【本日の一語】
ワーキングメモリ (working memory):認知課題の遂行に必要な情報を一時的に保持しつつ、並行して処理・操作するための記憶・処理システム
【本日の論文】
Christiner, M., & Reiterer, S. M. (2013). Song and speech: Examining the link between singing talent and speech imitation ability. Frontiers in Psychology, 4, 874. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2013.00874
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サマリー
このエピソードでは、ワーキングメモリが言語学習に及ぼす影響や、歌唱能力との関連について話されています。特に、歌が上手な人が外国語を学ぶ際に有利な理由や、様々なテストを通じて得られた研究結果が紹介されています。歌が上手な人は声の使い方が上手く、その能力が言語学習にも活かされることが示されています。さらに、ワーキングメモリーとその重要性の関係についても議論されています。
ワーキングメモリの重要性
おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日の一語は、ワーキングメモリという言葉です。 まず説明しましょうかね。ワーキングメモリというのは、認知課題の遂行に必要な情報を一時的に保持しつつ、
並行して処理、操作するための記憶処理システムのことです。 ちょっと
ややこしいけど、ワーキングメモリというのは、 この、どのくらいなんだろう、20年とかかな、
心理学の中では最重要キーワードと言ってもいいようなワードなので、聞いたことある人も多いと思いますが、改めてね、どういうものかということを
一緒に考えていただければ嬉しいなと思います。 論文自体は、
以前生放送で少しだけディープリサーチの結果を紹介した 言語能力と歌唱能力、あと楽器の経験みたいなことの関連を調べた研究になっています。
研究自体はわかりやすいかなと思うんですけど、その中にワーキングメモリが割と出てくるので、
合わせて紹介していきます。 研究なんですけど、41人のドイツ人、ドイツ語話者か、
を対象にして行われています。 いろいろやっておりまして、まず一番重要なのが
言語ですね。 なんでこういう研究を紹介しようと思ったかというと、
英語とか他の言語を巧みに操れる人、 もしくは英語とかの学習効率が良い人とか、
上手くなりやすい人というのか、歌うまい人多いんじゃないの?というふうに思ってたし、そういう人が
いるなぁということには気づいてたんですけど、実際にそういう研究があるのかなと思って調べたわけです。
なので、自分が興味あるのが言語能力が目的となるような変数ですね。
どういう能力が言語能力につながっているかということ。 今回は歌唱能力と楽器とかワーキングメモリとかを調べているわけなんですけど、
言語能力をどうやって測るか。 いろんな測り方があると思いますが、今回の
この研究では言語模倣といって、 実際にこう話されているものを真似してみる。
具体的にはヒンディ語ですよ。ドイツ語話者が英語はね、 ちなみに英語もテストしてるんですけど、英語は学校でやってるわけじゃないですか。
おそらく日本人よりもドイツ人の方は英語は基本的にみなさん 喋りやすい、似てるところもあってね。
と思うんですけど、ヒンディ語に関してはもうやったことないんですよ。ドイツ人でも。 そのヒンディ語を喋っている音声を聞かせて、それを真似させるっていう。
なかなかタフなね。 考えただけでも難しそうなテストをしてもらうんですけど、これがもしかしたら歌が上手い人の方が
得意なんじゃないかとかっていうことを仮説として挙げてるわけです。 歌唱テストについてはシンプルで歌を歌ってもらう。
ハッピーバースデーの歌を歌ってもらうっていうのが一つあるし、あとは新しく作った曲ですね。 もう誰も知らない曲を初めて聞かせて、それをすぐ歌ってもらうっていうことをしてもらう。
プロのボイストレーナーの方が評価をする。いろんな観点。リズム感がいいとか、声の響きがいいとか、そういった観点で評価をしてもらうようです。
あともうちょっと触っていきますけど、音楽的な才能。 これは純粋な聴覚的な音楽能力で、今の音と音が
調和しているかどうかというのを判断したりとか、リズムの判断をしたりとかというテストみたいなものをしてもらったりとか。
あとはワーキングメモリー大事だわ。ワーキングメモリー大事なんで、どんなテストをしたかをお話ししたいんですけど、いくつかやってますが、
2つかやってるのでパッと紹介すると、1つがこれも有名なワーキングメモリーのテストで、
数字スパンテストっていうテストがあります。 数字の列がいくつか、例えば3、8、1みたいなことを
言われます。それをちょっと秒数を置いた後に、3、8、1っていうことを
唱えるだけと言えばだけなんですけど、これが
