1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
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2024-12-03 12:57

#39 人生のプログラム、脚本の実行

今回は、『人生のプログラム、脚本の実行』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、「 人生のプログラム、脚本の実行」について。

子どもの頃、無意識の内に書き、今も従っているらしい人生のプログラム=脚本。私たちはその脚本に従って、日々、色々なことを実行しながら過ごしているようです。その仕組みを知ることで、何が起きているのか、どうしたら良いのか、気づくヒントが得られます。


第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」

第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

第3回目「子どもの自分が書き、今も従っている人生脚本」

第32回目「コミュニケーションを一時停止する方法とメリット」

ともリンクするお話です。

まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

サマリー

このエピソードでは、「人生のプログラム、脚本の実行」というテーマを通じて、無意識のうちに自分の人生の脚本に従い、それが与える影響について考察しています。具体的なエピソードを交えながら、脚本がどのように行動や思考に関与しているのかを探求しています。

人生の脚本の理解
こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を、10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマは、こちら。
「人生のプログラム、脚本の実行」。今回は、「人生のプログラム、脚本の実行」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、「人生のプログラム、脚本の実行」について。
子どもの頃、無意識のうちに書き、今も従っているらしい人生のプログラム、脚本。私たちは、その脚本に従って、日々、色々なことを実行しながら過ごしているようです。
その仕組みを知ることで、何が起きているのか、どうしたら良いのか、気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」。
第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」。
第3回目「子どもの自分が書き、今も従っている人生脚本」。
第32回目「コミュニケーションを一時停止する方法とメリット」、ともリンクするお話です。
学生時代の、思い出話を一つ。
当時、同じクラス、顔も名前も知っていましたが、取り立てて仲が良いわけでもない、クラスメイトが一人。
それなりに押しの強い子で、なぜか絡んでこられた印象もあり、正直苦手。
その子との、エピソードです。
ある時期から、勉強でわからないことがあると、質問をされ始めました。
それは国語だったり、数学だったり、配られた宿題のプリントだったり、テストに出そうなところだったり。
苦手な相手でも、聞かれると回答。わか。ることを答えるのはもちろん、わからないことも、「ちょっと待ってて。」と言って、調べて、解明して、答えていました。
その子からは、「ありがとう」という言葉よりも、「ふーん、できたんだ。」とか、「わかったの」とか、どうも上から目線な言葉と態度が返ってきていたような。というところです。
どっさに頭の中は?マーク、クエスチョンマークだらけ。
恩に着せるつもりはないものの、いくら何でも。
わからないことを、解き方含め、丁寧に教えたのに。「えっ、どういうこと?」
何ならですね、「鼻で笑われている気すらするけど。え、何?」どうりで、苦手なはずです。
それなのに、そんなことがあっても、聞かれると回答。わからないことも、調べて回答。そんなことが、続いていました。
さて、ここまでのお話、皆様はどう思われたでしょうか。
「そんな相手に、答える必要はない。」
「そもそも、わからないことを調べてまで答えるって、それはやり過ぎ。」、などなど。
中には、「わかる。同じ体験をしたことがある。」そんな方も、いらっしゃるでしょうか。
このエピソードを、脚本という考え方から掘り下げてみます。
聞かれると、答える。調べてまで、答えてしまう。ずいぶんな態度の相手にも。これは、客観的に見て、ずいぶんおかしなお話です。
先生から、その子のサポートを頼まれていた。
クラスの中で、そういったサポートをする担当だった、などなど。そんな理由も、特にはありませんでした。
ただ、聞かれると、答える。調べてまで、答えてしまう。ずいぶんな態度の相手にも。
脚本は承、認欲求を満たす刺激=ストロークを得るため、私たちが子どもの頃に書き、大人になっても従っている、と言われているもの。
合理的ではない行動・思考・感情をしている時、この脚本が関係している可能性が高い。
それほど、私たちの土台になっているものです。
脚本は、小さな子どもの頃、自分で書き、大人になったらその存在すら覚えていないのに、そのまま今も従っている、と言われるもの。始まりがあって、終わりがある物語。人生のプログラム、とも言えます。
