内容の話にどれくらい入れるか分からないですけど、例えばそういったキャリアの話であったりとか、スイさんが僕に聞いてくださる予定になっているのが心理学の再現性という話で、
これは心理学だけではないと思うんですけど、ビッグイシューですよ。本当にここ10年くらいの中で心理学が本当に危機に直面しているんですけど、
その話をできたらいいなと思っているので、ぜひ遊びに来てください。6月3日の22時から、僕のチャンネルからスタートして、後半はスイさんのチャンネルに行こうと思います。よろしくお願いします。
だいぶ長くなっちゃいましたね。もう7分くらい話しちゃった。研究の方が簡単に行こうと思います。おしゃぶりの話です。
おしゃぶりと共感性の話。僕は心理学者なので心理学の話をしていきたいと思うんですけど、おしゃぶりを使うことによって共感性が下がるんじゃないかというふうな仮説を、いろんな理論的な背景とか先行研究から言われているというか、そういう仮説を立てられると。
それを実際に調べたという研究ですね。どうしてそういうふうなことが関係しているかということは、考察の部分で触れたいと思うので、まずどういう方法で調査をしたかということと、結果をお話しできればと思います。
研究は3つやっているんですけど、大体やっていることと違うか、簡単にそれぞれ言おうかな。1つ目が小学生を対象にしています。小学生100人を対象にしていて、感情模倣じゃないや、顔面の表情を真似するという課題があるんですよ、心理学で。
映像があって、例えば笑っている顔から悲しみの顔に変わっていくような映像とかがあって、それを目の前にして同じようにしてくださいと。
その同じようにしている顔をまた映像を撮って、コーダーの人がこれは笑顔の顔が真似できているか、真似できていないかみたいなことをジャッジしていくという。どれくらい真似できているかというのを指標にして、表情模倣、表情模倣というのは何で大事かというと、共感性の基盤みたいなものですよ。
人の表情が分かる、真似するということが相手の感情を推し量る、共感できるという、ざっくり言うとそういうふうなことが言えるわけで、その表情模倣というのが一つの共感性の基盤みたいなことを推し量る課題になっているわけです。
これをやっている。今度は両親ですね。特に母親だと思います。母親にアンケートを取って、どれくらいおしゃぶりを使っていたかということを聞いています。
というのが一つ目。結果いきます。結果は、これがすごく面白くて、後にもまたしゃべるんですけど、実はおしゃぶりが表情模倣をうまくできるかどうかということには直接的には関係していなかったというのが研究結果なんですけど、これを性別で分けてみるとすごくクリアな結果になるんですよ。
どういうことかというと男児、男の子、男児のみに絞った時におしゃぶり使用期間と模倣行動に負の関係が出てきたと。つまりおしゃぶりを使えば使うほど、模倣行動ができなくなる、うまくできなくなるという結果です。これは男児にのみ現れる。女の子だとこの結果は特に出てこないというのが一つの面白い結果です。
結果と考察
一つ目がこれです。二つ目いきます。ちょっと長いのでどんどん行こうと思うんですけど、二つ目は大学生に対する調査で、大学生167名が参加しています。共感性を図る質問紙がある。特に視点取得といって他人の立場を考えるようにしていると。他人の視点に立って物事を考えるようにしているみたいな心理尺度があって、それを図っていますと。
あとはおしゃぶりを使っていたかどうかということとかを聞いています。
違うか。ちょっと待ってくださいね。そうですね。おしゃぶりをどれくらい使っていたか。平均使用期間が22ヶ月とかというふうに書いてますね。
これもまた共感性のパーソナリティとおしゃぶりの使用期間がどれくらい関係していたかということで結果を報告すると、これもまた性別が関係していて、男性だけに絞った時におしゃぶり使用経験というのが視点取得のスコアを下げているという結果になったそうです。
女性ではこれが見られないという結果です。だから研究1とここはすごく一致しているような研究結果になっていて、研究3は大規模にフランスとアメリカの大学生合計400人を対象に同じようにやっていて、ここで使っているのがおしゃぶりの期間をまた聞いているんですけど、