5つの数字になったり10個の数字になったりとかすると、結構保持しておくのが難しい。まさにこれがワーキングメモリー
っていうことなんですけど、保持して
さらに他のタスクとかを 並行処理していくっていう、そういう能力のことをワーキングメモリー
能力というか処理システムか。 記憶とは違う位置づけなんですけど、記憶の一種だと思ってもらっていいかなと思います。
扱うね。記憶を扱うみたいな感じかな。 それを数字スパンテスト。今の3、8、1っていうのは簡単じゃないですか。
これを逆称してくださいっていうパターンもあるわけですよ。 3、8、1って言われたら1、8、3って言わないといけない。
僕今メモ見ながら喋ってるんでめっちゃ簡単なんですけど、これが耳で聴覚で聞いてそれを保持しとくっていうのは
なかなか大変な作業かなと思います。 あともう1個のワーキングメモリーのテストは
ナンセンス、意味のない言葉を反復するテスト。 ここでは実在しないルイツ語を聞かせて、それを正確に言い返す
ということをしたそうです。 これも似てるは似てますけど、こういった異なるタイプのワーキングメモリーのテスト。
今回は聴覚に特に注目しているので耳で聞かせるってやってますけど、例えば図形のテストがあったりとか
書かせるテストがあったりとかワーキングメモリーにいろいろとパターンがあるので、 それは今後どこかで紹介できたと思います。
ワーキングメモリーの話したでしょ。 あとは楽器経験とか教育歴とかそういったことを聞いています。
これらを一気に統計に入れて、どういう力が言語能力を説明するか予測するかということを調べています。
歌唱能力と外国語学習
何が残るんでしょうか。2つに分けて話したいと思います。 まずは英語の方か。
英語とフィンリー語の総合の点数をどのように予測していたかということを説明したいと思いますが、
1位がワーキングメモリー、教育歴、あとは歌唱能力だそうです。
楽器経験とか音楽の才能みたいなことは特に残らなかったそうです。
面白いですね。 フィンリー語だけに絞ったときに、未知の言語ですよ。全くやったことない言語を模倣させる、真似させるっていう
なかなか無茶振り課題の点数ですね。 それを何が予測したかというと、これもまたワーキングメモリー。
あとは2つ目がリズム感。 3つ目が声の出力、響きとかそういったものが予測したそうです。
この3つですね。 だからここでもやっぱり楽器経験とかは残らなかったそうです。
まとめるとワーキングメモリーは重要ですね。
もしかしたら言語とかを真似するときに、 記憶力って言うと雑すぎるからワーキングメモリー、せっかく今日は紹介しているこのワーキングメモリーという言葉でやりたいんですけど、
何か言葉を聞いてそれを保持しておく。
ただ保持しておくだけだったら結構簡単なんですよ。 リハーサルって言って、さっき言われた言葉381って言われたら、頭の中でずっと381381って
唱えてたらなんとなく保持できるんですけど、例えばその381って見た後とか聞かされた後に
別な都道府県の名前を言ってくださいとか、全く関係ない課題をやらせる。
都道府県の名前を答える、その後にさっきの数字を答えてくださいって言われたら、もう厳しいじゃないですか、やらなくてもわかる厳しさがあるじゃないですか。
ワーキングメモリーって保持しておくのもそうだし、並行して何か別の課題をするっていう時にも言われることなんですけど、
そのワーキングメモリーの力っていうのは確かに言語能力に効いてそうですよね。
模倣する時もさっき言った言葉を意外とこういろんなことをやってるわけですよね、脳内では。
言われた言葉をちゃんと聞くってこと、さっきの数字をちゃんと覚えておくっていう、これすらも並行処理かっていうことをしてたりとか。
聞いて覚えておく、聞いた言葉を今度は口から発するっていうことも別のタスクとしてやってるわけなんで、
この模倣とかね、シャドーウィングとか言いますけど、英語の学習の効果的な学習方法としてね、ああいうのとかもすごい処理をしてるわけですよね。
人間ってすごいなと思うけど、あれがやっぱり効いているっていうのは納得感ありますよね。
プラスで、そのワーキングメモリーで説明できない分も過剰能力ですよ、が影響していたというところだそうです。
なんとなくね、なぜかということは想像できると思うんですけど、論文に書かれてたこととしては、
ざっくり言うと過剰と発和っていうことは同じ発生のメカニズム、同じ神経回路、同じ処理システム、フィードバックシステムを共有していると。
歌が上手い人というのは新しい言語の音を正確に再現できるっていうのがここで書かれてますね。
あとは発生期間としての、例えば声帯であるとか舌、唇とかね、そういったものの使い方もやはり歌唱には必要だし、
新しい言語を話すときも必要であると、そこもかぶってるよねっていうこととか。
研究結果のまとめ
あとは、歌唱によって音声の柔軟性を高められるっていうことも書かれてますね。
うまく歌える人というのは高音から低音まで声帯の動きを広く使えると、声色も変えられると、強弱とかタイミングも自由に操れると、いいですね。