もちろん、膨大な日常を、すべて脚本に書けるわけもありません。
始まりと終わり、登場人物、大きなテーマのようなもの、などなど。そこには、その人にとって大切なポイントがあります。
そのポイントに関わる部分では、自動的に脚本が実行される。「脚本の中にいる」時、私たちは、それに従って行動してしまう。
多少条件の違うことがあっても、自分の脚本を正当化するよう、現実ですら再定義。心の中の「親」と「子ども」が推進。「成人」の気づきの外にあります。
先ほどの私の例で言えば、聞かれると答える。わからないことがあっても、調べてまで答えてしまう。ずいぶんな態度の相手にでも。
これは、脚本が関係していそうです。困っている人がいたら、助ける、サポートする。裏を返せば、自分は助けることができる人、サポートできる人、そうでありたい。ざっくりと考えると、その辺りでしょうか。
ずいぶんな態度の相手ということも、「屈折した表現をしているだけで、本当は感謝している。」 「わからないことを調べることで、私も力がつくから良い」、などなど。自分を納得させようと、あれこれ再定義していたようにも思います。
とは言え、そんな不本意な交流が続いていたある日。心から納得もしていなかったので、このことを、身近な大人に話しました。すると、その人からはこんな答え。
「利用されているかもしれない。気をつけて。」
「えっ?」、驚いて、ぐるぐる考えてしまったのですけれども、「確かにそうかも。思い当たる節もある。利用されているんだ。」
それまで、心の中の「親」と「子ども」が、自動的に実行していましたが、初めて、心の中の「成人」がハッとしました。この後、どうなったかと言いますと、その子からまた質問を受けました。私は知らない、わからないことです。
「これ、ごめんね。わからない。」、まっすぐ、そう答えました。その答えを聞き、驚いたように、その子はじっとこちらを見たまま、じっとしています。「これは、わからない。」、改めて繰り返し、そう答えました。すると、「調べてくれないのっ?」と言われ、「自分で調べたら?」と、返事。
「何よっ、いつも調べるでしょ!」と言いつつ、こちらを忌々しそうに見ながら、ダッシュでその場を離れていく姿を見て、「うわぁ。」、そう思ったのを覚えています。
この最後のやりとりですが、これは第32回目「コミュニケーションを一時停止する方法とメリット」でお伝えした内容とリンクします。
もともとは、心の中の「親」と「子ども」、あるいは「子ども」と「子ども」が、繰り返していたやりとり。そのままだと、ずっと続くはずだったやりとり、「相互に補う」と書いて、相補交流をしていました。
続けたい、良い相補交流ではなく、続けたくない、嫌な相補交流です。
そこで狙い狙われていた状態とは違う、心の中の「成人」を使って、「交差点の交差」と書く、交差交流でコミュニケーションを一時停止させました。
こうなると、コミュニケーションは続きません。いったん、嫌な相補交流を止めることができました。
そして改めて、「成人」が、「やっぱり、そうだったのか。」と事実を知り、この子とのやりとりでは、その後も利用されるパターンからは脱出できました。
脚本の変化と気づき
脚本の中にいる時、私たちは、それに従って行動してしまいます。多少条件の違うことがあっても、自分の脚本を正当化するよう、現実すら再定義。
心の中の「親」と「子ども」が推進。「成人」の気づきの外にある。子どもの頃に書いた脚本が、建設的ではないなら見直したい。
「成人」が気づくことが、第一歩です。脚本そのものを、人との会話や、同じような状況の人との共通点から見つけてもいい。
コミュニケーションのやりとりに集中し、続けたくない相補交流を、建設的な交差交流で一時停止、「成人」を活性化させて気づいてもいい。
それがどうしたら良いのか、そのヒントにつながります。
ちなみにこのお話、これは、こちらから見たときのお話です。
困っている人がいたら助ける、サポートする。自分は助けることができる人、サポートできる人、そうでありたい。
そんな脚本を持つ人は、助ける相手、サポートできる相手が必要です。
助けられる、サポートされる自分、そんな脚本を持つ相手と、引き合います。
違う見方をすると、聞かれたら答える、わからないことは調べてでも答える、これは相手の、失敗するチャンス、学ぶチャンスを奪っているとも言えること。
けれど、助け、助けられる脚本を持つ者同士、お互いの役割を果たし、脚本に従って実行することで、脚本は成立して行きます。
ある意味、お互いが利用し合っている、とも言えるかも知れません。
今回の場合、一方がそこから降りたため、この脚本は不成立。違う脚本に変えるか、同じ脚本で相手を変えるか、などなど。別の選択をすることとなります。
良い選択に、つなげられればと思います。
では、今回覚えていただきたいポイントは、「人生のプログラム、脚本の実行」。まずは、気づくこと。そして、いつもと違う変化を、味わってみませんか?
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。最後に、番組からのお知らせです。
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来週も、火曜日の朝6時に更新されます。
お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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