あとは感情知能ですね。例えば新しい環境でもうまく対処できるみたいな、これはちょっと説明すると長いので、ざっくりそういうものがあると感情知能というものがあるというふうに、今日はちょっと勘弁してくださいという感じなんですけど、この感情知能スコアというのもまた性別との交互作用が優位であったと。
つまり男性だけがそのおしゃぶり使用期間が長いほど感情知能スコアが低かったという研究結果になったそうです。面白いですよね。
ざっくり言うと性別の影響型でおしゃぶりを使えば使うほど表情模倣ができにくくなったりとか視点取得のスコアが下がったりとか感情知能のスコアが下がったりとかするというのが研究1から3を通して得られた総合的な結果です。
大体同じようなことを言っているというふうに思ってもらっていいです。なので、面白いですよね。なんでかという話です。最初にも言ったように、表情を模倣するということが共感性の基盤みたいなふうに言ったんですけど、最初の研究1がまさにそれを直接的に聞いていると。
この表情模倣を考えたときにおしゃぶりをしているということは、口周辺の筋肉を占拠するというか、そこが硬直化するというか、同じような動きになっちゃいますよね。
そうすると笑顔とか悲しい表情とか他人の感情表現を模倣する能力というのが物理的に一部かもしれませんが妨げられるというのが考えられます。これが一つのメカニズム。とても面白いなと思うし、論文の中でもう一つ面白い研究があって、
ボトックス注射を頬にする。筋肉の動きが阻害されると、その人も感情認知の精度が下がるという研究結果があるみたいです。これもめっちゃ面白いなと思いますが、そんなふうに表情の筋肉とかそれをどれくらい使っているかということは、人の表情を模倣する能力にも関係しているということです。
その表情模倣というのが感情処理の基盤であるためにその表情模倣がしにくいと、さらに共感性とかそういうのも下がってしまうというのがメカニズムとしては考えられるのかなというふうに思うというところかなと思います。
あとは逆に保護者側の考察もあって、おしゃぶりをしている子どもの表情というのは読みにくくなると、そうすると保護者が子どもの感情に共鳴する機会、例えば子どもが笑ったら笑って返したくなったりするじゃないですか、そういうインタラクションも減ってしまう可能性があって影響している可能性はあるよねということです。
ここも興味あると思うんですけど、なんで男性、男児だけでそういう差があったのかという、顕著だったのかというところなんですけど、大きなところとしては男子の情動発達というのは女子より遅いとされています。
なので表情模倣が未熟になりがちであったりとか発達も遅くなりやすいというのが考えられるというのが一つ。
あとは女児の方が情動の入力、感情の入力が豊富である可能性があるだろうと。
保護者は男の子より女の子に対して感情についてより多く、また正確に話しかける傾向があるという先行研究があるみたいです。
なので表情だけじゃなくて例えば言語とか体の触れ合いとか、そういうマルチモーダルに感情のインプットがあるということで、その情動の感情処理の能力が発達したりとか。
だからおしゃぶりの影響だけ、おしゃぶりでもしかしたらそういう表情は阻害されてしまうかもしれないんですけど、
他のチャンネルで補っている、その感情処理の能力を補っている可能性があるというのもすごく面白い説明だなと思います。
そんなところですかね。他にもちっちゃいのいろいろあると思うんですけど、大雑把に言うとそんな感じです。
ざっくりやると言ってだいぶ長くなってしまったんですけど、なかなか面白い研究なので、そのあたりが伝わっていたらとても嬉しいなと思います。
はい、どうでしょうね。子育てされている方もたくさんおられたりとかしていた方もおられると思いますし、
そうじゃなくても自分がちっちゃい時にどれくらいおしゃぶりしてたんだろうって考えたこともないですね。
あんまりそういう写真とか見たことないかな、してたんだろうか。
そういうのもぜひ親御さんと話し合ってもらえるといいなかなと思うし、自分もまた母とか父に聞いてみたいなと思ったりしました。
興味深いと思います。でも何回も言いますが、これは一つの研究なので、どれくらいコンセンサスが取られているかわからないので、
また引き続きそういう研究を見つけたら紹介してみたいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日もいい1日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。心を込めて。