これがやはり言語を話す、特に新しい言語を話すときには強みとして現れるということのようです。
そうだよね、そう思います。そんなとこかな。
楽器とかはね、あんまり予測しないということとかも結構面白いなと思います。
やっぱりどう喉とか声帯を使うかということとかが影響している、より強く影響しているのかなと思うので、
楽器、ただリズム感という話もあったんですけど、リズム感を養うために楽器のトレーニングというのはもしかしたら関係しているだろうしというのは全然無関係なわけではないと思いますので、
楽器演奏が良くなくて、歌の練習が良いんだということは全く言うつもりはないんですけど、
なかなか興味深い研究結果だなと思いますので、ぜひ周りの人とかと話していただけると嬉しいなと思います。
ワーキングメモリーについてはね、よくわからないというところもあるかもしれません。
これはね、この言葉と出会ってというか、僕も付き合い始めて、長いですけど、長くはないか、長いのか。
これはもう絶対心理学の教科書に載っているし、大学院のニュースとかでも出てくるようなワードですね。
ただ奥が深い、今日は聴覚の話をしたけど、いろんなモダリティにそういうこともあるだろうし、
あとはワーキングメモリーってそもそも本当にあるんだっけみたいなね、そういう議論とかもあったりして、奥が深いのでまた紹介したいなと思っています。
クリスマスマーケットの体験
ちょっとね、もし簡単に紹介できたらよかったなと思っています。
目立つに明日からも聴いてください。
最後まで聴いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。
心を込めて雑談をしたいと思います。
ドイツはクリスマスマーケットが始まりまして、行ってきましたよ早速。
行くつもりなかったんですけど、クリスマスマーケットって皆さんどういうイメージかわからないんですけど、
自分は去年初めてドイツでクリスマスのシーズンを体験して、
クリスマスマーケットって結構ドイツ有名なイメージあるじゃないですか。
日本にいた時から割とそういうイメージあったんですけど、
どんなものなんだろうって思っていて、
特別にどこかクリスマスマーケットをやってる場所があって、そこに行かないといけないんだって思ってたんですよ。
半分事実なんですけど、もう半分思ってたのと違うってなったのは、
割とどこでもやってるってことなんですよね。
昨日は本当に別にそんなつもりなかったんですけど、
パートナーが靴を買いたいっていうので街の方に行って、
そしたらクリスマスマーケットもやってたのでちょっと酔ったぐらい。
しかも昨日長い距離移動してないんですよ。
本当に1キロぐらい歩いただけで3つぐらい、もっと細かく分けてる4つぐらいのクリスマスマーケットに遭遇するんですよね。
教会の周りでやってたりとか市役所の目の前でやってたりとか、
あとは通りを使ってね、結構それが日本のお祭りっぽいかな。
通りを使ってやってるパターンもあるしっていうので、いろんなパターンもある。
クリスマスマーケットってさすがに言えないかもしれないけども、
自分の近くの徒歩5分ぐらいのところにあるよく行くスーパーの目の前の駐車場でやってたりとか、
言えないって言っても普通にワイン売ってたりとかお菓子売ってたりとか、
本当にちっちゃいですけどメリーゴーランドみたいなのがあったりとかして、
あれもやっぱりクリスマスマーケットって言うんだろうなと思うし、
パン屋さんの前でやってたりとかね。
本当にそんな感じなので、あんまり特別感はないですね。
やっぱり華やかだし、いい匂いするし、明るいしでいいなと思うけども、
そこはやはり印象と違った。
昨日も別にいくつもいなかったけど、そんな風に遭遇したので、チュロスだけ買って帰りました。
美味しかったなあ。
あんなに美味しいチュロス食べたの久しぶりか初めてかも知れないなと思うぐらい美味しかった。
揚げたてでね、目の前で揚げてくれて、それをすぐにお砂糖にくぐらせて食べるという、
なんと罪深い食べ物なんだと。
あんなに脂ぎっしゅで甘くてね、でもいいんです。
そんなのも食べて冬を楽しんでいきたいなと思います。
あのチュロスもう一回食べたいな、このシーズンで。
他に食べたいのそんなになかったけどね。
去年もクリスマスマーケット行ったけど、
そっか別にこれにこんなにお金を使わなくてもなって思っちゃうんだよなあ。
貧乏症なのかなあ。
お酒もそんなにめっちゃ強くないんで、グリューワインって言ってね、
ワインを温めたやつでスパイスとかがいっぱい入ってる。
美味しいは美味しいんですけど、
ワイン冷たい方がいいなって思う。
冷たいというか温めなくていいなって思うし、酔っちゃうんですよね、温かいと。
なんでなんだろう、それもまた調べとこう。
アツカンの方が酔いましたっけ、もうアツカンとか飲んだことなかったなあ。
すいません、雑談に雑談を重ねて。
ドイツからは以上でございます。
またクリスマスの様子とか面白いことあったらシェアしたいなと思います。
18:08
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